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BORDER:ARRIVE ~絶対少女と不可視の境界~  作者: GAND-RED
ROG:4/この狂った世に終止符を
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ACT:FINAL/『復讐者X』

血を流しながら、時紅は後ろに倒れる。

ボクはただ、茫然と立ち尽くす事しか出来なかった。

「時紅!!」

千絋が駆け寄ろうとする。

そこに死目が回り込み、首元に何かを打ち込む。

「なっ……」

千絋は彼の後を追う様にゆっくりと倒れた。

死目はこちらを向いて喉の奥で笑う。

「ざーんねん☆劇薬を打ち込んだから、これで彼女は二度と笑わないし目を覚ます事もないよ★」


瞬間、全身の毛が逆立ち、血が沸騰する感覚を覚える。

殺す。頭の中はそれで埋め尽くされていた。

「__アンタって奴はああああッッ!!」

全力で左ストレートを放とうとした時、有り得ない事が起きた。

死目の頭が、ハンマーで思いきり潰される。


「ようクロト。殺したい奴を殺せない気持ちはどうよ?」

惨い姿で前のめりに倒れた死目の後ろには、異様な姿をした咲がいた。

「何で……咲がここに……?」

左半身には何も異常が無かった。

ただ、右半身の骨が透けて見え、炎の様に揺らめいていた。左目は結晶で覆われ、禍々しいオーラを放っている。


「何でって、決まってんだろうが。

__お前を殺しにきたんだよッ!!」

何の光もなかった咲の目におぞましいほどの憎悪が灯る。

カーシェストを一回転させ、槍になった部分を突き出してボクを貫こうとした。

「咲……!?」

「ああ、あんたはこの世界のクロトだったか。なら、殺される理由を聞かせてやる。

……お前はな、あっしの檜を665回も殺してんだよ」


ボクを睨みつけ、咲は吐き捨てる様にそう告げた。

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