隠された接点
カチャ、と静かに扉が開いた音で俺は目を覚ました。見慣れない天井。そこに嵌め込まれた電球。どこか温かみのある色で、つい油断しそうになるが……ここは端的に言うところの牢屋だ。俺を含め周りに居る人々も同様に異能力者であり、ネメシスに捕えられた。
時計が無いため、今が何時なのかもよくわからない。眠りに落ちる前と何ら変わりない風景で脳内が麻痺しそうだった。
足音はどんどんこちらへ近づいてくる。規則的なそのリズム。かなり眠っていたのか、上体を起こしてみると身体のあちこちが痛かった。それとも、あの変なダラスって男か旭って男の妙な能力のせいか?
「あ、起きました? ちょうど良かったです。少し待っててくださいね。3017番さんに薬を届けますので」
やけに丁寧な話し方の男だった。声色も優しく、少し高め。
俺からは岸野の部屋に入っていった彼の後ろ姿が格子越しに見えた。細身で、ゆったりとした白のニットカーディガン。薄紫の髪がふんわりとウェーブしている。非常に華奢な感じの男だ。
岸野は彼に話しかけられても無視を貫き通していたが、先程のトネリコという男とは違って無理に避けようとはしていないみたいだ。
そして、隣の房から出てきた彼が俺の方を覗いてきた。
「3019番、本城暁人さんですね?」
「え、あ……はい」
「初めまして。自分はティナっていいます」
彼が胸の前でもつ盆の上には水の入っていたであろうコップ。床に座り込む俺に視線を合わせるように彼がしゃがんだ。その時俺の脳内に浮かんだ急上昇ワードは【優男】【二枚目】。少し下がった目尻、そしてメルデスを彷彿とさせる絹のように白い肌。俺を見つめてきた瞳は琥珀色だった。
ティナと名乗った、菊川に負けず劣らない優男は徐ろに俺の房の鍵を開ける。
「出てきてください」
俺は心の中で後ずさった。寝起きだった俺の脳が叩き起される。
「そんなに身構えないでくださいよ。尋問室は使用中ですから」
ティナと言う男は優しい笑顔のまま俺を促し続ける。やっとの事で俺は首を横に振った。だが、その意思表示も虚しくとうとう彼が房の中へ入ってきた。仕方ないですねぇ、と少し困り顔で言った彼がポケットから何かを取り出す。手のひらサイズのメモ長のようだ。そして、Tシャツの胸ポケットに差していた万年筆でさらさらと何かを書きつける。
すると不思議なことが起きた。彼が書いた文字は【Пистолет】。なんのことかさっぱり分からなかったが、それは突然ただの紙に書かれた文字ではなくなった。
ひとりでに紙が形状も色も変えて、どんどんと無機質な物体へと変化した。
手渡されたそれは俺の手の中で、確かにかなりの質量を持っている。確か、かなり有名な……そうだ、神威が一度、図鑑かなにかで見せてくれたトカレフとかいう型の銃だ。
「僕が嘘をついたと思えば迷わず撃ってくれても構いませんから。危害は加えません。約束です」
相変わらずにこやかな彼。メルデスに初めて会ったあの時を彷彿とさせる。が、今回は逆に俺が拳銃を握っている。彼の言葉を……信用していいのか?
「さ、行きましょう。僕も含めて皆さんが君のことを待っていますから」
ティナは俺の手を優しく包み込み、出口の方へ引き寄せた。
彼の流れるようなエスコートで鉄格子の中から出てきてしまった俺。ティナは思っていたより背が高い。
「おい、アキト!」
彼に続いて行こうとしたところ、後ろから呼び止められた。勿論その主は岸野だった。格子の中から声だけが響く。
「気安く心を許していい奴らじゃねぇからな。肝に銘じとけ。特に、内部の事は死んでも漏らすんじゃねぇぞ!」
「3017番、口が過ぎますよ。ただ僕らは彼に確かめたい事があるだけです。貴方とは違ってちゃんと解放するつもりですから」
凛とした声で言い返したティナ。
解放するつもり……? 俺の中でひとつの光が見えた。が、一方、疑問も生まれる。彼の言葉が真実であってもそうでなくても、ならば俺は何故ここに……。
岸野は彼の言葉に対してまだ何やら騒いでいたが、ティナがそっと俺の耳を塞いで、行きましょうか、と微笑んできた。
そう、俺の手元には拳銃がある。岸野の懸念通りの奴らなら……無理矢理にでも逃げ出せばいいんだ。
ティナと共に俺はこの房が並んだ部屋を出る。唯一の出入口らしいその扉をくぐると、その向こうには長い廊下が繋がっていた。彼が背後の扉に鍵をかける。そしてすぐにまた俺の肩を持って誘導する。廊下もまた少し明るいのかと思いきや、そうでもなかった。ひたすらに薄暗い。コンクリートが剥き出しで、寒々しい。
「まだこっちは改修工事が終わってないんです。不気味ですよね。僕もあまりここ好きじゃないんですよ」
二人分の足音が響く廊下。ティナはそんなことを言いながら苦笑している。
いくつも扉が並んでいるが、その殆どには鍵がかけられていた。
「さ、こっちです。どうぞ」
どれも同じに見えるそれらのうち一つの前で立ち止まる。彼に言われるがまま、そのドアノブに手をかけた。見た目はかなり古そうだが思ったよりも軽い。近づいてみると、辛うじて薄く【第三会議室】という文字が見て取れた。
金属の擦れるキィッという音。一歩踏み入れる。ここもまたそんなに明るくはない。明かりをつけた指揮官室に近い薄暗さだ。底冷えしそうなコンクリートの床。その上に直に置かれた長机。会議室だと言われれば成程と頷くような部屋だが、やはりそうだと断言するには少々殺伐としているようにも思われる。
部屋の奥に置いてある観葉植物が居心地悪そうだし。
「やっと来たぁ! 待ちくたびれて禿げてまうか思たわ!」
いや、その中にただ一点。やけに陽気なオーラが弾けるポイントが。赤い髪、少し日に焼けた肌。それを見せびらかすかのように裸の上半身に白衣を着たトネリコという男が……煎餅らしき食べ物をバリバリと食べていた。
彼が俺に気づき、その部屋にいた全員がこっちを凝視してきた。一気に緊張が高まる。
中でも部屋の奥の方に鎮座する四人に鳥肌が立つ感じさえした。
俺から見て左側。あの変な医者トネリコの左隣でボーッとしているように見える白髪の少女。あの夜感じた得体の知れない恐怖の正体。トネリコの隣にいるからなのか華奢な体つきがやけに気になる。赤い瞳がチラリとこっちを見た。
そして、さらにその隣。目が隠れるほど長く伸ばした前髪。あの時と同じ、三日月の笑みを浮かべた男。名はダラスと呼ばれていた。
その斜向かい、俺の右手には赤いネクタイに無精髭の中年男。俺をここに連行した張本人。
さらにその右隣。ダラスの真向かいに座る彼こそが最も強力な何かを発していた。威厳のような、殺気のような……そうだ、あの夜岸野がぶん殴った男だ。茶髪で天然パーマ気味の髪を後ろに流して固めている。更に特徴的なのはその顔。鼻筋が通り非常に男前で、眼光が鋭い。だが、その目は片目しか機能していないようだ。右眼を黒の眼帯で覆っている。
「そこの裸族! 妾にもその菓子をよこさぬか!」
ん?
まて、まだもう一人奥にいる?
だがその声はどう考えても小さな子供、幼女のような甲高さで舌足らずなのだが。
こんな所に子供がいるはず、ないよな? 全く姿も見えないし。まさか、御伽噺じゃあるまいが……座敷童子?
「ハビ、そのくらいにしておけ。客人だ」
白いハイネックを着た、眼帯の彼が一喝した。すると……トテトテトテ、ピョン。五、六歳くらいの変わった風貌の幼女が一番奥、パーティならばお誕生日席と呼ばれるであろう席に腰掛けた。いや、腰掛けたと言うよりはふんぞり返った。
「ふん、この生意気でひ弱そうな童貞が……あのデカパイとイチャイチャウフフでもしておれ!」
初対面ながら散々な言われ様。つーか、そんなちびっ子が『童貞』って、親はどんな教育をしてんだよ! 生意気なのはそっちだろと言いたくなったがぐっと我慢する。
和服ベースの奇抜な格好といい、大胆に見せた肩には腕にかけて鳳凰の刺青。ほかの面々も充分只者じゃないけど、多分此奴が一番ヤバい。それに、声は子供だが、話し方は妙にババくさいし、何となく周囲も彼女には逆らえないらしい。
「ハビさん! だ、誰がこんな青臭いガキなんかと……!」
「うぉっ」
今の変な声は俺だ。俺の意思に反して飛び出した。勿論、背後から突然大声を出して誰かが飛び込んできたということに対する驚きでもあるが、それ以上に……その、胸が。もうこれを胸と呼んでいいのかと訳の分からない困惑をもたらす程にでかい。
例えば、あの白髪の少女をお椀と形容するのならば、この女のそれは丼どころの騒ぎではない。業務用のボール(大)だ。
「じゃあこの完熟オジサマとらんでぶー?」
「お断りですッ! ちょっ、何見てるのよ少年!」
「いや、別に何も!」
まさかとは思うが、また俺は顔に出ていたのだろうか。そんな筈は無い。こんな危機的場面で……。手に握った拳銃を握り直すことで気持ちを持ち直す。
「……貴様ら」
ほら、やっぱり怒られた。どう見てもあの旭という男が最年長のようだが、騒々しい彼らを一喝で制したのはまた黒い眼帯の男だった。後ろで苦笑いをしていたティナが幼女の向かい、お誕生日席の反対側に俺を座らせた。
何故か、俺が拳銃を持っている事を誰も指摘しないのが不気味だ。しかし、はっきりいってこれを振り回して逃げられるなんて雰囲気じゃない。
顔を赤らめた巨乳のお姉さんも俺の斜め前の席に腰を下ろす。ティナもまたその向かいに座り、高級そうな万年筆とノートを取り出した。書記係……みたいなものだろうか?
「さて、と。皆さんおそろいのようですから始めていただきましょうか?」
「オッケー。オレが進めちゃっていいんだな? 菅谷」
「構いません」
そのティナが明るく声をかけたのは無精髭の男、旭大輔。黒い眼帯の男に確認をとった彼は俺を見てニンマリと笑った。別に暖房が暑すぎるわけじゃない。だが、おそらく俺は今背中のあたりに汗をかいている。嫌な感じのする何かが伝う感覚がある。
「えー、此奴が本城暁人。一応罪状は銃刀法違反容疑。戸籍等々は全く別人に書き換えられていたが、オレの人脈力のおかげでだな……」
「そういうのはいいので、早く本題に入ってください」
クソ真面目な感じで書類を読み上げ始めたが、菅谷という男の眼光に遮られる。何故か残念そうな顔をした旭は一つ咳払いをして発言を続けた。
「さぁ、ボウズ。単刀直入に訊く。あのゾンビみたいなヤツらは一体なんだ。分かる範囲で正直に全てを話せ」
ゾンビみたいな、ヤツら。それって……
「『鬼』の事ですか」
それの発した『鬼』というワードで、部屋全体が引き締まる感じがした。突き刺さるような視線がいっそう強くなる。吹きさらしの崖の上に目隠しで一人立たされた気分だ。
何か間違ったことを言えば即座に転落してしまいそうな……。
その時、ガタン! と大きな音がした。ハッと我に返る。音源はちょうど目の前。テーブルを挟んだ向こう側。
「ほれ! 言うたであろう。『鬼』なのじゃよ」
「え……?」
あの生意気なお子様が無い胸を張り、椅子の上で仁王立ちをしていた。勝ち誇ったような顔で菅谷をはじめとしたネメシスの面々を眺め回す。
「少年よ。よう言った。妾の言う事を此奴らは信用しておらんかったのじゃよ」
「待って、その、君も知ってるの?」
こんな幼い子供が『鬼』の事を? そりゃ、ネメシスに居るらしいから大人達の会話を聞いていてもおかしくない。ただ、その大人達も知らないから俺に聞いているんじゃないのか。
話の辻褄というか、情報がこんがらがりすぎてよく分からないことになっている。
その幼女は俺に同意したかと思いきや、何故か顔を赤くしてこっちを見ている。頬をプーっと膨らまし、ツインテールのように可愛らしく結んだ髪が逆だっているようにさえ見える。
なんだ、ご機嫌ナナメになったか?
「君とは妾の事か? 戯け者! 妾を何と心得る。『國裂之覇振』とは妾の事じゃ。只人と履き違えるでないわ!」
はい?
ちょっと待てちょっと待て。緊張してるからか半分も聞き取れなかったぞ? この年頃のこどものキンキン声だけが脳内を反復するが、完全にフリーズしてしまう俺。
だが、彼女の一番近くにいる男がその怒りを制した。勿論それは隻眼の彼、菅谷だ。
「座れ、ハビ。お前のことは必要があれば話してやる。持っている情報の続きを話させろ。こっちは時間が無いんだ」
そしてその鋭い視線が俺に向かう。機嫌を損ねた女の子はトテトテと机の横、そして俺の横を通り部屋をあとにした。
視線の意味を察した俺は、気を取り直してもう一度話し始める。
「その、『鬼』というのは聖書の記述に基づいているらしいです。そして、奴らの目的は人類を終わらせることのようです。1500年前の大災害もこれに起因していると聞きました」
俺が話し出すと空気がしんと静まり返った。自分の話し声がやけに大きく感じる。
「奴らは大きくふたつに分類できて、人間としての自我を残しながらも鬼となっている……彼らには番号が振られていて、俺が知っている限りでは二番目までが現れています。そしてもう一方は蘇った死者のような存在……前者に殺された人が『鬼化』しているものだそうです」
「ようは、少数のラスボスがおってその周りに雑魚がうろちょろしてるっちゅう認識でええんか?」
赤い髪の医者、トネリコの問いかけに取り敢えず首を縦に振った。随分と飲み込みの早い人が多いらしい。俺はこの話を聞いた時全くもって理解が追いつかなかったが……。
「サンキュー、少年。じゃあ、そいつ等への対抗策は? お前らミュートロギアは奴らとどう対峙してる。切り札でもあるのか」
なんだ、この感じは。まるで、知っている事のおさらいをしているような感じがする。ただの俺の直感だが。
「えっと、先程の後者は再び致命傷を与えれば砂となり消え去ります。武器はなんでもいい。でも、前者はそうはいかないんです。切り札が必要なんです」
そう。俺という、切り札が。
「……成程。で、お前さんがその切り札って訳か」
「な……!」
「図星。まぁ、当てずっぽうじゃないぜ? お前さんは何時も監視されてたみたいだからな」
顎の髭を弄る旭が俺の顔を見てニヤニヤとしている。にしても、監視されてた……? 誰に?
「彼奴は昔から用心深いヤツだったからな。それも見越して今回は色々とこっちも準備させて貰った。だが、恐らくそろそろ奴も何が起きたか把握しただろう」
菅谷は何故か目を細めてそんなことを口にした。彼奴……? 昔から……?
何をこの人達は話してるんだ。
「あっれー? 菅谷。なんかこいつ、事情を分かってなさそうなんだけど」
俺の顔色を察したのか、暇そうにしていた左奥の男。ダラスが何故か愉快そうに笑った。それを聞いた旭や菅谷もまた嘆息し、そしてどうしてか俺のことを憐れむように苦笑した。
「悪かったな。それもそうだ。彼奴が自分のことをペラペラと話す筈もないし、万一話すとしてもお前とは信用しあえる関係では無いらしい。『切り札』などと持て囃す割に、そんな事も話していないとは……」
菅谷の嘲笑は次第に俺に向いたものでは無くなっていた。彼が言う『彼奴』に向けられている、そんなふうに感じる。
「一体、何なんですか! 俺に何か関係してるんですか」
「関係は大ありだと思うぜ? 少年。お前さんが寝返る可能性だって考えられる」
俺が、寝返る……? ネメシスに……?
菅谷が俺に向きなおった。冷酷な片目が俺を凝視する。
実力行使で、人を殺す事も厭わない。そんな集団の恐らくはトップ。あの晩にメルデスの頭蓋を撃ち抜こうとしたのは、年端も行かない少女だった。先に捕えられていた岸野だって、あんな傷を負っている……。
そんな奴らに組するくらいなら、ミュートロギアの方がまだマシだ。
「そんな筈、ない。俺は少なくとも今はミュートロギアを信じてる。俺の役割を全うする為に。残虐非道なおたくらとは違……」
「残念ながら、君は我々を誤解しているし、彼らのことも誤解している。特に、あの男に関して」
止まらなかった。俺は何故か咄嗟にミュートロギアを擁護してしまった。手元の拳銃を菅谷に向ける。安全装置は元からこの銃にはついていない。
ミュートロギアは、俺を救った。そしてその後も、仲間に救われた。それが間違いだというのなら……何が正解なんだ。
手が震え、定まらない射線。両手で握ってもそれは止まなかった。
視線が集まっているのがわかる。完全なるアウェイ。別に引き金を引くつもりは無い。だが、これ以上否定されるのは耐えられなかった。それだけだった。
「何も分かってないくせにそんな風に言ってんじゃねぇ! 俺も、仲間もそれぞれ想いを持ってる。目標がある。ただ単にその方向が同じなだけだ」
「……じゃあそれが、ある男の手の中で踊らされているだけだとしたら?」
ゾッとするほど澄んだ声に、俺は視線をその方向に逸らしてしまう。赤い瞳が俺をじっと見ている。こんな殺気……あの暗殺者と肩を並べると言っても過言じゃない。
体格はあのこだまとさほど変わらない。だが、彼女が放つ『気』のようなものは全くもって違うものだ。
拳銃を握る手が汗ばむのがわかる。力を入れすぎたのか、柄が歪む。……歪む?
次の瞬間、手の中のそれはバラバラと崩れた。濡れた手のひらには黒いインクの滲んだ紙がへばりつく。
横でノートをとっていたティナがそれを見て頭を掻いた。
「インクが滲んでしまいましたか。残念でしたね」
「……クソッ!」
俺は彼の手からペンをひったくる。ティナは驚いた顔をしていたが、抵抗はしなかった。
そしてそのまま、彼の首元にそれをあてがう。俺のこの行動は予測していなかったのか、周囲の空気が一瞬ざわめいた。トネリコが目を丸くし、巨乳のお姉さんもガタン、と椅子を引いて立ち上がった。だがそれもすぐに収まる。
「ッ……? 身体が、重……」
突然背中に何かがのしかかって来た様な感覚に襲われた瞬間、膝をつく。ペンは握ったままだが、それ以上の動作が何も出来ない。テーブルの向こうから歩み寄ってきたのは冷ややかに笑うダラスと旭だった。
やはりこれは、どちらかの異能力に違いない……!
「ほう。利口そうな奴だと思ったのに思い違いだったか」
そして、硬い足音を響かせて菅谷までもが俺の横にたつ。何かの重さに耐えきれず床に手をついた俺の耳元で囁いた。服に染み付いた微かな煙草の匂い。ペパーミント系のその香りがやけに鼻につく。彼の大きな手が俺の肩を持つ。
「ならばひとつ、教えてやろう」
一呼吸置いた彼が口にした言葉に、俺は何も言えなかった。
彼はこう言った。
「貴様らの長、メルデス=サングシュペリは過去、俺の相棒だった。そう、奴は、ネメシスの一員だった」
さて、浮かれぽんち天雨が続いてて正直うぜぇかも知れません。
すみません。
海より深く反省……しますが!
頂いたからには自慢しないでいられないというのは人の性だと思いますので(言い訳)、もう少々御付き合いください!
じゃん!
今回お披露目しますのは、『コトノハ薬局』シリーズや『バイオレット、バイオレット、シークレット』でもお馴染み。九藤朋先生から頂戴しました。
本作品主人公の本城暁人です!
ともさん、改めましてありがとうございます!
良かったな、アキト。
こだまばっかり人気が出て拗ねかけてたもんな……
私が書くよりも主人公感もイケメン感もウン千倍。
心の底から……良かったな、アキト!
本日も本作品をお手に取っていただき誠にありがとうございました。
ではまた次回もどうぞお楽しみに!




