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放浪の木刀使い~記憶喪失は主に周囲の人が気にするらしい~  作者: ミコト
人を拾ったのでお持ち帰りします

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43/45

チェルニちゃんとその周りは不思議がいっぱい

--ナデシコ--

中学2年の頃から地味に片思いしてたレイ君ととうとうカップルになったよ!

まぁ、カップルというかカップルという前提の契約を結んだと言う言い方が正しい気がするけど。

恋愛音痴というか、恋愛って何?って状態のレイ君を私色に染め上げるために・・


じゃなかった。

個人的には間違ってないけど、そうじゃなかった。

レイ君に恋愛とは何か、異性としての好きってどういう感じなのかを教えると言うことで、

所謂お試しカップルになりました。

レイ君ぼっちだったから・・恋愛音痴どころか友人音痴だったりもするし。(友人音痴は治りつつあるけど・・一応)

なので、とりあえずは後ろから抱きついたり膝枕されたりレイ君の目の前で着替えたりとこの美貌と肉体美で魅了することにしました。

結果は微笑ましいという表情をもらったからなんとも言えないけどほんのりとほほを赤くしてたような気はするので一応色仕掛け成功。


ひらりんからは、恥じらいを覚えろと言われるけど聞こえないふりをする。


だって、

私の胃袋はレイ君にがっちり握られてるし、

私より頼りになるし気が利くし

ご飯おいしいし面白いのが混ざってるし

頭も良いし運動神経も良いからすっごい強いし

何よりイケメンだし

包容力あるし

髪超綺麗でつやつやストレートだし。



一応言い訳を言わせてもらうと、私だって料理は出来るんだよ?

メシマズ系でもないよ?

ただ、ごくごく普通の一般家庭レベルと言うのと、レシピを見ながらじゃないとどう作って、どのくらいの調味料で良いのかって、所謂目分量?が苦手なだけで。

目分量でやるとなぜか、すっごい薄味になるんだよねぇ・・だからと言って失敗して濃くしちゃったらどうしようもないからもうちょっと・・が出来ないけど。

まずいわけじゃないし、濃いよりは良いんだけど。

のちにレイ君からちょこちょこと味見をすればいいっていうのと、濃ければ材料を足せばいいこと、

後、薄味だったら煮物とか汁ものだったら煮詰めればそれだけでも濃くなると教えてもらった。(私の場合味見しても薄味になるんだよなぁ・・)


そうなると、この美貌と肉体美しかないと思わない?

私よりもどれも圧倒的に上回ってるんだよ?

ドキッとする仕草をしかけると言われても、ナイフを首筋に突き付けるとか?


・・違うね。

別の意味でドキッとするね、それ。



うーむ。

こうなると私ももしや、恋愛音痴なのでは?

正直私とレイ君の違いって、実感の有無くらいじゃない?

と言うか、一目惚れを実体験したことがないし、した人をリアルで見たことないんだけど。

私の場合はジワッと気になってそのまま好きになったケースだから一目惚れじゃないし。


うむぅ・・恋愛って・・異性を好きにさせるって難しい。


じゃあ、褒めてみる?

・・だめだ。

レイ君、オカンだから普通に微笑んで終わるだけだ。(性欲残ってるのかな?)


いっそのことコスプレしてみる?

・・・だめだ。

私の方が恥ずか死ぬぅ・・私のレベルが足りぬぅ(興味はあるからひっそりと衣装集めてるけど)



そもそもレイ君が恋愛漫画のヒロインみたいなリアクションをするのだろうか?

見た目的にはクール系、そして中身と行動がオカンなギャップ萌え系イケメンだから似合わない・・というか想像が付かない。


何かしたらキャーってレイ君言うのかな?

ちょっと好奇心で聞いてみたい。



ん?

きゃー?

悲鳴?




・・・・・あ!

「そうだった!レイ君に聞きたいことがあったんだ。」

「んー?」

ガッシュガッシュと何やら混ぜてるレイ君が手を止めずに私に耳を傾けてくれる。

・・今度は何を作ってるんだろ?

わくわく・・じゃなかった。

いや、うきうきしてるけど、今はそっちじゃない。

後で楽しませてもらおう。


あぁ・・やっぱり何度みてもレイ君かっこいい。

料理してるところなんて学校じゃあ滅多に拝めなかったからレアだよレア。

何時間でも眺めていられる。


・・はっ。

そうじゃなかった。

そっちじゃなかった。


「レイ君があの国に拉致召還されたときくらいにものすごい図太いおっさん達の悲鳴がお城中に響き渡ってたんだけど何か知ってる?タイミング的にレイ君たちが拉致されたくらいだから関係があるかと思ったんだけど。」

「あ、そうだった。それ、俺も聞きたかったんだ。」

レイ君が何か作ってる姿を眺めつつ腕立て伏せしてる私(なぜか背中にチェルニちゃん、頭の上にシャルちゃんがいるけど可愛いだけで重りにならない)と、鍛錬代わりとレイ君のお手伝いに何かの生地をひたすらこねてる(料理って意外と力仕事と体力勝負だよね)ヒグラシ君が私と同じ疑問を抱えてたらしい。

「あぁ・・あったね、そう言えばそんなこと。」

やはり覚えがあるらしい。

「すっごいダイジェストに俺とチェルニちゃんがスタンピートを解決した後くらいに拉致られたって話したの覚えてる?」

スタンピートって確か、軽く言っちゃうと魔物の群れがとんでもなく大規模で襲ってくる現象のことだよね。

そんじょそこらの人たちからすると自然災害と同じような扱いになるレベルの。

「凄いザックリだったから流してたけど、それスタンピートを解決した直後だったの?」

「てっきり、解決して数日くらい経った後って思ってた。」

「直後だったよ。俺もチェルニちゃんも他にその場にいたツッコミマスターとその専属執事さんたちで壊滅させてへとへとの状態で息をつく暇もなくそのまま。」

やっぱりレイ君とチェルニちゃん強いよね?

凄く軽く壊滅させたって言ってるけどどんな低ランクのスタンピートでもBは確実にあると言われるくらいヤバいのに加えて、数も想像を絶するらしいし。

スタンピートにも普通の魔物と同じくランク付けされてるんだけど、

普通の魔物であれば1体ごとのランクは、同じランクの冒険者が1名か数名で頑張れば倒せるくらいをベースにしてるらしいんだけど、

スタンピートになると魔物と同じランクだったとしても一番低いBランクでも、まともに対応出来るのはSランク冒険者のパーティ数チームと言われてるくらいらしい。

しかも、その数チームは全員が上手く連携出来る状態であることが最低条件。

そこからランクが上がると、冒険者側の必要ランクも1つ上がるわけだけどランクが高い人はランクが高いほど少ないから事実上無理って扱いらしいよ。

ランクを下げても良いけどそうなると人数がエグいほど増やさないと戦力がイコールにならないのに加えて、連係プレイが必要になってくるからむしろ難易度が上がるらしい。

そのため、指揮系統が出来る人や、その関係のスキルを持ってたり、人の上に立つ人の証?のようなスキルは凄く希少で、色々と人気が高いそうな。(軽く聞いたけどチェルニちゃんもそう言うスキルは一応持ってるらしい)


そのくらい対処がすっごい大変らしいんだよ。

だから、スタンピートを解決出来ただけでもそこらでかなりの名声を得られるし、冒険者ランクも手軽にランクアップ出来るくらいだって聞くのに自慢するわけでもなくただの事実として凄く手軽に言ってる。

「うわぁ・・タイミングが・・。」

わかりやすいところで言うと、フルマラソンをした後でゼーゼー言ってるところでいきなりさぁロッククライミングしようぜって無茶ぶりされるレベルだよね。

あ、それでレイ君を養子に入れた親御さんとのご挨拶も、チェルニちゃんが御両親との再会も強制的に中断されちゃったんだ。

たしか、凄いザックリとチェルニちゃんの兄妹とチェルニちゃんママとは再会した的なことは言ってたし。(護衛を放置って言う凄い台詞を聞いた気がするけど)

「それって、呼び出された直後にもしも強引に押さえつけられたり襲われたりなんかしたらホントにヤバかったってことだよね?」

結果的にはそんなことなかったし、割と常識枠だった人たちだったわけだけど魔術師団の人たちは。

色々と教えてもらったし、おいしいモノ教えてもらったりと結構色々とお世話になったよ。(後にどういうモノだったかレイ君に言ったらレシピが増えた)

特に、魔術師団に属してるお姉様方に。


「まぁねぇ。チェルニちゃんもお昼寝の時間だったのとたくさん運動した後でおねむだったし・・・まぁあの連中ならその状態でも1人残らず速攻で殲滅出来たけど。」

運動って軽く言ってるけど、やってることは絶対魔物殲滅で軽く言う内容じゃないよね?

と言うか、あのチェルニちゃんがお疲れって・・何を倒したと言うか、どんな規模とランクのスタンピートだったんだろう?

それよりも、レイ君チェルニちゃんが年上で守るべき主だって認識あるんだよね?

なのに、運動とかおねむとかお昼寝とか思い切り幼女扱いしてない?妹か飼い猫扱いしてるよね?

私もわりと人のこと言えないけど。

確かにチェルニちゃん毎日欠かさずお昼寝するけども。(食事が少ない分睡眠が長いらしい?)

超絶的に可愛いけども!(レイ君並みにみていて飽きない!)

まぁ、その後ぽつりとレイ君、凄い台詞を呟いてた気がするんだけど・・・私が想像する以上にレイ君、強いみたい・・。

「って、話の流れ的にレイ達が図太いおっさんたちが悲鳴を上げたのと関係してるように聞こえるけど何があったん?」

ヒグラシ君のこねてる生地にレイ君が何か追加で放り込んだ・・色が真緑色になってきた。

あ、ヒグラシ君の顔が微妙にきつそう・・こねる力を増す必要があるようだ・・ガンバ!

「俺もチェルニちゃんもたっぷりと暴れたからねぇ・・返り血が浴びようともものともせずに。」

・・・話の流れと、悲鳴が上がった原因がわかった。

「それって・・まさか・・」

軽く顔が引きつりながらそう言うと、レイ君は自分が混ぜてる何かに追加で放り込んで更に頑張ってガッシュガッシュと混ぜてる・・あ、中身が真っ赤になってきた・・何作ってるんだろ?

味はレイ君のご飯だからおいしいのは確かだけど、時々見た目もびっくりするのを作るんだよねぇ。

丸ごとシリーズは密かに大好きだけども。

楽しいけども。

「うん。全身血まみれの状態で俺とチェルニちゃんで現れたからだね。」

「そりゃ悲鳴上げて当然だわ。」

「うん・・悲鳴を上げなかったとしても声なき悲鳴を上げるくらいフリーズしてると思う。」

主に、パニックになって。

と言うより、気弱な人だったら立ったまま気絶するんじゃないかな?

「しかも、呼び出した人たちいわく、別の実験してた時に想定とは全く違う俺たちが出てきてびっくりしたところに加えて全身血まみれで余計に精神的ダメージが大きかったみたいだよ。」

「あぁ・・・。」

それなら、悲鳴上げてもしょうがないよ。

「不意打ちで風穴ストレートをクリティカルヒットされたらそりゃあそうなるのも当然だわ。」

後に、チェルニちゃんからの伝言でレイ君パパとレイ君ママは大興奮して家の子は物語の英雄だとはしゃいでたらしいと聞く。

レイ君顔を赤くしてうずくまってしばらく動かなくなってたけど血まみれ状態は全く気にしてなかったそうな・・強い。


ちなみに、その後レイ君が混ぜてる物体は計5種類でそれぞれ色の違う何かが出来上がり、

ヒグラシ君がこねた生地は全部で5つ、それも同じく全部色の違う何かでした。


それらは、最終的に具だくさんのものすごくレインボーでマーブルなおうどんのような麵の入ったスープになりました。

麵は細いけど幅広で、ちょっとやそっとの茹で方、混ぜ方では、ちぎれないけど噛めば普通に噛みきれるという絶妙なコシというか、頑丈さを誇るものだけどカラフルで、

お出汁は昆布っぽい?お魚っぽい?あわせだし?な、黄金色

具材はそぼろよりちょっぴり大きめに刻まれたお肉や彩り?的な扱いで添えてある菜っ葉みたいなものはさておき、カラフルな練り物みたいなものでした。(わざわざ形もいろんな動物の形でした)


どうやら、ヒグラシ君がこねてたのが麵。

レイ君が混ぜてたのがその練り物だったようです。

緑から赤青とホントにカラフルで、軽く聞いてるとお野菜とかお魚とか薬草とかなんか色々混ぜ込んでるらしいので見た目以上に栄養は満点なんだとか。


色は凄かったけど、味は普通においしかったです。

お肉もえげつないくらいおいしかったけど何のお肉なんだったんだろ?笑顔でさっき話したスタンピートの一部ってだけで詳しいことは教えてくれなかったけど。

ひらりんからのツッコミはレイ君、華麗に笑顔でスルーしてたけど。


後に、今いる船員さんの中の料理長さんが気に入ってそのレシピをレイ君から購入してたけど。

お金代わりにレイ君、料理長さんのレシピと交換で互いにほくほく顔だったけど・・お船のご飯がやたらとカラフルになっちゃったのは・・良いのかな?

まずいわけじゃないし、栄養もあっておいしいから気にしないで良いよね?

ひらりんからは、一歩間違えると目が痛い料理だって言ってたけど。

でも、そこでその1歩を一度も踏み越えない料理スキル持ちがレイ君です。(さすがです)


それと、私の背中の上にいたはずのチェルニちゃんはそのままお昼寝を開始しちゃったせいでしばらく動けなかったのは余談。

後、ヒグラシ君がせっせとこねてた生地は、後にお団子みたいなものに流用されたけどおいしかったよ。(相変わらず色はマーブルと言うかレインボーだったけど)




そういえば、言ってなかったね。

船に乗ってから3日くらい経過してるよ。

ただ、船旅は冬の大陸と言うあの私たちがいた極寒大陸(南極とか北極と似たようなものっぽい?)から春の大陸と言う私がよく知っている四季の春のように、穏やかな気候で薬草や草花が種類も豊富なら数もたくさん、大きさもびっくりと言う感じのところらしい。

それに付随して、果物やお野菜も豊富だから他の大陸よりおいしいんだって。

ちなみに、

夏の大陸は火山が活発なため、温泉が有名で、鉱石が良く取れるんだって。

後、それに混ざって宝石もちらほら。

冬の大陸は、宝石が良く取れるらしいけど、その分寒さがえぐいから植物もあまり育たないし、育てるための場所も環境も確保しないとならないから住むには大変。

秋の大陸は、春の大陸と似てるけど果物やお野菜などの食べ物が豊富で、それに付随して草花や薬草もそこそこと言う感じで、その辺りは春の大陸と逆みたい。


で、そこから20日くらいとかなり長い船旅になるみたい。

船の種類によっては早かったりするらしいけど、安全重視だったりする関係でのんびりしてる。

早い方は、チケット代が2倍は最低かかるのと、予約がいつもいっぱいで観光目的の船旅ならやめとけという感じっぽいから私たちはのんびりした方を選んでる。

それに、早い方だと、船の中に娯楽施設が皆無らしいからホントに退屈なんだって。



そんな感じで数日ほど本を読んだりお話ししたりしてゴロゴロとしてたけど、若者でこどなとか言われるくらいの大人とも微妙に言いにくい年頃な私たちはどうしても退屈になって飽きてしまうのが本音なんだよね。

で、チェルニちゃんがごそごそとお洋服を取り出してる。

パッと見た感じ、素人にもわかるくらい質が良くてシンプルながらに豪華な感じだ。


で、それは良いとして・・・。


チェルニちゃんのバッグはマジックバッグであのゲームによく出るようにたっぷり入るアレだ。

・・それは良いんだけど・・・。



どんだけ中身入ってるの?

さっきからえげつない数のいろんなモノが大量に出てくるんですけど。

何かの鉱石

薬草っぽいやつ

鏡(サイズ色々)

ぬいぐるみ

杖に剣に槍等の武器たくさん

盾らしき物体

布ロールごと

タオル

図鑑含む本各種

木材

石材

瓦っぽい何か

いろんなサイズの瓶

鎧に服っぽいモノ各種

丸い玉っぽい何か

コンロっぽい何か

何かの骨

四角い何か

コップ

お皿

お箸にフォークスプーン(カトラリーセット?)

とげとげした謎の物体

ハンカチ

ベッド

何かの鱗

お布団

本棚

ランタン

良くわからない棒

テーブル

何かのお肉

たわし

イス

何かの角

収納ケース

帽子

ドアノブ

牙っぽい何か

マクラ

魚っぽい何か

乾燥させた・・海藻?

カーテン

巻物

いろんな色の粉各種

肌着セット

屋根

お米に麦、チーズ

しおり

ラジオっぽい何か

いろんな色の液体が入った瓶

紙とペン

コップ

毛糸玉

下着セット(男女・・兼用?)

めがね

お絵かきセット

マット

宝石各種

何かの毛玉

シート

ヘアゴムらしき何か

お泊まりセット

カーペット

髪留めっぽいやつ

魔石らしき綺麗な石

クッション

毛皮各種

アクセサリーたくさん

野営セット

お金の入ったお財布

お料理セット

土の詰まった袋

等々


出てくる出てくる・・。

便利そうなモノから良くわからないものまでとにかくたくさん入ってる・・。

と言うか、途中途中でそんなモノ持ち歩く必要ないよね?って変なもの入りすぎじゃない?

なんでチェルニちゃんそんなモノまで持ってるの・・。


・・そう言えば、壊れないから壊してくれって岩も仕舞ってたし、他にもそれいる?って変なモノまで仕舞ってたと言うのに、これ良さそうというのは放置という行動の読めないことしてたな、この子。


そして、ギターまで出てきた。

と言うか、楽器もたくさん入ってるなぁ!?


「え、えぇっと・・・なんでこんなのまで入ってるのかな?」

ドアらしき物体はさておき、ドアノブだけで形も種類も色々とたくさん入ってる。

・・それをピンポイントでそれだけ持ってて何に使えるのやら。

こてんと首を傾げるチェルニちゃんは可愛いけど。

「拾ったのともらった。」

「・・・拾ったのはともかく、もらった?」

ドアノブをプレゼントする変人がいるの?

「そのドアノブは、生体認証みたいな機能が組み込まれてるので、本人登録をすれば鍵も何も必要なくなり、登録した本人が触るだけでドアが開き、閉めれば勝手に鍵がかかります。」

「え、何それ便利。」

「こっちは、登録した本人以外が触れるとかろうじて死なない程度に電撃が流れます。鍵はかかりませんが。」

「そっちは防犯対策かぁ・・」

ちょぉっと物騒だけど、大事なモノを仕舞う場所に使うと良いかな。

「これは、触れると事前に登録した音声が盛大に流れ出します。」

「・・・えっと、それは何の意味が?」

触った瞬間に大音量・・何の意味が。

「ただいまの声いらずで、勝手に侵入したり脱走したりするときに瞬時にわかります。」

「なるほど、それは便利だ。」

音が鳴ったイコール、侵入者、もしくは脱走者!

ってなるから対処が楽ってことだね。



あ、そっか。

「そっか、これクリアネス王国の開発品だね?」

コクリと頷いた。

と言うことは、他の良くわからないものもたぶんクリアネス王国で開発され、チェルニちゃんに提出というか、献上?されたモノなんだろうね。

「それは良いとして、牙とか骨とか鱗とかは?」

「前に倒した獲物です。」

「あぁ・・なるほど。」

確か、レイ君がダイジェストにチェルニちゃんが数年くらい記憶喪失になって野生化してたって言ってたっけ?

・・野生化って、思い切りにゃんこ扱いされてる気がするけど、とりあえずは家出?放浪?してたってことなんだろうね。

その最中に倒したんだろうね。


・・・にゃんこがハンティングした獲物を見せびらかしに来る光景を彷彿とさせたんだけど・・猫耳とにゃんこ尻尾はホントに生えてないよね?(結論、ありませんでした)

「ちなみに、その一見ただの石ころに見える物体は、石ころに見せかけてトリモチ手榴弾です。」

「はい?」

これとくれたのは、私の片手で軽く覆い隠せるくらいのホントにその辺りに転がってそうな石ころ。

軽く触ってみたけどふにふにした感じもなくガッチガチの石で、砂岩みたいに崩すことも無理。

「これ?」

「防犯グッズを開発してる方がいまして、その方が殺傷力はなくても相手を無力化させるのに加えて仲間も巻き添えにした挙げ句、駆け寄った仲間諸共逃がさないようにし、そして持ち運び便利で見た目詐欺ということで開発したのがこれです。」

気持ちはわかるけど・・確かにトリモチ(正しくはトリモチみたいなねばねばな物体らしい)だったら抵抗することも逃がすこともないだろうし、何より仲間諸共捕獲出来る。

しかも、傷つけることもないからもってこいだけど・・。

「こんなに小さいけど、効果範囲はどのくらいなの?」

「それを投げると衝撃が加わった場所を基点に全方面に半径50メートルは余裕で覆い尽くし、埋め尽くします。」

「ごっ!?」

予想以上に範囲広いな!?

「想像を絶する勢いと量が襲いかかるらしく、あらかじめ登録した手順以外の魔法では絶対に解除出来ず、あらゆる武器は無効化どころかトリモチもどきに取り込まれて使い物にならないのだとか。」

頑固な油汚れが可愛いレベルで取れないそうです。

「うわぁ・・」

「ちなみに、燃やすか濡らすとどちらを行ってもねばねばが強化され、風で切り裂いたりとか氷付けたりとかすると暴発してねばねばの量が倍増するそうです。」

「何をどうすればそんな物騒なことになるの?」

想像以上なんですけど・・。

それ無抵抗が一番というか、抵抗したら逆にヤバいことになるってことだよね?


・・・クリアネス王国には優秀な人が集まるのはわかったけど、頑張る方向性が・・・特殊すぎない?

「なので、ヘタすると投げた本人も巻き込まれます。」

「でしょうね。」

それだけ範囲が広かったらね・・。

しかも、盾とか魔法で防いだとしてもそれ諸共取り込まれるからホントにどうしようもないよね。

ヘタすれば自分の魔法(結界とか)を展開し続ける羽目になるし・・と言うか、閉じ込められる。


と言うより、無傷でとらえたいと言うのは良いけど、ここまで来ると窒息死狙ってます?と言いたくなる・・と言うか、本気具合というか気合いの入れ方が半端じゃない。


・・もしかして、それ作った人、チェルニちゃんの防犯グッズを作りたかったんじゃないかな?

たぶんその人・・チェルニちゃんのファンというかチェルニちゃんが推しなガチ勢だよ・・。

その本気具合、間違いないよ。


と言うことは





他のグッズも全部?

・・クリアネス王国って、ホントどんなとこなの?

少なくとも、国全体でチェルニちゃんは溺愛されてるのは判明したけど。



と、頭を悩ませてる私を放置して、チェルニちゃんはお着替えを始めてた。

・・ちなみに、その物騒な防犯グッズは、たくさんあるらしくいくつかもらいました。

他にも、くしゃみと笑いが数日ほど止まらなくなる煙玉とか(軽く吸い込んだだけでそのレベル)

投げつけたら勝手に相手をいやぁんな縛り方にした挙げ句、10日は解除出来ないロープとか(開いたらダメな心の扉を開くおまけ機能付き)

どん引きする見た目の人からトラウマレベルでまとわり続ける夢を見せるマクラとか

男の人のアソコが30日くらい元気じゃなくなるスプレーとか(一度シュッと吹き付けるだけでその効果)

半年くらい眠気を無視して掃除し続けないと落ち着かなくなる帽子とか(かぶせるだけでその効果だが、自分では脱げない)

自身の欲望を大声で数日ほど大勢人がいるところにわざわざ自分で移動してから暴露し続ける液体とか(割れやすい小瓶に詰めてあり、瓶ごと投げつけるだけ)


・・・地味に恐ろしいモノばかりがたくさん(もらいました)

「それで、今お着替えしてる服は?」

とりあえず気にしないことにしよう。

チェルニちゃんが可愛いのがいけないんだ、うんうん。

みんな同じ気持ちなんだ、うんうん。

気にするのはツッコミマスターさんとひらりんのお仕事だ。(押し付けるなと言うツッコミが聞こえた気がするけど気にしない)


「本来であれば、こちらの服の方が私は着ている時間が長いので、着慣れておきたい。」

チェルニちゃんの言い方にちょっと疑問があり少し考えるとすぐにわかった。


「それが、チェルニちゃんの王太子としての正装?」

「そうです。数年ほど着てないので慣れておかないとキチンと対処が出来ないので。」

襲撃などの緊急事態も自力で対応する前提の台詞である。

・・この子、自分が守られるべき存在だって認識ないよね。


とりあえず、チェルニちゃんは着替えました。


みた感想としては、

あぁ、この子は絶対に守らないとダメだ

その国の未来のために

そして、この子のために


だった。

まさしく人の上に立つべき存在だと心の奥底から思ったことだった。

思わず手をさしのべたくなる優秀な王族という言葉がよく似合うくらい似合っている

似合っていると言うよりは、しっくりくる。








ただ、王子様と言うよりは男装してるお姫様にしか見えないのはご愛敬。

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