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ある町の薄汚れた橋の下で黒猫は生まれた。


黒猫の母親は黒猫を産んだ後すぐに死んでしまい、父親も兄弟もいなかった。


ある日黒猫は町の商店街に出かけていった。ずっと街のすみで暮らしてきたため商店街に行くのは初めてだ。


黒猫はそこで不思議な店を見つけた。黒猫は看板の文字を読んでみる。


「ペ・ッ・ト・シ・ョ・ッ・プ。」


黒猫はその店が何の店なのかわからなかった。すると近くで人の声がした。


黒猫はその声を聞いてみた。


「あーら奥様あなたまだ猫を飼っていないのですか?もうこの辺では飼って無いのはあなたぐらいですわよ。」


「でもどこでならいい猫を買えるのかしら?」


「目の前にあるじゃないの。ここのペットショップならとても良い猫が手に入るわ。」


「じゃあちょっと買ってみようかしら。」


そう言うと二人は店の中に入っていった。


黒猫はここに仲間たちがいるのかと思った。


母もすぐ死んでしまい他の仲間にも会ったことがないので黒猫は店に入ってみることにした。店が閉まるのを待って、窓から店の中にはいった。


店内は薄暗く、色々なところに大小様々なケースが置いてあった。


その中に何かが入っていてワンワンだとかピヨピヨだとか言っている。


「おい、おまえ。」


黒猫はその中の一つに話しかけてみた。だが、そいつはニャーニャーと言っているだけで返事をしない。


「おい!!おまえ!!」


もう一度今度は声をちょっと大きくして話しかけてみる。しかし相変わらず返事はない。


黒猫はなんだか気味が悪くなってきた。


 ☆


夫人は買った猫と共にペットショップから出てきた。


「ふう、やっと猫を買うことができたわ。けどこの猫可愛く思えないのね。」


「ニャー」


夫人はその「ネコ」を抱き上げる


「だけどこれで周りからバカにされずに済むわ。」


「ニャー」


21XX年地球に大規模なペットブームが訪れた。


それは、ペットを飼ってないとのけものにされてしまうほどだった。


しかし犬や猫は絶滅寸前。ペットを飼うかわりにロボットを飼うようになる。


大量生産をするためにロボットも簡単な作りになった。


何しろ大切なのは飼っていると言う事実。


可愛さなどはその次なのだ。

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