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悪役令嬢は死ぬことにした  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
 

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16/122

恋をしている

「リナお義姉(ねえ)様、このドレスでどうかしら?」


「そうね……。でもキルリル皇太子殿下と会うのは昼なのだから、ダークグリーンより、こっちがいいのでは? もう七月でしょう。明るいレモン色は、アンジェリーナ王女のブロンドとも青い瞳にも合うと思うわ」


 キルリル皇太子が前倒しでアルデバラン王国へ来ると、国王陛下から聞いて一週間後。遂にキルリル皇太子が到着となる。


 私人としての訪問なので、音楽隊が歓迎の演奏を行い、パレードをするなどの派手な行事は行われない。


 それでも私の両親を含めた公爵家、王族でお出迎えをすることになる。迎賓館で出迎え、そのまま昼食会に突入だ。


 そこで朝からアンジェリーナ王女は、ドレスは何を着るかと私に相談した。そしてアドバイス通り、レモン色のローブモンタントのドレスを着ることになった。夏なので長袖の部分がレースになっており、見た目もとても涼し気になっている。


 私は白のモスリンのローブモンタントに、アクアマリンの宝飾品をつけることにした。


 白いドレスに水色の宝石はとても映える!


 こうして準備が整った部屋に、レイモンドとマークが迎えに来てくれた。


 レイモンドはマスターの称号を持つ騎士の、儀礼用の白の隊服を着ている! シルバーの装飾品に、セレストブルーのマントをつけたレイモンドは、もう立派な騎士にしか見えない。そして痺れるほどのカッコよさ!


 一方のマークは爽やかなアイスグリーンのフロックコート。マークがエスコートするのはアンジェリーナ王女だから、まさに並んだ時にお似合いの二人になる。明るく爽やかな色合いの組み合わせだった。


「見て、お兄様! このドレス、お義姉(ねえ)様に選んでもらったの! 素敵でしょう」


「そうだね。リナの服選びのセンスは抜群だ。このマントもリナに選んでもらった色だよ」


「ふふ。知っているわよ、お兄様。お義姉(ねえ)様に選んでもらったと、大喜びしている姿。覚えていますもの」


 アンジェリーナ王女とレイモンドがそんな会話をする姿をマークと見守ることになったが。そのマークが私に尋ねる。


「今日のアンジェリーナ王女様は、ドレスもそうですが、実はお化粧も薄付けに見せながら、しっかりされていますよね。……キルリル皇太子殿下と会うのを、楽しみにされているのでしょうか?」


 マークがアンジェリーナ王女を気にしていることに「おや?」と思う。


 王太子攻略ルートのマークは、レイモンドの幼なじみであり、学友として彼の恋路を応援するはずだ。当て馬のキルリル皇太子に苦戦するレイモンドをサポートする役回りのはずであり、自身の色恋沙汰は発生しないはず。


 だが今のマークの表情は……。


 キルリル皇太子に会うことを楽しみにして、アンジェリーナ王女がいつもよりオシャレをしているのではないか。そう心配する様子は間違いない。マークはアンジェリーナ王女に恋をしている……!


 普段から二人は一緒にいることが多かった。その理由はマークを信頼するレイモンドが、アンジェリーナ王女の世話を何かとマークに任せるからだ。任されたマークは、レイモンドの未来の忠心として、アンジェリーナ王女のサポートを幼い頃からしているのかと思ったけれど……。


 どうやら違うらしい。そこには恋心もあったわけだ!


 王道の王太子攻略ルートの世界なのに。脇役ではイレギュラーが認められているのかしら?


 そんなことを思いつつ、もしマークがアンジェリーナ王女を好きなら、応援したいと思った。


 何よりイレギュラーはウエルカム!


 悪役令嬢リナも、イレギュラーで婚約破棄も断罪もされなければいいのに!と思っているぐらいなのだから。ゆえにマークにはこう伝えることになる。


「アンジェリーナ王女も年頃です。異性の目は当然、気になると思います。それに今日会うのは皇太子という立場の方です。自然と身嗜みに気を遣うのではないかと。会うのを楽しみにしているかどうかは……本人に聞くのが一番。ですが、人並みに楽しみにしていると思います」


「なるほど……」


「それに皇族であるキルリル皇太子殿下は、アンジェリーナ王女とは立場が近いですよね。皇太子と王女。共に国のトップの一族であり、境遇も似ている。そう言った同じ立場という観点で、興味を持っているのではないでしょうか。年齢も近いですし。とはいえ今のところ、色恋沙汰とは無縁に思えますが……」


 私の返事を聞くと、マークは安心の表情になった。この顔を見ただけでも、私がさっき感じたことは正解だと分かる。


「リナ様のその分析。実に適切だと思います。……というか冷静に考えれば、導き出せることですよね。自分としたことが。なぜ思い至ることができなかったのか……」


「身近な相手の分析は、つい自分自身の感情を挟んでしまうこともあり、見誤ることもあるでしょう。客観的なアドバイスを求めるのは、正解だと思います」


「ありがとうございます。……ところでリナ様はどうなのですか? キルリル皇太子殿下と会うのは楽しみですか?」

お読みいただきありがとうございます!

本日のなろうの表紙[異世界転生恋愛ランキング5位]記念

読者様の応援に感謝を込めてサプライズ更新☆彡

もう1話、本日の夜に公開しますヾ(≧▽≦)ノ

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