8話:旅立ち
この1ヶ月、平和だった。
まず、俺以外の男子陣の龍峰と千里と朝倉は、騎士団の皆さんと訓練をしていた。廊下で見かけると騎士団の人と良く喋ってるのを見る。特に、龍峰は貴族の令嬢に声を掛けられまくっていた。千里と朝倉は、それを苦笑していた。
くそ、リア充爆発しろ!
そして、女子は王宮魔導師と魔法について学んでいた。白雪はその大和撫子みたいな見た目で男達に声を掛けられていた。神楽坂は、無口だから、声を掛けられても無視していた。
最後に、俺だが俺はずっと自由都市リベルテ図書館に篭っていた。篭ってなかった時間は全てスキルの検証に使っていた。
そして、図書館で、色々と調べてわかったことが幾つかあったので時間無駄じゃなかった。まずは、異世界に帰ることは、前例になかったこと、そして、この国以外のこと。
俺は、この国を出ることをすでに決めていて、冒険者になってとりあえず、迷宮都市ラビラントに行くことを決める。
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今日が返事をする日の前日だ。
俺達は、一つの部屋に集まって、明日どう答えるか決める。
「俺は、勇者としてこの世界を救いたい!だから、俺と一緒に世界を救ってくれないか?」
龍峰はそう言って、頼んできた。
「いいぜ、俺もこの世界気に入ったし」
千里がそう言って、朝倉も同じ意見なのか頷いていた。
「私達も協力します。」
白雪と神楽坂も協力すると言った。
そして、みんなは、俺の方を見た。
「すまんが、俺は協力しない。」
「何でだ。」
「俺はこの世界を見て回る方が楽しそうだからだ。」
「なら、俺は止めない。気が向いたら、協力してくれ。」
「気が向いたらな。」
俺はそう言って部屋を出て、自分の部屋に戻った。
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返答をするためにまたみんなで国王の目の前にいる。
「では、そなた等の答えを聞かせてくれ。」
「八雲君以外は、協力します。」
龍峰が代表して言ってくれた。
「八雲よ、なぜ協力してくれぬ?」
「俺は、この世界を周って見て自分の目で色々と見て来たいです。」
「そなたが言いたい事は、わかった。そなたがそうしたいのであれば、すれば良い。」
「ありがとうございます。」
その後、解散した。俺は自分の部屋に戻って、旅の準備をして城の出口に向かった。城の出口には、他のみんながいた。
「八雲、ここに戻って来たら挨拶しに来いよ。」
「じゃな」
「元気にしてろよ。」
「また、来てね。」
「さようなら。」
「また、お尋ねに来てください。」
みんなはそう言って見送ってくれた。
「じゃな、みんな」