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作者、弓道は全くやったことありません(..)
やってるとこ見たこともないです(..)
ウィキさんと某学校の弓道部のサイトからいろいろ引用させてもらってます
知識ないので間違ったところあると思います、すいません(/_;)
「ほえー…どこを見ても男ばっかだ‥」
「そりゃあね。ここ、男子校だから」
むさ苦しいったらないよね、ほんと。
弓道場に入って、挨拶をして袴に着替えた私たちは、練習している日暮高校弓道部を見る。
特別汗をかいてるわけじゃないのに、むさ苦しく感じちゃうのは夏のせいかな。
それとも、
「女子だ‥!女子がいる…!」
「うおー!本物だぁぁぁぁあ!」
「ああ、いい匂い…女の子の匂い‥!」
危ないにおいがプンプンするからだろうか。
「「なにあれ」」
「見ない方が懸命だと思いますよ」
サッと、双子たちの前に立った瑛太に、男子たちはわかりやすいくらい落ち込んだ。
「僕もその方がいいと思うよ」
立ちはだかる瑛太の背中からちらちらと覗き込んでいた双子の背中に声がかけられて、その声を聞いたとたんに、瑛太の眉間に珍しくしわが寄った。
振り返った先にいたのは、黒髪黒目の袴がよく似合う青年だった。
スラリとした高めの身長に、少し冷たさを感じさせる切れ長の瞳が印象的だ。
だけど冷たいと微塵も感じさせないのは、人好きしそうな笑顔と物腰柔らかな態度だからだろうか。
「「誰‥?」」
「申し遅れたね。僕は日暮高校弓道部主将の新名敬太。君たちは見たことないから1年生かな?」
にっこりと笑って自己紹介をした彼は、双子の顔を見た後に、いまだに背中しか見せていない我らが主将をちらりと見る。
「陽向も久しぶりだね。相変わらず綺麗だね」
「‥ニナも相変わらずみたいだね」
その天然タラシなところね。
そういうところが気に入らないって、旭も言ってたよ、確か。
「瑛太も久しぶりだね。元気だった?相変わらず笑顔貼り付けてるんだね」
「敬太も相変わらず猫かぶってるんですね」
フフフ、ハハハと笑顔で話しているけど、なんだろう、黒い。
同族嫌悪ってやつかなぁ、ほんと。
「ちょ、なんかすごく怖いんですけど」
「あと半年はあれ見なきゃいけないんだから慣れなよ」
私はあれ、小学校の時から見てるんだから。
もうね、ブリザード吹き荒れてんじゃないかって思うよ、あれは。
「瑛太ほどじゃないと思うんだけどなぁ」
「敬太の笑顔ほど胡散臭いものありませんよ」
「ハハ、お前のと一緒にしないでくれる?」
「お前と一緒とか死んでも嫌なんですけどね」
瑛太、口調違う。
でもっていつもより割増しで黒いんですけど。
「‥なんでもいいけど、部活始めてくれない?」
周りの子が怖がって、さっきからびくびくしてるんだけど。
「ああ、そうだね。じゃあとりあえずみんな集まってもらえる?」
私の言葉に頷いた敬太は、大きな声でそう周りに呼びかけた。
敬太の言葉に、周囲はさぁっと円をつくるように集まった。
その中には、私達の弓道部員もいて、さっき話していた2人もそこに混じっていた。
相変わらず、袴姿と容姿が合わない。
そんなことを考えていると、敬太が手をパンパンと叩いた。
「じゃあこれから霧島学院高校との合同練習会を始めます。礼!」
「「「よろしくお願いしまーす!!」」」
弓道場に大きな声が鳴り響いて、あまり経験しない合同練習会が始まった。
「じゃあ、始めに霧学の子たち的前に立ってもらえる?」
私達の学校名『霧島学院高校』を霧学と言った敬太は、私たちに笑顔を向けた。
敬太の言葉に、今まで的前にいた人たちがサッとどいていく。
その姿を見た後に、双子と帰国子女たちを見ると、緊張からか、顔が強張っていた。
「やばい、すっごい緊張する!」
「僕もです~」
笑いあいながら、どこか引きつった笑顔を見せる、久しぶりに弓を握る2人。
「‥普段の練習からそれくらい気を引き締めてほしいものですね」
はぁ、とため息をつきながら言った瑛太は、足音ひとつ立てずに的前に立った。
俯いていた顔をあげて、十数メートル先にある的を見つめる。
その姿は、いつ見ても凛々しい。
その一瞬だけ、時が止まったような、何も音が聞こえない、静かな空間が生まれる。
子どもの時から、瑛太が射る瞬間が好きだった。
バスン、という、聞きなれた音が耳に入ったのは、瑛太に魅入ってすぐだった。
周りから、ほぅ…という感嘆の声も耳に入ってきた。
「相変わらず、憎たらしいくらい正確に射るね」
なんていう、敬太からの皮肉も聞こえてきたけど。
「あんなの見せられたあとにするこっちの身にもなれっての」
たまらず、愚痴と一緒にため息をこぼした。
さっき瑛太が立った隣に立って、準備していると、その隣に1年生が並ぶ。
どうやら私と一緒に済ましてしまいたいらしい。
「‥ちなっちゃんもアランも久しぶりでしょ?ぶれない?」
隣にいるアランたちに聞けば、苦笑いを返されてしまった。
「向こうでは練習する場所がありませんから」
「確かに、」
「アーチェリーならやったんですけどね」
そう言うとアランは目の前にある的に集中した。
ピリッとした雰囲気をまとうアランは、やはり綺麗だと思う。
「陽向さん、早くしてください」
「…はいはい」
我らが主将はやはりご機嫌斜めらしい。
私は小さくため息をつくと、これ以上機嫌を損ねないためにも、目の前の的に集中した。




