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008 : 再会

 「早く起きなさいこのお馬鹿さん」


 このきれいな声でけなしてくるのはなんか覚えがあるな。確か、前世の記憶にあった……


 「あ、神か!」

 「その反応はイラッとくるなぁー!私は神だぞそれなりの対応をしてくれ」

 「す、すみません!」


 やっぱりか〜、やっぱりここか〜。だけどここって死んだら来る場所だったような……


 「なぁ、確かここって死んだら来れるんだったよな。それなのになんで俺、ここにいんの?もしかしてまた死んじゃった?」

 「それは安心しろ、まだ死んではない」


 えーと、確か俺の覚えている限りの記憶は、獣たちに囲まれて襲われて……そこからないな。じゃあ俺は死んでない。てかもし意識が戻ったとしても死ぬくね(汗)


 「じゃあなんでここに俺を呼んだんだ?死んでないんだったら呼ぶ理由なんて……」

 「良い質問だね。でも君は少し勘違いをしている。ここは死んだら来る場所って思ってるよねー」

 「はい」

 「そこが間違ってる。ここは生と死の場所。死んでくる場所じゃなくて、生きててもこれる場所。ここ勘違いしないでよ」


 そういうことか。俺は死んで生き返る場所、の生と死かと思ってたけどそういうことか。なんて紛らわしいんだよ。


 「で、ここに呼んだ理由は?」

 「そうそう。ここに呼んだのは君がもうすぐで死んじゃうってことを伝えに呼んだんだ」

 「いやー、そのくらいわかってますよ。だからなんで死んでから呼ばないんすか?」


 そう俺はまだ死んではいない。ただ死にメッチャクチャ近いってことは確かだ。多分ここに呼んだ理由はあざ笑うために読んだか、この状況を打破する解決策を考えるさせるために呼んだかのどちらかだと思う。まぁ、考えたところで死は確実だけどな。


 「それは君をあざ笑いたくて呼んだんだよ……って言うのは嘘」


 こいつうぜー。姿があったら一発殴っやったのに。てかなんでこいつ姿を表さねぇんだ。真っ白な空間に俺一人だと言うことを周りを見回して確認する。


 「なぁ、なんでお前は俺の前に姿を表さないんだ」

 「あ、あれ?今私消えてる」


 何こいつ気づいてなかったの?ほんとこいつ時々神か?って思うときがあるんだけど大丈夫なのか?そんなことを考えながら頷きを返す。


 「そうだったのか……ねぇ、私の姿みたい?」

 「まぁ、話す相手の姿が見えないとなんか気持ち悪いからな」

 「じゃあ、エンティティー」


 すると目の前に光の粒がたくさん現れる。その粒子がくっついていき大きくなっていく。そしてピカッと発光する。目がぁー!どんだけ光るんだよ!そんなメッチャ目が痛い中頑張って目を開くと……少女がいた。


 「え、えっと、誰……ですか?」

 「神だが?」


 サラッというと少女はこんな感じだ。腰まである綺麗な銀髪で、顔も整っていて、目が青い。童顔で背が低くてペチャパイで……ってこいつ、思いっきりロリじゃん。こいつ喋ってるときメッチャ大人ぶってたじゃん。


 「どうだ?お前好みにしたんだが?確か、アイナってやつもこんくらいちっちゃかったよな」


 胸を抑えながらきいてくる。


 「アイナはこんなにちっちゃくない!っと思う……いや、そのくらいだったような……てか、どうして俺がロリコンってことになってんの?違うよ、俺そんな趣味ないよ」

 「まぁ、そんなことはおいといて、本題に入ろう」


 あれ、流されちゃったよ。悲しいなあー、哀しいなぁー。


 「で本題なんだが、君はまだ生きたいか?」

 「生きたいって、俺が生きる方法があるのか?」


 メチャクチャ悪い事を考えてる笑みを浮かべている。


 「あぁ、ある。だけどその方法を与える代わりに条件を追加していいか?」

 「いいですけど、その条件を教えてくれ」

 「それは無理だな」

 「え、マジでなぜに!」

 「だって教えたら楽しみが減っちゃうじゃん」


 この神、マジ性格わりーーーー!!何なんだよ!しかもメッチャ性悪そうな顔してんじゃん。いや、性悪その物だった。


 「教えてくれ。生き残るためだ」

 「よし、じゃあ方法ってものを教えてやろう。その方法とは……新たな能力だ」


 能力って、カッコイイな!どんな能力なんだろー。あっ、そういえば俺も能力持ってたような……


 「オイ!もしかしてまた家庭用魔法だろ!あんな能力もらったって使いもんになんねぇーんだよ!」

 「いやいや、流石に私でもあんな能力だけで勝てって言うわけないよ。てか、そもそもあの能力与えたの私じゃないし、あんた自身だし。そんな怒らないでよ!」


 ほんと前世の俺ってガチ何やってたんだよ。ちょっと記憶を探ってみてみよう。

 うーん。どこら辺見てみようかな?あー、ここらへんかな。俺は魔王としての修行時代(勉強)を覗く。普通になんかすごそうな魔法使ってんじゃん。いつこんなのになったんだ?記憶を先に進める。えっとこれは魔王に就任してからだ。……なにもしねぇ、ほんと暇そうだな。あっ、料理し始めた。あっ、ここで家庭用魔法を覚えたのか。で、どこであの魔法をすてたんだ?

 その少しあと

 『こんな魔法使うときになったら覚え直せばいいやー』


 ……なんて奴なんだ。俺の前世の魔王は。


 「で、能力って何なんだ?」

 「それはな、与えてから教えてやろう」


 焦らせるなーー!

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