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悪の限りを尽くす…つもり  作者: 雷抖
東大陸編
46/51

キノコとチョビヒゲと極甘声

なによりまずは、すみませんでしたーーー!!!

とことんまでに更新が遅れてしまって本当にすみません!!


えっと、一応ある程度までは毎日更新……毎日………、うん、更新は出来ると思うので、どうかこれからもよろしくお願いします。


というか、長らく期間空いたせいで他の小説書きたくなってきちゃった。うぅ、まだまだ我慢だ。まずはこれを終わらせないと…!

「フハハハハハ! 何だテトラス、その貧相な従者は! もしやそいつが貴様の推薦人か? やはり三流貴族には低俗な者しか集まらない様だな! フッハハハハハハ!!」


門を抜けてすぐに、馬鹿がいた。


「……リーナ、知り合いか?」


小声で尋ねると、リーナは嫌そうな顔をしながら答えた。


「………マルベス・オッティルア。何かと私に突っ掛かってくる人」


「どうした? 何をコソコソ喋っているのだ? …あぁそうか、今日をどうやって恥をかかないよう過ごすかの相談か! しかし無駄だな、どうやっても貴様の無様さを露呈させる事しか出来ないというのに! フハハハハハ!」


「………よくもまぁそんなスラスラと出てくるモンだな」


呆れながら相手をよく見る。茶色いキノコ頭に若干太い体型。何か典型的なアホ貴族って感じだよな。そしてそんなキノコの後ろに、ひょろ長い奴が立っていた。あのチョビヒゲ具合いはキノコと同族だな。


「マルベス様、そんな木っ端貴族に関わっても録な事がありませんよ」


チョビヒゲが明らかにこちらを侮辱するように告げる。


「うん?そうか?」


「えぇ、高潔なるマルベス様の品位に傷がついてしまいます」


「……傷付く様な品位なんかないだろ」


ポソッと言った言葉だったが、チョビヒゲは耳敏く聞き付けたようだ。


「おい貴様、今の発言はマルベス様に向けての事か?」


怒気を孕んだ目つきで睨み付けてくるチョビヒゲ。


「さぁね。好きに解釈すれば?」


「……どうやら躾がなっていない様だな。よかろう、ならば私が立場の差を分からせてやろう」


「アンタに教わる程無知じゃないんで遠慮しとく」


一触即発の雰囲気が漂う。リーナはもちろん、キノコも何かオロオロしてる。………ん?

ふと、気配を感じて後ろを振り返る。すると同時に、場にそぐわない声が響いた。


「ハハハハハハ! ふみだいどもが、なにをさわいでいるのだ? なにをしようときょうかつのはこのワタシだ!」


「か、カースメイル…!」


現れたのは、極甘声のティアナだった。つーかあいつ、相変わらず高飛車だな。


「ふん! やはりふみだいがつれてくるのはそうおうのざこだな! ハハハハハハ!!」


「くっ!」


言われてキノコが顔をしかめるが、ティアナはまったく意に介していない。そしてティアナはリーナを見て口を開く。


「む? なんだテトラス、きさまもいたのか。ざんねんだったな、きさまのなみだぐましいどりょくも、ワタシにかかればなにもかわらないのだ! ハハハハハハ!」


「む…ぅぅ……」


流石に少しやりすぎだな。


「おい、極甘メイド。あんまりやりすぎるとまたセインスにお仕置きされるぞ?」


「ぴぃっ!!」


俺の言葉に過剰に反応したティアナは辺りを見回し、やがて俺を見付けた。


「なっ、なななっ! な、なんでおまえがここにいるのだ!?」


「今度はメイドじゃ済まないかもなー」


「うぐっ!?」


ティアナが怯んだ。と、そんな俺達のやりとりが気になったのか、リーナが話しかけてきた。


「あ、あの、ア…じゃなくてジオ…さん? カースメイルさんと知り合い…だったの?」


またも言い間違えそうになったリーナ。それはともかく、


「ん、さっき言った事覚えてるか?」


「え? えっと、どれの事?」


「ある貴族を助けたって話」


「…も、もしかしてそれって……」


流石にここまで言えば気付くか。


「そう、こいつの家」


「こいつとかいうな!」


ティアナが憤慨しているけど、やっぱり迫力がまったくない。


「なんか、ジオさんが分からなくなってきたよ……」


リーナが若干疲れ気味に呟いた。


「はっ! そうだ! だからなんでおまえがここにいるのだ!? いや、まさか……」


「あぁ、何でいるかってのは、俺も推薦人の1人だからな」


するとティアナが雷に打たれた……みたいなリアクションをした。え、それどうやったの?


「だだ、だれのすいせんにんなのだ!?」


何故か捲し上げてくるティアナ。そんなに重要か? それ。


「大体流れで分かるだろうけど、リーナのだ」


するとまたしてもティアナに雷が落ちた。ねぇ、ほんとにそれどうやったの?


「そ、そんな………」


「あれ? ってかお前の推薦人は? ってまさかセインスか?」


まさか騎士団長召喚しやがったのか? 俺あんまりあいつと関わりたくないんだけど。とか思っていたら、ティアナは若干暗い顔で首を横に振った。


「……にいさまはこないのだ。きゅうなしごととかで」


「あぁー…」


そういやメリシアも急な仕事で来れなくなったんだっけ。てことは騎士団の主力が何処かに行ってるって事か。何か大事でもあったのかね。まぁ、セインスがいないなら俺としては好都合だけど。


「ん? んじゃティアナの推薦人は誰なんだ?」


という俺の言葉に、しかし答えたのはティアナの後ろに控えていた人物だった。


「ティアナ様の推薦人は僕だよ」


それは昨日会った、フルフェイスの副隊長だった。

さて、暫く離れすぎてもう関係性とかキャラをだいぶ忘れちゃっているので、違和感を感じたりするかもですけれど、そういう仕様だと思って下さい。そう、仕様なんです。はい。すみません。

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