『ファッション』★★★★☆
公園で、二人の女性が、ジュースを飲みながら、話していた。
「いい加減、厚底やめたいな……」
「えー。似合ってるよ?」
「それ。言われるの嫌なんだけど」
そう言って、もう一人の足元を見る女性。
「あんたは厚底ブーツ。本当に似合うよね」
「へへへ。そうでしょー。彼氏と同じくらいになりたくて」
「はい始まった自慢ー」
彼女達はジュースを飲みながら、お喋りを続けていた。ふと、時間が気になった二人は、公園の時計に目をやる。
「うーん、秒針が見えない」
「え、そんなに厚底なのに?」
「……そう言われるのが嫌だから……」
「あー、ごめんごめん!」
◇
第十六弾は、滅茶苦茶わかりやすくしてみました。ずばり『厚底ブーツと厚底眼鏡の女子の会話』シンプルなのが一番!
厚底で、オシャレなアイテムと言えば、『厚底ブーツ』かな。と思いました。二人の関係性に、上下関係のようなモノを作るとしたら『オシャレな女子』と『そうでない女子』です。
正反対な人物像でも、ジュースを飲んでお喋りするくらい仲良しってことは、幼馴染か何かなのかもしれません。そこは想像の余地がありますね。
あと、わざと主語を抜いたり、喋っている人をぼかしたりしています。これは、実験的にやってみました。結果、二人が持っているのは、それぞれ違う厚底アイテムだということを、短い本文で証明できました。
これも、会話文の最後に本文を入れるかどうか迷いました。蛇足になってしまうか。それとも、説明不足で分かりづらいまま終わっていないかどうか。
まだ……客観的に作品を見ることが出来ていません。しかし、私は今回はシンプルに纏まっていると思いました。ここから物語として広げることも出来そうです。
やはり課題となるのは、『キャラクター性』と『物語性』の強化です。なんか、淡々としているのが私の先品の特徴ですね。もっと『盛っていい』と思います。
また、物語って、いわゆる『ドラマ』だと思うのです。
辞書で調べると、『劇的な要素のあること』と出てくる『ドラマ』という単語。もっと詳しく調べました。要約すれば、観劇時の緊張や感動を覚える様のことを『劇的』というらしいです。
つまり、それらが起こせられれば、『読者を華麗に騙して感動を与えられる』と思いました。少しずつ目指すべきものが見えてきましたよ。
纏めますね。
これからの課題は、キャラクター性と物語性の強化であること。そして、この時の物語性とは、読者の心を動かすドラマのこと。当然、緊張や感動などが無ければいけない。これを得られないのであれば、いくら叙述トリックを仕掛けたところで、読者の心には響かない。
これくらいの気持ちでやっていこう!