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第二十九話「炎と復讐」

こんにちは、不定期更新です。よろしくお願いします。(*-ω人)


では、早速本編へ



バレットとピストレット、キャノンとウェルロットは当初は次に奪取した船を使って南のアジトへ向かい、そこを破壊する予定だった。だが、度重なる失敗で船も手に入らず弾薬もうまく補給できなかった事、ピストレットが帰りたがったので一旦故郷に帰える事にした。列車に乗って故郷へと帰って行く。しかし、列車から降りたバレット達が見たのは、燃え盛る炎の海だった。


「なん、だ、これ……」


「う、嘘……!!」



街の人達は傷着き、建物はどこもかしこも破壊され尽くしていた。屍の山が多く築かれていた。血みどろで炎が上り、真っ赤に染まる。バレットは生き残りを探し、生き残っていた人に声をかける。


「ど、どうして!こんな事に!?」


「今朝、デリンジャーの部下が襲撃してきて……こんなっうっうっうぅぅ」


涙ながらに語る少女、その小さな少女にしがみつくしかできない弟がいた。


「……で、りん、じゃー……」


バレットは怒りに震えていた。


「くそぉおおおおおおおおおっ!!」


★★★★★★★


電話越しに話かける。


「おう。そうか。ご苦労。」


そうして通話を終了した。通話だけではない。もう、全ておしまい。終わりなんだ。バレットには後がない。帰る故郷もない。これで、終わる。そう、デリンジャーは思っていた。


「つまらねぇ……」


★★★★★★★


ドンッドンッドンッ


「だいぶ上手くなったな。」


「えへへ!」


ゆきの射撃の腕は確実に上がっていた。撃った弾は大体が的に当たる程度にはなっていた。


リーリーリー


通信のベルがなった。


「はい?」


バレルは何事かと思い、通信に出る。そしてデリンジャーに呼び出された。バレルがデリンジャーの元へと行くと言うとゆきも付いて行くといったので二人揃って行く事にした。


コンコンコンッ


「入れ。」


ガチャ


ドアが開く。


「!なんだ、そいつも来たのか。ずいぶん仲がいいんだな。」


「いえ。」

「全くです!」


二人は全力で否定していた。


「まあ、もうお前も用済みだがな…くくくっ」


「「?!」」


「バレットの故郷を焼いた。これでもう逆らう気も起きねぇだろ。クククッ」


「……」「……」


そうしてデリンジャーの手はゆっくりとゆきへと銃口を向けてゆく。


「っ!」


バレルは慌ててポケットの銃へと手を伸ばした。


「バレル、それがどういう事かわかってるよな?」


「……」


バレルはデリンジャーがゆきを撃たないように銃を構えて牽制する。


バンッ


ピリピリとした一瞬の隙もないような場面でいきなり銃声が響いた。


「バレル君、何してるの?」


「おま、……」


「……」


ゆきはバレルの銃を撃ち飛ばしてしまったのだ。


「デリンジャー様!それより次です!」


ゆきはバレルに気にも止めずにデリンジャーに凄い勢いで話しかけてくる。その勢いと空気を読まなさからデリンジャーですらどこか狂気を感じた。


「バレル、見なかった事にしてやる。」


「……ありがとうございます。」


「次はないからな。」


「それより次です!!」


ゆきは周りを省みずにマイペースである。


「次も何ももうバレットは…」


「来ます!!」


「なんでわかる?」


「えと、それは、未来を知っているからと言うか……」


「だが、もうわからないとかいってなかったか?」


デリンジャーは銃を胸ポケットへ戻すと煙草に火をつけ始めた。そのまま椅子へと座り込む。


「いえ!故郷編の次は予想できます!!」


「「……」」


バレルもデリンジャーもその少女が何をいっているのか訳がわからない。ただ、こんなアホ面で重要な未来を知っている事は確かなのだと思いなおす。


「故郷を焼かれたバレットはそのまま真っ直ぐにここに来ます!」


「?本部にか?さすがにバレットがどうこうできるとは思えないんだが……」


バレルも気を取り直して話しに混ざる。


「大丈夫だよ!バレットは、……家族を殺されて、故郷を焼かれた事でデリンジャー様への復讐を誓う予定だから!」


「「……」」


「とにかく!すぐに対策を!」


「……わかった。」


「……」


デリンジャーは何かを納得したように頷き、バレルは無言である。


「お前が行け。いや、お前達がだ!」


「ほへ?」

「?!」


評価、感想よろしくお願いします。(*-ω人)

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