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第十一話「君の姿を鞄に添えて」

こんにちは。今回はゆきちゃんの親友のミサちゃんのお話です。よろしくおねがいします。



ミサはいつも通り登校した。教室へ入るとクラスメイトの女子達が何やら楽しげに会話している。クラスメイトの二人がミサが来た事に気づくとミサを囲んだ。ロングヘヤーの女子がミサに話かけてくる。


「ミサちゃん!今度皆で遊びに行くんだけどミサちゃんも来る?」


「え?今度って、今度の休み?」


「そうだよ!皆でパンケーキ食べに行こって話になってさ~。ミサちゃんもどう?」


「ありがとう、是非行かせてもらうね!」

一緒にいたショートカットの女子は喜んだ。


「やった!そう来なくちゃっ!」


「じゃ、今度の日曜日ね!」


「うん!」


その日の放課後の事、いつも通り駅までミサは歩いて帰る。いつもと違うところは隣に親友がいない事だけである。最寄り駅に一人たどり着いた。


「ん?あれ?」


ミサの眼にあるものが止まる。


「あ!?これって!」


そう、「トリガーバレット」のカプセルトイが置いてあったのである。


「ふふふっ。あるしwww」


そう、自分の親友そっくりのゆきストラップがあったのだ。


「一回300円かぁ…」


今度遊びに行くのに足りるだろうか?そんなことを考えながらも300円を入れる。レバーを回した。


がこんっ。


出て来たのは……


「うわぁ…」


デリンジャーだったのだ。


「私デリンジャーそんなに好きじゃないんだよなぁ。もう出るまでやりますか!」


ミサは何回も何回もゆきが出るまで回し続けた。


★★★★★★★


翌日いつもの朝がやってきた。ミサが登校するとショートヘヤーのクラスメイトが話かけてきた。


「ミサちゃん、今度の日曜日だけど…」


「あ、ごめん!実は用事できちゃってさ……いけなくなっちゃったんだ。ごめんね?」


「そっかぁ…残念。」


「ミサいかないのかぁ」


隣にいたロングヘヤーのクラスメイトも残念そうにしていた。


「ほんとにごめん!」


そう言うミサの鞄には今は亡き友達の姿が静かに添えられていた。

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