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第四十二話「お菓子のない日」★
文末に久しぶりにイラストがあるので苦手な方はお避けください。いつもありがとうございます。
『トリガーバレット』の放送日になった。だが、ゆきの安否は不明である。いつものようにテレビの前に張り付いている。しかし、お菓子はない。前回の放送でミサはショックをうけ、食事もままならない重症になってしまっていた。
「ミサ、おにぎりだけでも食べない?」
「いらない。食欲ない。」
「あ!じゃあクッキーとか…」
「いらない。」
今日は、親友が生きてると言う、甘い夢のようなお話ではないかもしれない。食べ物を口にする事さえはばかられた。ゆきが死んでいるかもしれないのに、いや、既にしんでいる。だが、テレビの中でだけでも生きててほしいのに…。彼女の願いは……。
「あっ、ミサはじまったわ」
「……うん」
ミサはいつにもまして不機嫌そうに顔を伏せていた。脳裏に浮かぶのは最悪の結末である。
「あっ!ミサ!ゆきちゃん、生きてるわよっ!」
「へ?」
顔をあげた。いる。生きてる!
「よかった…」
ミサはそれを確認すると安堵してなき始めた。
「ミサ、ごはん食べましょ?」
「うん!!」
ミサ




