第六幕恨み
木々の隙間からかすかに日の光が差し込む朝…
ニアは…何か柔らかい物を触った感触で目が覚める
(ムニュ?…)
僕は手から伝わった感触をそう心で思った
その感触はまるで柔らかい肉を揉んでいるような感触だった
そしてニアはゆっくりと目を開けるするとそこには
大体140cm位の大体フィムと同じ位で
年齢も同じくらいの全裸の女の子の二人の上で
寝ていたみたいで大慌てで少し距離をとった
すると二人の女の子が起きた
「おはようございますお嬢様」
その女の子がムクッと起き上がり笑みを浮かべて言う
だがニアには心あたりがないこの子達が一体誰なのか
わからないでいた
そして昨日のことを思い出そうとする
すると
「おはようニア…えっ」
挨拶をしながら女の子達を見て驚くクロード
「どうしたんです?そんなに驚いて」
起きた女の子が言うともう一人の女の子が起きた
「ふぅあ-よく寝た!おはようございますお嬢様」
もう一人の女の子も寝起きの顔でそう言う
「あれお姉ちゃん何なのその顔!まるで人間みたい」
「それは貴女もよ」
女の子達の会話を聞いて
(この距離感はもしかして)
そう心で思ったそして
「お前達もしかしてヒガンとキキョウか?」
僕がそう聞くと
「何言ってるんですか?どっからどう見ても私彼岸
じゃないですかぁ」
「そして私キキョウです」
二人がそう言ったことが逆に僕を混乱させる
「この村にきた時は名前なかったよな
おいニアお前まさか“名付け”してないだろうな」
クロードはニアに詰めよりそう言うと昨日のことを思い出し
「えぇ-と呼びにくいと思ってよかれと思って名付けしました」
僕は上の空で言うそして背中は謎の汗でグチョリと湿っていた
そこに
「クロード伯父さんニアおはよう」
僕とクロードに元気よく挨拶するエルフが近付いてきた
その声の主クレアであったそして後ろからノエルソフィアフィム
と続々くる
しかもフィムは昨日のボロボロの布の服ではなく
雷鳴色のメイド服をきていた
「どうしたの?ってえー」
クレアがそれを見るなり驚く
そしてノエルとソフィアもそれを見るなり驚くただひとりをのぞいて
それはフィムだった
「あらヒガンとキキョウおはよう
お嬢様が上に乗ってさぞやよく眠れたのね、」
フィムは不機嫌そうにそして嫌みたっぷりにそう言う
「コラコラフィムそう言うことは言わないの仲間なんだから」
僕がそうなだめると
「申し訳ございませんお嬢様」
フィムは僕に向かってそう言う
するとソフィアがとんでもない事を言う
「ねぇニアの一番の配下は誰なの?」
ソフィアのこの発言で少しだけ場が氷そして
「それはもちろん私です」
三人はいきぴったりに言うがフィムはヒガンを
ヒガンはキキョウをキキョウはフィムを睨み付ける
「あらヒガンあなたいつお嬢様の一番の配下になったのかしら
お嬢様の一番の配下にふさわしいのはこの私だから
ここは譲りなさい」
フィムが嫌みたっぷりにそして上から目線でそう言う
それに腹が立ったヒガンが
「あらフィムあなたこそいつお嬢様の一番の配下になったのかしら
お嬢様の一番の配下は私だからキキョウあなたにも譲らないわ」
ヒガンが嫌みたっぷりに言うとフィムは怒りが沸々と煮えくり返ってた
「お姉ちゃんこそいつお嬢様の一番の配下になったの
お嬢様の一番の配下は私だから
フィムにもお姉ちゃんにも絶対譲らないから」
キキョウがそう宣言する
それを聞いてフィムとヒガンの怒りがピークに達して
フィムとヒガンとキキョウの三人の取っ組み合いの喧嘩が始まった
「ソフィアまた余計なこと言って全く…止めなくて良いの?」
ノエルがソフィアの頭にげんこつを落としながらそう言い
「はぁ仕方ないほら三人とも喧嘩しないの」
僕がそう言って三人をなだめる
「じゃあお嬢様にとっての一番の配下誰なんですか?」
三人が同時にそう聞く
「えー…それは三人ともだよ」
僕がそう言うと三人は頬を膨らませて
「お嬢様のおたんこなす」
三人はそう言ってまた取っ組み合いの喧嘩を再開させる
(えーどうして僕が言われなきゃいけないの)
僕はそう心で思った
すると後ろから一人の女性が三人に近づきげんこつを落とした
三人は頭を抱えてその場に座り込む
その女性の正体はアレンだった
「もぉー朝から騒がしいな」
アレンがそう言う
「クレアこの子達の服を用意してあげて」
アレンはそう続けて言う
「じゃあ行こっか?」
クレアがそう言うと
「それには及びません」
ヒガンがそう言うと
するとヒガンの影がヒガンを包みこみそして包んでいた影が
霧散すると口には口当て首にはマフラー体にはピッチピッチの
全身タイツを身にまとったヒガンがいた
そしてその全てが影と同じ真っ黒だった
そしてキキョウも見よう見まねでやるとヒガン同様の格好になった
そしてキキョウの格好もヒガン同様真っ黒だった
「うーんダメ」
クレアはそう言ってクレアはヒガンとキキョウを連れて行こうとする
二人はものすごく抵抗しているそれを見てフィムが
「二人とも行ってきな大丈夫お嬢様は私がお守りするから
足手まといだからささっと行な特にヒガンあなたじゃあめだから」
そうフィムは言っているが心の中では
(これでお嬢様を一人占めできる)
そう思っておりその場にいる誰もがそう思っていると感じていた
「後で覚えておきなさいよフィム」
何故かフィムを目の敵にするヒガン
「フフ返り討ちにしてあげる」
一方フィムもヒガンを目の敵にしていた
そしてヒガンとキキョウがクレアに引きずられて連れていかれた…
そして僕はふと森に生えてる木々を見つめる
その木は幹は太くそしてその木はクロード背を遥かに越えていたそして
「クロードさんこの木は何?」
僕はそう聞くと
「あぁーこれかこれはログウッドて言うんだそしてこの村の家は
全部この木でできてるんだそれにこの木ちょっと特殊なんだ」
クロードはそう言うとニアが見ていた木の剥けていた木の皮を剥いた
するとクロードはその木に「魔法力」を流した
するとクロードが剥いた部分がみるみるうちに治っていく
「こんな感じで「魔法力」を流せば切り株の状態でも
再生するんだけどこの森常時「魔法力」が流れているからすぐに
再生するんだよ」
それを聞いてニアはある事を思いつき
「フィムそこにある石を3つ並べて」
僕がそう指示するとフィムは近くにあった石を3つ僕の前に並べた
するとニアは親指を噛んで血を出し
先ほど並べた3つの石の前の影に振りかけた
「出てきて黒子ゲッコー」
僕がそう言うと先ほど血を振りかけた3つの石の影から
歌舞伎の黒子のような服を着たもの達が現れた
だがその姿は明らかに人の姿ではなかった
「黒子ゲッコーこの木を使って家を建てて」
僕がそう言うと黒子ゲッコー達は一礼する
「あっそうだ少し指定すると風呂は作って」
僕は追加でそう指示する…
「ちょっと昨日の湖で顔洗ってくるよ」
僕がそう言うと
「お供します」
フィムが地面に膝をつきそう言って着いていこうとする
「一人で行きたいからお供はいらない」
僕はそう言うとフィムは少し悲しい表情を浮かべる
「大丈夫だからすぐに戻ってくるから」
僕はそう言って森に消えていく…
そして昨日ルサルカと出会った湖についた
そして昨日湖に入れたビー玉サイズの水晶玉を探す
するとすぐに探していた水晶玉が見つかりそれを湖から取り出す
そして腰にある袋に入れる
そして当初の目的の顔を洗い
村に戻ろうと後ろを向こうとした次の瞬間
背後から剣をつきつけられた
「動くな!おい!金目のものを出しな」
女性のような高い声をした何者かがそう言う
「あんたは?」
僕がそう言うと
「しゃべるな!いいから金目のものその袋から出せ」
女性の高い声をした何者かがそう言って剣を僕の首に近付ける
僕はふと湖を見るするとそこには僕に剣をつきつける
ボロボロの布を身にまとった少女がいた
「何をしてる早く出せ!」
少女はそう言って催促する
するとその少女の後ろに3つの人影が湖に映し出された
「おい!あなたお嬢様に何をしてる?」
その人影の一人が語気を荒らげそう言うその声の主はフィムだった
そしてフィムの両脇にはヒガンとキキョウがいた
ヒガンは右手をキキョウは左手の爪を伸ばしその爪を首につきつける
その爪は鋭く鋭利で毒々しい色をしていた
フィムは手に入れたリルグの剣を少女のうなじに剣をつきつける
少女は三人の冷たく鋭い殺気で身を振るわせる
そして身を振るわせながら剣を地面に置く
そしてニアが立ち上がる
すると三人は何のためらいなく剣をつきつけた少女を殺そうとする
「止めな三人とも」
僕はそう言うと三人はあと少しのところで止めた
「何故ですか?この者はお嬢様を傷つけようとしたんですよ」
フィムがそう言うと
「良いから武器をしまって」
僕がそう言うとフィムは剣を鞘におさめヒガンとキキョウは爪を
元のサイズに戻す
「一旦村に戻ろう君もきな」
僕がそう言うと
「お嬢様に何かしたら即座に切るからね」
フィムがそう言うと少女は静かにうなずく…
そして村に戻ると目の前にクロードがいた
「クロードさんちょっと落ち着いて話せる場所ない?」
僕がクロードにそう聞くと
「どうしたの?急に」
クロードが僕にそう言うと僕は後ろをさし
「実は…」
僕が理由を言おうとしたら森から一人の少女が出てきた
「人間!」
クロードがそう言って身構える
「ちょっと待って話を聞きたいの」
僕がそう言うと
「わかった!用意するよただし俺も混ぜろ」
クロードがそう言うと
「着いてきな」
そう言う
そして僕達はクロードに着いていくとそこには一つの家があった
そこはクロードの家だった
そしてクロードの家の一室で話を聞くことになった
「で何故僕を襲ったの?」
僕がそう聞くと
「実は…」
少女は教えてくれた…
少女の名はスカレアという
そして少女は数年前に拐われた親友をやっきになって探していた
そして最近ある情報筋から誘拐犯が誰だか分かり
犯人を問い詰めるとある貴族に頼まれたということが分かり
さらに問い詰めるとその貴族の名前まではいて
そしてその貴族の屋敷を襲撃しようと森にいたら
小鬼に襲われ無念にも捕まり
牢屋に入れられ
そしてその貴族にさげわたされ
「隷属の首輪」をはめられ
そして見せしめのために手枷をした状態で街を歩かされた
だがその中の一人が兵士の剣を盗んでこの子を逃がしたらしい
すると少女が土下座をして
「お願いです私の親友達を助けてください」
スカレアは泣きながら言うと
「図々しいにもほどが…」
フィムがそう言おうとしたのを僕が止めた
「一つ聞きたい何故自分で助けようとしない?」
僕がそう聞くと泣きながら
「助けたいです!でも私の力じゃあ助けることができない
もし力が手にはいるなら外道にも落ちてもいい」
スカレアが泣きながら言うと
「もしも力が手にはいるならどんな外道にも落ちるっていったね」
僕がそう聞くとスカレアは泣きながらうなずく
「もしできるって言ったらどうする?」
僕がスカレアの近くでしゃがんで聞くと
「あなたに忠誠を誓う」
スカレアは涙をふきそう言うと
「わかった君に力をあげるよ」
僕がそう言うと親指をまた噛み血を出した
そしてそれをスカレアに飲ませた
するとスカレアの体が少しずつ変化していく
そして完全に変化が終わるとそこには
淡い紅色をして鋭い牙と爪が生えて
その顔はニアの怪人の姿に似ているが
眼光が鋭く
その姿はまるで血に飢えたイタチザメのようだった…
ニアがスカレアを怪人化させてるその裏で
ある国の王室に一人の男が慌てた様子で入ってきた
そして玉座には一人の女性がいた
その表情は怒りに満ちていた
「私が何を言いたいかわかっているね!」
女性が冷徹にそう言うと
「はい」
男は怯えて言う
「はぁー過ぎたことは仕方ないだが自分を不始末は自分でつけろ」
玉座に座る女性は呆れた様子でため息交じりにそう言う
そして男はゆっくりと下がり王室を去る
すると玉座に座る女性の隣にいた騎士の鎧を着た女性が
「計画通りですか?」
そう玉座に座る女性に聞くと
「ええ!あの男が滅ぶのもそう遠くないわ」
玉座に座る女性が不気味に笑いそう言う…
一方その夜ある領主の屋敷では
「チクショウ!あの小娘め!この俺を舐めやがって」
男はそう言って押さえられない怒りを物に当たって発散する
するとこれを静かに見ていた側近とおぼしき男が
「領主様落ち着いてください」
側近とおぼしき男がそう言うと
「これが落ち着いていられるか!あの小娘から叱責されたのだぞ
おい!逃げた女の行方はまだわからないのか!?」
領主は語気を荒らげて側近の男に聞くと
「はい!街中を探しておりますが未だ発見にはいたっておりません
申し訳ありません」
側近の男は深くお辞儀をして報告をするすると
「何をやってるんだ!全く使えないなぁ」
領主は側近に叱責すると
「実は有力な情報がありまして」
側近の男がそう言うと
「何だその有力な情報って?」
領主は側近にそう聞くと
「はい!実は逃げた女は「エルクルミア王国」と我が国にまたがる
ログウッドの森に逃げたという情報が入りお伝えしようと思ました」
側近の男がそう言うと領主は
「そうか!よく知らせてくれた!」
領主が側近の男に感謝すると
「もったいないお言葉!ありがとうございます」
側近の男は一礼しそう言う
「よし急ぎ兵の準備をしろ!あと小鬼達も連れていく!朝には出発だ」
領主が側近にそう命令する
「みておれあの小娘め!いつかお前を玉座から引きずり下ろして
仲間の目の前で壊してやる」
領主が不適に笑みを浮かべそう言う
領主には玉座に座る女性が仲間の目の前で壊れていく様が
目にうかんでいる
だが側近の男は黙ってその場をあとにし廊下で
「フフフ!あなたは我が主の計画とも知らずに可愛そうだ事
フフフ!明日が楽しみだ」
側近の男はさっきまでいた部屋を見てそう言って歩きだ