魔王のあととりむすめ!
癒やしの力を持つ者が、光とは限らないよね?
むかしむかし・・・
はるかなむかしより・・・
ふしぎなちからでいっぱいなこのせかいは・・・
ゆうしゃと・・・
ゆうしゃのなかまと・・・
かみさまと・・・
まおうのたたかい・・・
ながきれきしのなか・・・
ありえないがおきることもある・・・
だれもがしらないくらい・・・
むかしからだから・・・
どういえばいいのかな?
うーん?
そうだねぇ?
たとえばだよ?
たとえば・・・
いやしのちからをもった○○とかね・・・
いてもおかしくないんじゃない?
正義ってなんだろうね?
何が悪なんだろうね?
幼いころから思っていたこと。
おじいちゃまも
おじいちゃまのおじいちゃまも・・・
っていうか、先祖さま全員・・・
「よよよ・・・
嘆かわしや、姫様・・・
セバルは、セバルは悲しゅう御座いまするぞ!」
いきなり出てきて、ハンカチ片手に【よよよ】なんて言ってるコイツは【セバルテス・ブライゼン】。
【姫様】と呼ばれている私【ヴェーゼル・ベイン・ザルファルマ(面倒くさいから、いきなり自己紹介)】の執事をやっているらしく、身の回りから何から世話をしてくれていたりする。
でもね・・・
「・・・るさい・・・」
「何ですか?」
「うるさいって言ってんの!
いい加減にして!!
朝一番、のっけから第一声が【嘆かわしや】・・・
気が滅入って仕方ないでしょうが!?」
優秀な執事は、物静か・・・
なんて、そんな訳がない!
セバル限定なのかは知らないけれど、セバルは騒がしい!?
「んで、なに?」
「ザルファルマ家は、由緒正しきお家柄・・・
なのに、なのに・・・」
あぁ、嫌な予感しかない!
「お見合いですら、ままならないとは・・・」
あぁ、予感的中!
っていうか・・・
会話の二割くらいが、お見合いがどうとか・・・
「魔族の中で異端視されている存在とは言えど・・・
姫様が・・・
【魔族一の魔力】
【魔力のコントロールもお上手!!】
【つるちっぱい(小さめでツルンなお胸の事)】
【体型が幼児・・・】
【爆発料理を作る】
【創り出す魔物が、スライム】
【得意な魔術も、スライム】などなど
決して、ポンコツ仕様な訳ではないのに・・・」