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蓬莱島の工作箱  作者: 秋ぎつね
33/72

023 縮むプラ板でストラップ

仁「こんにちは、魔法工学師マギクラフト・マイスターの二堂仁です」

礼子「お父さまに作っていただいた自動人形(オートマタ)でアシスタントの礼子です」


仁「作者が実際に作ったあれやこれやを、俺の解説で紹介するっていう企画の第23弾です。

礼子「ストラップですね」

仁「ペンダントヘッドにも応用できる」

礼子「自分で使うんですか?」

仁「近所の子にあげた」

礼子「事案ですか?」

仁「違うっ」





挿絵(By みてみん)


仁「まずは素材の紹介だ」

礼子「100均の製品ですね」

仁「うん。透明と半透明があって、透明には油性マーカーくらいしかつかないが、白い半透明なものは色鉛筆やパステルでも書けるんだ」

礼子「今回は半透明ですね」

仁「すりガラス状になった面に描くように」

礼子「わかりました」




挿絵(By みてみん)


仁「で、まずは使用感のテストだな」

礼子「縮むといってもどんな感じか知っておいたほうがいいですからね」

仁「そういうことだな」

礼子「熱を掛けると縮むということですが、どうやって熱を掛けるんですか?」

仁「作者はオーブントースターに入れた」特に臭いということもないから、その後パンを焼いても問題ない

礼子「他に使えそうな道具はないんですか?」

仁「エンボスヒーターといって、ドライヤーみたいな電化製品がある」作者はドライヤーを試してみたが均一に縮まず断念したようだ

礼子「なるほど、全体的に温められるものがいいんですね」


仁「で、縮むと写真のようになる」使用前は1センチのマス目だ

礼子「半分以下ですね」一辺が2.5分の1くらいに見えます

仁「これを把握しておかないと、完成時の大きさが見当つかなくなるからな」

礼子「そうですね。でも、どうして縮める必要が?」

仁「いい質問だ。……これは俺の推測だが、まず縮めると厚みが増す」

礼子「体積がそのままと仮定すると長さが縮んだなら厚みが増えますよね」

仁「そうだ。それともう1つ、縮むことで粗が目立たなくなる」

礼子「ああ、絵や字を描いた場合ですね?」

仁「まあそうだ。拡大すると粗が目立つようになる、その反対だな」

礼子「なるほど」




挿絵(By みてみん)


仁「次は印刷テストだ」

礼子「製品は違うんですか?」

仁「そうなんだ。最初に紹介したものは手書き対応であってインクジェットプリンターには対応していない」試すのも怖いからやってないし

礼子「ああ、その後ネットでプリンター対応のものがあると知って買いに行ってましたものね」

仁「まあな。で、今回は蝶のストラップを作るわけだ」

礼子「これは確かに手書きではきついですね」

仁「試行錯誤をすることを考えるとな……」

礼子「で、同じ図案で濃淡を変えたんですね」ステンドグラスみたいです

仁「そういうこと。縮むと色が濃くなるから、淡い色も試してみようというわけだ」




挿絵(By みてみん)


仁「で、まあ、濃い色でプリントしたものを縮ませてみたら、こう」

礼子「やっぱり濃くなりましたね」濃すぎでは?

仁「そう思うよな」




挿絵(By みてみん)


仁「で、薄めの色でプリントすると……」配色が一部異なるのは趣味です

礼子「あ、こっちの方がいい感じです」

仁「だな」




挿絵(By みてみん)


仁「というわけで、パステル調に淡い色にしたもので本番だ」

礼子「コツはありますか?」

仁「ハサミで切り抜く時、周囲がなめらかになるように、だな」自信がない時はカッターも併用するといいかも

礼子「縮めると目立たなりますか?」

仁「少なくとも、針のように尖った部分は縮んで丸まるな」

礼子「あ、あと、平らに縮んでくれるんですか?」

仁「ああ、それがあったな。いや、縮んだ時は波を打っているから、2枚の平らな金属板の間に挟んで冷ますといい」

礼子「作者さんは缶の蓋を使っていましたね」

仁「あと、オーブントースターに入れる際は、一度クシャクシャにしてシワだらけにしたアルミ箔を敷いて、その上に載せるといい」

礼子「温める時間はどのくらいですか?」

仁「うーん、作品の大きさやオーブンのワット数にもよるから一概には言えないな。外から覗いて縮みきったら取り出すでいいと思う」

礼子「アバウトですね」

仁「こういう作業は仕方がない」




挿絵(By みてみん)


仁「で、コーティングだ」そのままだとプリントした面が剥げやすいからな

礼子「紫外線硬化型のレジンですね」

仁「うん。100均にもあるが、どうもちゃんと固まらない気がして、アクセサリー作り用のものだ」

礼子「印刷した面に塗って、硬化させるんですね」

仁「まあそうなんだが、幾つかコツもあってな」

礼子「それは?」

仁「気泡が入ったら、竹串や爪楊枝の先で潰すんだが、この時レジンをドライヤーで温めると気泡が抜けやすくなる」

礼子「粘度が下がりますからね」

仁「そういうことだな」




挿絵(By みてみん)


仁「で、UVランプや太陽光で硬化させれば本体は完成だ」

礼子「何か裏に付いてますが」

仁「持ちやすくするため、取っ手代わりにスプレー瓶の蓋を両面テープで仮止めしたんだ」

礼子「作業性は重要ですものね」艶が出ていい感じです




挿絵(By みてみん)


仁「で、ストラップにするから穴あけをする」2ミリのドリルで

礼子「この辺は安定安心の小型ボール盤ですね」




挿絵(By みてみん)


仁「で、ストラップ金具だ」

礼子「これも100均ですか?」

仁「うん。ストラップは10本、丸カンは50個くらい入っていてそれぞれ110円(税込)だ」




挿絵(By みてみん)


仁「で、穴に丸カンを入れてきちっとはめる」

礼子「穴の周りのプラには力を掛けないようお気をつけください」割れます




挿絵(By みてみん)


仁「そして完成」

礼子「いい感じですね」

仁「スマホとかランドセルに付けるといいかな」

礼子「事案ですか?」

仁「だから違うってばよ」







仁「というわけで、今回は蝶をデザインしたストラップでした」

礼子「くれぐれも火傷などなさらないようお気をつけくださいね」


仁・礼子「「それでは皆様、ごきげんよう」」

 ごらんいただきありがとうございました。


 20221008 修正

(誤)仁「これを把握しておかないと、完成時の大きさが検討つかなくなるからな」

(正)仁「これを把握しておかないと、完成時の大きさが見当つかなくなるからな」

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― 新着の感想 ―
[良い点] 懐かしい、小学生の頃に図画工作でやりました。 今回の礼子ちゃんはかなりブッ込んで来ますねw 感想欄時空に染まっt…ゲフンゲフン、ユーモアを理解して来たのですねw [一言] 振・ホ「」死〜ん…
[一言] 子供のころやったなぁ。オープン見てないと膨れるというか焦げっぽくなるのがね…… 穴あけは紙を穴あけするパンチ?で開けてから縮めてましたねぇ。細い輪っかしか入らないですけどキーホルダーの輪っ…
[一言] あー昔やったなぁ、今でもあるんだ。 これが縮むときに端っこが偏ったりでなぁ。 そうかぁ紅茶とかせんべいの缶の蓋だったかぁ……。
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