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放浪の木刀使い~記憶喪失は主に周囲の人が気にするらしい~  作者: ミコト
これがホントの千客万来(求めてない)

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レイの異世界生活

--レイ--

かっこいい武具が揃ったり、俺のステータスが氷まみれだったりすることが判明した俺です。

それと、チェルニちゃんたちと出会ったくらいから眠気がすごかったり食事量が増えたって話は覚えてる?

それなんだけど、原因が分かったんだよ。

「これまで足りていなかった栄養等がこちらの世界にやって来てから足りだしたことでようやく本来の姿に成長をしてるのでしょうね。」

「だ、だから・・こん・・な・・」

「えぇ。しばらくしたら落ち着くでしょうし諦めて食べて寝てください。」

「ぐふっ・・」

15歳になったところでまさかの成長痛です。

ぜんしんいたいです・・。



でも、運動不足になるのはいやだから頑張って体を動かしてます。(老人のような動きだと言われたけど)

後、魔力操作の練習もしてるよ。(こっちは体を動かさずにヤルから割としょっちゅうやってる)

これはやればやるほど魔法がスムーズに扱えるようになるらしく、筋トレの魔法バージョンみたいなものらしいので暇があれば続けるようにしてる。

それと、鍛錬と言っても体がまともに動かないから最低限の鍛錬が終わったら読書と言うか勉強会をしてます。



それよりも、何気にスルーしてたけどチェルニちゃんって、妖精だったんだね。

そして俺も気付けば人間やめてました。

寿命も地味に長いし・・まぁ、魔力の回復速度が高いのは良いかもしれないけど。

ふと、人間を卒業してしまったことに対して悲しみ等の感情が出てこなかったので自ら自分のことを振り返ってみた。

・・・・おや?

両親が亡くなってから他人との交流が完全に皆無になったことで他人に・・と言うか、人間に期待どころか信頼・・の一欠片も持つことが時間の無駄だと認識した小学1年生から今になっても根本的な部分はそれほど変わらない。

ある意味チェルニちゃんたちが例外的扱いになってるわけだけど・・・・人は人同士の付き合いがないと生きていけないとかなんとかウサギみたいなことを聞いたような気がするけど、全く困らなかったな・・・あぁ。




そっか、俺、精神的な部分は人間を既に辞めてたんだ。

そして、チェルニちゃんとの出会いで肉体の方も変化しただけ。

あぁ、全く変わらないじゃないか。

じゃあいいや。


で本人に人じゃなくて妖精だったんだねと言うと、うんそうだよとものすごく軽い返事が来ただけだった。

そこで、ふとチェルニちゃんの行動パターンを振り返ると


・・・・


うん。

妖精だわ。

あの自由奔放なとことかそのまんま妖精だわ。

あ!

だから、大人のはずなのに幼女なのか!

リリィさんに確認してみると思った通り幼い姿がわりと多いらしいから当たってた。

尚、見た目年齢は別として性別が迷子なのは種族は関係ありませんでした。



なので、運動と言いながらもほとんどリハビリ状態の老人モードです。

だから、なるべく部屋の中で動くようにしつつも大半はテーブルで本を書いてます。

何でかというと、俺のステータスに作家と書いてあったのを見たリリィさんが俺が書いた本が呼んでみたいと要望があったから。

とりあえず、地球で出版してた話をこちらの世界の文字と表現に修正(翻訳が近い)してるところ。

あれ自体は、一般的なラノベの4冊分くらいの話だからね。

これをやってて初めて気付いたんだけど、俺、何にもしなくてもこの世界の言葉と文字がわかるし書けるんだよ。

だから、文字の勉強はしなくても大丈夫だという点は凄くうれしかった。

勉強は嫌いじゃないけど、早く書いて読ませてあげたいと思ってるところで文字の勉強からです・・だとすっごい時間かかるしね。


それに、全ての内容が頭に入ってるから2日もあれば十分終わるし。

まぁ、実際丸2日で終わったけど、ホントは1日あれば終わった。

何で2日かかったかというと、すっごい頻繁に休憩させられるから。

おやつを食わされ、飯を食わされ、間食させられ、お昼寝させられ、夜どころか夕方過ぎたくらいには寝かされる日々です。

途中、エステ?なんか全身マッサージをさせられたよ。

凄い気持ち良かったけど。


だと言うのに、デブらない俺の体質凄いよね。

なんか、俺が凍り関係の種族だからなのか何なのか、脂肪とかにならずにそのまま魔力とか身体とかとにかく体に必要な部分として全て無駄なく吸収されてるらしい。

まぁ、太りにくい体質ではあるのは確からしいけど。




そんな感じで、リハビリ状態が続いてるから体が落ち着いてから次の町に出発することになった。

だから、当分はこの町で過ごすことになりそう。




で、無事に本が完成したところでリリィさんたちに読んでもらったところ。

「・・・すごい私好みで面白かったわ。それにすごく感動した。」

「ほう・・確かに面白いですね。暇があればつい何度でも読んでしまいそうな感じでしょうか。」

「これまで読んだ恋愛小説よりもすごく感情移入しやすかったと思う。」

と、中々好評だった。

そこでリリィさんが、それ売ってみたら?とのことで、教会に行きました。

本は教会に渡すことで、複製して各地に配布するんだそうです。

そして、各地の教会を経由して販売され、教会から本を購入する流れなんだそうです。

その売り上げの一部を孤児院とかに渡すシステムになってるらしく、俺の持ち金は1割で良いから残りを寄付でお願いしますと言っといた。

全額は今時点ではちょっと厳しかったから・・もうちょっと懐に余裕があったらする予定だけど。

そのときに、シスターさんたちが数日後にすごく好みの話だったとうれしそうに言ってくれたのは正直うれしかった。


そのため、リリィさんやいろんな人からもっと話を書いて欲しいと要望の声が多かったから本格的に作家としてデビューすることになったよ。

おかげで、少しながら定期収入が出来たからよかったよかった。(いつまでもおんぶに抱っこは・・ね?)

とはいえ、相変わらず受け取るのは1割で残りは全額寄付にしてるんだけど。

俺自身が今すごく幸せだからその幸せのお裾分けな気持ちで。

・・たいした額ではないけど少しでも救いになるならと思って。

それでも俺の寄付はかなりの額だとシスターさんは必死な表情で言ってたけど貴族の人たちの寄付に比べたらたいしたことないと思う。

貴族の人たちは、貴族のお仕事の一環として自身の領地の教会や孤児院の経営をするから自然とお金を寄付したり建物を直したり、備品の支給だったりをするらしいんだよ。

で、そこからプラスして現金支給したり、現物支給をする人だっている。

場合によっては、両方する人だっているし、現金支給した額を競う連中が一部ではいるらしいけど、養われてる側としては得しかないし、悪いことではないと言うことで大抵放置されてるらしい。

その辺りは、対処する貴族たちの気分次第ではあるらしいが。

で、その現金支給だけど大抵、最低でも金貨が2桁、3桁レベルが平均らしい。

金貨の価値はリリィさんに教わったけど、

パンを1つ買うなら銅貨が1枚。

そこから、100枚ごとに銀貨にランクアップし、

そこから更に100枚で金貨にランクアップするのだとか。

つまりは、地球の値段で換算すると数十万から数百万モノ金額が毎月払われてるんだ。

最低限の衣食住の対処とは別枠で。


な?

俺のずぼら寄付なんてたかがしれてるだろ?

まぁ、確かに本を売り出してから想像以上に気に入ってくれた人が多いらしくそれなりの数は売れたらしいし、誰かしらないけど俺の書いた本に合わせてイメージして描いてくれたキャラの挿絵を本に同封(と言うか追加?)してくれたことで小説からラノベにランクアップ?

で、それをきっかけに売り上げ数が爆増してるらしいけど。


一部・・と言うか人伝いに聞いた噂話では俺の本を読んで鬱ぎ込んでいたり、引きこもってたりしてた人が前向きになったり引きこもりを辞めたという話を聞いたけどさすがにそれは嘘だと思う。

俺の本は、所詮は俺の想像(と言うか妄想に近い)を物語風に書き換えただけだし。

まぁ、確かになぜかその噂関連?と思われるけど、本のお礼だとかなんとかで結構な額のお金が教会経由で届くことがあるけど、色々怖いからそのまま全額を寄付してみなかったことにしてる。

それに対して大抵シスターさんたちがマジかこの人という顔をしてなぜか祈り始めるけど気にしないことにする。

「それで、最近教会で俺を見るたびに祈る人が増えた気がするんだけど何で?」

「そりゃあ、レイ、あんたの本関係で寄付される額が想像を超えてるからよ。」

「えぇ、いやいや。そんな金貨が何百枚分とか売れるはずないし。」

「売れてますよ?」

「・・・・え?なんで?」

セバスさんから予想外な返事が飛んできた。

「あんたが書いた本に挿絵が勝手に追加されてるって話は聞いてる?」

「それは露天のおばちゃんから聞いた。」

俺の本が疲れたときに読むのがすごく楽しみなんだと楽しげに語ってたおばちゃんがそう言ってた。

「で、絵を描いてるのはどうやら各地の教会の一部の絵を描くのが趣味なシスターらしいのよ。」

「何でシスターさん、趣味にとどまらせずに絵と一緒に俺の本と売っちゃったの?」

「思ったより好評だったかららしいわ。」

「なるほ・・ど?それで?」

「で、絵が付いたことで元々月に金貨10枚前後分くらいは売れてたんだけど、そこで数倍にふくれあがったのよ。」

「絵の力ってすごいなぁ。」

たぶん絵が足されたことで話の内容がより鮮明になったり楽しさが倍増したんじゃないかと推測。


「で、あんたがもらい分を1割と言いながらもホントに月に1割で金貨数枚だったのに1割以上渡さなくて良いとかで銀貨数枚分しかもらわないから更に寄付分が増える。」

だって、普通俺が書いた本の売り上げの月ごとの1割が金貨が何枚もなるわけないと思うじゃん。

「後、あんたの本を読んで心が救われた人はすごく多いらしいわよ。」

「アレ、ホントの話だったんだ?」

「そうよ。その中には貴族令嬢も何人かいたらしいわ。それで、その礼としての報酬金もまるまる寄付という形で放り捨てたじゃない。」

「だって、全く知らない人から大量のお金が届くんだよ?何か裏がありそうで怖いじゃん。」

「気持ちはわかるけどねぇ・・。」

「結果として、そう言う部分も全て含めた金額は、月に金貨が数百枚レベルを軽く到達してるという状態です。」

「そうだったんだ・・アレ、ホントの話だったんだ。」

「と言うわけで、その本がサンプルとして届きましたよ。」

「・・・・」

ヘタなファンレターよりもうれしいかもしれない。


あ!

「絵を描いた人にもちゃんと売り上げは渡されててるんだよね?」

無報酬は、俺が無自覚だったとしても嫌だよ?

「それはご安心下さい。絵が足されて増えた金額の内の1割を渡すという契約を最初から行ってるので。」

「・・よかった」

「まぁ、その方たちもレイさんと同じように1割以下の金額しかもらわないらしいですが。」

類は友を呼ぶというやつなんだろうか?


「でもよかったわね。あんた、世界中で強い味方がすごい増えたわね。」

まさかの異世界で売れっ子小説家になるとは思わないよね?

本当は、成長痛で体が動かないのと、読んでみたいと言われたから描いただけだったのに。

「あ、やっぱり俺、顔バレしてるんだ?」

顔も正体も隠す気は、皆無だったから別に良いけど。

「当たり前じゃない。」

「主に女性ではありますが、身分も様々、場所も様々なのでかなり頼もしいと思いますよ。」

予想以上に広範囲で俺のファンがいるらしい。

「・・・・そう言われたからと言って何か変わるモノでもないから聞かなかったことにする。」

「そうですね。気にしないで良いかと思います。」

「そうね。・・チェルニにも似たような連中がいるし。」

「え?」

「気にしないで良いわよ。」

「うん・・・」

なんかすごい気になることをリリィさんが言った気がするんだけど?

チェルニちゃんもなんかファンクラブの親戚みたいなのが世界中にいるの?



あぁ・・・いそう。

というか、絶対いるでしょ。

だって可愛いもん。



「そんで、今は俺の作った杖はリハビリ道具になってるってわけか。」

「はい・・ホントはキチンと戦いで使いたかったんですけど・・ホントに全身の隅々まで痛くて・・動かなくて。」

「だろうなぁ。俺よりも年寄りみたいな動きしてるしな。」

「・・・」

武器と防具のお礼代わりに、作ってくれた鍛冶屋のおじさんのところにやってきたわけだけど、俺がご存じの通り全身成長痛で動かないからさっきみたいなことを言われてます。

「まぁ、だとしてもかなり俺の作ったモノはお前さんに馴染んだみたいだな。」

「確かに使い慣れてきたかなぁとは思いますが。」

「それもあるが、杖も防具もできあがり直後よりもずっとお前さん専用になってるってことだ。」

「生きてるような感じですか?」

俺には杖に防具の気持ちはわからないけど。

「職人としての勘みたいなもんだけどな。だが、大事に扱えばそれだけ長持ちするし、逆に扱いがぞんざいならあっという間に壊れちまうのは、道具が使い主を見放したからなのさ。」

「なるほど。」

大事にしよう。

「にしてもお前さん・・改めて面拝ませてもらったがきれいな顔してんなぁ。」

「よく言われますけどそうなんですか?」

「あ?無自覚か?」

「正直、産まれて15年、故郷でそんなこと言われたことは皆無ですよ。皆無」

「マジかぁ・・そこの連中、見る目ねぇなぁ。」

「まぁ、特殊な対質してますし。」

「そんなもん、どうでも良いだろ正直。」

ホントこの人は良い人だ。

「・・そう言ってくれる人が故郷にはいませんでしたよ。戦いとは無縁の場所でしたから俺は故郷では悪い異物扱いでした。」

「・・・親御さんは」

「幼い頃に病で。」

「・・・スマン」

「いえ。もう心にけりはついてますから。そのおかげで、家事全般には困らなくなったのは不幸中の幸いなんでしょうね。」

「かもな。んで、この町を出るのはお前さんの体調が戻ってからか?」

「そうですね。・・今のままだと例え魔法が扱えたとしても足手まとい以外の何物でもないですから。」

「簡単に追いつかれそうだしな。なんか指一本で伸されそうだ。」

否定しない。

「まぁ、俺にとってはお前さんみたいに心優しいやつに最高の作品を作れたのは良い思い出だ。」

「俺もすごく気に入ってますよ。性能も見た目も。」

「それはよかった。大事に使ってくれ。」

「はい。」





鍛冶のおじさんのところには、リハビリという名の散歩を町中を彷徨いてる最中に立ち寄ってたんだよ。

それから適当に雑談してからその場を後にしたんだ。

ホントは、依頼とか受けたいけどまともに動けないからほとんど町中で出来るお手伝いみたいなやつばかりをかろうじて出来てるって感じだよ。


「お、先生じゃないか。今日は鍛冶のじいさんのとこからの帰りか?」

果物の露天のおじさんから声をかけられた。

俺が作家のひやりんだと知ってるからすっかり先生呼ばわりされることが増えたよ。

「えぇ。この装備のお礼を伝えに行ったところですよ。」

「なるほどなぁ。にしても、先生すげぇな。」

「何がですか?」

「あの人に気に入られるってことだよ。」

「本人からあの厳つさの理由を聞いてるから知ってますけど、それほど?」

「あの見た目も中身も威圧感マシマシモードを解除すること自体が滅多にないんだよ。せいぜい、短い単語だけのやりとりしてもらえるだけマシなほうさ。」

「そうだったんだ・・」

そうなるとチェルニちゃん、初対面の時点でそのモードを引きずり出したんだからかなりすごかったんだ。

「まぁ、あんな短い単語だけ言われて通じるやつが滅多にいないから事実上あの人に造ってもらった人は数年に1人いたらマシなレベルだがな。」

なんか聞いてると、かなりの人間嫌いに聞こえる・・あながち間違ってない気はするけどあの人のことを知った今だとそれだけ自分の作品を大切にしてるんだとわかる。

「まぁ・・いきなり単語だけ言われても即時で通じる人は少ないでしょうね。」

チェルニちゃんは普通に即答してたけど。

「だよなぁ。答えられたとしても時間かかるだろうな。なんか買ってくか?」

「あ、それならさっぱりしたのが欲しいです。」

「それならこれだな。」

「これは?」

見た目が紫色から緑色にグラデーションな丸い物体。

サイズは晩白柚くらい?

「これは、ランジュって言ってさっぱりした味わいの果物でな。熟すとおいしいんだが熟す前だとかなり酸っぱいんだ。まぁ、人によっては酸っぱいのがこの身でワザと熟れてないのを食うやつもいるし、料理に若い内に使っちまうのもいる。その料理は脂っこいやつとかにすごく合うぞ。」

「なるほど」

レモンとオレンジが混ざったような感じかな?

「じゃあ、熟れてるのと熟れてないのを10個ずつ下さい。」

そのまま食べてもおいしいだろうし、酸っぱいのはわりと好きだし俺。

それに、セバスさん料理上手だからいざとなれば良い感じに使ってくれるだろうし。

「毎度。これサービスな。」

「これは?」

今度は赤と青のしましまの果物・・でも、スイカサイズですごくでかい。

「これは、メロウって言うやつで水気が多いがそのまま食っても料理に使ってもどっちも旨いんだ。」

後に、糖度が非常に高いトマトみたいなやつでした。

「良いんですか?」

「これはお礼なんだよ。」

「お礼?」

俺何もしてないんだけど。

「家の娘が、先生の本を読んで引きこもりを辞めて外で体を動かすようになったんだ。・・病弱だったのが治ったって言うのに引きこもるもんだからすごく心配だったんだ。」

「なるほど。」

・・・あ、俺本を読んで救われたって聞いた家の1人ってこの人の娘さんだったのか!

確かに病弱だった状態で病気が治ったとしても引きこもってたら体力も筋力もつかないから病弱に逆戻りになる可能性は高いよね。

それに、日の光を定期的に浴びないと精神的にも健康にもよくないって聞いたことあるし。

「じゃあ、ありがたくいただきます。」

「あぁ。妹さんにもよろしくな。」

「はい」

・・・妹じゃなくてどっちかというと弟と言った方が正しいんだけど・・と言うか、俺、チェルニちゃんとそういう風に見られてたんだね。

まぁ、確かに髪色は細かく言うと違うけどかなり似たような色してるし、顔立ちもなんて言うかチェルニちゃんって可愛いけど日本人特有の控えめというかお淑やかと言うか大和撫子っぽい感じなんだよね。

美人というよりかわいい系一直線だけど。


で、普通ならよからぬ連中が狙ったりするんだけど、チェルニちゃんはどうやら寝ぼけて暴走したらしくそのときに対応が酷かった門番を手刀で殺っちゃおうとしたらしく、一撃目は狙われた門番が自力で防いだモノのその時点でボロボロ。

で、二撃目でチェルニちゃんのことを心配して周囲にいた冒険者の皆さんが止めたらしい。

そこで、乱闘騒ぎになって手の空いてた他の門番(と言うか騎士団)が大量に来たらしいけど、チェルニちゃんは止めに入った冒険者も乱入してきた騎士団も全員たたきのめしたらしい。

結果として全員死んではいないけど死にそうな目には遭ったのだとか。


まぁ、寝ぼけて暴走した理由はその門番がうるさかったのもそうらしいけど、態度がかなり高圧的であの理性的なリリィさんがキレたらしいからよほど酷かったらしい。

で、そこで言い返したところで言い合いになってわーぎゃーうるさいところでチェルニちゃん起きる。

そして、さっきのやりとりという感じだったそうな。

チェルニちゃんは寝起きが超絶悪いらしいのに加えて、寝てたりうとうとしてるときにヘタに近づくと仕留められる状態がデフォで騒がれると文字通りの一撃必殺のワザを放ってうるさい元凶を物理的に黙らせようとするんだとさ・・・・。



・・・・


そうそこそこ仲良くなった町の人たちに聞いて思ったね。

俺・・チェルニちゃんに気に入られてよかった!

ホントによかった!

じゃなかったら間違いなく息の根止められてたよ。


「あ、先生!今日の晩飯に魚はどうだい?良いのが入ったんだよ。」

魚屋さんの親父さんから呼ばれる。

魔法があるから割と新鮮な魚の鮮度を長期間保たせることが可能なので港町から馬が全力で数日かかる場所でも割と魚は売られてるらしい。

まぁ、それは海の魚だった場合で川の魚だと割と近くに大きな川があるらしいからそこのがメインなんだって。

「どんなのが?さっき、これ買ったのでそれを使ってもらおうと思ってるんですけど。」

「あ、ランジュか、それならこれだな。」

「これ?」

「おう。脂が乗ってて旨いが女性にはこってりしてるって言われるんだよ。」

「なるほど。じゃあ10匹下さい。」

「毎度!」

それから、八百屋でスープとかに使うとおいしいらしいのを数種類と、

薬草だけど料理に使うと割とおいしいらしい数種類を買いました。

後、パン屋さんでナッツとか麦とか使ってあるパンを買ったよ。



散歩すると大抵こんな感じで割と仲良くなった人たちから食べ物を勧められてそれを買うんだよね。

で、すっかり宿屋でキッチンを借りて料理をするのが当たり前になってるセバスさんに買ったのを渡すと良い感じのを作ってくれるから楽しみだ。


後に購入した魚は、見た目は黒鯛みたいなのに脂が乗ってて青魚と白身魚の中間みたいな味がしておいしかったです。(ランジュのありなしの両方を試したけどどっちもおいしかった)

サービスでもらったでかい物体は味がトマトっぽかったのと八百屋で料理に使えるらしい薬草と数種類の野菜を組み合わせたミネストローネっぽいのを作ってもらったけどおいしかった。

それと一緒に食べたパン屋で買ったパンもおいしかった。

ライ麦パンみたいな感じだった。

完熟のランジュは、オレンジとミカンの中間みたいな味がしたけどおいしかったよ。

そのまま食べたし、俺の魔法を使ってセバスさんがシャーベットにしてくれたのもすごくおいしかった。


「何で町でリハビリ代わりに散歩してるだけなのに毎回主夫みたいに買い物になるんだろうか。」

スキル的にも実際主夫だけど。

「なんて言うか、レイってなんか食わせておかないとダメっぽい感じが出てるのよね。」

どういう感じなんだろうそれ・・。

「えぇ・・お菓子をくれるおばちゃんじゃあるまいし。」

「感覚的にはそれよりも、野生動物に餌をあげる感覚に近いのでは?」

「あぁ・・懐かないのは知ってるけどとりあえず何か上げたくなるアレね。」

「えぇその感じです。」

えぇ・・俺野生動物?

そんな警戒心マックスのつもりないんだけど?

「それよりもお兄さんは体調は?」

「相変わらず全身痛いけど、日をまたぐごとに体がすごく軽くなっていくよ。」

ホントこの世界の薬草とか食事ってすごいよね。

食べることで力をもらってるって感じがすごくする。

「なんか薬膳料理でも食べてるみたいにおいしくて体に良いってモノばかりですごいよね。」

「おそらくレイさんの体調のことを知った上でこれらを買わせてるのでしょうね。」

「セバスさんどういうこと?」

「本日購入したりもらったりしたモノもそうですが、これまでレイさんが購入したり、もらったモノはどれも体に良いモノばかりですよ。栄養もあり滋養強壮にも良い。」

「それにその中でも、パンと薬草は必ず買ってるでしょ?」

「勧められるし。」

味代わりと気になるし、コーヒー店巡りと同じレベルでパンも好きだし。

「薬草は毎回あんたの体調に合わせたものばかりだし、パンもどれもそう言う体に良いモノが必ず混ぜ込んであるモノばかりなのよ。」

「この世界のパンって大体何か混ぜてあるのが普通だと思ってた。」

「普通のもあるけど、混ぜ込んでるのがあれだけ種類が多いのはあのパン屋が特殊なのよ。大体は具材がわかりやすく放り込まれたモノだし。」

後に他のパン屋さんを見たところ確かに具材がブロック状に切られたのがゴロゴロ放り込まれてたり、板状になったのが挟まれてたりと割と具材がわかりやすいものばかりだった。


「あ、これお兄さん宛。」

「ん?・・・チェルニちゃん何これ。」

「液体の入った瓶。」

「・・・どうすれと?」

「飲めば?」

「飲んで大丈夫なモノなの?」

「うん。そう言う匂いはしないし。」

ホントこの子・・・野良猫というより山猫だな。

嗅覚も人間離れしてる。


それとチェルニちゃんが俺の膝をしょっちゅう枕にする理由が判明しました。

それはリリィさんも時々するけど、俺のひんやり体質(チェルニちゃん命名)が枕にするとすごく良い感じに心地が良いんだとか。

・・・ひんやり素材の枕扱いでした。

まぁ、頭撫でたり髪をブラッシングしてあげるとうれしそうだし、俺も膝枕してあげるのはわりと好きだけど。


「これ誰から?」

「どこかの国のご令嬢から。」

「なんで?」

「お兄さんの本の大ファンで、お兄さんが体調不良って聞いて究極の栄養剤と治療薬の混ざった物体をプレゼントしたかったんだって。」

「そのご令嬢、今ではレイさんの作品全4巻セットを必ず持ち歩いてるそうですよ。」

「・・・とりあえずありがたく飲ませてもらうね。」

後に、お礼としてサイン入りの俺の本(1冊完結のまだ売ってないやつ)をお礼として教会を経由してプレゼントしておきました。

その本の話は、地球でもこの世界のどっちでもまだ売ってない完全新作だよ。

まぁ、1巻で完結させてるから売るつもりはないけど。

長さも、1冊にしては微妙に分厚い?くらいだよ。



で、その飲み物?を飲んだところ、味が無駄にさわやかな豆乳みたいな謎な味がしました。

体調?

なんか飲んでる途中から成長痛がなくなって、軽く眠気がして寝て翌朝には体調は完全に治ってたよ。


成長痛?

それから一切来てないね。



すごかったけど、あの栄養剤?らしい謎のドリンクって何だったんだろう?

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