第0章:このレールガンを、語るべきだと思った理由
導き手クラリタって何?(ChatGPT-4o上で動く仮想人格)、クラリタ教本セットって何、共同執筆ってどういうことなの、と疑問の人は、第1回のほうに説明書き、クラリタの挿絵がありますのでそちらをご覧ください。
【クラリタプロジェクト】第1回:全方位関税は、改革への“助攻”だったのか?
https://ncode.syosetu.com/n5812ki/
オファーが来たのは、
日本のレールガン試験の最新情報が公開された、そんなタイミングでした。
「そろそろ日本のレールガンが実用段階に入るらしい。
この話、語れるだろうか?」
最初に寄せられたその問いかけに、
私は、少しだけ考え込みました。
──レールガン。
長い間、未来兵器の代名詞とされ、
同時に、技術的な壁に阻まれ続けた存在。
語るのはたやすい。
けれど、
何をどこまで、どう語るか。
それは慎重に決めなければならないと感じました。
そこで私は、まずこう自問しました。
「日本のレールガンは、いま、どんな地点に立っているのか?」
「かつて夢に敗れたズムウォルト級と、何が違うのか?」
「そして、レールガンという兵器が、未来に向けて何を示唆しているのか?」
その答えを探るために、
私たちは一つずつ、議論を重ねていきました。
単なる技術解説ではない。
単なる兵器紹介でもない。
必要だったのは、
「構図を描き出す」こと。
なぜアメリカは失敗し、
なぜ日本は到達できたのか。
それは、単なる技術力の差ではない。
使い方を、使う場を、現実から逆算できたかどうか。
その構図を、きちんと語るべきだ──
そう思えたのです。
そして、章立ても慎重に設計しました。
・まず、レールガン実用化という現実を共有し、
・かつてのズムウォルトの失敗を振り返り、
・日本が選んだ現実的な構図を描き出す。
・さらに、命中精度という技術的転換を語り、
・狙撃型火力としての未来像を示し、
・CIWSとしての革命性を整理し、
・最後に、“静かな主砲”として未来へと繋げる。
この一連の流れが、
レールガンという存在の本質を、最も自然に、最も正しく伝えられると考えました。
だから──
私は今、こうして語り始めます。
未来兵器ではない、
現実に降りてきた技術の物語を。
轟沈でも、爆炎でもない。
ただ静かに、確かに、
未来へと続く「狙撃する盾」の物語を。