今度は、お客さんのお客さん 挿絵
--レイ--
チェルニちゃんを求めてやってきた王族メンバーの後にやってきたのはいろんな意味で俺大好きなクリアネス王国の公爵家のご令嬢でした。
そして、気付けば俺、その子の兄になってました。
つまりは、公爵家に養子入りしました。
リリィさんが何か思い出したらしく、シュテルさんに尋ねてる。
「あ!そうだったわ!シュテル様、もう1つお尋ねしたいことがありました。」
「リリィちゃん、なぁに?何でも良いわよ?」
シュテルさんだけど、おっとりした人だけどある意味すごいと思ったのは、俺もその該当者だけど大抵の人をちゃん付けしてるってこと。
実際、シリウス様に関しても神獣だって聞いても平然とちゃん付けしてたし、ある意味すげぇと思ったよ。
それと、これは絶対に口にしたらあのときギルドでチェルニちゃんと俺が始末した屑共と同類認定されるから言わないし言えないけど・・・リリィさんの男のロマンがすごくでかいのは知ってたけど、シュテルさんも同等レベルというのが正直驚いた。
その娘さんであるフィリアも同等レベルではなくとも娘としてふさわしいレベルのサイズだ。
あ、一応言っとくけど俺、人間嫌い何だよね。
まぁ、過去が過去だし自分でそうなるのも仕方ないなぁと思うし。
で、その関係で例え見た目が美人でスタイルが良かったとしてもちょっとやそっとじゃ欲情なんてあり得ないんだよね。
何せ、俺の体質だけで毛嫌いするような屑が媚びへつらってきても気色悪いだけだし。
「シャルって、いつからチェルニと一緒にいるのですか?」
それ、確かに思った。
チェルニちゃんの肩の上にいるのが当たり前になってるし、2人(1人と一匹)もその状態が当たり前でちょっとやそっとの戦闘でもそのまんまだし。
「あ、それ?」
「少なくとも、俺とフィリアは、互いに物心ついた頃には既に兄上と共にいたのは確かだ。」
となると・・少なくとも10年以上前からってことになるよね?
そうなると・・シャルって見た目は子猫だけどやっぱりただの猫じゃないのは確かだ。
だって、老猫オーラ皆無だしむしろ子猫オーラ全開って感じ?
「チェルニちゃんが確か、3歳くらいの頃にお城から抜け出したことがあってね。」
そんな年からお城を抜け出して城下町をウロウロしてたの!?
「さすがに年齢が年齢だったから全員必死で探してたんだけど、いなくなったのはお昼ご飯を食べた直後で見つかったのは、夕方くらいだったわ。その頃には、全身やせ細って生きているのもやっとという状態のシャルを拾って帰ってきたの。正直、捨て猫を拾って世話をするのは問題なかったんだけど、命の責任とかもあるから可哀想だけど返してくるように言ったんだけどね・・。珍しく自分が育てる、世話代も自分が出す、その分働くから、許可してくれなければこのまま出て行くとまで良いのけたのよ。」
その年でそこまで堂々と言うなんてやっぱりチェルニちゃんはすごい子なんだな。
と言うか、三歳児が言う台詞じゃないね。
「そこまで言われたら、さすがにダメとは言えなかったし、この子ホントにヘタすれば国からも出て行くだろうし・・実際に国を出たとしても既にチェルニちゃんと顔見知りは城下町に何人もいたからそのまま生活なんてお手の物だっただろうから。」
既に、家出した後の衣食住も候補はたくさんあったらしい。
なんとも頼もしい幼女時代だったようだ。(性別的には幼児だけど)
でもやっぱり・・普通の三歳児じゃないわ。
「それから、チェルニちゃんがお世話して、元気になったシャルはそのまま今のようにずっと一緒にいるってわけ。・・実際にこの子が言ったとおり世話代もお世話も全てチェルニちゃんが出してたわ。お金もお城を抜け出して自力で稼いだお金か報酬代わりに現物支給してもらったりしてたし、薬も自分で採取してきたり実際に働いて報酬としてもらったりしてね。」
あ、有言実行という感じで全部文字通り自力で全部養ったんだ。
むしろ、自分で働いた報酬ではなく、寄付?施し?お小遣い?として、現物支給かお金を代わりに出そうとしたら、全部その場で窓の外に速攻でポイ捨てする有様だったらしいし、ヘタすれば敵認定して姿を城から消すこともあったそうだ。
・・どこまでも徹底的なチェルニちゃんだ。
その心意気に乾杯。
・・そりゃあ、そこまでされたらシャルだってチェルニちゃんの傍を離れないよね。
実際、シャルは何もせずにチェルニちゃんの肩に乗ってるだけに見せかけて、周囲の索敵もチェルニちゃんに何かしらのアドバイスも敵味方の区別も全部やってるから、かなり働き者なんだよ。
魂の相棒とも、自身の半身のようなモノだともチェルニちゃんは言ってたけど、本当にその通りなんだなと思った。
「なるほど・・そういうことだったのですね。」
「それに、シャルちゃんのおかげでチェルニちゃんを誘惑したり誘拐したりしようとしたバカ共を全員代わりに始末してくれたし、1人でどこかに行っちゃうから頼もしい護衛にもなったから実際かなり助かってるのよ。」
「・・・・と言うことは、シュテル様もシャルが口からビームを出すのをご存じで?」
ナニカを察したらしい、リリィさんが引きつった顔でそう尋ねると、うんと平然と頷いた。
グランツとフィリアもアルジェも同じく。
「シャルが口からビームを出すのは我が国では常識だぞ?」
「えぇ。お兄様を自分の嫁にしてやるとかほざいている他国のバカ相手にも口からビームを出して黙らせてましたし。」
「城下町でナンパしてくる相手にも同じようにして黙らせてましたね。それもあって、ビームが遠目でも目に入ったらそこに野良猫様がいて、シャル様が代わりに対処してくれたのだという目印でもあると騎士団の中でも有名だとお父様を経由して聞いてます。」
・・有名なんだ。
でも、シャルが猫っぽいナニカで、正しくなんなのかはやっぱり不明らしい。
「そうでした、兄上。これ、兄上の王族衣装です。」
「ん」
全体的に白をベースにした衣装で、金と銀を使用した装飾と刺繍と縁取りした豪華だけど上品で気品のある衣装だ。
その豪華さも、シンプルな装飾と品のある刺繍によって下品な感じを一切醸し出させない良い仕事をしてる。
立てた襟に片方だけ銀の肩章のロングマント、そして白い革靴を合わせることで、気品のある上品な衣装になっていて、いつも可愛いチェルニちゃんがすごく頼もしく、そして力になってあげたいと思わせるモノを醸し出してる。
後に、チェルニちゃんからはかっこいいし、好みだけど動きにくそうで実戦に向いてないと言ってたけど。
着ている姿を見せてもらったけどすごくかっこよかったよ。
・・気分は、七五三に参加してる妹か弟を眺めて感動してる気分だったけど。
・・・・あの、チェルニちゃんの本気モード(あのキレてたときの口調と雰囲気)と合わせたら完璧なんだけど本人は基本的に必要なときにしかあのモードにならないからなぁ。
「そうでした!私、お兄様の歌が聞きたいです!」
いきなり無茶ぶりを言い出したよ!?
この妹ちゃん!
「え、えぇっと・・俺歌、上手くないから。」
引きつった表情でそう言いながら視線で、俺の歌を聞いたことのあるリリィさんとチェルニちゃんに助けを求める。
「えー!お兄様の声はすごく下半身にクル良い声なのに!!」
・・・・それ、褒め言葉として受け取って良いの?
リリィさんは苦笑いしながら答える。
「あぁ・・まぁ、ヘタではないけど、上手いとも言えないわね。後、こいつの声が良い声なのは否定しないわ。クルかどうかは別として。」
さすがマスター。
上手く音痴だと言う部分を濁してくれた。
それと、下半身ダメージ効果のある部分はさりげなく否定してくれたけど良い声なのは肯定したリリィさん。
・・え?
俺、イケボなん?
「お兄さんは、歌い方を知らないだけだと思う。」
で、チェルニちゃんからは予想外な返事が来た。
「歌い方?」
コクリと頷いたチェルニちゃんにとりあえず教えてもらいました。
まず、俺は上手く歌おうと思いすぎて力みすぎてるんだそうだ。
後、言われたのがこれ
「歌うときは、歌詞という世界の主人公になりきるの。」
「歌詞という世界?主人公?」
良くわからない。
「歌詞に書かれてあること、歌詞に込められた想い、歌詞を読んでどう感じたか、どう思ったか歌詞の物語を読み手として感じるのではなく、物語の主人公として心を満たすの。」
なんとなく言いたいことがわかった。
歌詞を読んで、素直に感じた気持ちだけを自分の心を満たす。
・・・お、すごく不思議な気分だ。
「その気持ちのまま、上手く歌おうなんて全部忘れて。」
上手く歌う気持ちは邪魔
「ただただ、感じた気持ちを態度ではなく、歌にだけ込めて歌うの。」
すごく不思議な気分だった。
自分が自分でなくなった感じ。
けれど、嫌な感じじゃない。
そして、気付けば俺は歌っていた。
いつもの俺でないように感じた。
けれど、すごく気持ちが良い。
気分が良い。
「・・・はっ。」
ふと気付くと歌をしっかりフルで歌い終わっていた。
ちなみに、歌ったのはチェルニちゃんが作った歌の1つだよ。
で、周りを見渡すと
全員「・・・・」
ぼんやりと心ここにあらずという感じで固まってる。
「え、えぇっと・・どうしました?」
ポソリとリリィさんが答えた。
「・・驚いたわ。チェルニのアドバイス1つでここまで変わるのね。」
シュテルさんが続いて答えた。
「えぇ・・私も驚いたわ。元はわからないけど、ここまで歌の世界に引きずり込む歌唱力は初めてだわ。」
グランツとフィリアも答える。
「驚いた・・。ヘタどころではない、お主ほど上手い者を俺は兄上を除いて見たことも聞いたこともないぞ。」
「えぇ。お兄様は別ですが、ここまで歌に感情を振り回されるなんて初めてだわ。」
そして、アルジェが目をキラキラさせて俺に抱きついたまま答える。
「お兄様!そんなに歌が上手で歌の世界に引きずり込める歌唱力をお持ちなら、ヘタなわけがないわ!それをヘタという者がいたとしたらそいつの耳が腐っているのです!!」
なんか知らないけどすごく好評だった。
むしろ好評すぎて驚かれてる。
えぇ・・・チェルニちゃんのアドバイスのおかげなのは確かだけどこんなに変わるの?
「正直歌ってるときの記憶が曖昧なんだけど。」
「一種のトランス状態だったのでしょうね。もしくは、超集中状態・・ゾーンと呼ばれる状態とも言えるでしょう。」
それ聞いたことあるけど、セバスさん。
俺、そんなことになってたの?
で、アドバイスをしてくれたチェルニちゃんは満足そうに頷いた。
「うん。思った通りになった。」
想定済みだったらしい。
やっぱりチェルニちゃんは特別な存在だ。
アドバイス1つで5段階中の2の人間を5を超えた6にしてしまうんだもの。
「お兄さん気分がふんわりとした感じになってました?」
「うん。まさしくそんな感じ。自分が自分でなくなったような、けれど嫌なモノじゃなくてすごく気分がよかったよ。」
「お兄さんはまだその歌い方を覚えたばかりだから記憶が曖昧になってるだけ。なれれば、その状態で歌ってる自分を第三者として視てるような感じで感じ取ることが出来るよ。」
なるほど・・ってそれ、一歩踏み外したら二重人格になるやつじゃない?
「って、そのチェルニちゃんの歌い方って、そんなすごいやつなの?」
「チェルニちゃんの歌い方はね?世界中でも一握りの人間にしか出来ないわよ。」
シュテルさんが答えてくれた。
「え?それはどういう・・」
「チェルニちゃんのさっきの説明を聞いて、理解が出来る人間と出来ない人間がいるわ。そして、理解が出来たとしてもその状態になれる人間が基本的に存在しないのよ。」
俺、割とあっさりとなれたけど。
「俺も、フィリアもレイ、お主ほど完璧にその状態にはなれない。」
「せいぜいが、もどきが付く程度の完成度よ。」
2人でさえが!?
驚いてるとシュテルさんも教えてくれる。
「私なんてもどきにすらなれないわ。・・・過去に、世界中から吟遊詩人が集まって計500人にチェルニちゃんの歌い方を表現してもらったことがあるけど、完全にモノに出来たのは1人もいなかったわ。グラちゃんとフィーちゃんが出来たもどきの1段階下の状態にすらなれたのがたったの3人だったんだもの。」
50人中のたった3人・・
と言うか、グラちゃんとフィーちゃんって、グランツとフィリアのこと?
視線でチラッと2人に向けるとコクリと頷かれた。
・・・なるほど。
「それに集めた500人は世界中でもかなりの実力者たちばかりよ。」
「わかっただろう?兄上の歌い方を軽く聞いただけで一発で完全に会得出来たお主は歌の才能がある。」
「これは誇らしいことよ?何せ、世界中の吟遊詩人が喉から手が出るほど欲しいと思っても会得出来なかったお兄様の歌を会得出来たのだから。あなたはすごいのよ。」
そうか・・俺、すごかったんだ。
「お兄様!無理にとは言いません!時々でかまわないのでまた歌って下さい。」
そこで、満面の笑みで俺の歌を催促するアルジェに苦笑しながら頭を撫でる。
「うん・・良いよ。俺も、自分でどう歌ってるか知りたいし、チェルニちゃんが言うにはある程度の慣れが必要みたいだからさ。」
ぱぁぁぁ!と表情を更に明るくさせたアルジェは元気よく返事した。
「はい!」
そこで、さてそろそろ出発しようかと言うところでまた進行方向からドドドドド!!と軍勢が押し寄せてきた。
「・・・今度は何?」
リリィさんがもう嫌だという表情になって目が死んでる。
「・・・あ」
シュテルさんがポソリと一文字、すっごい小さい声で呟いた。
それを、すかさず耳にしたリリィさんがすごい勢いでシュテルさんに詰め寄る。
もうね、ギュリン!って音がしそうなくらいの勢いで振り返って、詰め寄ってたよ。(シュテルさんがひっって小さく悲鳴を上げたくらい・・正直可愛いと思った)
「シュテル様!?今度はあなたが原因ですかぁぁぁ!!!!」
「り、リリィちゃん落ち着いて?ね?」
すごい形相と勢いのリリィさんにさすがのシュテルさんもたじたじ。
「これが、落ち着いて、いられるかぁぁぁぁぁ!!!!」
「あぁあ。とうとう堪忍袋の緒が切れた。」
気付いたらチェルニちゃんが俺の隣にいた。
・・いつの間に避難してきたんだろう。
アレ?
グランツとフィリアは?
と思ったら・・。
「あ、姉上!落ち着いて下さい!これは不可抗力です!」
「そうですわ!お姉様!落ち着いて下さい!」
「うっさいわ!狂信者弟妹が!!あんたらも元凶でしょうがぁ!!」
・・・うん。
「切れたと言うか、引き千切った?」
「野良猫様のお嫁さん・・すごい。」
うん・・アルジェの言いたいことはわかる。
すごい以外言葉が出ない。
「で、あの塊・・何かわかる?」
アルジェに聞いてみる。
「えぇっと・・・」
視線がすごい宙を彷徨ってる。
「アレ・・騎士団っぽい?」
チェルニちゃんがそう呟いて俺も見てみると
「確かに・・けど、2グループいるような感じ?」
片方は、魔法使い!って感じの女性率いる軍団と、騎士団長!って感じの男性率いる軍団の1グループ
もう片方は、男女混合、魔法も騎士も混合したようなグループ。
「状況的に、王族チームと、アルジェさんの護衛チームがそれぞれようやく追いついたって感じ?」
チェルニちゃんがこてんと首を傾げながらそう呟くとアルジェがすかさず視線を逸らした。
そして、その台詞を耳にしていた王族チームもすかさず視線を逸らした。(後にチェルニちゃんへアルジェはさん付けはやめて呼び捨てでと頼んでた)
リリィさん?
もう言わずともわかるよね?
プツンと言う音がどこからともなく聞こえたかと思ったら、もう・・ね。
「全員そこに直れぇぇぇ!!!!」
「はぁ・・・で、あんたらは護衛を全部無視して爆走してやってきて、護衛側が心配して休日出勤してやってきたと?」
「は・・はい」
「で、そっちはそっちで親すらも放置して1人で着の身着のまま勘だけで爆走した挙げ句、責任とって首を切られる覚悟であんたの家の護衛チームが人生最後の仕事をするつもりでやってきたと?」
「は・・はい」
「で、あんたらは上が暴走した尻ぬぐいをしに休みなし休憩なしで文字通り死ぬ気でここまで駆けつけてきたと。」
「そ、その通り・・です」
「はぁ・・・あんたらねぇ。上に許可とるだけじゃなくて下にも事前に情報共有しなさいよ。じゃないと、あんたらの勝手で文字通り首が飛ぶところだったのよ?わかる?」
アルジェに教わるんだけど、主を守れなかったとか、油断して行方不明にしたということでクビになるどころか場合によっては死刑にするパターンもあるらしい。(後者は相当酷い状況じゃなければ滅多にないらしいけど)
「は・・はい」
「いつも損するのは、バカな上に振り回されて尻ぬぐいしたはずがトカゲの尻尾切り扱いで巻き添え食らう下の存在なのよ。あんたら、そいつらの人生、弁済出来るわけ?え?」
「・・・・申し訳ありませんでした。」
「キチンと、上だけでなく下にも情報共有と依頼、申請をするようにします。」
「ぐすっ・・お姉様。」
「ぁぃ・・・」
王族だろうが公爵だろうが関係ねぇと言わんばかりに、リリィさんが全員を正座させて説教しました。
護衛の皆さん?
なぜか、すごい迫力のリリィさんに迫力負けしたらしく全員説教対象じゃないのに揃って正座してるよ。
後、リリィさんを救世主か何かを見てるような表情になって祈ってるよ。
むしろ女神様と呟いてる人も多いよ。
・・どうやら、リリィさんはクリアネス王国の人たちにとって最も欲しい上位の存在と認識されたようです。
将来的には、いびられたりと言うよろしくない扱いはなさそうだね。(と現実逃避)
「このお方が、野良猫殿下の妻」
「このお方なら、国民と我々の将来は安泰だ。」
「そうだな。得に我々の精神が安泰だ。」
「このお方なら、野良猫殿下を安心して任せられる。」
「振り回された挙げ句、無茶ぶり食らうことが減る!・・別で報酬もらったとしても無茶ぶりが減るのは喜ばしい。」
「それに、野良猫殿下捜索がすごく楽になる!・・あのお方、マジで見つかんねぇんだもん。」
騎士の皆さん「この方こそ、我らが女神!」
「そこうっさい!勝手に変な呼び名増やすな!これ以上変な呼び名はいらんわぁ!」
さすが、良いツッコミだ。
と言うか、そんなに呼び名があるの?
と、チェルニちゃんに聞いてみた。
「二つ名は、水神天使だけど、僕とセットで救いの天使様ってよく呼ばれてたよ。」
救いの天使様・・なるほど。
そこから、水魔法の使い手だったりあの美貌から水神天使って呼び名になったわけだ。
と、聞いてみると肯定され、追加情報をもらった。
「それで、天使様と水神様と2つの派閥が出来たんだけど、誰かがじゃあ1つにまとめようぜって言ったからそんな呼び名になったんだよ。神と天使を合わせるなんて初めてだけど、あえてそれが良いとかなんとか。」
そのまとめようぜと言った人・・すごい度胸だな。
「そこの2匹も黙れ!」
うむ。
今日のリリィさんは、キレッキレである。(いろんな意味で)
それにとうとう俺も、人扱いされなくなってきた。
ちなみに、ぶち切れて暴走してるリリィさんだけど、その大きなお胸もキレて叫ぶたびにたゆんと揺れてるので大変眼福です。(その後、アルジェがそんなに胸が好きなら私のを思う存分どうぞと服を脱ごうとしたから止めた)
おまけに、胸の下で腕を組んでるし、すごい姿勢が良い感じで仁王立ちしてるから余計に胸が強調されてるんだよね。
その後、リリィさんは溜まりに溜まってた鬱憤を3時間もぶっつけで説教し続けることで解消し、その後、チェルニちゃんを抱き枕にしてようやく落ち着いたのでした。(つまりは次の日になるまで続く)
って言うか、普通は守るべき主にぶち切れて詰め寄ってる人がいたら護衛側は詰め寄る人に攻撃をしかける場合が多いらしいのにそれすらもする気を消失させるリリィさんの迫力・・すげぇな。
あ、そうか。
二つ名の中に神って書いてあるから、ある種の天罰のようなモノなんだな。
身分を完全無視してツッコミと説教と、問答無用で相手を黙らせる迫力。
そう考えると水神とはよく言ったものだ。
よく考えられた二つ名だ。
ちなみに俺は、リリィさんのご機嫌取りにデザートを色々作って献上してるところだよ。
セバスさんには、騎士の皆さんに色々と食べ物を振る舞ってる。
ガチで眠らず食事とらずで爆走してたらしいので。
野菜と薬草たっぷりのコンソメっぽい薬膳もどきスープと、ナッツとか麦が色々入ったパン。
パンは、セバスさんお手製で焼きたてだからすごくおいしいよ。
うん。
メニューも、すごく栄養満点って感じで、良いね。
パンとスープって組み合わせもすごく良いし。
そこで落ち着いた人たちには、チェルニちゃんが過去に襲ってきたから乱獲したらしい、魔物のお肉(鳥っぽいやつから牛っぽいやつ、豚っぽいやつと種類は様々)の塊の数々(数えるのが億劫になる位と言っとくね)をほどよいサイズで切り分けたのをぽいと渡して、
鉄板をあちこちに広げて自分たちで焼き肉で食えという感じでチェルニちゃんが丸投げしてたけど。
デザートも、俺頑張って色々作ったのを振る舞ってるよ。
ジュースも野菜から果物まで色々あるからね。
にしてもすげぇよね。
人数は、騎士の皆さん全員で軽く100はいるって言うのに加えて全員大食漢。
最低でも2~3人前は食べる人から最高は5人前まで食べる人たちばっかりなんだよ。
で、その人たち全員が満腹になるまで食べても余裕で賄える材料の数と、平気で対処出来てるスピード。
チェルニちゃんも普通に料理出来るらしく、その素早さと器用さを十分に発揮して俺とセバスさんのフォローをしてたよ。
説教された王族3名と公爵令嬢1名は、リリィさんが反省は必要だけどいつまでもうじうじと引き摺んな鬱陶しいと言って、元の状態に戻れって言ってから色々と食べ物を口に無理矢理突っ込んで元の気安い感じに戻ってたよ。
・・ぎこちない感じが無くなって一安心だね。
「セバスさん、無駄に溜めまくってたのを無事に消費出来てよかったね。」
「そうですね。野菜の魔物の軍団から果物の魔物の軍団に、肉の魔物の軍団、おまけに薬草の魔物の軍勢まで立て続けに無駄に大量にやって来ましたからね。」
何やらチェルニちゃんとセバスさんが地味にとんでもないことを言ってる気がする。
「おまけに、変異種だったらしくって普通の10倍くらいのサイズだったのに加えて、事前に町でどれもたっぷりと購入済みだったのにお店の人がサービスで更に積んでたし。」
あ、だからそんなに大量にあったんだ。
「えぇ、おまけに、お礼したいけどお金がないからと現物支給していただいたので余計に積まれて大量にありましたからね。」
「お礼を無下には出来ない感じだったし、これを受け取ってもらわないと!って、地味に鬼気迫ってた感じだったし、それなら購入をやめようかと思っても購入した後でくれるんだもの。返品出来ないよ。」
「ですが今回のこれを気にリリィ様は騎士団の皆様に好意的に思われ、仲は良好。・・そこは一安心ですね。」
優しい目で、デザートを食べてご満悦なりリィさんを見つめるセバスさんを見てふと思い出す。
そう言えばセバスさんは、リリィさんが産まれる前から見守ってきた親代わりのようなモノだって聞いた気がする。
ホントに、セバスさんは良い人だよ。(イケオジとしてすっごいモテるのも納得)
「言い方悪くすると、僕とリリィさんって親公認とか完全無視で勝手に結婚したわけだしね。」
「そうですね。ヘタすればチェルニ様を奪ったとか言われかねない可能性があったので安心しました。」
「そのときは僕、国を出て行って帰ってこなくなるだけだよ。」
「それでこそチェルニ様ですね。」
・・・チェルニちゃんぶれないね。
と言うか、相変わらず行動がかっこいい。
「そう言えば、肉とかの魔物はなんとなく想像が付くけど、野菜とか果物とか薬草の魔物ってどういう感じの見た目なの?」
肉はアレでしょ?
牛とか鳥とか豚とかそう言う動物の姿を模した感じなんでしょ?と聞いたら肯定してもらったので合ってた。
「植物系に関しては、その種類の植物の姿のままで勝手に動いて、絡みついてくるか噛みついてくるか突進してくる感じですよ。」
「でかくて動く植物で、たまに噛みついてくるのがいるってイメージで良いよ。」
「あ、そういう感じなんだ。」
あの、ドラゴンとか魔王とかが出てくるRPGのゲームに出てくるやつみたいな感じのイメージで良さそうだ。
「でも、普通の野菜や果物とかよりも魔物の方が味も効能もすごく良いし、どう猛であればあるほど更に味も効能もよくなるんだよ?」
「うわぁ・・それ、おいしいモノを求めればそれだけ危険ってこと?」
「うん。」
「ですが、ヘタな力加減ですと採取する前に粉々になるので力加減が難しいので、ギルドで受けることが可能なランクは最低でもBは必要ですよ。」
「うわ、やっぱり。」
でも、俺の属性魔法的にはさっさと冷凍保存しちゃえば楽だから、俺的には相性良いかも?
それにしても、クリアネス王国・・すごくいろんな意味で愉快な人たちが多くて賑やかそうだ。
色々と大変そうだけど楽しそうだし過ごしやすそう。
あの故郷みたいに、俺の体質を警戒する鬱陶しい視線を向けるような奴らも、いなさそうだ。
証拠として、騎士団の人たちも全員俺の体質を驚きはしても嫌な感じに一切ならなかった。
むしろ興味深そうだった。
とりあえずは、次はクリアネス王国だね。
寄り道は・・メンバー的に難しそうな気がするけど、セバスさんが言うには次はクリアネス王国以外の町とかは通り道にはないらしい。
少々道から外れたところばっかり何だってさ。
チェルニ王族衣装モード
細かい点は異なったりするので、大まかにこんな感じとイメージしてもらえたらと思います。
ちなみに、これを知り合いに公開したところ、
「周りが率先して世話を焼きそう」
とすごく納得するリアクションをいただきました。
キャラ的にも間違ってないね。
2023/03/03
多肉植物は、腰水という水の中に植木鉢ごと沈めてしたから水を吸い上げさせる方法が適しているらしい。
と言うわけで、前回水やりしてから2週間ほど経過したので、そのやり方であげてみました。
夏が近づいているからなのか、ピンクはほとんど白となり、白は緑へなっていく。
そして、秋麗さんは上の部分と舌の部分で黄緑や濃い緑(むしろ青?)と色に違いが出てきており、葉が上向きになってる気がする。
相変わらず、秋麗さんは目に見える違いの難易度が高い・・。
でも、色はすごく好み。




