大晦日【冬の詩企画】
冬の詩企画参加作品二篇目
帰ってこいと願う俺の大晦日
かじかんだ手に一人息を吐く
暗闇の中を一人で歩いている
瑠璃色の空は雲がかっていた
大切な人と一緒にいない年末
積もった雪が俺の足を埋める
ルートは一つしか存在しない
いくら願っても君は戻らなく
苦しみに溺れてしまう身体は
儚く消えそうになってしまう
愁いを抱く俺の心の奥底だと
止まってしまった時間の流れ
連日の悲しみに満ちた白い雪
君と見たかったと願っている
涙腺が緩み始めてしまった俺
例年通り奏でる除夜の鐘の音
止まった時間がわずかに動く
来る日も来る日も待っていた
大切な君が帰ってくる時間だ
大事にしていた、この想いは
走ってきた君に伝えて終わり
林道の端で伝えるこの気持ち
誓いの言葉、ずっと愛してる