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放浪の木刀使い~記憶喪失は主に周囲の人が気にするらしい~  作者: ミコト
これがホントの千客万来(求めてない)

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30/45

シャルの正体 挿絵

--レイ--

お客さんがお客さんを呼んで大人数になったところで、リリィさんが我慢の限界を迎えたので気の向くままに暴走する人たち全員を説教して、それに振り回されてるらしい騎士団の皆さんに女神様認定された後、

俺とチェルニちゃん、セバスさんの3人で食事とデザートを作ってちょっとした宴会もどきをして親睦会とお疲れ様会?と言えば良いかな?そんな感じで賑やかに楽しく過ごしたよ。



まぁ、リリィさんを女神様と呼ぶのがほぼ固定されてリリィさんの表情が引きつってたけど。

呼び方の修正は、もう完全にその呼び方で固定されたので不可能だったのでOTL状態であきらめてたよ。

チェルニちゃんがポンポンと肩を叩いて慰めてたけど(その後抱き枕の刑状態でしばらく抱きしめられてたけど)


それと、リリィさんの称号欄に”クリアネス王国騎士団の女神”って言うのが増えてたらしいよ。

同じくチェルニちゃんに癒やされて現実逃避してたけど。(軽く目が死んでたけど)

後、セバスさんは口を手で押さえたそっぽ向いた状態でプルプルして、密かに爆笑してたけど。

割とセバスさんはそんな感じの人だとチェルニちゃんに言われた一方、リリィさんからはジト目で見られてたが、セバスさんは気にしない。



で、俺がアルジェの家に養子入りしたことに関してはアルジェを追ってきた騎士団の皆さんは既に認識済みだったらしく軽く挨拶して、ご家族のこともチラッと聞いてみたら結構好意的な感じで、悪い感情や嫌な感情を持っていることはないようで安心した。

むしろ、俺がチェルニちゃんの専属護衛になったことに驚かれ、そしてすごく憧れるような目で見られて背筋がムズムズしたくらいと言うか、アルジェが暴走しないように頑張れと応援された。(どれだけチェルニちゃんに対する難易度が高いんだろう・・)

あなたたちは頑張らないの?と思って聞いてみたけど、頑張った結果がリリィさんによる説教だと言われて黙るしかなかった俺。


「それにしても、ようやく野良猫殿下、見つかったんですね。」

「えぇ、ご覧の通りサイズも当時のままよ?」

「・・・確かに。」

チェルニちゃんが見つかってよかったと安堵のため息をつく騎士団の皆さんを見てやっぱり仲が良いんだなぁと思う一方、ガチで野良猫殿下と呼ばれてるんだと思った俺です。

そして、一切気にせずにリリィさんのご機嫌取りの為にぬいぐるみのように抱きしめられて頬ずりされてるチェルニちゃんは気にしてなさそう。(やっぱりチェルニちゃんからは癒し的な何かがあふれ出してるんだと思う)

・・・で、その光景を見るたびに思うのは、やっぱり夫婦じゃなくて姉妹にしか見えない。

まぁ、その場にいる全員が思ってることらしいけど。

実際、リリィさんとチェルニちゃんの結婚に関して聞いた人たちは全員が「同性愛主義者?」とか「ロリコン?」と本気で思われてたくらいらしいので、チェルニちゃんの扱いは全員が大体そんな感じらしい。

シュテルさん曰く、いなくなった15歳のサイズは全く変わってないどころか、成長が伸びなくなったのは12歳くらいだったらしく、10歳から12歳の間も伸びたと言えば伸びたけど、すごい微妙だったらしい。

・・成長速度がすごくのんびりしてたんだねチェルニちゃん。

今となっては、種族的な部分が関係してるのはわかるけど・・でもねぇ?


「はぁ・・チェルニ・・あんたはあんたで面倒くさいやつだと思ったけど、あんたの家族を見て実感したわ・・あんた・・ものすごくまともだったのね・・。むしろあんな連中しかいない環境で甘やかされたにもかかわらずここまで自立心たくましくなったのは逆に褒めるべきだったのね。」

なんかリリィさんがチェルニちゃんに頬ずりしながらすごく失礼なことを言ってる。

「そう?」

「そうよ・・。聞く話によると、突然いなくなってふとしたらふらっと帰ってくると聞いたけど、仕事はキチンと終わらせてたのに加えて、次の予定にはキチンと帰ってきてたそうじゃない。」

聞いてるとまさしく行動パターンが野良猫そのものだな・・。

「らしいね。」

記憶ないだろうから本人は知らないだろうしね。

「で、数日間どっかほっつき歩くときも、書き置きだったけど関係しそうなメンツ全員の場所にばらまかれてたらしいし、仕事もその分キチンと終わらせてたらしいし。」

あ、そこはキチンとしてたんだ・・。

上から下まで全員に。

と言うか、口で言わずに全部書き置きだったのね。

チラッと、騎士団の団長さんと魔術師団長さん2人にそうなの?と視線を送ると頷かれた。

「仕事場に戻ったらさ・・手紙がぽつんと置いてあるんだよ。・・大抵シャル様の肉球スタンプ付きだけど。」

「そうそう・・で、読むと、仕事終わったから行ってきますって、何時には帰りますとか、どれどれは終わってますとか名前付きで書いてあるんだもの。・・大抵シャル様の肉球スタンプ付きだけど。」

何だろう・・子供が親に書き置き残してお出かけしてきますと言うか、飼い猫が書き置きして外にお出かけしていくようなそんな感じに聞こえてくるのは気のせい?

間違ってないんだろうけど。


と言うか、既にどこかに行った後の事後連絡なのね・・シャルの肉球スタンプ付きはいつものことなんだ・・。

だとしても、キチンといつ戻るかと終わらせたやつのは全部書いてるんだ・・。

とはいえ、細かくどこに行ってくるかは書いてなかったらしく大ざっぱにどこかしらに行ってくるとしか書いてなかったらしいので、いつ戻ってくるか、何が終わってるかはわかっても、どこに何しに行ったかは半分くらいは考えないとわからないのはご愛敬らしい。

「それも、宰相様から関連部署のメンツにも全員に届けられてたそうだし。」

「でも、一番大変だったのは散々あちこちを走り回って探してたチェルニ様捜索部隊よね。」

「あぁ、あそこはなぁ・・。あの連中いつも探して回ってるからチェルニ様がいなくなったらとりあえず走り回って実力だけで探してみせる!って感じで、俺らとか関係しそうな連中に聞かねぇんだもん。」

「聞けばすぐに場所がわかるのにね・・なんか、実力で探してみせるとかなんとか言っていつも走ってたけど。」

「でも、それが鍛錬になってるから国全体で何か起きればすぐに対処出来るから優秀といえば優秀だからなんとも言えないんだよなぁ。」

あぁ・・捜索部隊ってそう言うメンツなんだ。

つまりは、毎日が特訓なんだな。

気配とかの操作というか探知関係から体力作りまでをワンセットにしたやつ。

「それもあって、チェルニ様、その部隊には連絡しないのよね。」

「むしろ、見つけてみろという挑戦状だと捜索部隊は受け取ってるけど、俺らからするとからかいがいのある連中としか思われてない気がするんだよなぁ。」

「あぁ・・時々気配を消して捜索部隊の後ろをついて回ってたし・・すごい楽しそうな笑みで。」

「うわぁ・・・」

必死で探して走り回ってるメンバーの後ろで楽しそうに走ってる幼女と、それを微笑ましげに眺めつつ、苦笑いしてる周りという温度差がすごい光景が目に浮かぶ。

「で、眺めるのに飽きたか満足した周りにいる誰かしらに後ろにいるよと言われてからようやく気付いてひざから崩れ落ちるまでがワンセット。」

完全に遊び相手と認識されてるんだな。(悪い言い方すると弄ばれてる?)

「と言うか、チェルニ様からすると気配操作関連と体力作りの走り込みのようなモノと思ってたみたい。」

「遊びながら鍛えましょう的な?」

「そうそう。」

ちなみに、騎士団長であるアルムさんは、すごくイケメンだけど気さくで頼りになる兄さんって感じがする人だよ。

で、魔術師団のシエルさんは、すごい美人だけど、すごい優しくて素朴な雰囲気のある不思議と心が落ち着く気分になるお姉さんって感じの人だ。

で、この2人は幼馴染み兼、恋人というかもう婚約してていつ結婚の儀式をしようかと言う段階らしい。(周りからはさっさと結婚してこいとよく言われているらしい)

結婚は、チェルニちゃんから聞いたけど銀の何も描かれてない指輪を結婚する2人で握りしめた状態で教会でお祈りをするだけなんだとさ。

なんか、キチンと結婚出来れば神様が認めたという証としてその何にも描かれてなかった指輪に刻印とその2人を神様がイメージした色の宝石がはめ込まれるんだって。

その宝石の色が何を示しているかは、誰もわからないから結婚した2人同士で色々考え合うのが楽しみなんだとか。

ちなみに、少しでも問題があれば結婚の儀式は成功しないんだって。

そこは、さすが神様って感じ?

「城下町では、いつ見つけられるかの賭け事の対象扱いされるのも珍しくないわね。」

「と言うより、城下町の名物みたいな扱いになってなかったか?」

「なってたわね。そのせいで、緊急事態で走り回ってても城下町のみんなはいつものことかーって感じでのほほんとしてたけど。」

どれだけ、チェルニちゃんが全戦全勝しているかが良くわかる・・けど、それでもあきらめないその捜索部隊って逆にすごいね。

「え・・それ、大丈夫なんですか?」

「あぁ、大丈夫大丈夫。大抵の連中なら警備して回ってるメンツか、実戦訓練代わりに訓練生とか学院の学生連中が潰すから。後は、クリアネス王国に住み着いてる冒険者?」

住み着いてるって・・せめて、拠点にしてるって言ってあげてよ。

なんか、動物か何かのような扱いをされてる気がする。

ある意味間違ってない気がするからなんとも言えないけど。

「主に冒険者たちの特訓のかかし扱いがほとんどね。警備の連中が駆けつけたときにはほとんど終わってることが多いわ。」

「あぁ・・なるほど。」

襲う相手も哀れな・・。



で、関係ないけどシャルの口からビームが出る件なんだけど正直俺は一切見たことがない。

一応チェルニちゃんに拾われてから十数日は経過してるけど。

そして思った。

あのビームはチェルニちゃんが危険なとき限定で発射される特別なモノなのではと!

「なわけないわ、アホ。」

リリィさんに速攻で心の声を読み取られたのに加えて、罵倒された。(と言うよりツッコミ)

「シャル様のビームは、3日に数回ほどの頻度で発射されますよ?」

それ、ほぼ毎日って言わない?

「うむ。城下町からシャルのビームが空へ一直線に駆け上がっていく光景をほぼ毎日目撃されていたな、うむ。」

「えぇ。そして、その光景を見ながらあぁまたどこかのバカがお兄様に絡んだのねーシャル、よくやりましたと思っていたわ。」

それ、褒めて良いの?

「一種のクリアネス王国名物だったわね。」

アルジェ、グランツ、フィリア、シュテルさんと続いて教えてくれる。


・・えぇ、そんな頻繁に発射されるの?

名物扱いされるくらい発射されるって・・どんだけ、チェルニちゃん目当てのバカが増殖するの?

チェルニちゃんのかわいさがすごいのか、それでもあきらめないバカ共が増えるのを逆に褒めるべきか・・うぅむ。

「あの町で実行されなかったのは、チェルニ様が寝ぼけて暴走したことでビビられていたことで距離をとっているモノが多かったことと、レイさん、あなたが恐怖伝説をあの町で築いたため、ビームが発射される機会がなかっただけですよ。」

セバスさんから解説してもらった。


マジか・・・ある意味俺のせいでもあったわ。


けど、ちょっと見てみたかったというさみしさと、見ずに済んだという安堵が混ざった複雑な気持ちになる。

「にゃう」

「・・チェルニちゃん、シャルは何だって?」

な~んか嫌な予感、と言うか罵倒されたような雰囲気でシャルに何か言われた気がして、チェルニちゃんに解説してもらった。

「細かいことを気にするから坊やなのさだって。」

にゃんこに罵倒された・・。

「グフッ・・」

と言うか、無駄にかっこいい台詞で罵倒しないで?

なんか俺、罵倒されてばっかりな気がする。

まぁ、一種のじゃれ合いだから嫌な気分にはなってないし楽しいけど。


それよりも、クリアネス王国って大丈夫?

王子が城下町をウロウロしても気にしない国民

チェルニちゃんを探して走り回ってる騎士団の一部

それを賭け事にして眺めて全く気にしない国民

口からビーム出して相手を黙らせてるにゃんこを名物扱いする国民

緊急事態だったとしても全く気にしてないどころか名物扱いする国民

襲ってくる相手を鍛錬扱いどころか訓練用のかかし扱いする冒険者から学生等々の実戦訓練希望者軍団

後、王妃と王子と姫がチェルニちゃんのお迎えに行くのも貴族メンバーが「良いんじゃね?」の一言で軽く承諾して、身分による云々は軽くスルー

そして、王太子のはずが野良猫様呼ばわりして、本人は全く気にしてない

後、王族メンバーには内緒らしいけど、チェルニちゃんの名前は実は知らない人が多いらしく、野良猫様とか野良猫殿下と呼んでるから顔は知ってる程度らしい。


・・・・うん、リリィさんが頭を抱えるのも、納得する。

余りにも、大雑把と言うか良い意味でも悪い意味でも気楽な人たちが上にも下にも集まってるという有様。

けど、愛国心が強い人が多いから下手に攻めるとやり返された挙句、心身ともにズタボロにされるという判断に困る場所。(でも、世界有数の実力主義で大国)

それに、チェルニちゃんも大抵自由人だと思ってたけど結構しっかりしてた(その上で放浪してるけど)こともなんとも言えない。



「あ、そう言えばチェルニちゃんが初代様の生まれ変わりかもと言う話と、チェルニちゃんが使ってる木刀がその初代様がどこからか拾ってきたものだっていうのはわかったんですけど、その関連でちょっと聞いても良いですか?」

「良いわよ?レイちゃん、何かしら。」

「チェルニちゃん、その木刀をどのタイミングから使うようになったんですか?」

「あ!そうだったわ!私、それが知りたかったんです!」

リリィさんもずっと気になってたのをチェルニちゃんの種族の謎部分でスルーして忘れてたらしい。

「あぁ、それ?それは確か、チェルニちゃんがはいはいを卒業して歩けるようになった頃だったわ。」

思った以上に幼いころだな!?

「よたよた歩くチェルニちゃんにみんなで癒されてたんだけれど、ふと気づいたら、宝物庫に保管して、誰が持ち出しても勝手に宝物庫に転移されるその木刀をチェルニちゃんがすごくうれしそうに持ち歩いてたのよ。」

俺たち「・・・」

「で、なぜかその木刀は宝物庫に転移されずにチェルニちゃんの手元に残り続けてたし、試しに他の人が持ってみると今度は宝物庫じゃなくてチェルニちゃんの手元に転移されるようになったの。」

その時点ですでに、契約?と言うか主としてその木刀に認められたんだろうなぁ、たぶん。

「で、そのままチェルニちゃんが唯一扱えるということが判明したからそのままチェルニちゃんのものになったの。本人もこれが欲しいってすごく物欲のない子だったのに必死で言うからOK出しちゃったわ。」

「どうやって、そんな幼い子が宝物庫から持ち出したんです?」

さすがに王族とはいえ、宝物庫の管理はきちんとしてるだろうから気軽に入れるとは思えないんだけど?

「それなのよねぇ。あの宝物庫は陛下と王妃である私と旦那の2人にしか開けないようになってるのよ。開くときも色々と手順が必要で覚えるのにちょっと苦労するくらいだし。それにこれは、初代様から続く契約のようなものなの。」

なるほど、初代様の頃から代々そうやって宝物庫の扉の鍵の代わりである契約?と言うか魔法?を受け継いできたってことなんだ。

となるとチェルニちゃんは宝物庫に侵入する手段がないということになる。

「当然私も旦那様も宝物庫にチェルニちゃんを連れて行った記憶何てなかったわ。で、本人に聞いてみたの。」

聞いたんだ・・まぁ、それしかないよね。

「そしたら、宝物庫の扉を背もたれにしてお昼寝して、ふと目を覚ますと手元にすでにあったらしいわ。」

まずツッコミを入れるとしたら、そんな通り道でお昼寝して良いの?

と言うか大丈夫なの?

俺たち「・・・」

「それで私たちは思ったわ。木刀がチェルニちゃんを選んだから木刀自身が宝物庫からチェルニちゃんの元へ転移したんだなと。」

「そんなあっさりと信じられるものなのでしょうか?」

チェルニちゃんが嘘をつくような子じゃないのは知ってるけど、それでも疑う人は疑うと思う。

「そりゃそうよ。チェルニちゃんは嘘をつかないもの・・と言いたいのも7割くらいはあるけれど、何百年も前から誰が持ち出しても勝手に宝物庫に転移されてたんだもの。そりゃあ、気に入った相手がいたら自分から転移されてもおかしくないよねと。」

思った以上に個人的な感情が多めに盛り込まれてた気がするけど、確かに納得する。

初代様から現代までチェルニちゃんを除いて誰1人として宝物庫から外に持ち出すことが一切不可能だったんだから認めるしかないし、疑いようがないよね。

「言われてみると確かに。その木刀に意識があったと仮定したら自分を使う相手として認めないから宝物庫に帰って行ってたけど、チェルニちゃんと言う唯一認める相手が近くにいるんだからその人に使って欲しくて自分からやってきた・・って考えた方が納得する気がする。」

ファンタジーだからこその説得力と言う感じだけど、じゃなかったらメリーさん木刀バージョンにしかならないし。

「そう、私たちもそう考えたのよ。それに、どう調べようにも全員白旗上げてたし。」

「あぁ・・持ち出せない触っても勝手にどこかに行ってしまうなら確かに調べようにも調べられないですね。」

そして、その本人に聞こうにも記憶喪失で全く覚えてないというね!



で、大人数でクリアネス王国目指してえっちらおっちら進みつつ、料理をメインで俺とチェルニちゃんとセバスさんでやってるわけです。

そんな中、材料は各個人で確保してたり現地調達したりと言った感じで寄付?されたからそれらを使って料理をしてる。

そんなことを3食分毎日やっているとこう言ったらなんだけど飽きるし、面倒になってくる。

そんなときに、セバスさんからちょっとした相談をされたんだ。

故郷(地球)で、手軽に料理が出来て見た目が面白いやつはないか?って。


で、ふと思い出した。

幼い頃、両親に誕生日にケーキをあまり好まなかった俺向けに、作ってくれた料理ですごく面白くておいしかったモノがあったから。

で、それを言ったらじゃあそれを作ろうと言うことになった。


結果

全員「・・・・」


無言

と言うか、ある意味絶句。

「せ、セバス?・・何か機嫌でも悪かった?」

「いいえ?と言うより、よくご覧下さい。」

「え?・・・わぁ!」

引きつった顔でリリィさんが代表で尋ねて、セバスさんがキチンと見ろと言ったところでリリィさんすごく楽しそうな表情になった。


まぁ、無言になる理由はわかるんだけどね。

だって、今回作った料理ってデザートもメインも全部丸ごとそのまんま使って作ったモノばっかりだし。

正式な名前は違うけど、地球で実際にあった料理を再現したのは、


丸ごとカボチャのグラタン

丸ごとトマトと丸ごとタマネギのコンソメスープ

丸ごとキャベツのミートロール

丸ごとメロンのフルーツポンチ(透かし彫りありバージョン)

丸ごとスイカのフルーツポンチ(透かし彫りありバージョン)

丸ごとオレンジのゼリー



ガチでそのまんま、まるまる使いました。

ヘタ部分も根元部分ぎりぎりまで食べれるから蓋扱いしてるし、器代わりに使ってるし、器代わりの部分もキチンと食べれる。

まぁ、メロンもどきとスイカもどきに関しては、漬け物とかにすれば可能だけどそこまでするつもりはないのでそっちは別。

あ、フルーツポンチだから中身にはいろんな果物を使ってるからあくまでもメインであるのと、器がそれって話だからね。


まぁ、正直人数も結構いるから丸ごとシリーズを一気に数種類作ったから卓上はいろんな意味ですごいことになってる。

「レイさん!レイさん!これ、作り方教えてください!」

魔術師団長さんがすごく興奮しながらカボチャグラタンを聞くので、教えたらすごくお気に召したらしい。(一応、普通のグラタンの作り方と、パングラタンみたいなのもいくつかプラスして教えてみた)

「へぇ、こういうやり方なら野営中でも簡単に無駄なくおいしく食えるし、良いな。」

騎士団長さんも好評で、予想外な展開で便利だと絶賛。

・・後々に、野営料理の定番が丸ごと料理になりそうな感じだ。

それはそれで面白そうだから自由にしてもらおう。

なので、レシピも普通に教えると、予想外に気に入ったメンバーが多かった。

まぁ、見た目のインパクトがすごくて最初は全員絶句してフリーズしてたけど、どういうモノか知ったらすごく興奮して楽しく食べてる。

「お兄さんの世界って面白いこと考える人が多いんだね。」

「まぁ、俺の世界と言うより俺の故郷の国は、こっち以上に平和なところだったし、食べるものに関しての探究心は正直すごいからなぁ。」

いや、ホントに。

昔なんて、ふぐはおいしいけど毒があるから食うなって言われてたにもかかわらず食って毒ってたし、今となっては毒をどうにかして普通に食ってるし。

かにも、ふと思うとクモと見た目はあまり変わらなくね?と言うモノすらも平気で食べてるし。

まぁ、スターゲージパイは別だけど・・アレは・・うん俺は遠慮する。

それと余談だけど、この野菜と果物を丸のまま丸ごと使った料理なんだけど、野営中においしく無駄がなく、食器の数が少なくて済むという効率の良さから人気になるのと同時に、

八百屋さんと子持ちの親御さんからすごく好評になるのは余談。

なぜかって?

八百屋さん曰く、売ろうとしても小ぶりであまり売れないサイズが売れることに大助かりで、

親御さん曰く、見た目も面白く、作り方も豪快に丸ごとだからそれほど難しくはないけどその見た目の面白さから野菜を嫌っていた子供が自分から野菜を食べるようになったと言う声が増えたんだとか。

それをきっかけに、見た目を色々と工夫して加工することで野菜を食べるようになった子供が増えるようになったきっかけの料理ということらしい。

後は、誕生日などの目出度い日に子供向けのサプライズ料理という扱いにもなったりするらしい。



「だとしても、チェルニちゃんってホント不思議なくらいに自立心たくましく育ったよね。」

「む?どういうことだ?」

「いやだって、こう言ったらなんだけどすっごい甘やかしてたんでしょ?」

「えぇ、だって可愛いんだもの。」

フィリアが即答で良い笑顔で返事したのは、いつものことだから気にしない。

「けど、暴君とかにはならずに普通に良い子に育ってるじゃん。それがすごく不思議で」

チェルニちゃんはすごく不思議だ。

だって、あれだけ甘やかされてお願いを全て聞き入れてもらって、お城から抜け出して遊びに行ったりとホント好き放題してたにもかかわらずわがまま放題な暴君というかバカ王子とかにならずに普通にすごく良い子に育ってるんだから不思議でたまらない。

「あぁ・・」

「言われてみれば確かに。」

「殿下のかわいさに注意出来る人間が基本的に皆無でしたね。」

「確かに。お願いされたのも将来の役に立つ関連のアドバイスやそういった関連ばかりでしたし。」

騎士の皆さんも俺の疑問に納得してくれたけど・・予想通りチェルニちゃんはガチで甘やかす人しかいなかったらしい。

「まぁ、チェルニだし。」

リリィさんの一言はすごく深く感じた気がした。

「それで思ったんだけど、チェルニちゃんの満面の笑みでのお願いに逆らえる人っているの?」

全員「・・・・」

「女神様くらいじゃね?」

「確かに、女神様以外いないでしょう。」

「・・私かい、というか女神様言うな。」

女神様呼びをやめる人はいないというのに懲りずにそうツッコむリリィさんさすがです。

「確かに、リリィちゃん以外いないわね。」

「兄上はホントにまともに育ったのが不思議だ。」

「えぇ、私たちもお兄様に育てられましたが、わがまま放題と言うほどではないですし。」


「て、私が拒否出来る前提で話してるけど、出来るときと出来ないときがあるからね?」

「では、チェルニ様どうぞ。」

「ん?」

てこてことリリィさんの元までやってきたチェルニちゃんは満面の笑みで胸の前でお祈りするような感じで手を握りしめてこてんと首を傾げて。

「お願い、ね?」

と一言。

「うぐっ・・・だ、ダメよ。キチンと細かい部分を説明しなさい。譲歩してあげる。」

最後の”ね”の部分で区切るのがポイント高い。

全員「おぉ。」

完全に拒否は出来なかったけど、速攻での丸は言わなかった。

ちなみに、チェルニちゃんのお願い攻撃にリリィさん以外のメンツは軒並み、ノックダウンしてます。

後、リリィさんだけど頑張ってたけど、ダメージはしっかり食らってたらしく譲歩した後でひざから崩れ落ちて顔を手で押さえてプルプルしてたよ。(真正面から至近距離で直撃ダイレクトアタックだったしね)


にしても、笑顔って狂気だったんだな。

「にゃう」

で、シャルが何か言った。

「え?こういうときは、きらめいててごめんって笑顔で言えば良いの?」

「ブフッゥォァッ!!」

「きゃっ!ちょっとレイ、いきなりどうしたのよ。」

「げっほ、げっほ!!」

「いや、ホントにどうした、レイ。」

「あぁ・・びっくりした。」

「さっきのシャルの台詞の何に驚くのよ。」

まぁ、普通はそう言うだろうね。


けどさ、俺からすると驚いたのと同時に納得したんだよ。

「何でシャルが頭が良いのか、確信したよ。・・シャル、そういうことだったんだね。」

「レイ・・どういうことだ?」

「シャル・・君さ」




俺と同じ異世界出身の転生者だろ。



そう告げると、シャルはニヤリと笑った気がした。

挿絵(By みてみん)



2023/03/10

虹の花は本格的に、ピンクがほぼ消失し、白すらも消失するほど緑色に変化する速度が加速してます。

日に日に色が変わっていくのがわかるほどの早さです。

そして、秋麗ですがわかりにくいですが縦にもほんのりと伸びつつ(実は虹の花もほんのりと縦に伸びてる気がする)、バラバラにした一部(画像で言うと右下の中央付近)から脇芽が出始めました。

無事に成長しているという証でもあり、多肉植物初心者な私にとってはうれしい変化です。


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