(その2)創作の「プロローグ」って、どうしてますか?
みなさん、小説書いてますか。
調子はいかがですか〜♪♪
タイトルは勢いで決まるのに、
プロローグだけは、なぜか手が止まる。
――あれ、ありません?
WEB小説をたくさんの人に読んでもらうためには、
やっぱり“安心して読める形”が強いと思っています。
人気ジャンル。
王道テンプレ。
まずはそこで、
読者に「これ、いけそう」と思ってもらう。
……けど、自分には書けない(涙)
だから、別のところで抗う。
そう。
次に来るのが――
タイトルと、プロローグ。
今回は、その中でも
「プロローグ、どうしてますか?」
という話です。
そもそも、
プロローグが必要かどうか問題もありますが、
今回は“つける場合どうするか”に絞ります。
――◇――
■ WEB小説における「プロローグ」の役割
よく言われる話ですが、
WEB小説において、
最初の数行はめちゃくちゃ重要です。
・タイトルでクリックされる
・プロローグで読むかどうか決まる
極端な話――
プロローグで離脱されたら、
どんな名作でも読まれません。
第5話から神展開でも、関係ない。
なので、プロローグの役割はシンプルです。
「この物語、ちょっと気になる」
そう思わせること。
たったそれだけ。
――逆に言うと、
“全部説明しなくていい”
ここ、かなり大事だと思っています。
――◇――
■ よくある「プロローグ迷子」
たとえば、こんなパターン。
・世界観を全部説明しようとして長くなる
・設定を詰め込みすぎて重くなる
・結局、何の話か分からない
これ、全部やりました(笑)
結果はもちろん――
PVの数?
遠い目をしているAI参謀の横顔だけで、
……察してください。
読者は、
設定を知りたいんじゃなくて、
「面白いかどうか」を知りたいんですよね。
だから、
プロローグでやるべきことは一つ。
“気になる状況”を置くこと。
“続きを読みたい”と思わせること。
――◇――
■ わたしの場合は「最後に作る」
ちなみに、わたしの場合。
プロローグは最初に書きません。
だいたい――
最後に考えます。
理由はシンプルで、
プロットなし、思いつきで書いていくので、
最初から物語の全体や結末、
極端な話、
「誰が死ぬか」すら分かっていないからです。
なので、
ある程度書いて、全体像が見えてきたあとに、
「この作品のプロローグって、結局どこが一番面白い?」
これを自分に問い直します。
そこから、
・物語の1シーンを切り取る
・背景となる数年前の出来事を置く
こういった形で作ることが多いです。
――◇――
■ プロローグでやらないこと
自分の中で決めていることがあります。
それは――
“全部を説明しない”
・世界の成り立ち
・歴史
・設定の詳細
・キャラの背景
こういうものは、
本編でじわじわ出せばいい。
むしろプロローグは逆で、
「分からない部分」を残した方がいいと思っています。
・なんでこの状況?
・このキャラ何者?
・この後どうなるの?
この“引っかかり”が、
次の一話を読ませる力になる。
そう考えています。
――◇――
■ じゃあ、何を書けばいいのか?
結局ここに戻るんですが、
自分の中の答えはこれです。
「一番面白い瞬間を、先に見せる」
・強烈なセリフ
・印象的なシーン
・異常な状況
・感情が爆発している瞬間
なんでもいい。
たとえば――
・突然、俺は死んだ
・世界が二つに割れた
こういう“引っかかる一行”でもいい。
とにかく、
「おっ?」と思わせるものを置く。
それがプロローグの役割だと思っています。
――◇――
■ それでも迷うときは
……それでも、毎回迷います(笑)
そんなときは、
「もしこれが1話目だったら、読むか?」
これで判断します。
「まあ、続き読むかな」ならOK。
「別にいいかな」ならボツ。
――読者は、もっと正直なので。
――◇――
というわけで――
みなさんは、
・最初にプロローグを書く派
・あとから作る派
・そもそも書かない派
どんなスタイルでしょうか?
そして、書く場合はどんなプロローグを書きますか?
もしよければ、ぜひ教えてください。
――
あとですね。
ヒマな方だけ……
いや、
迷える自分に手を差し伸べてくれる
天使のような方がいれば……!
今、
過去作をブラッシュアップして、
更新している作品があるのですが、
そのプロローグで相当迷っています。
以下に2パターン貼りますので、
どちらが良いか、感想をいただけると嬉しいです。
パターン1:今回新しく作ったもの
パターン2:以前のままのもの
ちなみに、うちのAI評価は『パターン2』でした。
・タイトル:
『血塗れ湖畔が嗤う』
・サブタイトル:
戦国時代から届いたのは――
三十人、二十五時間、朝を迎えられるのは何人だ
・ジャンル:歴史ミステリー&パニックホラー
――◇―― ――◇―― ――◇―― ――◇――
◆パターン1(モキュメントホラー風の実写描写)
✦✦✦ 【プロローグ / Prologue】✦✦✦
――記録映像。
◆◇◆◇◆
昭和61年7月20日。
ナレーション
「三か月前、諏訪湖の中央湖底において、
異様な構造物が発見された」
――映像:濁った湖水に、直方体の巨石が沈む。
――字幕:《調査第1日目・水深18m》
ナレーション
「一見、それは自然の岩塊にすぎない。
だが、水中カメラが照らし出したその表面には――
四つ並んだ菱形の模様が浮かび上がっていた」
――クローズアップ。
――字幕:《武田家家紋「四つ割菱」に酷似》
調査員 (オフマイク)
『石箱です!
……神童博士の想定通り、
間違いありません』
――◇――
《調査報告書・抜粋》
構造名称:諏訪湖底 石箱構造物
発見者:跡見大学 神童時貞教授チーム
ナレーション (朗読調)
「外箱――第1層、大型石箱。
横幅12.36メートル、
奥行20メートル、
高さ3.50メートル。
そのサイズは、小型のビルに匹敵する。
一枚岩をくり抜いた直方体で、
上蓋の中央に直径2メートルの穴。
接合部はなく、高度な石工技術を示す」
「さらに、
ミューオン透視解析によって――
内部にもう一層、
直方体の箱型構造物が存在することが確認された。
縦横7.5メートル四方、高さ2.8メートル。
外箱の内部に密着して収められていて、動かない。
外蓋の穴から覗く内蓋部分は“脆い石”で造られている」
「ただし、その内部については、いまだ不明。
意図的な二重構造――
“何かを封じたものではないか”との見解も出ている」
――◇――
――映像:地元新聞の見出し。
ざわつく住民インタビュー。
ナレーション
「“信玄の財宝だ”
“いや、信玄を葬った石櫃だ”――地元は騒然となった。
メディアも動き、
テレビ局・チャンネル9は特番制作を決定。
特番は、人気レポーター・白鳥碧に託された」
*
一年後――
石箱は、引き上げられる。
それが、
湖が五百年かけて隠し続けてきたものなのか。
そして、
その行為が惨劇の始まりになることを――
いまは、まだ、だれも知る由はなかった。
◆◇◆◇◆
==========================
◆パターン2(物語が佳境に入る直前シーン)
<<<プロローグ>>>
――夜半。
諏訪湖畔の作業現場、その片隅。
仮設トイレのドアが、
**きぃ……**と軋んだ音を立てて開いた。
中から現れたのは、
作業ズボンに、
晒を巻いた巨体の男だった。
冷えた夜気。
静まり返った湖。
見上げれば、
昨日の雨が嘘のように、
諏訪湖の空には満天の星が広がっていた。
そして、その湖畔には――
引き上げられた“石箱”があった。
五百年前のものだという、巨大な石の塊。
男はあくびを噛み殺しながら、
そちらへ歩き出す。
――その時だった。
足元で、何かを踏んだ。
「……ん?」
ぐらりと体勢を崩す。
暗がりに転がる、黒くて丸いもの。
石かと思った。
つま先で、軽く転がす。
ぬるり、とした感触。
ころん、と転がったそれを、
月明かりが照らした。
――顔だった。
人間の頭だった。
「うぇっ……!」
思わず後ずさる。
その足が、何かに引っかかった。
尻もちをつく。
――グチャ。
尻の下。
嫌な音。
慌てて、辺りを見渡す。
その先。
二つの影が横たわっていた。
「二つ?」
恐る恐る、尻の下へ手を伸ばす。
掴んだのは――人間の頭髪だった。
「……っ!」
男は跳ね起きる。
足元の二つの影。
警官の制服。
そして――
首が、無い。
理解した瞬間、背筋が凍る。
男は、首の無い腰に手をやった。
ホルスター。
革紐が、指に絡む。
外れない。
もう一度。
指先が、震える。
外れない。
お読みいただき、ありがとうございます。
もし今回の内容が少しでも刺さった方は、
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『創作の「最初の一歩」って、どうしてますか?』
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