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やがて王になりし転生ゴブリン〜何度転生してもゴブリンだけど次のゴブ生こそ魔王を倒してみせる〜  作者: 犬型大
第三章

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ゴブリンは成長します6

「ともかく俺の予想ではレビスはアイアンテールウィーゼルの金属を操る力みたいなものを手に入れたはずだ」


 過程はどうあれ結果としてレビスは新たなる能力を手に入れた。

 

「そうだな……もし本当金属を操れるならイメージしてみろ」


「イメージ?」


「そうだ。

 元の槍の形をイメージしながら元に戻るようにと思い、直していくんだ」


 もし本当に金属を操れるなら槍も直せるはずだ。

 形も分からないほど変形してしまったのではなく歪んでしまったぐらいだから元の形に戻せば使える。


「ドゥゼアにもらった……槍」


 忘れるはずもない。

 ドゥゼアが選んでレビスにくれた槍。


 常に一緒だった。

 レビスは元の槍の形を想像しながら曲がってしまったところを持つ。


 そして慎重に、ゆっくりと槍を曲げていく。

 柔らかいものでも曲げているように槍がレビスの想像の通りに形を変えていく。


 歪んだ場所は2箇所。

 1箇所がピタリと真っ直ぐな形に戻り、次の箇所も同じく曲げていく。


「おぉ……」


 アートのようになっていた槍が元の一本の形になった。

 歪んでいた影響か曲がっていたところは若干凹んでいるもののほとんど修復された。


「……ふにゃあ」


「レレレ、レビス!?」


 ふんすと鼻息荒く槍を見ていたレビスの体からいきなり力が抜けた。


「どうした!?」


「わかんない……なんだか体に力が……」


「今度は何が……」


「魔力不足」


「えっ?」


 そういえばと忘れていた。

 水の精霊はずっとそこにいて様子を見ていた。


「魔力がなくなったから疲れちゃった」


「……なるほど」


 能力といってもただで使えるものではない。

 基本的にこうした能力には魔力が消費される。


 ゴブリンであるレビスはあまり魔力が多くない。

 初めての能力であるし能力の発現までにもおそらく魔力は消費している。


 そこで槍も戻そうとしたのでレビスの中の魔力を使い果たしてしまったのだ。

 魔力不足によってヘロヘロになってしまったレビス。


 これまで魔力を使うような行動をしてこなかったので魔力がなくなるという経験が初めてなのである。


「とりあえず寝とけ」


 魔力不足を治すには魔力を回復させればいい。

 1番簡単な方法はゆっくり休むこと。


 ユリディカがそっとレビスを地面に寝かせる。


「飲ませてあげて」


「良いのか?」


「うん」


 水の精霊が手にすくった水を差し出す。

 魔力を含んだ水なので飲めば魔力を回復させる手助けになる。


 これまで散々飲んできたけれど水の精霊は全くそのことを気にしていないようであった。

 ドゥゼアはかつて冒険者たちが使っていた革の水筒に水を入れるとレビスに飲ませてやる。


「少し楽になった」


「もうちょい横になってろ」


 水のおかげで頭の中がグルグルとするような気持ち悪さが軽減された。

 でもまだ魔力の回復には不十分なのでレビスを寝かせておく。


「それ、なに?」


「……なんだろうな」


 それとは水の精霊のことである。

 気を失っていたレビスは水の精霊のことに気がついておらず、しゃべり出してようやくその存在に気づいたのだ。


 ただドゥゼアもなんだと聞かれると困る。

 水の精霊は水の精霊なのであるが会話の途中でレビスが起きてしまったために完全に水の精霊のことを忘れていた。

 

 何かしらの目的がありそうだということは分かったのだけどその先のことはまだ聞いていなかった。


「ともかく助かったよ。

 ありがとう」


「うん」


 水の精霊はニコリと笑う。

 思っていたよりもおおらかで心優しい。


「焚き火とかも大丈夫なのか?」


「うん。

 水にゴミを捨てなきゃ大丈夫」


「そうか」


 直接水を汚す行為をしなければ大丈夫そうだ。

 裸で水浴びしなくてよかったとドゥゼアは思った。


「話を聞きたいところだが……まずは飯にしよう」


 レビスのお腹が大きく鳴った。

 数日気を失っていた。


 今は魔力も枯渇しているしお腹が空いていても当然である。

 水の精霊も焦っている様子はないし今はレビスの方が優先である。


 ドゥゼアは焚き火でアイアンテールウィーゼルの肉を焼き始めた。

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