船の旅は乗るまでが大変
色々とお待たせしました。
今、現世で忙しく不定期になってます。
一応、鈍行ですが続きを書いてはいます。
--ひらりん--
はぁ・・やっと船に乗れた。
ほんっっっとに疲れた。
船に乗ること自体は特に問題なかった。
チケットは購入していたし、そもそもかなり良いランクだったし、ちみっこのファンだったらしいスタッフ連中も周囲のことそっちのけでちみっこを贔屓してとまぁ・・好待遇だった。
で、問題だったのは船に乗るまでだった。
ちみっこをナンパするロリコンが現れた。(数回できかないレベル)
レイが凍える笑みを浮かべながら氷像にした。
ナデシコをナンパするあほも現れた。(同じく数回以上)
鍛錬代わりにヒグラシが参戦し、ストレス解消代わりにナデシコが殴り飛ばした。
レイを逆ナンするアホも現れた。(同じく)
ストレス解消代わりにナデシコが殴り飛ばした。
ちみっこを誘拐しようとする馬鹿が出没した。(数えるのも億劫)
レイが笑顔で1人残らずボコボコにした。(警備の連中に引き渡し済み)
ちみっこを誘惑しようとしたボケも現れた。(数えるのも・・)
シリウスさんがよそ見しながら尻尾でなぎ払った。
ナデシコを誘惑しようとしたボケも現れた。(数えるのも・・)
ナデシコとヒグラシが撃退した。
レイを誘惑しようとしたボケも現れた。(数え・・)
レイとヒグラシが撃退した。
ナデシコとレイを逆恨みした連中がやってきた。
レイが、氷で逃げ道を封じた状態でヒグラシが大暴れして全員撃退した。
ちみっこが港探索中にボコボコにした連中が群れとなって仕返しにやってきた。
ちみっことレイがボコボコにして、警備の連中に差し出した。(この時点でレイの二つ名が知られておかわりが激減)
質の悪いキャッチセールもどきが出没した(数・・)
キレたシャルが口からビームを発射して黙らせて、シリウスさんが威圧だけで精神的な部分をボコボコにした。(この時点でおかわりがほぼなくなった)
ちみっこに貢ぎ物を捧げる連中が大量に出没した。
とりあえず、一通り受け取った。
船に乗ろうとしたら進攻先にとんでもなくでかい生き物が海から出現して船が出せなくなった。
シリウスさんが炎と氷のブレスで消し飛ばした。
その衝撃で海とは反対側からいろんなのが大量に襲ってきた。
俺とヒグラシとレイで退治した。
ナデシコが怪我の治療をして回っていたため、祈られるようになった(ナデシコの顔が引きつってたが)
あまりにも質の悪い連中というか馬鹿共が多すぎて港町の人口が半分くらいになった気がする。
最終的にシャルのビームを見て全員がフリーズして近寄ってくることはなくなった。
で、ボコった連中も逮捕した連中も逆ナンしてきた馬鹿共も等しくちみっこが少なくとも関わっていたこともあり、身分を利用して絞れるだけ賠償金とかを絞り尽くした。
金とか、装備品とかとことん絞り尽くしてたさ。
後、途中で退治したのが魔物だったり指名手配犯だったりしたため一部を俺ら異世界メンバーがもらい、残りをちみっこに渡した。
それらに関しては、ちみっこが全て実家の方へ丸投げしていたが。(国家資産の一部として回すことにしたらしい)
ついでとばかりに、ステータスにクリアネス王国王太子の敵と追記されてたが。(事実上のとどめ)
と言うか、どんだけ襲ってくるんだよ!!
レイもナデシコも確かに美形なのは認めるが多すぎるだろう!
後・・あの黒猫・・ガチで口からビームを出すんだな・・。
全部ボコボコにして、ちみっこの身分によってある意味とどめをしっかりさしたが。
で、ヒグラシはヒグラシで
あっちから襲ってきた。
↓
敵
↓
敵ならボコっても誰も文句言わないし、ちみっこの護衛代わりとして理由もばっちり
↓
ついでに実戦訓練が積めてちょうど良い
↓
じゃあやっちまおう
と言う思考回路になってたからそう言う連中が来たら嬉々として襲いかかるようになっていた。
・・おい、日本にいた頃は争いを極力避ける性格をしていたはずだがいつからお前はそんな血の気が多くなった?
そのせいで、ちみっこの護衛として周囲を警戒・・・しているように見せかけて襲いかかってくるアホ(ボコっても良い相手)を待ち構えるようになっていた。
で、質の悪いことに結果として悪い噂の多い連中だったから地元連中から感謝され、色々くれたり褒めの言葉を投げてきたりと言う感じだから俺からは何も言えないという有様。
ナデシコも最近ヒグラシと似たような考え方になりかけている。
この間なんか、自身を魔法で癒しながら戦えば魔力が続く限り戦い続けられるという脳筋思考で地味にとんでもないことを考え、その対策で体力も回復出来るようにちみっこに相談しながら開発してたぞ・・。
結局、体力の回復はあきらめ、体力作り(筋トレ)と身体強化の効率化を優先させるようにしたようだ。
最近ただでさえ、ナデシコのことを”黒の撲殺姫”と呼ぶ奴らが増え始めてるんだが。
黒髪をたなびかせながら笑顔でナンパを含め襲ってくる馬鹿共を文字通り殴り飛ばす姿を見て、ご褒美だと喜ぶアホと、へっぴり腰になって距離をとるか殴り飛ばされて心をへし折られて女性恐怖症になる3種類の男がナデシコの周りでよく見かけるようになった。
おまけに、ちみっこに殴り方を教わっていたはずが気付けば拳闘術を教わっていたのに加え、レイから様々な体の動かし方を教わっていた。(後合気道も)
レイの父親はスタントマンだったらしいため、体の鍛え方や無駄を極力減らした効率の良い体の動かし方から、魅せる動き方まで色々と教わっていたらしくそれを伝授しているらしい。
・・おかげで、着々とナデシコが殴りヒーラーというよりもヒーラーをサブにした拳闘士だと認識される頻度が上がってる。
このまま行くと、武器なしでナデシコに負けそうになる未来が見えてきたら正直怖いんだが?
・・・頑張って鍛えよう。
で、それを本人が聞いてなんで反応したと思う?
普通の女なら嫌がるだろ?
姫が付いてても殺伐とした単語が混じってるんだ。
男でも喜ぶのは極一部だけだ。
で、反応はと言うと
「それなら相手を殴り飛ばしても”黒の撲殺姫”だからしょうがないねってなるからちょうど良いね。」
とのこと。
相手を殴る免罪符に使うな!
後、笑顔で言うことじゃねぇ!
それと、お前が使ってるバトルグローブは元々護身用だったはずが最近ではメイン武器になってるじゃねぇか!
良いのかおい!
で、ちみっこはちみっこで、故郷に着いたらそれを強化するように手配しようとか提案するな。
ナデシコも乗り気で私も協力するからお願いじゃねぇよ!
ヒグラシも俺もやりたいじゃねぇ!
後、ヒグラシはヒグラシで開き直ってナデシコと一緒にレイに体の動かし方を習っていた。
・・おい。
女に負けられるかとか言って頑張って鍛えていた日本にいた頃のお前はどこ行った。
普通にナデシコがレイの弟子、ヒグラシがナデシコの弟弟子になってるんだが?
それと、なんでヒグラシは曲芸の練習をし始めてるんだよ。
ダガーの2刀流使いなのは知ってるし、アクロバティックな動きをして縦横無尽に動いて戦う戦闘スタイルを最終目標として軽業師のようなモノを目指していたのは知ってるが、自身の武器を使った曲芸を織り込むのは意味があるのか?
は?
そうすることで自身の武器を自分の手足のように自由自在に扱えるようになるし、暗器を仕込む忍者のように武器を仕込めていつでもどこでも戦えるようになる?
気持ちはわかるが、そうなると将来はアサシンだぞ?
と言うと、それ良い!って・・・喜ぶな!
・・・ヒグラシがガチで、衣服に違和感なく自分の武器を隠し、いつでもすっと取り出せるようにする練習と、日銭を稼ぐのに曲芸を覚え始めた・・良いのか悪いのか!
俺にどうすれと!
そして、レイ!
お前はお前で保護者大変だねって顔して他人のフリすんな!
まぁ、そう笑いつつもフォローしてくれるのは助かるし、お前のデザートは凄くおいしいけどな。
「で、船の中だって言うのにどうやってそれ作ったんだよ。」
「ここ、小さいキッチンがあるんだよ。後は、元々調理器具持ってたし」
「あぁ、そう・・で、どれが何ってやつなんだ?」
料理名がさっぱりわからん。
「左の皿から順にギモーブ、カヌレ、クッキーシュー、マカロン」
「4種だったのか。ぱっと見、もっと種類があるかと思ったんだが。」
確かに皿は4つ分だ。
だが、その中に転がってるモノは色や形など、見た目がだいぶ異なるモノが多かった。
「せっかく、よく食べるのがいるからちょっとね。」
微笑ましげにそうレイは答えた。
「あぁ・・・。」
まず、ちみっこは種族が関係してるのか何なのかものすごく小食だからな。(食べるのは好きらしいが)
で、まず俺とヒグラシだが、甘いものは普通に好むし、何より男子高校生だ。
とにかく食うからな。
と言っても、俺は大人3食分くらいが普通で、ヒグラシも同じくらいだが、甘党だからそれ以上に食う。
俺は、甘いものは好きだが甘党ほどじゃない。
で、ナデシコはと言うと食欲は普通の男性成人1人分くらいは食べるから、普通の女性よりは大食いと言えるだろうな。
だが、ナデシコはとにかく甘いものが大好き。
おまけに、怪我や病気を癒やす魔法を扱う関係で、とにかく頭に糖分が不足する。
更に、昔から頭に糖分が不足してるらしく、頭痛がしたときはとりあえず甘いものを食えば直ることが多いやつだった。
で、甘いものは別腹らしく、甘いものに関しては5人前は平然と食べる。
だが太らず、細身だから食ったモノはどこに消えたのか毎回感じている不思議。(言ったら怖いから言わないが)
と言うわけで、ヒグラシとナデシコからするとこの世界は甘いものの料理は果物をメインで使用するか砂糖をふんだんに使ったようなタイプで何というかバリエーションが少ない。
味は悪くないが、毎日食べたいとはならないという感じだ。
そんな中、レイという豊富なレシピを知ってるのに加え、ガチの世界トップレベルのパティシエの息子ということあって料理上手なやつが現れた。
・・そりゃあ、懐くわな。
大変喜んで食ってるよその2人は。
「さすがレイ君だよね!これ、凄く作るのが難しいって聞いたよ?」
「確かに、俺もそれ知ってる。普通にどれも美味いし。って言うか、あっちで店で食べたやつよりも圧倒的に美味い。」
「ねー?私わりとあちこちのお店を食べ回ったけどレイ君のがダントツでおいしいんだもん。」
「ありがとうね。改善点って言うか、こういう風のが食べたいって言うのがあれば言ってね。」
2人「わぁい!」
「・・・」
・・レイ、お前この2人を甘やかすな。
俺は最近お前が、同い年のはずが俺らの保護者に見えてきたぞ。
・・時折ナデシコがオカンと言ってたが。(レイからはせめてオトンにしてと苦笑いしつつ返答されてたが・・それでいいのか?)
それと、レイもレイで、そう言う無茶ぶりな提案されても忠実に再現出来る腕前があるからなんとも言えない。
そのせいなのか何なのか、その2人が暴走してるときもレイが言うと速攻で落ち着くんだからなんとも言えない。(だが、基本は俺が止める為、レイは相当酷いとき以外は止めようとしない)
ちなみに、一口サイズで食べれるタイプが多いのは小食のちみっこのことを考慮しているからだ。
少しでも多くの種類を食べれるようにと言うレイのさりげない気遣いだ。
それに、普通の料理も美味い。
時折何を考えているのか、丸ごと料理系を定期的に作るのは何なんだろうか?(美味いけど)
そのつもりはなかったんだが、レイのことをちみっこ専属の護衛ではなく料理人と感じている自分がいる。(俺もレイの料理は気に入ってるしな)
「だとしても、よくここまで材料が揃ってたな。」
「チェルニちゃんの国力のおかげとも言うかな。」
「あの国・・なんであの国だからなんだ?」
「あの国は、鍛えるための場所でしょ?」
「そう聞いたな。」
「だから、交易や貿易関係でも同じく鍛えてる人が多いんだよ。おかげで、交渉とかもすごく上手いからかなり広い範囲のモノを取り寄せられるんだって。」
それでピンときた。
「つまりは、あらゆる土地の名産品や特産品がクリアネス王国には集まるってことだな?」
「らしいよ。後は、農業とか酪農とかそういう育てる方?も同じくって感じらしいから手に入れさえすれば後は専門のメンバーが鍛錬代わりに増やしてくれるらしいし。」
「なるほど・・それで、ここまで揃うのか。」
聞けば聞くほど、クリアネス王国・・凄いな。
着くのが楽しみだ。
「で、ちみっこは?」
「最初の1日目に一通り船の中を見回りして満足したらしくって窓辺で海を眺めながらゴロゴロしてるけど。」
「あぁ、そう・・。」
俺たちは船に乗って春の大陸に向かっている。
いろんな偶然があってかなり良い部屋をもらえた。
寝室は複数あり、1人部屋ずつ鍵付きの扉で部屋の中に複数存在するため、色々と安心な場所だ。
おまけに、小さなキッチンから、ゆったりとくつろげるダイニングには、海側に壁全体が大きなガラス張りになっている。
あ、言っておくがガラスの向こう側は廊下なんてないから部屋をのぞき見られることはないからな。
廊下のある方は普通に頑丈な壁だし。
部屋を出れば、軽く鍛錬出来る場所もあるし、食堂もあれば、商店街も存在するし、図書館もある。
軽く観光するのも、暇つぶしも可能。
今になってようやくちみっこの行動パターンがなんとなく上澄みだけだがわかった気がした。
ちみっこが時折ふらっとどこかに行く理由だが、アレはまさに野良猫の習性と同じだったんだ。
つまりは見回り。
変なのがいないか、問題ないかを見て回っていたようだ。
まぁ、好奇心を優先させたのも否定しないが。
・・だが、どこをどう回るかはわからないからちみっこを捕まえる為の情報としては、あまり意味のない部分だがな。
時折、捕まえた!と思ったら、触れるか触れないかのぎりぎりの距離でひょいっと避けられることだって割とある。
しかも、わざわざ距離をとらずにぎりぎり届くくらいのところをキープしやがる。
ヒグラシは特訓だと言って頑張ってるが華麗に全て躱される。
俺もヒグラシと合わせて2人がかりで頑張るが捕まらない。
それを見てナデシコは微笑ましそうにしてるだけで加勢する気は皆無で、レイが作ったフルーツタルト(果物はそのとき次第でランダム)を笑顔で頬張っている。
レイはレイで、ガンバレーとものすごく他人事。(自作らしいグミっぽいなにかを食ってる)
それに関しては、パート・ド・フリュイと言うやつだった。(昨日俺らが食べてた残り)
質の悪いことに、それを頑張れば頑張るほど実戦で理想通りに体がスムーズに動くんだ・・はぁ。
「・・で、ナデシコは何やってんだ。」
「チェルニちゃんを膝枕してずっと撫でてるけど。チェルニちゃんはスルーしてシャルをブラッシングしてる」
「・・・」
楽しそうで何よりだよ・・。
「そうだ。ちょうど良い、レイ、聞いても良いか?」
「何?」
食器を片付けながら聞いてくれてるレイに尋ねた。
「お前が使ってる杖だが、アレ何なんだ?普通のじゃねぇだろ。」
「あぁ。」
ずっと気になってたんだよ。
やけに綺麗だし、えげつない気配と冷気が漂ってくるし、なんかスノードームっぽいのがくっついてるし。
後、触れたら一貫の終わりみたいなヤバいモノも感じる。
「それ、私も聞きたかったんだよ。綺麗だからずっと眺めてても飽きないけど触ったら後悔しそうな感じがするし。」
「うん、2人ともその勘、正解。」
「・・・・それ、触ったらどうなるんだ。」
「触った部位が、凍傷どころか壊死するよ。」
俺ら「・・・」
「俺のもらった失敗作並にえげつねぇじゃねぇか。」
「それも、チェルニちゃんのところの開発品?」
「いや、元々偶然立ち寄ったところの鍛冶師のおっちゃんに作ってもらったんだけど、途中で姿が変わったんだ。それが今の姿。」
「途中で変わったんだ・・」
「なんかそれ、変わったきっかけとかあんのか?」
「俺のステータスに、氷神の神子って乗ってたの覚えてる?」
「そういやあったな。」
「氷の神様に気に入られてるんだなとは思ったけど、神子って?」
「簡単に言えばえこひいきしてる証みたいなモノらしいよ。」
「あぁ・・。凄いわかりやすい。」
「ってことは、その神子になったところで気付いたらそうなってたってことか?」
「うん。チェルニちゃんが言うには、神子としての証みたいなモノらしいから、神器みたいなモノに変わったんじゃないかって。」
「マジか・・。」
「漫画でよく聞く神剣の剣じゃないバージョンなんだ。」
「じゃあさ、ついでにチェルニちゃんが使ってる武器2種も聞いて良い?」
「あぁ・・アレねぇ・・。アレ、両方とも普通のじゃないんだよね。」
「やっぱり・・。」
「まず、忍刀だけど。アレは、神獣であるシリウスと契約を結んだときに神様が2人の絆の証としてくれたんだよ。」
「・・それも神器かい。」
「ちなみに、チェルニちゃん以外が触ったらどうなるの?」
「聞いた話によると、1回目だと神罰が下って、2回目以降は威力マシマシモードになって更に神罰が下るらしいよ。」
俺ら「・・・」
「どんな神罰になるか書いてないから何が起こるのやら・・」
こえぇ・・。
「決して壊れない、切断力が斬れば斬るほど増していくらしいよ。」
「成長するんだ・・」
「ガチでそういうのあるんだ。」
「で、あの木刀は?アレも普通じゃないよね?」
「この間、全身金属鎧で完全武装してた人の防具を細切れにしてたよ?中身はかろうじて生きてたけど。」
「それ覚えてる。後は、火の魔法をめっちゃ連発してるやつがいたけどそれも全部あの木刀で消し飛ばしてたよな。あまりにも早すぎて手元がぶれてるようにしか見えなかったけど。」
「覚えてる覚えてる。他にも、誰も壊せない岩があるからどうにかしてくれって依頼で木刀で破壊してたよね?なぜか、壊した岩をチェルニちゃん回収してたけど。」
ナデシコとヒグラシのやりとりを聞くだけで普通じゃないのがわかる。
しかも、傷もヒビも一切ない。
と言うか、所々ちみっこの謎の行動が間に挟んでるが内容がわかるが理解出来ん。
「アレねぇ・・・。たぶん神器だと思う。」
「思う?」
「なんでそれだけ曖昧なん?」
「アレね・・。チェルニちゃんの一族の初代様がむかーしむかし、どこからともなく拾ってきた木刀らしくって、初代様とチェルニちゃん以外誰も触れることが出来ないいわく品なんだよ。」
一体何百年前の代物なんだよアレ。
ぱっと見、新品の木刀にしか見えん。
「・・・」
「誰も触れないってどういうこと?」
「昔初代様が拾ってきて以来、宝物庫に保管されてたそうなんだけど、誰が触れて持っていっても強制的に宝物庫に転移されるんだって。」
「全員?」
「全員。誰が手にとっても、宝物庫に転移されるから誰も扱えなかったんだけど、巡り巡ってチェルニちゃんがその木刀に選ばれたらしくって、それ以来誰が手にとっても今度は宝物庫じゃなくてチェルニちゃんの元に勝手に転移されるようになったそうだよ。」
おそらく持ち主というか契約者のような存在がその初代国王で、その方が没した後、ちみっこが現れるまで契約者に適した存在がしなかったが為に仮の拠点のような扱いになっていた宝物庫に転移し続けてたんだろう。
そして、ちみっこが現れ、契約者となったため、宝物庫からちみっこの元に転移するように変わった。
「なるほど・・。」
「罰が下るわけでもないんだ・・。」
「で、あの武器の効果は?」
「ただ壊れず、頑丈なだけだよ。」
「え?」
「金属を細切れにしてたのは?」
「チェルニちゃんの技術。」
「すげぇ・・。」
ただの鈍器・・つまりは、利器となりえる加工が皆無な物体で金属を切断出来るちみっこの技術に正直驚愕だ。
やっぱり、ただ者じゃねぇな。
「ってことは、簡単に言えば壊れない鈍器?」
「そうなるね。」
「って感じで、誰が手にとっても転移するから調べようにも調べられないから、神器なのか魔剣の親戚なのかわかんないんだって。」
「そうか。」
「そう言えば、この世界の魔剣ってどういうやつなの?」
「聞いた話によると、効果はバラバラだけど、持ち主を選ぶ武器って感じらしいよ。おまけに選ばれたとしても代償というか、副作用があるらしいから選ばれても大変みたい」
副作用に関しては、魔剣の強さに比例するらしいので魔力が極端に減ったり、逆に生命力を奪う類だったりするらしい。
「選ばれなかったり、選ばれた人から奪おうとしたら?」
「命を奪い取るか、その人を洗脳して命尽きるまでその武器を振り回して大暴れする殺戮マシーンになるかのどっちからしいよ。」
「うっわぁ・・。」
「死ぬか死ぬまで操り人形になるか・・えげつない。」
「俺らがもらったのもえげつないと思ったが、魔剣の方がやべぇな。」
「だから、危険性の少ない魔剣もどきを作ろうとしたけど結果的にいろんな意味でやべぇってことになってやめたんだって。」
「それ正解だと思う。」
「それ、開発に成功したら戦争に利用されるパターンだよね?」
「うん、銃が導入されたときみたいな。」
「だからこそ、2人がもらったのは失敗作なんだって。じゃなかったら厳重に管理して、使用者を徹底的に監視して管理するのが必須らしいし。」
「ってことは、俺とヒグラシはクリアネス王国管轄の場所にいないとダメってことじゃねぇか?」
「普通はね。今回に関しては、チェルニちゃんが傍にいるから問題ないんだよ。」
クリアネス王国のトップが直接監視してるから問題ないってことか・・。
「チェルニちゃん・・その辺りも見抜いてたってこと?」
「そういうことらしいよ。」
マジか・・。
確かにちみっこにお世話になるわけだから離れることはないが、悪用しないかと言うのと、俺らが離れないかもあの数秒で見抜いてたのか・・マジで凄いな。
「・・と言うか、シャルちゃん・・ガチで口からビーム出たね。」
「だなぁ・・。」
「凄かった・・。ガチで空に浮かぶ雲に穴空いてたし。」
「しかも、アレ撃ったときに頬をかすれるような絶妙な狙い撃ちをした挙げ句、その後しっかり脳天貫く位置をジッと見てたしなぁ・・2撃目は直撃させるぞって脅迫が目に見えてわかった。言葉がなくても嫌でもわかった。」
「アレは怖いよねぇ・・。」
「しかも、シャルって割と短気らしいのと、チェルニちゃんを幼い頃から見守ってきたから割と過保護だからガチで気を付けた方が良いよ。」
「うん・・」
「と言うか、その途中でシャルちゃんが俺をチラッと見たときにニヤッとしたように見えたのがすっごい怖かったんだけど。」
「私の目の気のせいかと思ってた・・けど気のせいじゃなかったんだ。」
「・・・何それ怖い。」
マジで・・それは怖い。
猫がニヤッと笑って許されるのは不思議だったりする国にいるしましまな姿を消したりするいつもニヤニヤしてる猫だけだ。
「って、シャルちゃんも普通じゃないんだ?」
「うん。既に10歳超えてるし。」
どこからどう見てもただの子猫なんだよなぁ・・・10歳といや人間で言うなら50~60歳くらいだったはずだ。
「やっぱりただのにゃんこじゃなかった・・よくチェルニちゃんと謎の会話らしきことしてるけど。」
かたやニャーとかにゃうしか言わずかたや、頷くか首を振るか撫でるしかしないという謎会話をよくあの2人(1人と1匹)はしているがキチンと意思疎通が出来てるようだが内容が全くわからないと言うガチで謎の会話。
ってことは、寿命も普通の猫と同じと考えたらダメだな・・レイは口にしてないが、たぶんシャルはただの猫ではなく魔物でもない何かだろう。
・・って言うか、ただの猫が口からビームを放ってたまるか!




