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放浪の木刀使い~記憶喪失は主に周囲の人が気にするらしい~  作者: ミコト
これがホントの千客万来(求めてない)

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レイの変化とチェルニの実力の片鱗

--レイ--

俺が売った本がなぜかよく売れたことで懐も温かくなったし、俺が受け取らなかった分の売上金は世界中の孤児とかの不幸にあった人たちを幸せにしてるらしいと聞いてちょっぴりヒーロー気分でうきうきしてる俺です。

あ、チェルニちゃんたちには内緒だからね?

セバスさんが微笑ましげな視線をこっちに向けてるけど気のせい気のせい。


で、こっちに来てからやたらと食わされ、寝かされてたせいなのか何なのか成長痛が突然やってきて全身痛くてヤバかったけど、俺の本がバイブルらしいどこぞのハイテンション令嬢からもらった謎の栄養剤を飲んだだけで完全に治った。

翌日以降も成長痛の痛みは皆無で正直不思議でならない。



「そのご令嬢の御両親からお礼の品に関して娘が狂喜乱舞してるという手紙が来てますよ。」

「・・・まぁ、体調もよくなったし、喜んでもらってるなら良いかな。」

「お互いWinWinでよかったではありませんか。」

「まぁね。・・そういえばあの栄養剤って結局何だったの?」

「金貨があの1瓶で何十枚も余裕で飛ぶほどの高品質で非常に希少な魔法薬ですよ。」

・・あの効果もすごすぎて謎なら味も謎すぎるアレがそんな高いの!?

「・・・・俺の本だけでよかったのかな?値段が釣り合わない気がする。」

チョロッと描いてた紙の束だよ?

それがこんな高い物体になるんだよ?

どこの稲穂から最終的に家とかをもらっちゃったアレだよ。

「手紙からはむしろこちらが釣り合ってないと娘が暴走してたと書いてありましたよ。」

そのご令嬢・・・どんな人なんだろう?

すごいテンション高い人のように聞こえるけど・・と言うかそれ以外全くわからない。

その内、俺のところまで自力で駆けつけてきそうな気がするのは気のせい?

「・・・こっちも似たようなモノだから気にしないように伝えておいて下さい。」

「承知しました。そう本人が言っていたとレイさんの姿絵を同封しておきますね。」

「俺の?」

「えぇ。どういう人物か知っておきたいらしいので。」

「まぁ良いですけど、俺、普通の顔立ちだからがっかりしませんかね?そのご令嬢。」

なんか、個人的な妄想ですっごいイケメンに思ってて実際はただのフツメンだとがっかりするよね?

ヘタすれば、絶望される気がする。

「それはあり得ないでしょう。」

「あんたが普通?・・笑わせないでちょうだいよ。」

セバスさんからは呆れた表情を

リリィさんからはアホだこいつという表情で鼻で笑われる。

「・・・えぇ」

「お兄さん気付いてないの?」

すごいきょとんとしたチェルニちゃんがすごい癒しです。

「何が?」

こっちの世界に来てからやたらとイケメンだの顔が整ってるだの、故郷の連中は目が腐ってるだのと散々言われたけど。

「成長痛が治ってからイケメン度が上がってるの。」

「・・・何それ。」

イケメンって、段階というかレベルがあったの?

「はい、鏡。」

「ありがと・・・・・!?」

鏡を見たのは正直小学校の低学年の頃以来だ。

見たくなかったと言うより見るつもりもなかったし自分の顔も正直どうでもよかったから見る機会がなかっただけと言う良いわけだったりするけど。

身だしなみを整える気が皆無だと言うこともあって髪はばさばさだったし、前髪は目の辺りを軽く覆うくらいの長さがデフォだったからなぁ俺。


・・・鏡の中に、白髪ロングで、碧眼とも呼ばれてる淡い水色の瞳のイケメンがいる!?

雪女が絶世の美女ならそれを男性バージョンにしたらこんな感じってイケメンがいる!!

これがホントの雪男!

・・・なんか毛むくじゃらの生き物に聞こえるな。

じゃあ、雪イケメン?

なんかイケメンの雪だるまっぽい。

んじゃあ・・・雪美男!

・・微妙。

まぁいいや。


それよりも・・


・・・鏡の中のイケメンが俺と同じ動きをする!!

こ、これは・・

「鏡の中で生きている特殊系人型魔物!!」

「なわけないでしょうがアホ。」

「イテッ」

リリィさんに叩かれた。


さて、現実逃避もここまでにして・・・・

「何でこんなイケメンになってるの俺・・いつの間に整形してたの俺ぇ!!」

「顔を弄った跡はないので天然モノかと。」

セバスさん・・冷静なツッコミはやめてください。

「元々整ってはいたけど、あの成長痛の間にかなり体格も肌や髪のつやもよくなったからそれで磨きがかかったわね。」

「こんなに変わるモノ?」

「変わるというか、それがあんたの本来の姿なんでしょうよ。」

「栄養が足りていなかったことで本来の姿の劣化版状態だったのでしょう。」

劣化版・・すごい言われ方してるけど納得した気がする。

・・両親が生前に将来楽しみなイケメンになるとうれしそうに話してたのは身内だからそう感じるという贔屓じゃなくてガチだったんだ・・。

「そうなんだ・・・」

言われてみたら、体もひょろっとなよっとしてたはずがピシッっと引き締まった細マッチョになってた。

もやしから細マッチョに進化していたらしい。


「そう言えば視界もなんとなく高くなった気がする。」

「でしょうね。途中、装備のサイズ調整とかしてもらったじゃない。」

「・・おじさんがメンテしてやるって言ってたあのときか!」

「気付いてなかったのね。」

そう言えば、服屋のおばちゃんもサイズを調整してやるとか言ってた。

あのとき俺からはぎ取った服を今着てるインナーとか肌着とか下着とかに作り替えた理由は材質は良いのに軟弱で動きにくそうだったからだとさ。


で、身長を測ってもらったところ

160足りないくらいだったのに180ありました。

ぴったりでした。


すげぇ高くなってた。

何で逆に気付かなかった俺!


「それで思ったけど、リリィさんも結構身長高いよね。お姉様と呼びたくなるかっこよさがある。」

「ありがと。まぁ、私170くらいはあるしね。」

確かに女性的には高いかも。

「実際リリィさんをお姉様と目をハートにしてる女性はあちこちにいたよ?」

「にゃんこは黙ってなさい。」

チェルニちゃんから既に百合の花園を無自覚に作り出してるらしい情報を聞いたけど、それを教えてくれたチェルニちゃんは抱きしめられてる・・・んじゃなくて鯖折りされてる。

・・あのマスター・・チェルニちゃんがグエッて言ってるけど良いの?

・・はい、何でもないです。

その一見誰もが見惚れる美女スマイルなのに寒気がするほほえみをやめて近づいてこないで下さい。

妙な寒気がして動けないのに近づいてくるリリィさん

そして、チェルニちゃんを片腕でグエッ状態に切り替えて・・その空いた腕を俺に回して・・かーらーのぉ?

グエッ・・

片腕で俺の首を絞めないで下さい・・あ、でも後頭部に幸せな感触が・・でも息が苦しい・・これがホントの天国と地獄!

セバスさん・・かわいそうなモノを見る目をやめて下さい。

俺だって男だし・・ね?

「俺の世界だと、女性の170ってかなり高い方って感じだったんだけどこっちの世界だと平均身長的にリリィさんって高い方なの?」

「種族を除けば、平均より少し高いくらいかしら。」

「種族によっては、2メートル級だったり1メートルも満たない方もいますからね。」

「へぇ。」

やっぱり、平均身長はこっちの方が高いんだ・・・あ、だから余計にチェルニちゃんが少女じゃなくて幼女扱いされるわけだ。

本人は割とスルーしてるけど・・・と言うか、リリィさんのチェルニちゃんの扱いが旦那さんじゃなくて妹か飼い猫扱い。

そのせいでリリィさんガチでチェルニちゃんの姉か年の近い母親扱いされてるけど、良いのかな?

絶対夫婦だと思われてないよ、だって美女姉妹か美女親子って言ってたもん。

そこに俺という兄ポジションの生き物が増えて、渋かっこいいセバスさんがお父さんポジションという美男美女親子扱いされてるんだよ。

ちなみにリリィさんと俺は姉と弟ポジションだったよ。

・・・何言っても信じてくれないからチェルニちゃんを見習ってスルーしておいたけど。


「じゃあ、ようやく本格的にレイに戦い方を教えてあげられるわね。」

・・一瞬、リリィさんが鞭持って高笑いする女王様モードの幻視が・・気のせいだな、うん。

似合いすぎて怖いから頑張って気のせいにして正夢にしないようにしよう。

「体が動かなかったから、細かい技術的なのとか、私生活でも以外と使える小技がほとんどだったしね。」

おかげで料理で冷たいタイプだったり、急速冷凍とかさっさと冷やしたりするときに重宝されてます。

時々町の人たちにも同じような依頼をされるどころか、怪我で腫れてる場所を治療するまでの時間稼ぎに俺が冷やすという怪我人が集まる治療院にアルバイトすることもちょいちょいあったりする。

おかげで多少、小遣い稼ぎといろんな人と知り合いになれた。

「そのおかげで細かい操作面が得意になってるようでよかったですね。」

おかげで冷気をまき散らす体質は、30センチまで狭くなったよ。

これ以上は狭くなるのは無理っぽいと本能的な何かがそう言ってるけど、個人的には大満足。

「ですね。そう言う技術の有無って大技使うときに以外と役立ちますよね?」

ゲームやってたときの感覚だけど。

「そうですね。1つ例えるなら広範囲に影響を及ぼす攻撃を一点集中型に切り替えたことで威力が桁違いに跳ね上がったという例がありますね。」

「なるほど」

確かにそう言う威力の調整というか、出力先の範囲絞りも俺が成長痛でダウンしてた間にやってたような細かい技術がないと出来ないワザだ。


それと、俺の目って魔眼だったのは覚えてる?

それなりに集中しないとダメだけど、俺の魔法の影響範囲の外にいる相手には結構便利そうな俺の氷刑魔眼。

それの操作も完全ではないけどある程度自由に出せるようになったよ。

それは、集中すれば良いから体を動かす必要がないし、自由に扱えるようになると強い武器になるって聞いたし。

それと魔眼であることは隠しておいた方が良いと言われた。

何で?と聞くと、

魔眼を隠すことで、魔法の範囲外で攻撃してくる相手の隙をついて攻撃出来るからだって。

・・確かに、魔眼のことを知られた状態でヤバい敵に襲われたら対処出来ないもんな。

「それに珍しく魔眼保持者だというのにオッドアイでないですから。」

「オッドアイだと魔眼保持者なの?」

「そうですね。ですが、魔眼保持者でないオッドアイの方もいるので見極めは難しいらしいです。」

「そうなんだ・・。」

「オッドアイではない魔眼だからなのか、通常の魔眼よりも威力は強力のようですね。」

「そう?」

「えぇ。条件はそれなりという感じですが、魔眼とは基本的に異なる色合いの片目だけに能力が備わっているのですが、レイさんは両目が魔眼ですから。範囲も二倍です。」

視界に収まった範囲限定で効力を発揮するのが魔眼だからそれだけ俺のように両目の色が同じなのに魔眼なのはすごく珍しいらしい。

だからその特長を活かして魔眼は隠す方が良いと言うことらしい。


すごく納得した。



で、ようやく完全復活したからギルドで討伐依頼で何かないか見に来ました。

報酬ももらえて実戦も出来て、誰かの助けにもなると言う素晴らしいモノです。

けど、俺はてっきりチェルニちゃんとかリリィさんとかセバスさんたちの誰かと模擬戦とかをするんじゃないかと思ってた。

でもチェルニちゃんを除いた全員が必死な顔でこう言ったんだ。

「それだけは辞めておけ」

正直思ったね何で?って

そう聞いたら、

「おとなしく魔物を相手してなさい。」

「そうです。チェルニ様を相手にするのはまだレベルが足りません。」

チェルニちゃんは、魔王か何かなんだろうか?

そう思いたくなる扱い方に凄く悩まされると言うか、チェルニちゃんの謎が増える。

「僕は構わないけど?」

「あんたがやると色々とヤバいでしょうが。」

「ちなみにチェルニ様?もしもレイさんと模擬戦をするとしたらどうします?」

「強くなりたいんなら死ぬ一歩手前状態を常に維持が常識だよね?」

「・・・・」

き、気のせいだよね?

なんか、可愛い顔してえげつない台詞が飛んできた気がするんだけど気のせいだよね?

「それに、日常生活の中でいつ襲われるかわからないんだからその対処も出来るように同じく死ぬ一歩手前状態を維持だよね?」

「・・・おとなしく魔物を相手します。」

そんな落ち着かない日常生活は嫌です。

「よろしい」

正直チェルニちゃんの実力はまだまともに見たことないから謎だけどあれだけ必死な表情でリリィさんとセバスさんが言うんだから絶対にチェルニちゃん本人が口にした文字通りの状態になる可能性が非常に高い。




「なぁなぁそんなひょろいやつなんて放っておいて俺らと遊ぼうぜ。金に困ってるなら助けてやるよ。」

ギルドにやってきた俺たちは、受付のお姉さんに俺のランクで受けられる討伐依頼で実戦経験向けっぽいのがないか教えてもらおうと思って声をかけようとしたらなぁんか、すごくゲスくてイラッとするチャラ男の声がした。

振り返るとガチでチャラ男がいた。

正しくは、チャラ男軍団がいた。

10人くらい。


正直テンプレ展開には物語的にわくわくしてたんだけど実際に遭遇するとイラッとするねこれ。

よく主人公たちって相手が好き放題しゃべってても放置出来たね。

顔を見ないようにして存在を無視したとしても声は聞こえるから正直イラッとしただろうに・・すごい我慢だよね主人公。

そう考えると俺は、主人公にはなれないよ。


で、そんな声をかけられたリリィさんは、足下にすっごい小さな水玉を大量に作り出してすぐにでも始末する気満々だというのに完全無視。

チェルニちゃんは、そもそも害中とすら認識してないようだ。


そして、完全スルーされてるのが気にくわなかったらしいチャラ男たちは短気だった。

「人の話を聞いてねぇのかよ!!女はおとなしく股開いてれば良いんだよ!!」

「あ"?」

正直我慢の限界だった。

周囲からピシピシ音がするけど無視。

だって、視界の端でリリィさんが良い笑顔でヤレって言ってGOサイン出してるし。

「ねぇ、何様のつもり?」

一歩

また一歩とそいつらに近づくたびにピシピシと音がする。

そいつらの下っ端らしきやつが逃げようとするから、そいつの足を凍らせる。

「ぎゃっ!」

「氷!?」

「いつの間に!?」

そして、ピシピシと音は俺を中心にドンドン聞こえる場所が広がっていく。

「ねぇ、あんた何様のつもり?」

「な、何なんだよ!」

「ねぇ、何様かって聞いてるの。」

「・・・ひぃっ!」

足下からゆっくりとそいつらの全身を凍らせていく。

俺の怒りの感情によって、冷感体質が本領発揮したらしい。

おまけに、【感情強化】で威力が増加したことで魔力を練らずにそこそこ遠くにいる連中の足下を凍らせることが出来たみたいだ。

所謂激情状態だと言うのに、そいつの靴だけを地面に縫い付けるように凍結させてるから俺は怒ると冷静に、そして冷血に、冷徹になっていくタイプらしい。

「ねぇ、怖がるだけじゃわからないじゃないか。教えてよ。公爵家令嬢相手にそんなゲスなことを言うお前は何なの?ねぇ?」

「・・・・」

「何も言わないならさ・・・もう、その余計なことしか言わない口は・・いらないよね?」

「待ってくれ!!」

後ろから声がする。

屑共はとりあえず、足下をしっかり凍らせて、腕も凍らせて動かせないようにして、窓や扉も動かないように凍らせたから視線を逸らしても良いか。


そこには、冷や汗をかいたおじさんがいた。

なんとなく察する。

この人・・強い・・のか?

なんか、卑怯なワザで強い相手を倒す卑怯者の雰囲気なんだけど。


「何?今、こいつらを始末するつもりなんだけど。」

「まだそいつらは何も悪さをしてない!」

「公爵家令嬢に、とんでもない罵倒をたたき込んだんだよ?それを何もしてないって言うの?」

「そ、それは・・」

「それとも何?・・・お前もこいつらの仲間なわけ?」

俺は瞬時にそいつを敵として認識してそいつの足下を凍らせて地面に縫い付ける。

「なっ・・一瞬で・・・」

「邪魔しないでくれる?情けとしてターゲットだけ始末するんだからさ。止めに入らない奴らも俺としては敵でしかないんだからホントはこの場の奴ら全員を始末したいところを情けをかけて罵倒をたたき込んだ奴らだけにしてあげたんだからさ。」

「今、そのまま暴れると貴様を指名手配するぞ!良いんだな!?」

「へぇ、私を敵に回すか。良い度胸しているな。」

一瞬その声が誰かわからなかった。

気付くと忍刀がさっきから言い訳しか言わない俺の邪魔をしたおっさんの首筋に突き立てられている。

「・・・・な、何者だ。」

そういった瞬間、ギルド内はとんでもない威力の威圧で満たされた。

「その台詞・・この町全体の総意として認めて良いんだな?」

「貴様もそいつの仲間ならそう思ってもらっても構わない。それが嫌ならおとなしく俺の代わりにそいつを殺せ。」

「そうか。貴様も敵か。」

その瞬間、そいつと罵倒していた連中の両腕が切り落とされていた。


「ぎ、ぎゃぁぁぁぁ!!」

「うるせぇよ。」

「ガハッ!」

一瞬で十数人の両腕が切り落とされ、罵倒しか叩かなくなったおっさんが天井まで吹き飛んだ。


アレ?

俺が凍らせて地面に縫い付けてたはず何だけど・・って、あ

地面が抉られてる・・あぁ、すごい威力で天井まで吹き飛ばされて地面からちぎれたんだ・・地面が。


ってアレ・・よく見たらチェルニちゃんだ。

・・チェルニちゃんって怒らせると予想以上に怖いんだ・・怒らせないようにしよう。

そして地面に落ちてきた瞬間木刀で勢いよくたたきつけられる。

「ガハッ・・・・・っ!?」

その瞬間チェルニちゃんの肩が特等席のシャルの瞳がキラッと光った気がした。

それを見たおっさんが一瞬で怒りで赤くしていた顔を青ざめさせた。


「ま・・・ま・・まさ・・か、き、貴様・・・まさか・・」

「そうか、私のことが誰かわかったか。だがもう遅い、貴様は私の敵だ。」

激情状態になると僕から私に変わるらしい。


だとしても・・・あのモードのチェルニちゃんを見ると確かにチェルニちゃんは王族なんだと実感した。

それだけ貫禄というか、覇気みたいなのがある。


そして、おっさんは俺が思ってたのと違う意味で恐怖してた。

「貴様が・・・殺戮猫キリングキャットだったのか!!」

何それ?と思ったけどそれを聞いた瞬間その場にいる全員が青ざめるを通り越して真っ白になって一瞬で全員が土下座した。

「申し訳ありませんでしたぁぁ!!!!」


「おせぇよ。」

そして、一瞬チェルニちゃんの姿が消えたと思ったら全員が天井やら壁やらにめり込んでた。

全身骨折した状態で。


ちなみに、俺が声をかけようと思ってた受付嬢のお姉さんは敵認定されてなかったらしく腰をがくがくさせながら土下座したままアワアワしてた。



それからどうなったかって?

騒ぎを聞いて騎士団がやってきたんだけど、チェルニちゃんを見て顔を青ざめさせ、腰が引けた状態で必死に状況を尋ねた結果、瞬時に顔色を戻して、対処してくれたよ。

聞くと、最初に暴言を吐いた屑連中は、クレームが非常に多かったのに加え、裏では女性対する暴漢が酷かったらしい。

で、リリィさんの身分もあって一瞬で犯罪奴隷として堕とされた。

次に止めに入ったおっさんはギルドマスターだったらしいけど、色々と不正したからギルドマスターになってたらしく、同じく犯罪奴隷として堕とされた。

さっきの連中と違う点は、私金をや手持ちのモノを全て売り払っても大量に残ってるものすごい額の借金があるってこと。

そこに笑顔でリリィさんとチェルニちゃんが自分たちの身分を使って連中全員の罪を重くさせてたけど。


で、チェルニちゃんに制裁を加えられた連中は、罰として職員たちは給料が3年間2割に減額。

唯一制裁されなかったお姉さんは、おとがめなし。

他の冒険者連中は、5年間の無償奉仕活動と罰金。

金額は、冒険者ランクに合わせてランクが高いとそれだけ金額が多くという感じにしたらしい。

キツさを均一にした結果らしいけど、細かい金額は町長さんが決めたらしい。


え?

罰金とか犯罪奴隷連中の借金分のお金がどこにいくのかって?

本来なら被害者であるリリィさんたちに行くんだけど、そんな汚い金はいらんってことで、全部寄付。

まぁ半分くらいは、まともな連中を育てろって町の資金として使うことになったらしいけど。



にしても、チェルニちゃん想像以上に強かったわ。

動きが全く見えなかったし、あの細くてちんまりした姿でおっさんとは言え結構でかかったのに天井にぶつかるくらい一撃で吹き飛ばす威力だったし。



「色々とご迷惑をおかけいたしました。」

深々と頭を下げてるのは、元サブマスターというギルドマスターの次に偉い人で、現在ギルドマスターに昇級させられた30歳くらいのお姉さんです。

この人は、なんて言うか雰囲気が侍!って感じの細身だけどキリッとした凜々しさを感じる人だ。

実際は、大盾を使いこなす盾で敵を殴り飛ばすタイプの人らしいけど。

「いえ、イラッとしてやり返しただけですから。結果として大掃除出来たみたいでよかったです。」

「そう言ってもらえて助かります・・色々とホントに助かりました。・・正直あのバカ共をどう始末しようかと悩んでたところでしたので・・うぅっ。」

「・・・」

「これで胃薬を常備する日々とおさらば出来ます!!」

「・・・」

なんかすごい苦労してたらしい。

「お詫びと言いますか、大掃除して下さった報酬と言っては何ですが、レイ様のギルドランクを上げさせて下さい。」

「なんか、不正で上がったような気分になるので嫌です。」

「あ、そういうわけではないんです。これは正式なモノです。」

「どういうことでしょうか?」

「レイ様が、ひやりん先生として多くの人を救っているのを始め、治療院で定期的に治療の手伝いをして下さってホントに助かったと感謝の声が多いんです。」

リハビリ代わりにアルバイトしてただけです。

後、鍛錬?

「そして、実力は先ほどのやりとりで十分通じましたし、依頼達成数も、十分。そして、あの連中を始末して下さいました。そちらが、ギルドからの特別依頼という扱いで処理させていただいたのでその結果なんです。」

「なるほど・・そういうことならお受けいたします。」

結果として、Dランクになりました。

とりあえず、俺たちは宿に帰りました。




名前:レイ(二つ名:氷の悪魔騎士)

ランク:D


体質:冷感

性別:♂

年齢:15

種族:氷晶人

身分:妖精チェルニの眷属、氷神の神子

職業:造形師

副業:作家ひやりん


属性:冷気、氷晶

体力:A

魔力:A+

攻撃:C+

防御:E

俊敏:E-

練度:B+



【威圧】

自身の敵対者を恐慌状態にさせる。

その威力は、使用する魔力と激情具合に比例する。




さっきの怒り状態が関係してるのか威圧を覚えてたみたいだ。

俺の冷感体質と合わせると中々面白いかも。


・・と言うか、ステータスも結構伸びたなぁ。

たぶん成長痛によって、ステータスもそれだけ強化されたってことなんだろうなぁ。

で・・・・


「身分のところになんか増えてるの気のせい?」

「気のせいじゃないわね。」

「見てみたら?」

「だね。」




氷神の神子

冷気を自由自在に操り、冷気だけで相手を恐慌状態にさせたことで氷神が狂喜乱舞し全力で贔屓しだした証。

冷気関係から凍結までの関係の魔法をノーコストで使用可能にし、負荷を半減させる。




つえぇぇ・・。

と言うか、氷の神様に相当気に入られたらしい。

・・とりあえず、今度教会に言ったらお礼を祈りながら言っておこう。

リリィさんが言うには、魔法を使うと頭で考えたりするから精神的というか、脳に負担がかかるわけだけど、その関連を軽くさせるのはすごく魔法使いとしてはありがたいモノらしい。

ってことは、脳のストレッチ的なことをした方が良いってことかな?


と言うか

「いつの間に俺二つ名が出来たの?」

恐怖を醸し出す名前が地味に恥ずかしいんだけど。

チェルニちゃんは素直にかっこいいって言ってくれるのはうれしいけど、気恥ずかしい。

「さっきのアレが原因でしょ?」

まぁ、慈悲もなく暴れたけど。

と言うかキレた結果、冷気が問答無用であふれ出ただけだけど。

「略称は、氷魔。」

「氷を巧みに操り、主を守る騎士であり、敵対する相手には恐怖を与える冷血で冷徹な悪魔と変貌する氷の王子でしたか?確か。」

何その恥ずかしいやつ。

「ステータスに乗ってるってことは多くの人がそう認めたってことだからあきらめた方が良いよ?ステータスに乗るイコール、撤回するのは不可能って意味だから」

そうですか。

「ちなみに、ツッコミマスターの二つ名は水神天使です。」

「うっさいわ、木刀の歌姫が。」


わぁお。

チェルニちゃんはなんとなくわかるけど、マスターかっけぇ。

チェルニちゃん確かに歌うまいんだよなぁ。

リハビリ中に聞かせてもらったけどすごく上手かった。

セバスさんのギター弾く姿もすごくかっこよかったし、リリィさんのキーボードとかもすごく似合ってた。

それと、チェルニちゃんの歌の再現力もえげつないんだよ。

俺の歌詞は完璧でも歌自体は微妙な歌い方で理想通りの故郷でお気に入りだった歌を再現してくれたんだよ。

すごく感動したね。

と言うか、チェルニちゃんの音域の広さには驚いたよ。





さて、町の人たちに挨拶して、旅をしようよ。

異世界の旅はすごく楽しみなんだ。

どんな光景が見られるかな。

わくわくするよ。

多肉植物の「虹の花」と「秋麗」と言う品種を育ててみることにしました。


どういうモノか、「みてみん」の方に画像を投稿しましたので気になる方は覗いてみてください。

一応来週投稿する話の末尾にその画像は掲載予定です。

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