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転生しきれなかった魔王はこの世界で勇者になっちゃいました  作者: 咲白 正則
第二章 師匠と弟子
29/42

029 : 能力

すみません!諸事情で投稿遅れちゃいました。本当にすみません。

 俺は今、木の葉を床にし、腹筋を鍛えている。

 骨折もブラウンが行ったとおり翌日には治り、今は修行に専念している。


 「999、1000!はぁー、疲れた〜」


 俺は大の字で、寝転がる。


 俺はブラウンが言った言葉を思い出す。


 『神器が持っているのは決してそんな力だけじゃない。他にもいろんな能力があるんだよ』


 その言葉が、頭を渦巻く。


 「神器ってのはどんだけ、想像を上回ってくるんだよ」


 俺が解っている能力は『言葉』『自然治癒力増加』だ。ブラウンには、あの力を含めた3つものまだ力がある。それを考えると俺にも他に、能力があるのかもしれない。


 俺は左手の薬指につけられた銀色に輝く指輪を眺める。

 この神器に秘められた能力。それがとても気になる。どうやったらその隠された能力がわかるのだろうか?


 1、『手当り次第当たってみる』

      →これが妥当だよな


 2、『ガネルドに訪ねてみる』

      →自分で考えておいてだけど、どうやってガネルドに会うんだ?


 他にも何個か案が出てきたんだが、どうやっても2のように無茶苦茶な案だ。だとしたら1の手当り次第しかない。それだと時間が掛かってしまう。だがそれしかないよな。


 俺は休憩を止め、神器の隠された能力について考えてみることにする。それにはこの目隠しが邪魔だ。まだ規定期間内なので外しても大丈夫だが、この期間が過ぎたら面倒臭いな。今度ブラウンに相談してみることにする。

 俺は顔に巻かれている、はちまきを外す。


 「何からやっていこうか?ってか、ほんと何にもヒントがないと無理だよな?」


 どうしたものか?時間も無駄にしたくないし、かといって、神器のことも知りたいし。あー!もうどうすりゃいいんだよ!


 俺は手で顔を覆う。すると、肌色に広がる視界の中、白色の部分が見えてくる。手を顔から離し、白く見えた右の手を見てみる。その手には包帯が何重にか巻いてある。そうだ、これ木を殴ってて怪我したんだった。

 俺はその包帯を解く。すると、怪我をしていた拳はきれいに治っていた。普通だったらまだ瘡蓋があるはずなのに。これも自然治癒力の力なのか。


 俺は一つ考えが頭に浮かぶ。


 『自然治癒力増加の限界』


 自然治癒力っていうのには、『自己再生機能』と『自己防御機能』がある。

 『自己再生機能』は体が外傷などを負ったときに、傷を治す機能のことで、『自己防御機能』は生体の外部から侵入してくるウイルス·細菌類と戦う機能のことだ。


 まず自己再生機能のほうだが、今わかっていることは、重度よ怪我でも、すぐに治るってことだけだ。だが、その重度の怪我っていうのはどこが限界なのだろうか?例えば、死んでしまうくらいの大怪我でも回復できるのだろうか。多分それは無理だろう。だが、そこまで死ぬ恐れのない怪我であれは大丈夫だと予想する。

 そして自己防御機能だが、これの方はどうなのかはまだ、何もわかっていないので、全然予想できない。まぁ、風邪になったりした時に考えよう。


 まだ、どこまでできるのか限界は定かではないが、絶対に限界はある。それを探してみたいが、この力ははっきり言ってためしようがない。


 「はぁ〜、することなくなったなぁー。筋トレするしかねぇ~な」


 でも、筋トレっていっても、大抵のことはもうやってしまった。朝に腕立て、懸垂、スクワット、素振りをして、昼飯を食い、軽く休憩し、腹筋をして今だ。別にもう一回、同じことをローテーションしてもいいんだが、どうせなら他のことがしたい。


 俺はこの森で何ができるかを考える。

 今、俺には限られたことしかできない。ランニングをしたいが、目隠しのせいで自分がどこにいるのかわからなくなってしまう。印をつけている場所ならわかるのだが、その範囲はあんまり広くなく、その範囲を超えてしまうと、どこにいるのかわからなくなってしまう。これに関してはブラウンに許可を得て、はずさせてもらおう。

 他には『言葉』の力の使い方などを考えたいが、ここでそんな暴れるようなことしたら魔物がよってきてしまう。


 魔物?そうだ!魔物に見つかってしまってもいいじゃん。それなら俺の神器の特訓にもなるし、戦闘訓練にもなるじゃないか。

 だが、それには難点が何個かあることに気づく。

 1つはあの狼が集まってしまったらはっきり言って倒せるはずがない。高速移動で、ブラウンがいるところまで逃げて、やってもらうしかない。

 2つめは力の使い方を誤ってこの森を破壊しかねないってことだ。死を覚悟してしまうと、意地でも生きたいと思って何をしでかすかわからない。この森を壊したら、ブラウンに殺られてしまう。


 「くそー!もう何もできねぇじゃん!やっぱ筋トレしかねぇーなー」


 俺は腕立てからまた、筋トレを始めていく。これから何をしていけばいいのか。それを考えていると、いつの間にか日は山に消えていった。

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