7話
荷馬車を走らせ暫くするとキル達は町の門前まで辿りついた。
「久々に町にきたが想像してたより大きいな」
「全くお前はどこの田舎からきたんだか」
キルの一言にガインは苦笑しながら言った。
門の前にはニ人の兵士が立っていた。
「身分証を拝見しよう」
どうやら町に入るには犯罪者を町に入れない為に身分証を見せる事になっているらしい。
三人が身分証を見せる中キルは困っていた。
身分証が必要だなんて知らなかったがこれはまずいんじゃないか?
多分俺は犯罪者扱いされてるだろうが、ここまできたら素直に従うか。
「身分証は持ってないんだが」
「それでしたらこちらの水晶に手を置いて下さい、その後仮身分証を発行します」
兵士の人が教えてくれキルは水晶に手を乗せた。
「なっなんだこれは...こんなに水晶が黒く染まる事なんて今までなかったのに」
兵士は水晶を見て驚いたがすぐに対応した。
「貴様は何者だ!この色から重罪人と判明した!」
「えっ?なになに?キル君犯罪者だったの?」
リーネは少し困惑しながらも武器を構えた。
ガインは額に汗を垂らしながら武器を構えたが何かを考えてるみたいだ。
やはり面倒事になったか。
嫌な感じはあったけどさ。
なんだ?こんな水晶見たこと無いし重罪人呼ばわりとかガインにはもう完全バレたな。
この犯罪歴を調べる水晶は八十年程前に使用され始め、黒に近い程犯罪の度合いがわかる。
キルは森にいた為知らなくて当然だった。
「はぁ普通の旅はここまでか。
森を出てまだそんなに時間経っていないんだがな。
兵士達も俺の所に向かってきてるしな」
いつの間に連絡を入れたのか奥から兵士団が向かってくるのが見え始めた。