第五十四話「ロアのアジト攻略」★
文末にイラストがあるので苦手な方はお気をつけください。
バレット、コルトがアジト壊滅を画策する中、
夜のロアのアジトでは、メンバーの夜勤交代の時間になっていた。
「よぉ、いつもご苦労。」
「おう。」
ガチャ
「なっ?!」
急に銃を突き付けられた看守は驚きの声をあげるがフードをかぶった男がそっと耳元で囁いた。
「動くな。動けば撃つ。」
「どうか動かないでください。あなたが殺されないのも、神からの慈悲故です。」
月明かりに、男の連れのもう一人が照らされる。果たしてアジト攻略はできるのか、それはまさしく神のみぞ知る事なのだろう。
★★★★
「コルトくーん!無理だよー!あんなに歩いたのに休みなくアジト攻略なんてぇー。」
「僕達には後がない。だからもう捨て身しかっ…?!」
ゆきは、コルトの口に人差し指で触れ、黙らせた。
「それは間違いだよ。ここで死ぬわけにはいかないっ!私はデリンジャー様をっ!」
「……黙れ」
コルトは何故か少し不機嫌になり、ゆきの腕をつかんだ。
「いいか、僕達は勝つしかないんだよ!ここで引いたら何も残らない!!」
「……そうだね。だからこそ。」
ゆきはコルトの手をほどき、コルトの右手を両手で包んだ。
「捨て身なんてしないでほしいの!だってコルトくんに死んでほしくないもんっ!」
「っ……!」
ゆきのまっすぐな眼にコルトは少したじろいだ。
「生きてれば勝ちだよ!」
ゆきはそういいながら苦笑した。生きてれば勝ちなら、ゆきは既に負けている。現実世界でゆきは死んだ。運命に負けたのだ。でも、
「ここでは皆で生きたいの!」
この世界に来れた。それはすごい奇跡で、ファンであるゆきにはそれだけで勝ちとも言える。
「えと、つまり、勝てる勝負をしてほしいの!」
「……生きる勝負…か、…」
「うん!そう!」
「……」
ガッ
暗闇に物音が響き。アジトないに侵入したゆきとコルトに近づいてきた。コルトはゆきの手を振りほどくと銃を構える。
「誰だ!」
「その声…」
「キャノン?」「バレット!」
ローゼ
しばらくお休みします。よろしくお願いします。




