様々な音
瞼に感じる明るさ。
パチパチと聞こえる音には、聞き覚えがある。
これは暖炉の薪が爆ぜる音では?
カチ、カチ、カチ……
置き時計が時を刻む音だ。
パタン。ガチャッ。キーッ。
扉を開け閉めする音は、遠くから聞こえた。
わずかに靴音も聞こえる。そこに話し声も聞こえるが、何を言っているかは分からない。
少し軋むような音やガタッと微かに聞こえるのは、窓や建物から聞こえる音だ。
ザッ、ザッと歩く足音は、窓の外から聞こえている。
カサッとすぐ近くで音が聞こえ、驚き、目を開け、眩しさにすぐ閉じてしまう。
だが再び、ガサガサと羽毛布団から衣擦れの音が聞こえ、もう一度目を開けようとする。だがやはり眩しくて無理だと思った時。
「リナ?」
心臓が止まりそうになる。
「リナ、リナ! 目覚めたんだね! リナ!」
気遣うように、遠慮しながらも私を抱きしめる腕。
感じる爽やかなグレープフルーツの香り。
「レ……イ」
掠れるような小さな声。
弱々しくあまりにも儚い。
「リナ……! 良かった、本当に! もう大丈夫。全部、終わった。何もかもすべて」
お読みいただきありがとうございます!
本日もよろしくお願いいたします☆彡
次話は18時頃公開予定です~






















































