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放浪の木刀使い~記憶喪失は主に周囲の人が気にするらしい~  作者: ミコト
人を拾ったのでお持ち帰りします

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強くなるために頑張ったら想定とは異なる技を覚えました byナデシコ

--ナデシコ--

「・・で?」

「?」

「なんで俺らの世界の曲に歌を知ってんだ」

(にこり)

「はぁ・・・・」

チェルニちゃんがピアノが上手くて歌がうまいのは置いといて

なぜか私たちの世界の曲を弾いていた。

それに加えて、その歌っていたご本人と全く同じ声で歌っていた。

それに感動しつつも異世界の”い”の字も関わってないはずのチェルニちゃんがなぜ知ってるのかひらりんが追求したけど、こてんと可愛く首を傾げて無言で微笑むだけで何も教えてくれないチェルニちゃん。



・・まぁ、チェルニちゃん見た目はぽやんとしてのほほんとした世間知らずなお姫様にしか見えないから一見軽くそそのかせば簡単に口を割ってくれそうで、それこそあめ玉1つで手軽に誘拐出来そうなチョロそうな見た目に見えるからなぁ。

けど、実際はとんでもなく口が硬いのだ、この子は。


何があっても

何を言っても

何をしても


絶対に口を割らない。


ヘタすれば気配を消してガチで姿を消していなくなっちゃうからヘタなことは出来ない・・そして当然戻ってこない。(大国の王太子様だから色々と怖いのだ・・バックが)

過去にかくれんぼしたらレイ君を含めて4人がかりで本気で探しても全く見つからなかったんだもの・・何度頑張っても(結果はすぐ隣にいたが、見つけきれなかったOTL)。

実際にチェルニちゃんに喋ってもらうことに成功したことと言えば、こちらが原因と結果を確信してその確認をする段階まで持ってきてようやく上澄み程度だけ教えてくれるのだ。

つまりは、原因を推測ではなく絶対にこうだ!って確信を持った状態まで自力で調べないとならない。


で、そんな調べ方なんて推測を言い合う以外にどうしようもなく、さっぱりわからない私たちはお手上げ。

つまりは、どうしようもないというわけだ。

なので、ひらりんは頭を抱えている。

そしてこれが本当のギャップ萌え!と叫んだらひらりんからそんなわけあるかアホと言われたけど気にしない。


「まぁ、ツッコミマスターも何をどう言ってもチェルニちゃんに喋ってもらえた試しがほぼ皆無だしなぁ。」

「マジで!?」

「うん。チェルニちゃんがエスパー系ツッコミマスターって言ってるくらい察しの良い人なんだけど、ちょっとやそっとの推測じゃあ絶対に教えてくれないから。」

おまけにポーカーフェイスも完璧だしと呟くレイ君の台詞に凄く納得した。


・・確かに、何考えているのか可愛いだけでさっぱりわからない。

ツッコミマスターさんはそんなチェルニちゃんのポーカーフェイスを破れるらしいけど、ご本人がガチで悟らせないようにしようとすればそれを見抜けることは出来ないらしいのでチェルニちゃんはバレても良い内容とそうでない内容をわけているのではないかと推測。

「・・つまり、私たちがチェルニちゃんに喋ってもらうことは絶対にあり得ないってことじゃない?」

ツッコミマスターさんは、察しが良いだけではなくかなり頭も良いのに加え、現在クリアネス王国内で最も戦闘系でなりたい職業ナンバーワンに何百年も前からあり続けている騎士団御一行より女神様と崇められてるくらい指示だしとかレイ君が暴走組って呼んでた気の向くままに暴れようとする人たち(正しくは勝手に敵を始末しに行こうとしてる)を一纏めにして手綱を握れるくらいの責任感の持ち主らしい。

で、そんなすごい人ですらも全部しゃべらせるのに成功してない時点で圧倒的に格下である私たちなんて絶対無理って言ってるようなモノだよね?

「そうだね。」

そう聞くとレイ君はあっさりと肯定した。

エスパー系ってことは、考えてることを口に出さなくても簡単にばれるくらい察しの良い人なんだね・・ツッコミマスターさん。

・・ホントにどんな人なんだろ?

レイ君からは、口に出さなくても普通に会話が成立するくらいの精度らしいしガチでエスパー系な人と思っても良いみたい。

他には、世話好きな姉御とか、

見た目は清楚とか(なぜか”は”の部分を強調されたけど)、

色々とすんごいとか、

クリアネス王国の騎士団一同から女神様と崇拝されてるとか、

クリアネス王国内で暴走組と呼ばれてる人たちを全員捕まえて説教して言うことを強制的に聞かせてるとか、

チェルニちゃんの放浪癖の唯一の対処可能な人とか

他にも何か色々言ってたけど・・ホントにどんな人なんだろう?

後、何がすんごいんだろう?

見ればわかるとしか教えてくれなかったから・・凄い気になる。




そんなこんなで、船の旅は続いてます。

最初の数日は船の中を探検したりして楽しかったけど、娯楽があるわけでもないから飽きた。

そこで、自身の強化のために特訓をするのが一番の時間つぶしになってるわけです。

筋トレとか、魔力制御とかの基礎訓練は毎日してるからそれとは別。

実は1つ思いついた魔法があったからチェルニちゃんに相談してた。

「~~って感じの魔法を考えてるんだけど、どうかな?」

「良いと思いますよ。ただ、纏は纏っている間、魔力の消費よりも魔力制御を維持し続けることと集中力、一定以上の基礎が重要になります。」

基礎部分は最低ラインは超えてるから合格とチェルニちゃんが言ってるからOK。


実は、私の癒しの魔法を自身に纏うことで、体の疲労を軽減させて、基礎のただの魔力で強化した身体強化とは別で癒しの魔法を身体強化に昇華させようと思ってるんだ。

で、纏の魔法はかなり難易度が高いもので、出来る人は世界中でも割と少数だと聞いてたんだけど、チェルニちゃんはその魔法が十八番レベルのスペシャリストなんだって。

だから相談してたんだ。

「重要なのは、怪我や病を癒やすこととは異なり、身体強化によりかかる負担を限りなくゼロに近づけることになります。疲労をなくすというイメージが思い浮かばないのでしょう?」

「うん。」

「それであれば、最初から疲労がたまりにくい状態を維持し続けることをその魔法で行いましょう。それと並行して通常の身体強化の練度も上げれば維持し続ける労力も減ります。そしてそれらを並行して続けて行けばその内自身なりに思い浮かべた理想の纏いが完成すると思いますよ。」

「そっか・・最初から疲れがたまりにくいように私の癒しの魔法でカバーすれば良いんだ。」

「後は、アンデッド特攻用として、癒しの魔法を応用しても面白いかもしれませんね。」

「そっか・・癒しの魔法ってアンデッドには劇薬なんだっけ?」

「そうですね。おすすめとしては浄化の魔法を強化させることですね。癒しの魔法よりも消費魔力が少ないですし、頭にかかる負担も小さい。そして何より誤ってアンデッドではない相手にも多少綺麗にするくらいで、怪我を癒やすこともないので。まぁ、癒しの魔法の方が負担がある分威力が高いのは否定しませんが、誤ってアンデッドではなかった場合だったり、長期戦を考慮すると浄化を鍛えた方が戦闘以外でも役立ちますし。」

「なるほど・・・浄化?確かに、呪いとか病にも効くって聞いたけど、アンデッドにも効くの?」

確かに、癒しの魔法は怪我や病気をしない限りは使わないけど浄化は掃除だったりと呪いとかを除けば使う頻度は結構多かったりするから威力が強ければ使う回数が少なくて済むし、そうなると負担はグッと少なくなるし、確かに便利かも。

「今の威力ですと軽く擦り傷が出来る程度ですが、私の母様ですとそんじょそこらのアンデッドでしたら一定範囲内全てを塵一つ残さず消し飛ばすことが出来ますよ。」

「すごっ・・」

え・・マジで?

チェルニちゃんママそんなに凄いの?

すっごく長い蛇腹剣を微笑みながら辺り一帯の敵を巧みに切り刻む凄腕の剣士って、チェルニちゃんに聞いたけど、そっちも凄かったの?(すっごいほわほわした性格らしいとは聞いてるけど)


ガチの魔法戦士ってやつですか?(魔法の種類的にはパラディン?)

「ちなみに、ここだけの話ですが母様は癒しの魔法を世界で唯一攻撃魔法に昇華させることが出来る人だったりします。」

「そんなことが出来るの!?」

え!?本当に!?

教えてくれる人どころか癒しの魔法について知ってる人は全員が不可能だって言ってたのに。

「細かくは説明出来ませんが、母様曰くどんなモノでも欲張ると毒なのよーと言ってましたが。」

「なるほど・・」

たぶん、過剰回復みたいな感じなんだと思う。

・・なんとなくはわかるけど、何をどうすればそんな現象を再現出来るのかさっぱり想定がつかないし、それを思いついた人はわずかにいるらしいけど実現不可能だって結果になったらしいって世間的には公開されているらしいけど・・チェルニちゃんママ、会ったら是非仲良くして弟子入りさせて欲しいな。

怪我や病の治療もトップレベルらしいし、何よりチェルニちゃんのママなんだから間違いなく美人か可愛いかのどっちかなのかは確定に違いないのだから是非その美貌を間近で拝見したい!(ツッコミマスターさんが現在チェルニちゃんの代わりに撫で回されてるらしいけど・・遠い目をして)


「その魔法は、おそらく他の纏とは異なるものになりますね。」

「どういうこと?」

魔法を纏う魔法なんでしょ?

「通常、纏が危険であり、最上位レベルの習得難易度を誇っているのは制御が難しくほんのわずかなミスで自身に通常の倍以上のダメージを防御を貫通してゼロ距離ダメージを食らうからです。」

「強くなれる代わりに一歩どころか半歩間違えば自滅するデメリットがあるからってこと?」

「そうですね。ですが、ナデシコの場合は攻撃性がありませんし、今回もわかりやすく言うと攻撃力や防御力と言った戦闘に直接影響しそうなモノではなく、持久力を上げたり魔法を発動した際の負担をなくすと言ったサポートそのものですので。」

そっか・・わかりやすく言うとひらりんが発動しようとすると失敗したら手元で爆弾がどかーんだけど、

私の場合は回復薬ぶっかかっちゃったみたいなものなんだ。

せいぜい、衝撃波がゼロ距離ドーンくらい?

「バフとかデバフみたいな?」

「どちらかかというと、自身にかかるデバフの効果時間減少や、バフの効果延長くらいではないでしょうか?」

「あぁ・・補助の補助って感じのホントに細やかな感じなんだ・・。」

かなり地味なものになりそう?

いやいや。

それこそ基礎がキチンとしていればかなり脅威なものになるに違いない。

まさしく、通常攻撃全てが必殺技だ!

って感じの。

「ちなみに、纏をサポート用として使用しているケースはこちらで把握している限りでは存在しませんよ。」

・・・ん?

「それって、クリアネス王国内でってこと?」

「いえ、世界中で。」

「えぇ!?」

まさかの私が世界初!?

「とはいえ、纏をサポートで使えないなんてありませんし、纏を習得している人たちが誰1人としてサポート用として使おうとか考えてなかっただけです。基本的に纏を使う人は純粋に戦闘力を上げるために自身の長所を倍増させるために使用しますので、わざわざ補助をかけるような回りくどいことは面倒と無駄と判断する人が多いだけですし。」

確かに、ステータスで高いモノを更に上げようとする気持ちはわかるし、その中でもこれって上げても何か意味ある?みたいなものだったら確かに上げようとは思わないかも・・。

「そう言うモノ?」

「えぇ。魔法の属性だってある意味その人のオリジナルの魔法ですし、扱い方に決まりはありません。」

「ワザや魔法は自由。自分が思い描いた理想のモノは自分の技量次第。理想を再現出来ないのはその人が自分で自分を制限しているだけだったっけ?」

透明な盾を作り出して宙に浮かばせるだけの肉壁扱いされる人がいたらしいんだけど、それを防御用ではなく足場にして宙を自在に飛び回った挙げ句、盾で相手を殴る戦法を編み出し、更に防御は十八番という大変やっかいな存在になった人もいるらしいし。

「そうです。」

「そっか・・失敗したときの大けがはあまり気にしないで出来るんだ・・なんとなくイメージが付いてきたから頑張るね。」

私の魔法は、要するに他の纏と違って、メリットがすっごい細やかな代わりにデメリットがほぼ皆無ってことなんだ。

そりゃあ、私の魔法はチェルニちゃん曰くある意味特別で、世界唯一の使い方だってなるわけだよね。

(コクリ)

私は難しく考えすぎてたみたい。


・・・それにしても、説明が地球人からするとわかりやすいのはさておき

ホントこの子・・何者?(可愛いだけで教えてくれないけど)


でも、チェルニちゃんのおかげで自分の中で大体どういう感じかイメージは固まった。

ちまちまと魔力制御とかの基礎訓練と合わせて纏ってみる。

最初は長時間纏わせられるようにすることを優先しながら少しずつ自分の中で修正点を見つけて直すを繰り返す。

それを何日か繰り返していく内に大体どういう感じかは、把握出来たし、チェルニちゃんからもちょこちょこ指摘された部分を直して実戦でも一応使えると言われたから一応完成。

けど、なんとなく100%完璧に出来たって感じがしなくてどことなくしっくりこない。

後1ピースだけ足りないような感覚・・それが中々埋まらず、見つからない・・。

そして、頑張れば頑張るほど基礎訓練の重要さを実感してる。

基礎訓練の練度があればあるほど理想としたモノを実現しやすいけど、出来なければ土台のない状態で家を作ってるような感じだったから。



ちなみに、関係ないけど、ヒグラシ君が人の1人や2人は軽く吊せるくらいのサイズのワイヤーフックらしき物体をチェルニちゃん経由で購入して、練習しだしてる。(当然チェルニちゃん所持の在庫分)

らしき物体って言うのは、ワイヤー部分がチェルニちゃんが言うにはとあるクモの魔物がいて

そのクモが出す糸を使って作り出したのがそれらしい。

その糸は・・と言うよりそのクモが特殊で、主に金属のみを食べる種類らしく、そのまま食べたものを体内で自身の魔力とかと合成して糸として使用する為、個体によってはとんでもなく硬い糸を作り出すらしい。

なので、見た印象としては異世界版ワイヤーと言っても過言ではない感じだった。




とか色々と悩んだりしながらも基礎訓練は重要と改めて実感したのでそっちの練習をしてるとドンドンと激しく私たちの借りてる部屋のドアを叩く音が響いた。

・・おかしいな。

「船員なら、そんな激しく叩くはずがねぇ。」

ひらりんも私と同意見だったみたいでポソリと呟いていて、ヒグラシ君も頷いてる。

実際何度か部屋に食事運んで来てくれたりとかで尋ねてきてるけど、

どれも丁寧だったし、ちょこちょこ急ぎの要件でチェルニちゃんが対応してくれたりはしてたけどそれでもそんなに激しくドアを叩くことはなかったし、むしろ凄く腰の低いやりとりばかりだったし。


「レイ、俺が出ようか?」

ひらりんが提案した。

確かに初見で相手を黙らせることに関してはお手の物だったもんね。

地球にいた頃、小学校中学年くらいからこっちに飛ばされるまで数日に数回の頻度でやってたもんね。

そのせいで、目つきが悪k・・ゲフン、鋭くなったんだけど。

関係ないけど、その目つきの鋭さと口が悪いのになんとなく世話焼き気質がにじみ出るひらりんって、密かにモテてたんだよ?(本人はニブチンだから気付いてなかったけど)

「いや、穏便にさせるから俺が出るよ。」

「・・そうか。」

なんでだろう・・穏便にさせるって・・するんじゃなくてさせるんだ・・。

なんて言うか、台詞が相手が強制的に自主的に穏便にせざるを得ない状況に追い込むってニュアンスに聞こえた・・。

それをひらりんも私と同意見だったらしく顔を引きつらせながら頷いた。

「一応チェルニちゃんを守れるようにしといて。」

「了解。」

実際はその守られてるこの方が強いけど、守れるモノは守りたい。


とりあえず、チェルニちゃんは興味がないらしく、いろんな紙を広げて目を通しつつ何か書いたりしてる。

なんだろ?

邪魔になりそうだから聞けないけど、隣からチラッとみた感じだと事務処理的な書類関係っぽい?

「いや・・これ、レポートだわ。」

ヒグラシ君が答えた。

「レポート?あ、チェルニちゃん宛に献上されたものとかの?」

「たぶん。いろんな説明とか、考えとか書かれてるからなんとなく。・・親戚の大学に通ってる兄ちゃんがよくレポート書いてたのを横で見てたから。」

「なるほど・・。」

チェルニちゃん宛に、魔道具だったり武具だったり裁縫道具だったりといろんなモノが献上されるんだけど、その中にはこういう感じの魔法を考えているとかで、その説明が書かれてたり所謂論文?みたいなモノもあった。

それらに対しての意見をチェルニちゃんに求めてる感じみたい。


「これって、私たちも見て大丈夫なの?」

私たちが横にいるのもお構いなしであちこちに広げて置いてるから聞いてみた。

「構いませんよ。それらに対して意見があれば、こちらの紙に書いて下さい。それはそれで一般人からの意見として本人に渡しておくので。」

「了解。」


で、レイ君が微笑ましげな表情をこっちに向けつつ、その微笑みが背筋がぞくっとする笑顔に徐々に変化しつつ未だにドンドンと強く叩かれるドアに近づいていった。

ちなみに、レイ君の笑顔がだんだん変化するのに合わせて、纏っている冷気もドンドン冷たくなっていくので、ちょっと寒い。

「レイ」

チェルニちゃんが資料に目を通しながらレイ君に声をかけた。

「ん?」

「武器にしておいた方が対処が楽ですよ。」

ん?

武器に・・する?

構えるとか準備しておくとかじゃなくて?

「んー?・・あぁ、了解。」

ヒグラシ君達も私と同じくチェルニちゃんの台詞の違和感に疑問を浮かべているとレイ君は理解したらしい。


レイ君の武器ってあの綺麗なスノードームっぽい何かがくっついた長い杖だよね?

アレを握って構えておく以外に何かあるのかな?

今のレイ君は、開いちゃダメな扉を開きそうな雰囲気だから声かけられない・・と思ってみてたら、

レイ君は杖を握り軽く振るった。

・・・正直その扉、レイ君相手なら開いても良いかもとか思ってたらひらりんが慌てた表情で止めてきたけど。


すると、あの杖のスノードームっぽいところを基点に氷で大きく反った刃が出来上がった。

氷の純度はかなりのモノでくすみがほとんどない。


って・・レイ君の主武器って杖じゃなくて大鎌だったんだ・・。

漫画とかでよく見る黒いコートの黒イメージな死神とは異なって全体的に白いし、あの美貌も兼ね備えているところから白い死神と言う言葉が似合う感じだ。


と言うより、今の凍える笑顔のレイ君とその氷の大鎌に纏う冷気の組み合わせが最狂過ぎる・・・。


アレは確かに武器にしておく・・だね。

アレ見たら速攻で逃げるか土下座必須だよ。

・・そう言えば、レイ君が本格的に戦ってる姿って見た記憶がないかも。

チェルニちゃんに関してもだけど・・瞬きする間に懐に潜り込んで一撃で相手を沈めるから全くわからないし、基本、実戦経験を積みたいヒグラシ君とかひらりんが率先して倒すからそんな機会がないと言うのが正解だけど。

おまけにレイ君は、私と同様強くなりたいとは思ってもヒグラシ君達みたいに率先して動きたいとは思ってないっぽいから余計に戦ってる姿を見る機会がないんだよね。(基礎訓練はしてるけど)


で、どうなったかって?

扉をゆっくりとレイ君が開けると焦らすな!と言いたげに凄い勢いで扉がこじ開けられた。

けど、そこには背筋がぞくっとする凍える笑みのレイ君。

扉の先にいたのは、私たちよりちょっぴり年上っぽい?感じの元ヤンイメージの青年。

なんか怒鳴りたそうだったけど、レイ君を見た瞬間フリーズして、その奥で資料を確認したりしてるチェルニちゃんを見て速攻で土下座した。

あまりの潔さに私もレイ君も拍子抜けして、礼儀マナーは大事だから守ろうね?と言うことを注意するだけにとどめた。


・・それにしても、なんでこの人、レイ君よりもチェルニちゃんの方を見ておびえたんだろう?(可愛いだけなのに)







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