-閑話-王族暴走
ちょっと過ぎましたが、
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
--クリアネス王国国王--
王妃&第二王子&姫「はっ!!春の大陸にたどり着いた!!」
ワシの嫁・・と言うか、王妃と次男の息子と言うか第二王子と娘というか第一王女の3人が揃ってある日突然そんなことを叫びだした。
しかも、昼食を共にしている最中に何の前触れもなく突然だった。
あ、ワシはクリアネス王国の国王だ。
「何言ってんの?」
あまりにも突然だったからそんな言い方をするワシはおかしくないと思う。
「何をのんびりしているの!チェルニちゃんよ!家の子が春の大陸にちょうどたどり着いたのよ!」
「そうですよお父様!チェルニお兄様が春の大陸に上陸したのですよ!?」
「そうですそうです父上!チェルニ兄上が春の大陸に上陸したんですよ!?」
ちなみに、春の大陸に向けて港町に向かったとチェルニの嫁の故郷の国の国王から手紙でそう教えてもらったのは確かだが、いつ港町にたどり着いたとかいつ船に乗ったとかの情報は一切情報が来ていない。
しいて言うなら、その島の船が全部壊れており、修理に時間がかかっていると言うことと、その材料をチェルニたちがほとんど無償で提供したから予定よりも早く船が直りそうと言う事実だけだ。
なので、いつ船に乗ったかわからないのにいつ春の大陸にたどり着いたかなんてわかるはずがない。
基本的に30日は最低でも船旅をする必要があると言うことは確かだが、天候や海での魔物との遭遇によっては大幅に遅れることだって珍しくないのだ。
つまりはいつ到着するかなんてわかるはずがない。
チェルニの捜索部隊も幅広く探してはいるが、一応どこにいるかはおおざっぱだが判明したため、捜索しなくてもその内この国にやってくると言うことでとりあえずはチェルニの知名度とかまぁ、言ってしまえば悪い噂などがないか、あれば殲滅という方面にシフトしてるので、各町の長だったり国王だったりにチェルニと話すことがあれば情報共有をして欲しいと頼んでいるくらいで済んでいる。
あの子は基本的に放任主義を望むような子だからヘタにアレこれと詮索すると逆に面倒くさそうという理由でこの国に寄らなくなる可能性だってあるからだ。
なので、港町にたどり着いたなら数日もしないうちにその港町から情報が来るはずだ。
にもかかわらずそんな情報は来ていないというのに突然叫びだした王族3名。
「え・・なんでわかるの?」
「乙女の勘に決まってるじゃない」と王妃
「香り」と姫
「気配」と第二王子
・・・・・まず、王妃はまぁ良い。
元々勘の鋭い人だったのは確かだし。
けど、あと2人・・・おかしくない?
いや、王妃も十分おかしいけど。
例えそれがホントだったとしてもさ・・距離がありすぎると思うんだ。
王妃もそうだけど。
この国・・クリアネス王国は春の大陸のチェルニが上陸した港町と春の大陸ど真ん中の間くらいに存在するため、馬を全力で走らせ続けた(実際は馬を休める必要があるから無理だが)としても休みなしの最速で30日はかかるのだ。
馬に無理させずに休ませながら進んだとしても50日くらいはかかる。
それはあくまでもどこにも寄り道も休憩も一切しなかった場合の話。
で、我が娘と息子よ?
「匂いに気配でわかったとしても、距離が有りすぎないかい?」
せめてこの国の城下町の中とかだったらそれでもあり得ないレベルの広さだけど納得するけど、一体どれだけ離れてると思うんだい?
「何を言っているのですかお父様。」
「そうですよ父上」
第二王子&姫「お兄様(兄上)のことに関して我らがその程度のことが出来なくてどうするのですか」
すっごい真顔で即答された。
「そっか・・・・」
どうしよう・・思った以上にブラコンのレベルが高すぎたらしい。
これ・・狂信者レベルになってない?
むしろ依存状態になってないのが奇跡レベルじゃない?
「あなた?何を言っているのですか?」
宥めるかのような優しい声で王妃がワシに微笑んでくれてうれしくなったところで・・後悔した。
「その程度のことが出来なくてどうするのです?私の可愛い可愛い超可愛いチェルニちゃんに関しては、その程度のことが出来なくてはこの国ではチェルニちゃん検定の初級にすら受からないわよ?」
「・・・・はい」
と言うか、そのチェルニちゃん検定って何?
すっごい聞きたいけど、聞いたら色々と後悔しそう・・。
「母上!俺、この間兄上検定の上級にようやく受かりましたよ!」
「お母様!私もやっとお兄様検定の上級に受かりました!」
「よく頑張りました!それも、チェルニちゃんの歌うあの魔道具のおかげね!」
「はい!」
「もちろんです!」
「ちなみにお母様はいかがでしたか?」
「えぇ、この間ついに特級に受かりましたよ。」
「最上級レベルじゃないですか!」
「さすが母上です!」
「ふふん!当然よ!」
・・悲報。
チェルニ試験という謎の試験をワシ以外の家族全員が普通に知っているとても有名な試験らしい。
・・チラッと、ワシと幼馴染みでもある宰相に視線で知ってる?って聞いてみたら、
名前程度は一応と返事が来た。
どうやら、チェルニのファンの間では割と有名らしい。
で、後に調べてみるとチェルニの試験とやらは、チェルニに関してどれだけ知っているかと言うことを初級から順にランクが上がり、最上級レベルが上級の上の特級らしい。
受かると、チェルニに関する何かしらの商品がもらえるのだとか。
後、ワシもその試験を受けさせられたところ、中級に受かったらしく、チェルニのお昼寝姿の絵はがき(無駄にクオリティ高い)をもらった。
喜んで良いかすごく悩まされた。
・・・それは良いんだけど、王妃も第二王子も姫も、チェルニに関する商品なんてもらわなくても家族なんだから必要ないでしょ?と思う。
と言うか、既に持ってるじゃないか。
・・・だってこの人たち、当然のようにチェルニが使ってた(ぼろくなって処分したはずの)パンツだのシャツだの歯ブラシだのを宝物のようにしまってるんだもの。
チェルニ自身は実は気付いてたけどあの子はあの子でそういうことは全く気にしない子だったからスルーしてたし。
「と言うわけで、あなた?行ってきますわね。」
「え?どこに?」
いきなり王妃・・何言い出してるの?
と言うかいつの間に、戦闘服に着替えてるの?
白と白銀、白金を基準にして作られた鎧ドレスを身につけ、愛用の武器である蛇腹剣(長さは大剣レベル)を腰に身につけてる。
「チェルニちゃんのところに決まってるじゃないですか。」
「君は王妃なんだよ!?護衛は!?」
「護衛なんてぞろぞろ連れて行ったら邪魔で動きが遅くなるじゃないですの。」
「王妃が1人でウロウロしたらダメでしょ!?」
ワシの必死のツッコミと言う名の懇願で王妃をどうにか宥める。
身内で1人王族だけど1人でウロウロしてた野良猫がいた気がするけど頑張って気のせいと言うことにする。
そこで、姫が割り込んできた。
「お母様!何を言っているのですか!」
おぉ。
今は姫が天使のように見える!
と感動していたら・・
「1人で行かせるはずがないでしょう!」
「そうだそうだ。」
言ってやりなさい。
「私を護衛として連れて行かないとダメでしょ!」
がくっ!!
っと思わずこけてしまうワシは悪くないと思う。
気付いたら、姫の方はゴスロリ衣装を身につけていた。
ただし、色はチェルニが主に黒い装備が多かったこともあり、黒と黒銀をベースにしたゴスロリで、胸当てと籠手を身につけている。
武器は、2メートルはある槍だ。
「何言ってるのかな!?君はお姫様なんだからダメでしょ!?」
あぁもう!
この子も王妃の血を引いてたんだと分かってしまった・・今知りたくなかったよ!
と言うかそんなのを受け継がないで欲しい。
今は王妃だし、元々王族で、わしが言ってしまえば王位を強制的に引き継がされたのに合わせて婿入りしているのだが、この王妃・・・お淑やかに見せかけてとんでもなくおてんばなのだ。
今のチェルニと似たようなモノで、護衛がいてもいなくても無視して堂々とお城から抜け出してあちこちを放浪したり遊び回ってたりしてたし。
・・冒険者としても普通に活躍してたから国民たちもそう言うモノだとしか思っておらず最終的に王妃が彷徨いても気にしなくなってたし。
・・・チェルニが気にされないのはこの王妃の血を引き継いでるからそう言うモノだなぁと思われてると言うのもあるし、王妃の行動で皆慣れたとも言える。
「何を2人とも言ってるのです!」
おぉ!
さすが第二王子だ!
そうだ!
この子たちを止めてくれ!
と思ってたら、ただの思い過ごしだった。
「女性ばかりでは危険です!そこで俺が共に行きましょう!!」
王妃&姫「おぉ!」
そして、第二王子はロングの学ランっぽい、異世界人が言うところの特攻服みたいなモノで、胸当てと肘当て、篭手と一体化しているバトルグローブと脛当てと、バトルブーツを身につけていた。
下からは、鎖帷子で、武器はバスターソード。
色は白と白銀。
元々チェルニとお揃いの色でないことを不満にしていたが、準備してデザインしたのがチェルニと分かると速攻で喜んだ。
ちなみに、王妃も同様だ。
なので姫のが、黒ベースなのは当然チェルニ作だが色は偶然だったりする。
もうやだ・・。
何でみんなして護衛を全部放置して王族だけでチェルニの迎えに行こうと国を出ようとするわけ!?
と言うか、護衛代わりが王子と姫って結果としてやっぱり護衛は必要なのにそれをごまかしてるだけだよね!?
「と言うか仕事はどうするの!?」
「そう言われると思って、魔法研究員たちと協力してこれを作ってもらいました!」
と見せてもらったのは、書類がぎりぎり片手で持てるほどの厚さくらいの一回り大きめな箱が3つ。
「・・何これ。」
「ふふん♪これは、私たちの仕事用の書類だけを転送させる魔道具なのです。」
「それぞれの箱は我ら1人1人の仕事の書類しか転送されないし、しないので、人数分の3箱必要なのです。」
・・・なんてピンポイントな。
「それを、このマジックバッグに仕舞えばばっちりです!」
・・・そのマジックバッグって、一見ただのポシェットに見えるけど家の宝物庫に長年転がってたえげつないほど大量に仕舞えるマジックバッグじゃん。
容量は今のところどれだけ入るか検証されてないので不明で、バッグの中の時間が遅れたり止まったりしない代わりに重さを一切感じさせず、身につけた人以外からはものすごく存在感の薄くなるバッグだ。
なので奪われたりする心配のないものだ。
時々それでも見つけて盗もうとするのがいるけど、このバッグ・・そういうときは噛みついてくるのだ。
しかも痛覚を強化させてるらしくとんでもなく痛いし、防具だろうが魔法だろうが魔道具だろうが全てを無視して貫通ダメージを与えるという謎。
ちなみにこのバッグに自意識はないけれど、敵には噛みつくので研究員たちはちょこちょこ調べてるが未だにわからず頭を抱えている。
そんな中で、所有者として認められなければ噛みつくが、認められれば噛みついてこないバッグは王妃を筆頭に王族のみに懐いたため、王族専用のマジックバッグという扱いになった。
ちなみに余談だが、この国でチェルニは有名だし、顔も皆知ってるが、実は名前を知らない者たちが多かったりする。
なぜかと言うと、皆殿下とか、野良猫王子とかそんな感じでしか呼ばないせいだったりするし、本人はどーでもよさそうだし。
場合によっては、野良猫様という、猫扱いされてるような呼ばれ方だってされてたりするし。
それを我が家族は知らない。
と言うか、知らせてない。
何故かって?
そりゃあ当然発狂して暴れ出すからに決まってるじゃないか。
それだけ、重度のブラコンと親バカってことさ。
はぁ。
「会議とかはどうするわけ!?」
さすがにそれは本人がいないとダメでしょ!?
「大丈夫!」
「我が国の貴族たちは皆、笑顔でこう言いました。」
「な・・なんと?」
すごく良い笑顔で姫と第二王子がそんなことを言い出して顔が引きつった状態のワシはおそるおそる尋ねた。
そうすると王妃が・・。
「まぁ、良いんじゃね?とのことでした。」
・・・もうやだこの国の連中。
何でそんなにおおらかというか放任主義なわけ?
と言うか王妃が勝手に国外に彷徨こうとしてることに対して良いんじゃね?の一言で済ませるって良いの?
よくないよね?
と言っても
「野良猫殿下だって護衛なしで1人でウロウロしてたじゃないですか。」
と言われた黙るしかなかった。
しかも、チェルニの場合はシレッと国外に遊びに行くことだって割と多かったし。(正しくは遠征について行っただけ)
と言うか、このままだとホントに行ってしまう!
こうなったら、
「そこまでお主等だけで行きたいなら団長を倒してからゆけ!!」
これなら行かずに済むだろうと思ったワシは甘かった。
「あ、それならこの間騎士団長を私倒したわよ?魔術師団長とは互角だったけど。」
「それなら俺は、魔法限定という縛りがあったので魔術師団長に勝てませんでしたが、騎士団長を倒しました。」
「私は、物理限定という縛りがあったので騎士団長に勝てませんでしたが魔術師団長に勝ちました。」
うそぉ。
ちなみに、2人とも魔術師団長相手だと魔法限定
騎士団長相手だと物理限定という縛りがあるにもかかわらず勝ってたりする。
後に団長2人に確認したところ、粘り強さというか熱意が怖くて色々とヤバかったとのこと。
後、魔法と物理の両方ありだったら確実に負けたんじゃね?だそうな。
・・・コホン。
騎士団長は、20代前半の好青年で身体強化に関して非常に才能のある男で、多くの女性を無自覚に魅了させてる美青年だが本人は凄く気さくなので嫉妬されたりすることがない不思議な男だ。
そして面白いことに、扱う武器は剣に槍、斧にハンマー、弓矢、素手を自在に操るため、戦術は幅広い。
魔術師団長は、騎士団長とあまり年の変わらない女性で、多くの野郎共を魅了するようなスタイルと美貌を誇るが、本人は非常に素朴というか物静かで傍にいるとなぜかホッとするような感じの女性だ。
彼女は、風と雷、炎と氷と4属性を遠近のどちらの状況でも自在に操る魔法使いの天才だ。
敵が近くにいても遠くにいても問題なく1人で対処出来るのに加え、魔力量はえげつないため魔力切れを狙っても逆に相手が体力切れすることが非常に多かったりする。
ちなみに騎士団長と魔術師団長の2人は、恋人同士だったりするらしい。
どうやら、幼馴染みで互いに鍛え合いながら故郷を飛び出したそうだ。
軽く聞いたところによると故郷はあまり良い思い出がないらしい。
2人の家族は金にがめつく、詐欺などは日常茶飯事な者たちだったらしく自身の子供も金儲けのための道具扱いだったのだとか。
で、周りの連中も似たようなモノで2人はそんな周りに染まらずに寄り添い合いながら生きてきたらしい。
そんな中、10歳くらいの頃、運良くその故郷から脱出することが出来たが、当時はまだ普通よりは強い程度の実力だったため指名手配犯たちにやられかけたらしい。
そこで、ボロボロになりつつも全員を始末出来たらしいがそこは本人たち曰く気合いと根性だったらしい。
その報酬金を受け取った場所こそが偶然近くにあったこの国クリアネス王国で、やせこけ、全身ボロボロ、髪も服も靴も何もかもが酷い状態で、さすがに何かおかしいと気付いた当時の門番がこっそりとギルドに話を通して、自身の手持ちの金をその2人へ報酬金の中に紛れ込ませたりとそっとサポートをしてたそうだ。
で、その門番はさりげなく彼らにこの国にとどまるようにしつつ信頼関係を築きながらこの国の騎士団か魔術師団に勤めることを進めたらしい。
どうしてそこを勧めたか聞いたところこの国直属であればこの国の国柄的に何があっても周りが守ってくれるだろうと思ったからだそうだ。
とはいえ実力主義なのは確かなので試験は受けてもらったところ、見事に合格。
それからは、あまりにもやせこけてたりしていたため、周りが放っておけずにせっせとおやつを与えたり世話をしてあげたりとする内にメキメキと実力を伸ばしていった結果、今のようにそれぞれの団長にまで上り詰めたという感じだ。
あ?
その故郷はどうなったかって?
団長になった記念だとか言って、前騎士団長と前魔術師団長の2人が潰したよ。
元々黒い噂しかない町だったらしく一斉摘発するのにちょうど良いと思ったらしい。
で、今はその町は丸っと何もかもが入れ替わったから普通の良い町になってるよ。
まぁ、その2人がそれぞれ団長になれたのは前騎士団長の当時60歳の男性と、
前魔術師団長の当時60歳の女性に自身の孫のように可愛がられていたからだったりするが。
甘やかしつつも自身のあらゆるワザや知識に経験談に資料に人脈に話術と自身が持つモノ全てを与えたからなぁ。
おまけにその2人、それぞれの団長になる前は冒険者でSSランクだったりするような実力者だったし。
という感じの過去があったりする2人で毎日まじめで努力家なところを見た周りも認め信頼していたから前団長たちの後押しもあって後ろめたい目で見るような奴らはいないのだ。
で、今はチェルニを初めとした姫に第二王子に惜しみなく前団長たちと同じようなことをしてたわけだけど。
と言うよりチェルニ相手に姫たち以上に自身のワザも知識も惜しみなく与えてたからチェルニがとんでもなく強くなった元凶の1人だったりするのだが。
って、団長たちが負けたらだめじゃないかぁ・・。
それなら知識面を!
と思ったけど、
「あ、研究所の所長に知識部分は太鼓判押してもらいました。」
「私もですわ。」
ちなみに研究所は魔道具の修理や研究をメインに行っており、国内のあちこちに設置している様々な魔道具の維持管理も行っている。
所長は、少々暗い性格をしている30代の男性だが、とても心優しい。
まぁ、多少ずぼらなところがあるのと身だしなみには無頓着だからぼっさぼさのよれよれ状態がデフォルトだったりするが。(時々手の空いたメイドたちが強制的に本人を引きずっていき、無理矢理洗濯して身だしなみを強引に整えてる姿を目撃する)
実力はあまり強くないが、知識が膨大で頭の中に図書館でもある?と言いたくなるほどで、それに加えて大変器用故に、魔道具の作成や改良を得意としている。
「それに、彼から彼お手製の図鑑ももらってあるわよ。」
所長は凄く手際の良い故に彼お手製の図鑑となると、ホントにそんじょそこらの図鑑よりもわかりやすく、そして必要な情報がピンポイントでまとめてあるのだろう。
それこそ、その本を量産するだけでも大もうけ出来るレベルで。
「料理はどうする気!?」
「保存食の作り方を教わってます。」
「狩りの方法に採取にサバイバル術も既に学んでます。」
「鍛錬ついでに狩ったアイテムを売れば稼げるのだからそれで買っておけば良いわ。それに、狩った分をその場で食べれば良いだけよ。」
もうやだ・・なんでこんなにたくましくなってるの?
ついでに言うと、姫と第二王子は保存食の作り方を教わっているが料理は最低限一応出来るというレベルで、王妃は料理は出来ないが毒の有無などを含む目利きが得意故に採取した際に食べても大丈夫かどうかを目視で判断出来る故に、サバイバル術が得意だったりするのだ。
そしてたちの悪いことにこの3人はまぁ、ワシもだが身の回りの世話をメイドたちにしてもらう必要がなかったりする。
普通、王族と言うより貴族は着替えから風呂まで全てメイドたちにしてもらうのだが、わし等、クリアネス王国の王族を引く一族は初代から代々続くのだがなぜか引き継いだわけでもないのにメイドたちに身の回りの世話をしてもらわずに1人で全て対処してしまう。
ちなみに例外はチェルニである。
と言うより、チェルニを構いたくて溜まらないメイドたちが勝手にチェルニの元に押し寄せてお世話してるだけだ。
一応言うと、チェルニ自身は自分で自身のことは対処出来るぞ。
で、速攻で着の身着のまま出発しようとしたのでもう出かけてしまうのは認めるからせめてキチンと準備はしていって欲しいと10日ほど引き留めていたところ、2つの連絡があった。
1つは頭が3つあるとんでもなく大きな狼が現れたということ
そしてもう1つは、それをチェルニが単独討伐した映像を収めた魔道具が一緒に送られてきた。
まず、その狼だが調べたところケルベロスと呼ばれるSSランクの魔物の亜種ではないかとのこと。
ケルベロスにしては所々ドラゴンのような鱗を体のあちこちに帯びていたからだ。
で、チェルニが戦っている魔道具だが、音声は納めることは出来なかったらしいが、映像だけは納めることが偶然で来たそうだ。
どうして映像だけなのか聞いたところ、あまりにも戦闘がすさまじいので巻き添えを食らうと命の危機だったからとのこと。
で、どうして映像があるのか聞くと、そのケルベロスの調査依頼を受けた人が偶然映像を記録していたらしい。
チェルニが歌っている魔道具は確かに持っているがアレは音声だけだ。
映像は基本的にない。
理由としては、映像を記録する魔道具がとんでもなく高いからだ。
どのくらいかって?
最低ランクでも小さな屋敷と土地がセットで買えるくらいだよ。
今回映像が収められたのがゲット出来たのはそのケルベロスの調査のために一時的に貸し出されていたからだ。
そこに偶然チェルニが映っていただけというのが今回の真相らしい。
チェルニの姿は行方不明になってから軽く5年は見ていない。
思えばチェルニはちょうど成人になったところで行方不明になっていたなと思い出す。
15歳で大人の仲間入りをするわけだが、この国では成人したところで国からのプレゼントとして本を1冊渡している。
本の種類は娯楽用はあり得ないが、仕事や戦闘などに役立つ関連のモノだ。
それぞれが目指す将来を事前にアンケートとして聞いておき、その将来に役立つだろうと思われるジャンルの本を与えるのだ。
本は手軽に買えるようなモノではないからなぁ。
10数ページの簡易版の図鑑でも金貨が1枚は飛ぶほどだ。
行方不明になる直前のチェルニはこう言ってはなんだがぎりぎり幼女を脱した少女にしか見えなかった。
あまりにも見た目が幼いのと可愛いので。
・・・さすがに立派な大人になってるよね?(物理的に)
あの子すっごい成長速度がゆっくりというかのんびりというか、成長?なにそれ?って感じだったし。
で、さっさと見せろと脅h・・・血走った目で王族3名が迫ってきてこw・・すさまじいので見た。
全員「・・・・・・・」
言葉が出なかった。
いろんな意味で。
チェルニが元気なのはわかったのはよかったけどツッコミどころがいっぱいある。
チェルニが全く物理的に成長してなかったことと、
・・・・あの子どんだけ強くなってるの?
動きが全く見えなかったんだけど?
何やってたかわかった?
と、団長2名と宰相に聞いてみたところ、
宰相は首を横に振り
団長2名は、絶句してフリーズして頭を抱えている。
ポソリと、無理勝てないと呟いてるので動きが見えたとしても自身は対処するのは不可能となったらしい。
って言うか、纏いのワザを扱えるのは知ってたけど、まさかの全身纏いどころか自身で最適化させて改良してるのにも驚きだって言うのにそれを属性を1つだけじゃなくて何種類も同時に纏わせてるのにびっくりだよ。
もはや神業なんですけど?
と言うか、相変わらずあの宝物庫に転がってた謎の木刀を愛武器として使ってるのは良いとしてあれ・・ホント何なの?
あれだけ激しい戦いを繰り広げてるって言うのに全く壊れるそぶりがないんだけど?
と言うより動きが速すぎるし、死角に回り込む技術もえげつなければ走る速度どころか木刀を振るう速度も半端ない。
どれだけの修羅場を繰り広げたのだろう?
後凄く言いたいんだけど・・・怪我が・・えげつない速度で直ってるのは何で?
途中腕がもげて悲鳴を上げそうになったのにさっさとくっつけて治ったのに悲鳴を飲み込んだんだけど?
と、周りのメンツがこんな有様だって言うのに王族3名はさすがチェルニと目を光らせて凄く幸せそうだったよ。
で、その映像を見て満足したところで3名は意気揚々と国を勝手に出発してチェルニの迎えに行っちゃったよ。
はぁ・・・。
王族って何だっけ?
七草がゆの日ですね。
それで思い出すのは、昔実家で紫芋を追加で混入され、
アニメの悪の魔女の鍋のごとき魔紫の物体をリアルに表現されたのを食べたことですね。
味?
サツマイモの甘みを醸し出した優しい味だったよ・・見た目が毒々しかったけど。




