オッサンの日常
この物語はウルトラロースペックなダメオッサンとそのオッサンをダメにした悪魔の平々凡々な日常の物語です。
30歳、無職、童貞、負の三拍子が揃った男。
それが僕、清水裕太だ。
僕は最近気づいたことがある。
と言ってもそれはとても感覚的で、きっと数値では計れない物だと思う。
だけど、僕はその「感覚」こそが大事なんだと思う。
僕がそのことに気づくのは少し前のことだ。
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今日も僕はいつも通り、外に出ずに部屋の中でパソコンを使って某掲示板サイトにて熱い討論を繰り広げていた。
討論の内容は非常に下らない物だ。女性の「胸」と「尻」。どちらに魅力を感じるかというものだ。下らない、実に下らないことだと今では思う。
当時の僕の生活は三代欲求そのものだ。
食べて、アダルトなサイトを見て、眠る。
それ以外はパソコンでネットサーフィンという何とも贅沢な生活だ。
そんな生活を続ける内に僕は思った。
まるで「子供の頃の世界」を失ったようだと。
あの頃は日常の些細なことに一喜一憂し、なんでもないことで幸せを噛みしめ、そんな生活がいつまでも続くと思っていた。むしろ大人になれば世界は広がる。そう信じていた。
あの日までは
あの日、奴が全てをぶっ壊した。
更新は多分、二日に一回くらいです。