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6・諸行無常の響きあり二






祇園精舎の鐘の声


諸行無常の響きあり


沙羅双樹の花の色


盛者必衰の理をあらわす


おごれる人も久しからず


ただ春の世の夢のごとし


たけき者も遂には滅びぬ


偏に風の前の塵に同じ……




 謳うように告げるその言葉は、想像を創造し、運命を付加する為の合い言葉だった。

 それ自体に意味はなく、言葉において力を発揮するワケでもない。

 単に新たなる『在り方』を持った存在が生まれる事を、粛々と宣言する言葉に過ぎず、その存在の歪さを宣誓するモノに過ぎない。

 暁のごとく昇り、やがては沈んでいく定めにある自身(人間)と、自分が消えても残るであろう『それ(運命の造物)』を比較し、自らが消えても残るモノがあると信じる為のモノが、その栄枯盛衰を唄った詩であるだけだ。

 俺はそうして『運命毒の杖』を産み、『威厳の銃』を一つ産んだ。

 それらが今後の壊れゆく未来において、必要不可欠な要素(スパイス)になる事を信じて。

 力を持たない想像者──創造者である自分に出来る最大限の事だと信じて。


 昔っから出来が良く、力も生まれ持ち、それを制御しきれていた代わりに、『運命』じみたモノにはとことん嫌われてきた俺に出来る、『最悪な運命』ってヤツに対する最大にして最高な嫌がらせ。

 今まで身近にあった『不運な定め』ってヤツに対しての、最悪にして最低の禁じ手。

 『与える世界』の力を使い、物の在り方を歪める俺だけの反則技。


 栄枯盛衰。

 今が最低なら……もうすぐ最低な時代が来る事が見えているなら、いつか最高な時が来る為の架け橋を想像する。俺が創造してみせる。


 ──俺は運命ってヤツを信じない。認めない。

 そんなモノに狂わされる未来なんて……進化なんて、心底胸くそ悪い。虫唾が走る。クソ喰らえだ。反吐が出る。

 だから抗って、抗って、抗って、抗い続けてやると決めた。


 そう、運命って言葉をもし使う時が来るとすれば、それは出来うる事の全てをやり切っても諦めざるを得なかった時か……全てをやり切ってそれを誇れる時だけしかない。

 つまり『これも運命だったんだ』とどうしようもなかった過去を呪う時か、『運命なんてやっぱ大した事ないな』と変えられた道を嘲笑う時だけ。

 それだけで十分で、それ以外の時には必要のない言葉だと決めた。

 俺はそう決めて、『アカツキ』になったのだ。






「起っきろ─────────────っ!!」


 大声一喝と言ってもまだ全然生温い、絶叫よりもなお響く叫びで俺は叩き起こされた。

 といっても、すぐ間近で発された声じゃなかっただけまだマシだっただろう。その声は隣の部屋──二日前から寝食をしている、廃棄ビルたる拠点23の隣室から聞こえてきたのだ。


 ──あぁ、雪代が来たのか。

 隣の部屋のヤツも可哀想に。

 起き抜けの耳元であの甲高い声に喚かれたなら、鼓膜どころか心臓が不整脈で破けるかもしれない。

 はて? 隣と言えば誰が今はいたっけかな。頭が上手く回らない。

 やっぱり少しは休まなきゃダメだな。力がないんだから、口と知恵と能力で勝負するしかないのに、肝心要の頭がいざという時に回らなくなったらお話にならない。

 そういや、雪代には何か頼んだ事があったような……。最近の疲労原因たるアイツに関して何か──。


 朝一の大声によって寝台から転げ落ちた態勢のまま、そこまで考えたところで、体にまとわりついていた毛布をはねのけて起き上がる。


 ──ヤバい、非常にヤバいっ! 何を考えて昨日の俺は雪代に頼み事なんかしたんだろう!?

 確かに雪代ならば、いざという時に頼りにはなる。俺よりずっと強い彼女なら、いざ問題が起きた時にも力ずくで抑えこめるだろう。それは間違いない。

 しかし、その『いざという時』や『問題』を起こす原因にもなりかねないのが、雪代雅という少女だった。いっそ『問題を起こす事を前提』に置いておいた方がいいぐらいだろう。それも間違いないのだ。

 確かに丸三日間寝ていなかった上、二日前と三日前には二日連続で夜逃げ紛いの真似をさせられ、体力も気力も尽きかけていた。むしろ尽き果てていたと言ってもいい。

 眠気を超えてハイになった先で微睡みを覚え、それをなんとか切り払ったら気だるさに体が重くなり、テンションが底抜けに下がった後で最初にリピートするという状態も、この三日間で何回体験したかも分からない。

 ただ起き続けていただけではなく、絶えず頭か体を動かし続けていたのだ。よく倒れなかったと自分を誉めてやりたい。


 でも、その湯だった脳みそだったからこそ、無銘が誇る『鬼札』と『切り札』──『トラブルの源』と『トラブル拡散器』を一緒にする、という愚考に至ったのだとしたら、この三日間の頑張りぐらいじゃ全く見合わない。


「ゆ、雪代! ちょっと待てっ!」


 そこまで考えがまとまると、俺は慌てて部屋を飛び出していく。

 隣の部屋で寝起きしていたアイツ……鬼札である『シャクナゲ』を『救い出す』為に。


「ありゃ? なんでアカツキが隣にいんの? 同棲?」

「一緒の拠点で寝起きしてるだけだよっ! つかせめて同居って言えっ……て、そうじゃなくてっ」

「んっ?」


 部屋を出て、扉が開け放たれたままの隣の部屋へと駆け込んでいけば、そこにはいつもの『制服』を着込んだ雪代が、目を白黒させて声も出ない(首が締まって出せないのかもしれない)、シャクナゲの襟をひっつかんでブンブンと揺さぶっていた。

 思いっきり遠慮も会釈も恥じらいすらもなく、寝転んでいた彼に跨るマウントポジションで。

 シャクナゲの周りの空間が、ユラユラと揺らめいているのは、『あの鎖』が顔を出そうとしているのかもしれない。

 まぁ、俺が入ってきた段階で雪代が俺の仲間である事が分かったのか、その揺らめきは揺らめきのまま力を発露しなかったが。


「ん、あっ、おはよう……?」

「はい、おはよ……でもなくてな」

「まだこんにちはじゃない……と思うんだけど?」


 はて? と首を傾げながらも、その細く白い手首に巻かれた腕時計を見やる。


 ……なんであの細腕であんな馬鹿力が出るんだろう?


 そんな今更な事を思いながらも、漏れ出る溜め息と共に肩をガックリと落としてしまう。


 ──雪代雅。

 無銘が誇る生粋の戦闘能力者であり、名前だけは幹部でもあり、俺の古くからの顔馴染みでもある少女。

 『剣匠(ソードメイカー)』とも『剣騎兵(ブレードライダー)』とも呼ばれるほどの能力の持ち主。

 その肩書きからは想像もつかないが、こいつのルックスは間違いなく最上級だと言えるだろう。古くからの付き合いである俺から見てもそうなのだから、見た目が整ったヤツが多い変種の中でも、群を抜いていると言ってもいい。

 ツーサイドアップにまとめた肩下まである栗色の髪と、くりくりとした夜空色の瞳は愛らしい。低くも高くもない身長なのだけど、姿勢が非常にいいからか実際よりも高くスマートに見える。

 顔立ちは美人というよりも可愛らしいタイプだけれど、その左目の縁にある泣き黒子や、僅かに吊り目がちな瞳によって、メイクによっては非常に化けるクチと言えるだろう。

 しかしその性格は、外見を大きく裏切ったモノを持っていたりする。


 そう、バイト先の制服でもある『メイド服』と『カチューシャ』を身に着けたまま、危険極まりないと思われているハズの『皇』の部屋に、躊躇いなく上がりこめる豪胆さを持つ程度には。

 会話をしている最中も、起き抜けの『元皇』の腰に跨ったまま、その襟元を持ってガンガン揺らしまくる程度には。


「いや、挨拶はいいよ。つか服装からして今日はバイトか? だったら俺の言ってた頼み事の方はいいから、バイトに行ってこいよ」


 そして、頭が膿んでいた頃に頼んだ頼み事を、冷静になって考えてみればやっぱり取り下げたいなぁ……と思うぐらいには。


「あ、気にしなくてもいいよ。こいつも連れてくから」

「…………はっ?」

「いやぁ、ウチのバイト先ってさぁ、ロクなヤツが裏方には入って来ないから助かっちゃうにゃ〜♪」


 雪代はメイド服を着た女性が給仕をしてくれる喫茶店……いわゆる『メイド喫茶』ぽい店でバイトをしている。この不景気な世情ながらもなかなかに羽振りがいいのは、そのルックスから売れっ子である事と同時に、用心棒みたいな役割もこなしているからだ。

 しかし、そのバイト先とシャクナゲがどう繋がるのかが、俺には全く分からずに首を傾げてしまう。


「ちょい前に入ったヤツなんてメイド好きのストーカー野郎だよ? 確かにウチはそういう制服を着る喫茶店だけどさ、裏方は裏方で徹してくんなきゃにゃ〜。いやぁ、アレはヤバいくらいキモかったわ! まぁあたしを付け回したのが運の尽き、ボッコボコにした上で簀巻きにして、首から『ストーカー野郎につき反省中』のプラカードぶら下げて、駅前に晒したら来なくなったんだけどさ」

「……あ、あぁ、そりゃ災難だったな……でもなくてな」


 確かにその『男』は災難だったけど、そんな些事よりも聞き逃せない事を聞いた気がする。


「そんなワケで人手が足りないのよ。だから、こいつ借りてくね? まぁミヤビさんに任せときなさい。一端の裏方に……じゃなかった、戦力に鍛え上げてやるからさ♪」


 すでに揺さぶられ過ぎて、目を覚ました後再び意識を飛ばしたらしいシャクナゲを、雪代はバンバンと叩いてみせながら、俺に向かってグッと親指を立てサムズアップしてみせる。


「いや、とりあえずは俺の話を聞く所から始めてみよ……」

「あぁ〜っと、ヤバいヤバいっ。バイト遅れるっ! 仕方ない、寝坊助な『これ』は担いでいくかっ」


 仮にも『新たなる人類の皇』とまで呼ばれた少年を、その立場を知っていながらも『これ』呼ばわりするのは、日本広しと言えどウチの雪代雅だけだろう……そんな事を考えて呆然とする俺を背に、雪代は気を失ったシャクナゲを器用に一人で担ぐと、躊躇う事なく部屋の窓を開けて飛び降りる。

 いかに人を背負っているとは言え、アイツがこの程度の高さ……三階から飛び降りたぐらいでどうにかなるワケもない。


「よっ、はっ、とっ♪」


 案の定、窓の外に『浮かせたままだったらしい』数本の剣を足場に、器用に地面に降り立つと、慌てて(誘拐されたシャクナゲを案じて)窓から身を乗り出した俺に、ブンブン手を振ってから駆け出していく。

 残されたままの砂剣が、あっさりと還元され風に舞う様を眺め、人を背負っているとは思えないダッシュを見せる雪代を見送り、今日も晴れやかな青空を見上げる。


 ──今日もいい天気だな。

 クソ野郎。


「聞けっつってんだろっ! あのトラブルメイカー───っ!」






 慌てて後を追おうと思い、自分の部屋へと取って返したのだけれど、間の悪い事にその後立て続けに入った情報に時間を取られてしまい、気付けば昼を幾ばくか越える時間帯まで、俺は部屋から動く事が出来なかった。

 ちょっとした雑務や定時連絡程度ならば後に回しただろう。しかし、事が現在の関東やその他地方の情勢についてとなれば、後に回してしまう事も出来ない。

 そう、情報は鮮度が命なのだ。価値の高い内に金銭や今後への糧に変え、あらゆる事態に備えて目を通しておく必要がある。


 その発信先にも思わず笑みが浮かんでしまう。

 未だに抵抗する国軍を片手間に相手取りながら、北陸、東北、中部へと無差別に侵攻を開始していた革命軍が、その進軍を止めたという情報は、『彼女』──シャクナゲの側近であり、顔見知りであり、同志でもあるレンから届けられたのだ。



 元国軍の女性将校にして現北陸の革命家である『長尾』、中部で活動を開始したらしい『新羅』、数多くの変種グループが存在する東北地方の情報と共に、現在の各勢力の情勢をデータとして送ってくれたのである。


 少し前、政府の要請により、首都圏への援護に向かった北陸の地方基地所属だった長尾は、迎撃に出た『灰色』の軍勢に敗北を喫したらしい。それ以後、北陸地方は関東革命軍の『白銀』の軍勢に攻勢をかけられていたようだ。

 しかし、その白銀の勢力は現在勝手に行軍を停止し、各勢力に対して不干渉を貫いているという。それを機に、長尾は自らに同調する師団を率いて、国軍とはきっぱり決別し、独自の勢力を築き始めているらしい。

 白銀と長尾の間になんらかの取引があったのか、それとも白銀の方に行軍を辞めざるを得ない理由があったのか。そこまでは記されておらず、その意図は読めてこない。


 中部の新羅は、いまはまだ活動を開始したばかりで、その地盤も安定しておらず、関東の革命軍に従う形で地元の国軍と戦っていたらしい。だが、それを援助していた関東の勢力が帰還してしまい、現在の中部地方は泥沼化した激戦があちこちで繰り広げられ、混迷を極めているとの事だ。

 その中に関東革命軍と国軍に対抗する為に、北陸の長尾が侵攻を開始し、現在は転進したまま関東に帰還していない『白銀』と長尾、新羅と国軍の四勢力の睨み合いに徹しているらしい。

 今のこの国は、東に行けば行くほど命の値段が下がっているみたいだ。中でも、あらかた革命軍側が掌握してしまった関東地方などより、地域一帯が別々の勢力に握られている中部地方の方が、よほど地獄に近い場所らしい。


 東北は東北で抜けた存在がいない為か、はたまた勢力が多数ある為か、それとも東北の国軍が首都圏である関東に援護に向かい、そのまま帰ってこなかったが為か、頭を抑えられるモノも敵対勢力もいない代わりに、各グループ同士の小競り合いが絶えないそうだ。

 関東革命軍に奪われた南部を奪還すべく、各勢力で人数を集めているらしいが、結局足並みの揃わない有象無象の寄り合いに過ぎず、敗北を喫するだろうと言うのがレンの推測だ。


 関西に隣接する東海三県では、三県で合議した結果からか、関東に援護を出さないとした代わりに、ひとまずは混乱らしきモノも起こっていないらしい。

 とりあえずは県境での防衛に徹しているとの事だが、それでも東海地方だけが静かな背景には、何らかの理由があるのだろう。裏で関東革命軍となんらかのやり取りがあったのかもしれない。


 それらの資料をつい時間と現状を忘れ読み漁り、新しい情報をランク分けし、繋がりがある特警に幾つかの情報を流す代わりに、見返りを手に入れる算段を整え……そこではっと我に返った頃には、すでに二時間近くが経ってしまっていたのだ。

 シャクナゲがこちらに来て以来、ずっと彼女からの連絡を待っていただけに、つい夢中になってしまったのである。

 もちろんそういった情勢に興味があり、惹かれていた事も否定は出来ないが。


「あぁ〜、ヤバい、非常にヤバいっ」


 出来れば雪代のバイト先には顔を出したくないのだけれど、そんな事を言っている余裕はない。

 なにしろあの『剣匠』は、天上天下唯我独尊を地でいくようなヤツだ。元皇である鬼札を『これ』扱いし、なおかつバイト先であるメイド喫茶の、裏方に登用するようなヤツなのである。

 ここで雪代とシャクナゲを放っておくワケにはいかない。


 レンが関東でのゴタゴタの後も神杜に来ないのは、俺があいつのお守りをちゃんとしている、と信頼しているからこそだろう。

 そして出来る限り多く情報を俺に流しておく事が、シャクナゲの居場所の安泰に繋がると考えているからに違いない。

 そこだけを見ても、間違いなく彼女は有能な女性で、どこまでも有用な人物だろう。俺が必要としている事が何か理解した上で、自らの利用価値の高さをも証明してみせている。

 そして彼女は自分のその利用価値を持って、自らが仕えている元皇の価値までも高めているのだ。

 神杜に未だ来ない事で信頼を示し、情報を送る事で彼女自身とシャクナゲの価値までも証明する……ここまで計算しているのなら、彼女は有能過ぎると言ってもいい。


 それだけにもし、その期待を万が一にも裏切ったのなら、彼女は絶対に俺を許してはくれまい。

 まぁ、そんな事になったのなら、俺自身が許せそうにないのだけど。


 誰かを一度信頼したのなら、最後まで信頼し通す事。信頼されたのなら、それに全てを持って答える事。

 それが今後の財産にもなると思っている。彼女ほどの人物からの『信頼』ならば、どれほどの付加価値がある事か。

 それに比例して、大言壮語の末に信頼を裏切った代償はデカくなる。彼女を敵に回した時の損失は計り知れない。第一に、俺の安息の地はどこにもなくなるだろう。

 結果的に関東で散ったであろう仲間達の想いごと、レンの信頼をも裏切ってしまったのなら、彼女は最悪の暗殺者と化して俺や仲間達に牙を剥くに違いない。

 彼女の能力の本分は、恐らく正面きった戦闘などではなく、能力を用いた不正規戦……中でも『暗殺』にこそあると予測している。

 俺に自身の力の一端を見せてくれたのは、信頼の証と共に『脅し』の意味もあったのだろう。

 つまり『私の能力なら、誰も気付かないうちに……姿をも確認されないままにアナタの後ろに立てる』と言われたに等しい。

 目の前で掻き消えるように姿を消した彼女なら、姿を晒さないまま後ろに立っていても分からないのは、自明の理だからだ。


 そこまで考えれば人任せには出来ない。悪態を吐き、忙しい身ながらも外出の準備を整えていくしかないのだ。



「……あぁそうだ、雪代に『お帰りなさいませ』だの『ご主人様』だの言われても、今度は笑わない覚悟だけは決めておかないとな。二度目となれば本気で殴られるだろうし」


 そんな戯れ言を残し、いつものニット帽を目深にかぶると、薄い色のサングラスを手に取った。

 そして、ビルの入り口に置かれている新聞数部が入ったビニール袋を手に、駐輪場へと向かう。


 ──情報は鮮度が命。新聞を読む時間も貴重なんだけどな。


 流星号のキーをクルクルと回しながらも、そんな憂鬱すぎる繰り言を最後に残して。


久しぶりのあとがきっぽいあとがき。Mark版

ミヤビさんと小題の『平家物語』の意味が出てきました。

栄枯盛衰。平家物語については、各個人でお調べ下さいませ。

多分どこかしらに訳が載っているかと思います。


ミヤビさんの紹介については、もっと話が進んでからとなっております。

今回の話は、マーク時の地方の状況や、メインキャラクターの一人である『雪代雅』の御披露目が中心です。

メイド喫茶……行った事ないですから、テレビとかの情報とかないんですけどね。

見聞を広める為と、取材と割り切って行ってみようかとは思ったりもしますが、多分思うだけで行かないです。

近くにないですもん。

なので、メイド喫茶において必須の心得みたいなモノがありましたら、ぜひお教え下さい。


……なんでメイド喫茶で働いてる、なんて設定を付けたかと言うと、彼女の能力のイメージによります。

つまり『精製と操作』によって生まれた大剣に、ボードに乗るかのごとく乗ってみせるシーンをイメージして、『さて、どんなタイプの服装がインパクトがあるか』『ミヤビさんらしいか』を考えた結果……


『和装』はスイレンさんと被る。

スリットが深く入った『チャイナ』は、余りに扇情的過ぎてミヤビのイメージに合わない。しかも着る機会が当時は浮かばなかった(中華街でバイトとか、これ書いてる最中に考えつきました)。

『ツナギ』は似合うだろうけど、カブトが着てる。

コートとかは比較的にありきたり。


……等々、紆余曲折を経てメイド服に。

見ようによっては十分扇情的なんですけどね、メイド服。

まぁ、ミヤビさんの背が高かったならチャイナにしたかも。カッコいい感じで。

で、いざ書いてみたら、メイド喫茶についての知識がないという事実に気がつきました、と。

あらかた設定出来た段階で変える訳にもいかず、メイドミヤビさんが誕生したのです。

メイド喫茶について慌てて検索してみても、いまいち要領が掴めず苦労しております。

だから素人(?)考えのイメージで書いている部分ばかりなので、変な箇所がありましても生暖かく見守って下さい。



では来週からはまた『ノクターン』で会いましょう。

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