007 どんぐり遊び
仁「こんにちは、魔法工学師の二堂仁です」
礼子「お父さまに作っていただいた自動人形でアシスタントの礼子です」
仁「作者が実際に作ったあれやこれやを、俺の解説で紹介するっていう企画の第7弾です」
礼子「今回はどんぐりですか?」
仁「そう。ちょうど近所に落ちてたから」
礼子「2種類ありますね」
仁「うん。丸っこいのがクヌギで、少し細長いのがナラのどんぐりだな」
礼子「見分ける方法はあるんですか?」
仁「クヌギのどんぐりは丸っこいからな。あ、ハカマ(正確には殻斗)の形でわかるぞ」
礼子「そういえば、クヌギのハカマはなんといいますか、鳥の巣みたいですね」
仁「だろ? ナラ(今回のものは多分コナラの実)の方はうろこ状の模様がある」
礼子「他の模様のあるどんぐりもあるんですか?」
仁「常緑樹であるカシの木のどんぐりは、横縞模様だな」
礼子「神社や公園にあることも多いので探してみてくださいね」
仁「あ、拾ったどんぐりには高確率で虫の卵が付いているので、遊んですぐ捨てるのでないなら、一度お鍋で煮ることをお勧めします」そうしないと虫がわきます
礼子「作者さんは子供の頃、拾ったどんぐりを箱にためていて、しばらくして開けたら……」グロいことに
仁「今、学校や幼稚園などで工作に使うどんぐりを持ってきてくださいというプリントにも、茹でてからという一文が付け加えられているとか」
* * *
礼子「で、どんぐり遊びですか」
仁「うん。定番のやじろべえとコマだな」
礼子「針金を使うんですか?」
仁「うん。竹ひごでもいいけれど、どちらかと言ったら針金のほうが手に入りやすいんじゃないかと思って」それに曲げたり伸ばしたりの調整がしやすいだろうし
仁「針金の先をペンチやニッパーで斜めに切って、そのままペンチでくわえて刺せば通せます」
礼子「くれぐれも手に刺さないように気をつけてくださいね」私の手なら平気ですが
仁「やじろべえです」
礼子「安定してますね」
仁「腕を長くすると揺れる周期が長くなり、腕を短くすると周期も短くなる」振り子と一緒だな
礼子「で、腕を下に曲げるほど安定するんですね」
仁「そういうことだな」
礼子「変わった形ですね?」
仁「こういう形でも安定させられる見本だな」色々工夫するのも楽しいぞ
仁「クヌギのドングリは丸っこいからコマに最適だ」
礼子「これは針金じゃないですね?」
仁「針金じゃ細すぎて回しづらいからな」楊枝か竹串を短く切ったものがおすすめだ
礼子「思ったより回りますね」
仁「何人かで、どれくらい長く回っているかを競うのが定番だな」
仁「この他にも、どんぐりに絵を描いて遊んだり、糸を通してネックレスを作ったり、クリスマスリースに使ったりと、いろいろできるな」
礼子「工夫することが楽しいですね」
仁「虫が湧かないようにしないとな」トラウマになりかねん
* * *
礼子「昭和のかほりのする回でしたね」
仁「手に入るもので工夫して遊んだ時代だな」缶蹴りとか竹馬とか
礼子「今はあまり外で遊べませんしね」キャッチボールとかサッカーとか禁止のところが多いです
仁「公園自体がそういう遊びを禁止しているんだよな」悲しい時代だ
* * *
仁「というわけで、第7回は『どんぐり遊び』の解説でした」くれぐれもお怪我をなさらないようお気をつけください
礼子「お読みくださりありがとうございました」
仁・礼子「「それでは皆様、ごきげんよう」」
ごらんいただきありがとうございました。
20200930 修正
(誤)そのままペンチで加えて刺せば通せます」
(正)そのままペンチでくわえて刺せば通せます」