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第3章 第4節『男の娘と魔法学園』

「はい。では次はこの問題を……マルティコラスさん」


「あぁ!? ……えーと……んーとな……グロリアスドラゴン……?」


「違います」


「ムホホンヒポポタマス!」


「はい、正解ですソレイユさん。よく授業を聞いていたようですね。マルティコラスさんは後でノートを写させてもらうように。寝てたのわかってるんですからね」


「な! ……くそ……意地の悪い先公だ……」


 ここは、アヴニール王国ヒュアキントス魔法学園。

 かつて、ラパンが在籍していた王国一の名門校である。


 その魔法学園で、オリエ、マルティ、ソレイユの3人は、魔法生物学の授業を受けていた。


(マルティは居眠り常習犯、ソレイユは真面目な委員長タイプ、まぁ予想通りっちゃ予想通りだ)


 オリエは、ぼーっと2人と先生のやり取りを眺めている。


(そして俺は……あいつがいないとなーんもやる気出ねぇなぁ……)


 ※※※※※※※※※※※※※※※※


 遡ること1週間前。


「はぁ!? 俺たちが学生に!?」


「そうだ。貴様達には魔法を覚えてもらう」


 国王から王都に呼び戻されたオリエ達は、マルティを王城の医務室に預けた後、国王と面会していた。

 本当はシャンソンの所に預けに行くつもりだったのだが、マルティの状況を考え、少しでも早く休ませることにしたのだった。


「なんでだよ? あんたが俺たちにそんな事を求める理由は?」


「貴様達が弱いからだ」


「はぁ??」


 オリエの反応を受け、国王がわずかにたじろぐ。


「き、貴様達はあの赤い翼の女相手に4人がかりでもギリギリだったではないか! これでは我が国を魔獣から守り通すなどできんからな! 鍛えてやろうと言うのだ!」


(いや、弱いのは確かにその通りだ。それは分かってるんだが……国王がわざわざ俺たちを呼び出してまでそんなこと言うだろうか……?)


 オリエは思う。何か裏があるのではないかと。


(だがしかし……魔法学園、か。ラパンと2人で学園生活……何も起きないはずはなく……!)


 憂いはさておき、当然オリエは自らの欲を優先させる。


「しゃあない! 国王自らそんなこと言われたんじゃ断れないな! 2人はどうだ?」


「私は異論ありません! 魔法学園! 胸が踊ります!」


「僕は……」


(オリエくんと学園生活……!? そ、そんなの……僕がこれまでしていた妄想トップ5に入るイベントだよぉ!!)


「行こうオリエくん。不本意だけど! 不本意だけど!!」


 ラパンは言葉とは裏腹に満面の笑顔である。


「よし! 決まりだな!」


「話が早くて助かる」


(そんなにか……? やっぱなんか怪しいな……)


 訝しむオリエを尻目に、部屋の入口に合図を送る国王。


「貴様達の教育係にはこやつを付けることにする」


 現れたのは……、


「久しぶりだな。ハジメ。ラパンテッド様」


「「シャンソン!!」」


 処刑人、シャンソン・ド・ロアだった。


「この方がシャンソンさんですか! こちらも中々のイケメンですね……」


 ソレイユが頭の先から爪の先まで、シャンソンをジロジロと見ている。


「そなたは?」


「あ、私はソレイユ・クーシャンと言います! お気軽にソレイユとお呼びください」


「ソレイユ……か。よろしく頼む」


「……で、教育係ってのは?」


 オリエがシャンソンに尋ねる。


「あぁ。3人、いや、マルティ含めて4人は早速明日から魔法学園に通い、魔法を学んでもらう。各種専門科目は各教授方に任せるつもりだが、魔法実技に関しては、我が指導を行うこととなったのだ」


「ふむ。こやつなら適任かと思ってな」


 どうやら国王もシャンソンの実力は高く評価しているらしい。


「あー、ところで俺は学生になるにしては歳いってると思うんだが……」


「そこまでかわらぬとは思うが……。まぁ、そなたが気にするのであれば、後で若返りの薬をくれてやるから我が家に来るが良い」


「若返りの薬!? そんなチートなもんあるのか!?」


「チート……? 若返るとは言っても持続時間は短い。持って1日だ。2、3ヶ月分程度ならくれてやるぐらいはあるから数については安心して良いがな」


 シャンソンは次にラパンを見る。


「ラパンテッド様は、すでに魔法学園を出ておられますよね?」


「え、うん。そうだけど……」


「そこで、ラパンテッド様のみ、上級クラスに編入してもらいます」


「……え? あ、あの……じゃあオリエくんと同じクラスでは……」


「ハジメは、一般クラスですので、違うクラスです」


「そんなぁ……」


 妄想を裏切られたラパンはこの世の終わりのような顔をしている。


「さて、上級クラスはこれから編入生向けのガイダンスがありますので、ご案内いたしますね」


「え、ちょっとま……」


 ラパンはシャンソンに肩を抱かれ、連行されていく。


「オ、オリエくーーーーーーーん!!!」


「ラパーーーーーーーーン!!!」


 今生の別れかのような2人の絶叫は、王城中にむなしく響き渡ったのだった。


 ※※※※※※※※※※※※※※※※


 オリエ達が去った後、国王はヒュドラに通信を入れる。


「ヒュドラ様。オリエハジメ他3名、早速、明日より鍛えることと致しましたので報告いたします」


「ふむ。ご苦労様です国王。せいぜい最高神の興味が他に移ってしまわぬ前に、それなりに仕上げてくださいね?」


「は、はい! 承知いたしました!」


 オリエ達を魔法学園に編入させた理由。

 それは、彼ら4人を最高神好み、つまりは"7つの希望(セプトエスポワール)"と戦えるレベルにまで、鍛え上げるためだった。


(あぁ、もう胃が痛い……俺の命運が最高神の気まぐれと奴らの成長次第だなんて……。もう、何が何でもあいつらを強くするしかない! 俺が確実に生き残るために!!)


 ※※※※※※※※※※※※※※※※


 そして、今に至るーー。


 ゴォォン……ゴォォォン……。


 重く響く鐘の音が聞こえる。


「今日の講義はここまでです」


 3コマ目の魔法生物学の講義が終わり、次の講義の開講場所に移動する学生たち。


 オリエたち3人の4コマ目は、シャンソン先生指導による魔法実技である。


「よっしゃ! やっと実技だ!」


 マルティのテンションが目に見えて上がっている。

 だが、それは他の2人も同じだった。


 魔法を覚えるということは、自らの強さに直結すること。

 最終的な目標はどうあれ、強さを求めることについては共通している3人は、編入後初となるその講義に意気揚々と向かうのだったーー。

ご覧いただきありがとうございます。


評価していただいた方ありがとうございました!これからも楽しんでいただけるよう書いていきたいと思います。


ご覧いただいている皆様に大切なお知らせがあります。

本作品にR18に該当する箇所があるということで、運営からご指摘を受けました。

それを受け、現在、該当箇所と思われる所を修正中です。

また、運営からOKをいただけるまでは、本作は検索しても表示されない設定になるようです。

これらを踏まえ、運営からお許しが出るまでは、次回以降の投稿を見送りたいと思っています。

最長で5/28までに修正できれば、作品削除は免れるようです。それまでには何としても許可をいただけるよう、修正したいと思います。


ブクマ・評価していただいている皆様をはじめ、本作品をお読みいただいている皆様、このようなことになってしまい、大変申し訳ございません。

また、R18表現の所為で不快な思いをした方がいらっしゃいましたら、大変申し訳ございませんでした。


1日でも早く、復活できるよう全力で修正したいと思いますので、今しばらくお待ちいただけましたら幸いです。


もし、明日(5/15)の21時までにOKをいただけましたら、21時頃に更新したいと思っております。

それ以降になるようでしたら、更新の目途が立ち次第、Twitterにてお知らせします。

(Twitter:https://twitter.com/Otknk_Green)


改めまして、応援していただいている皆様に深くお詫び申し上げます。

今後とも、『オトコノコ神話』を応援していただけましたら幸いです。


【5/18追記】

 運営からOKいただきましたので、5/19の21時頃から更新を再開します。

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