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第六十二話「炎の誓い」


「「「!?」」」


「バレット!」


ここまでかと思った瞬間にコルトの撃った弾がピストレットの左足をかする。その場に助っ人に来たのだ。


「キャノン!」


「バレット!これは一体?!」


「バレルは仲間になった!けど…」


「ピストレットが敵になった、ねぇ?」


「そうだ!」


「ここで死になさい!!」


ピストレットのデザートイーグルが火を吹く。


バンバンバンッ


ピストレットの弾はバレットが隠れている壁を抉っていく。


「ピストレット!」


バンッ


キャノンの銃弾がピストレットの腕を貫通するはずだった。バレットは壁から飛び出してピストレットを庇い、かわりにうけた。


「「「?!」」」


「バカなの?!なんで…」


「ピストレット、俺はっ…」


バンッ


ピストレットの弾がバレットの肩を貫く。


「あぁあ、…」


傷口を押さえながらバレットはその場に崩れ落ちた。


「ピストレット!」


コルトがすかさずにピストレットへと弾をうつ。そして、ローゼはバレットを救うためにバレットの元へ駆け寄り、ピストレットを間近から睡眠弾で撃とうとしたがあと少しのところで避けられた。そしてバレットを再び狙おうとしたが、避けた先にゆきの銃口からの弾が、ピストレットに向かってくる。だが、ピストレットはそれを転げて避けてみせた。


「人数が多い!ここは一旦引くわっ!覚えておきなさい!!とくにそのシスターとM1911の女!私の邪魔をした罪は重いわよっ!!」


そうしてピストレットはアジトの外へと駆けていった。その場に残された全員もアジトに火をつけて外に出ようとした時、コルトが異変に気づいた。


「!?既に火がついてる!」


ピストレットは戦いから逃げた。しかし、ただ逃げたわけではない。ここにいる全員を焼き殺そうと火を放ったのだ。


「こ、このままじゃっ!」


焦るローゼ達、しかし、出口への道は炎に包まれて出れない。しかし、二人だけ落ち着いていた。


「うーん、たぶんこっち!」

「そうだな。こっちだ。」


「「「は?」」」


★★★★


「私は逃げた。でも、貴方達は逃げられない。ここで死ぬ程度ならそれで終わりよっ!」


ピストレットは出口に停めてあった車にそう言って乗り込んで運転手に指示を出す。


「本部へ。」


「はい。」


「ん?……っ!!」


ピストレットが見たのは全員がうまく逃げた姿だった。


「どうします?お嬢。」


「ここは引くわっ。次は勝つ!」


そうしてピストレットはデリンジャーの元へと帰って行ってしまった。

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