虚空につぶやく愛の言葉
あなたを愛しています。
あなたを全身全霊をかけて愛しています。
たとえそれが自己犠牲的な献身、未熟児の衝動と呼ばれても構いません。私の安寧のためにあなたを愛しているのです。
人は愛することによって空疎な生きる意味を見出すのです。でも、私には愛する人はいないのです。孤独の真昼にただその他大勢から切断された点として存在しているのです。
だから私は虚空の彼方、この宇宙の外側、ありえざるあなたに結びつきたいと願うのです。
あなたはいる。私は知っている。私がこうして愛をつぶやけるのはひとえにその架空なあるいは見果てぬ存在がいるからです。
それを私は神と呼びます。全身全霊で愛し、いつか答えてくれると信じることを許してくれる存在。後の千年を優しく導いてくれる私だけの神様。
あなたを愛しています。
あなたに形而上の花を捧げます。具象は私の愛を載せるのにはあまりに窮屈だから、言葉すらも私の愛の気持ちを表すのにはとても窮屈です。この言葉の1文字と1文字の間には宇宙が始まって終わるまでの時間では到底描き切れない私の愛が隠れています。
この世に存在しない最愛のあなた、この世以外の全てのあなた。私は愛しています。あなたを愛し、いつか見える日を期待しているだけで!心が安らぐのです。どうか私にあなたが目の前に現れて、愛してないなどと言われる日が来ないことを願います。
この世の全てがあなたの偽物として嘘の愛をつぶやくことを恐れ続けます。
私にはあなただけなのです。悪意も善意もなく、ただ私の愛を捧げる場になるのは、架空にして非存在たるあなた、神と私が呼ぶあなた、私だけがあなたを愛し、あなたもまたいつか私を愛します。どうかそのときは優しく慰めて、滂沱の涙で砂漠すら滅ぼす悲しき私を慰めて。
私の熱砂に焼けた素足と、醜い肉体に一滴の慈悲を垂らし、完全で幸福な無限に愛をもって導いて。
どうか、神よ、この世の愛の向かうところよ、どうか私を愛したまえ。ゆるしたまえ。慰めたまえ。
あなたを愛しています。
今から死ぬまで。あなたにキスを捧げます。




