表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
BORDER:ARRIVE ~絶対少女と不可視の境界~  作者: GAND-RED
ROG:4/この狂った世に終止符を
97/113

ACT:4-4/レッドスケール・マイワールド

赤い劇場で赤い椅子に座って、赤が9割を占める映像を眺めていた。

犠牲となったヒトの赤か、ココロが流した紅か。何を示しているのか、ボクには分からない。分かりたくもない。


そうだ。ボクは、バケモノなんかじゃない。人間の一人さえも殺せない、ただの臆病者だ。心底憎んでいた父親も、千絋に「親殺しのバケモノ」と言われるのが怖くてジギーに殺してもらった。彼(女性的な一面をあれから見る事がなかったので、男と考える事にした)にやらせた行為が積み重なり、それと同じ大きさの善行をやってのけたボクを混ぜた結果……世間の言う「絶対王(バケモノ)としてのボク」がいると言う訳だ。そんなモノになんか、なりたくもないのに。

こんな力も持ちたくて持ったんじゃない。時間を止められても、未来を見る事が出来たとしても、千絋との距離は一向に縮まらない。それどころか、彼女のココロは自分より弱い時紅に傾いている。

「ボクなら、一生側にいてあげられるのに」

呟いた言葉が耳に入る事はなかった。

この空間には音と言うモノがない。赤色だけを楽しみたいのであれば最適な空間だ。最も、そんなおかしな考えのバーサーカーがいるのか疑問だけど。

……赤は人を昂らせる色と言うけど、赤にまみれたここはやけに落ち着く。それは多分、この劇場から離れられない事を知っているからだろう。自分で言うのもなんだけど、ボクは環境への適応力がそれなりに高いのだ。

ここで無声映画を眺める事なんか、2回目になればもう慣れていた。

「ほう、こんな所にいたのか」

音がないハズの空間に、ハスキーな声と靴音が響く。

「なっ……」

「隣、いいか」

声の主はそう言いつつも隣の席に座る。赤と青の目、先に行くにつれて黒くなる白い髪、左右非対称な袖のコート、一言で言うなら「特徴的の集まり」。

……ボクをそのまま大きくした様な姿だった。

「やぁ、境の巫女よ。私と会うのは初めてだったかな」

驚きのあまり声が出なかった。……いや、口はさっき動いていた。動いても聞こえないんだった。

「自己紹介を必要としているらしいな、私の名前は黒徒。まぁ、お前と同じ名前だ。そしてこの世界、つまりお前の主である」

……環境への適応力はあるけど、こんな状況への適応力はない。

目の前に自分とそっくりな女の人がいて、ここの理なんて無かったかの様に話し掛けてきて、しかも世界の主などと言っている。

こんな状況をすんなり飲み込める方がおかしいだろう。

「……で、ボクに何の用があってここに……」

ボクには聴こえていなくても相手には聴こえている様で、ふっと笑った。

「重要な事を伝えたかったのだよ。……お前は、この後ココロが壊れてもおかしくない様な事をいくつも経験する。そして私の目によるとお前は最後に負けて死ぬ。次にお前が死ぬと、今度こそこの世界は破滅を迎える」

「ちょっと待ってよ、ボクが死ぬって」

「『世界を壊す者』がここにも来ているのだ。奴はお前をしつこく狙うあまり、とうとう輪廻転生の理を自由に捻じ曲げる力を得た」

「は、はぁ……」

そんな事を言われても現実味が無さ過ぎる、と思うボクの気持ちを、果たしてこの人は理解しているんだろうか。

いきなり自分がこの世界そのものだとか何とか言われても、そう簡単に信じられるモノじゃない。

「……最後に言っておく、よく聞いておけ。お前が望むのであれば、この世界に起こりうるあらゆる事象はお前に味方するだろう。

お前は、『奇跡でさえ創れる存在』なのだから。

__ではな」

彼女は話すだけ話すと席を立ち、どこかへ消えてしまった。後を追い掛けようとしても、ボクは動く事さえ出来ない。


……なるほど、最後に言っていた事は嘘ではないらしかった。

ボクは、バケモノになる事を望まない。

最後の方なーんかどっかで見た事ある台詞だなと思ったらFFCCRoFでした。FFCCのDSシリーズ大好きです、両方死ぬほどやり込んだ記憶があります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ