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落ち着け

作者: 羽山忠

ああどうしたらいいのですか





神はなぜこのような試練を私に与えたのだ


いっそのこと眠りに沈んで全てを忘れてしまいたいが、


そうもいかない


なにせ今日のこのできで私の未来は大きく揺れ動く


焦りばかりが先行し、


思考がまったくまとまらない


しずまれ鼓動、焦るでない


人間とは自分のことすらままならん


なんと脆弱


そんな我々ごときがこの高等で深淵なる問に、


解を求めること自体が間違いなのだ


そもそも挑むことすら、


間違いであったのだ



間違ってばかり、正しいことなどわからぬまま


ここで考え込もうと解が導きだされる訳でもなく


全て机上の空論


しかし今は身じろぎすることすら


厳罰の対象となるのだ


この脳みそに正しいことは記されていない



私はこの試練を、乗り越えること


叶わぬというのか


神よ、ああなぜこのような試練を与えたもうたのだ


せめて他のものであったと考えずにはいられない


動いてくれ、私の左脳よ


動いてくれ、私の右脳よ




白紙のまま審判をまつ


まるでその純潔な白さまでもが、


私を責めたてているようだ



すまない、だが私にはこれ以上、


なにもっなにも出来ない



ただ過ぎ行く時を見守るのみ


漫然と過ぎ行く時に命が削られていくのを、


確かに感じる



私は最早諦めていた


もう目を閉じてしまいたかった






終わりを告げる鐘がなる


人々は各々の表情でその音色を聴く


苦悶の表情を安らぎに変えるもの、


溜めていた息を吐き出し安堵するもの、


絶望の隠しきれぬ顔で突っ伏すもの……


それはまさしく私であった




ああもう本当に












































テストなんて大嫌いだバカヤロー





焦りすぎ

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