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1.初バイト

水没地区(スイボツエリア)】、それは水没してしまった地区(エリア)のことを指す。


此処は地球の星から遥か遠くにある【海星】(うみせい)。

地球から引っ越してきた地球人が文化を発展させ、今に至る。


地球と似ているが、違う点が沢山。

水没が多い所、地球より発展がそこまで少ない、能力(スキル)化華物(バケモノ)が共存していること……


……その違う点から切り取って話をさせてもらう。

【水没】と【化華物(バケモノ)】の話である。


【水没地域】に最近【化華物】の発生が多くなって来ているのだ。

しかも、化華物を操り海星を壊そうとする連中が居るとかな。


まあ、最近死者も出ている、強い能力(スキル)を持った奴に化華物退治に向かわせた。

さあ、新人に期待しよう。 明るい未来を作ってくれたまえ。


〜〜〜〜〜〜


「はぁ〜! 今日はバイト初日、 頑張っぞ〜っ!」


拳を上げ、青い空を見上げる。

私、イル・ロスは最高なバイト初日を迎えた。


髪形自由、ピアス自由、制服無し、給料高い!

私には最高なバイトを見つけた。


でも命の危機に晒されるバイトらしい。

何か化華物退治とかなんとか……


何にせよ、赤髪ピアス、住所戸籍不明、白タンクトップに短パン以外の服を持っていない

私を雇ってくれるバイト先は……そもそも無いのだから。


「行くかぁ〜……」


黄色のヘルメットを被り、

お気に入りの黄色のバイクを走らせ私はバイト先指定の水没地区へ向かう。


バイクで暫く普通の道を走っていると突如【関係者、住民以外立ち入り禁止】の看板と高い柵で囲われ

これから先は進めない様になっていた。 ふと前を見ると幻想的な世界が広がっていた。

口をぽかんと開け、数秒それを見つめた。 初めて見た景色だったからだ。


「此処が水没地区か? ……すげぇ!」


その先には沢山のビルに草木、膝下まで水没している街。まるでゲームの世界だ。


「化華物なんてマジで居るのか……? まあ、取り敢えず行くか!」


高い柵に手と足をかけ、柵を飛び越える。

その先には警備員3人程が見張りをしていた。


「君、住民証明書は? 関係者じゃないなら此処からは立ち入り禁止だよ 早く帰りなさい」


当然が無断で立ち入りした私を返そうしてくる。

それ如きで私は帰らない、まず帰ると思ったのか?


「ごめんなさいね、警備員さん! 折角私(アタシ)を雇ってくれたんで帰る道は無いんすよ!」

「何の話をしている! 無理やり突破しようとするなら私達が全力で止めてやる!」


警備員3人が水没地区に繋がる橋の前に立ちはだかる。

そこ以外は溝になっていて通るのは困難である。


「何、こんな薄っぺらい壁で私が止まると思ってます?」


除速をつけ、私は警備員3人をジャンプで飛び越える。

別に溝が飛べなくても人くらいなら軽々飛び越えられる。


「警備員さん、お勤めご苦労様っす!」


「全警備員に伝える!不法侵入者、特徴は167cmくらい赤髪、タンクトップにー」


私は水没地域に足を踏み入れた。

膝下まで浸かる水を手でかき分けながら進む。


突然悲鳴と鳴き声が聞こえてくる、何かと前を向こうとすると

急な波しぶきでビルに吹っ飛ばされる。


「いって……何だあれ?」


可愛い見た目のお化けだが、1攻撃の威力は人をぶっ飛ばすくらいの化華物だ。


……もしや噂の【化華物(バケモノ)】か?


警備員や住民達が水をかき分けて逃げている中、私のみ反対方向へと進む。

可愛いお化けが水をかき分けると、大きな波がたつ。


「可愛いお化けに見えて化華物かよぉ……? そのまま成仏させてやろうか!」

「ぐぁ……〜ぐるるるる……」


……高い波だが、それごときじゃあね?

私は立ちはだかる波を波を壁を登る忍者の如く歩き、波を持ち上げ相手に投げる。


「……ぎゃっ!?? ぐあ……っ」


大きな水の波紋を立て彼は倒れた。

これ如きか……と倒れた化華物の上に乗る。


「……疲れたぁ、まあ成敗という事で?」


私の能力は【固形(ソリッド)】。

液体や気体等を全て固形にできる能力(スキル)である。


そこそこ珍しい能力らしいが……

使いにくいし、かっこよくないし……はあ。


携帯に通知が来る。

確認すれば預金残高に……6000万円!?

こんな仕事で1回で6000万円なら私は大富豪に……いひひ。


「あの……さっきはかっこよかったです!!」


その声に反応し、体が起き上がると白髪で水に髪が入るくらいロングヘアの

10歳くらいの女の子がキラキラした目で私を見る。


「……いやあ、そんな事あるっちゃあるけど?」


私がかっこいいなんて見る目ある女の子だなぁ。

ふひひ……


「お姉さん、身軽な格好なのに倒しちゃうしかっこいいです!

あの……私を倒す仲間に入れてくれませんか!!」


倒す仲間? この女の子何を言ってるんだ。

てか、未成年に仕事やらせていいのか? ……まあ戸籍のない奴を雇えるからいけるだろうけど。


「倒す仲間って……君は具体的に何が出来るのさあ?

てか、君未成年だし……まあお手並みだけ見ておこうか!」


「見てくれるんですか……ふう、それじゃあい、行きます!」


少女は杖を出し、強く強く両手で杖を握る。

そうすると龍が現れ、電波塔をへし曲げる。


か、かっけ〜!?


「どう……ですか? お給料は無くてもいいので入らせてください!!」

「か、かっこいいから採用! じゃあ私に着いてこい!!」

「は、はい……!」


ー急に決まった彼女とのペア結成。

果たして良い結果に終わるのだろうか。






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