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アキホVS邪帝

 夏芽は、攻撃されない内に、障害物の裏に隠れて急いでその手紙を開いた。

 すると、その手紙は、フリーニャが書き残したメモ書きだった。

 細々とした弱々しい字で、ローリアに向けてのメッセージが書かれていた。

 「アキホ、ちょっと邪帝の気を引いてくれない?私、ちょっとやりたいことがあるの?」

 夏芽の言葉を聞いて、アキホは一瞬首を傾げたが、夏芽の何かを訴えるその目に惹かれて、首を縦に振った。

 そして、アキホは邪帝の方をちらっと見て、歯を出してニカッと笑った。

 「ひっ。一発で仕留められないなんて大したことないな!!邪帝も所詮ただの邪鬼と変わらねーな!!」

 アキホが挑発すると、邪帝は、アキホをロックオンして、杖で波動を作り出した。

 「アキホさん、なかなか強気ですね~。私のことをそんなに馬鹿にできるならさぞお強い方なんでしょうねえ。以前は直接対決していませんでしたからねえ。ここで決着をつけてあげましょう。ほほほほ」

 すると、杖の上に作っていた波動は、邪帝の笑い声とともに赤く濁った色に変色していった。

 「ははは、どうですか?この人間の汚れた血の色は!あなたを倒すのにぴったりではないでしょうかあああ!」

 邪帝はそう言って、杖にためていた波動をアキホに向かって放った。

 しかし、アキホは、側転をしながらその波動を軽々と避けた。

 「甘い!」

 そして、すっと立ち上がって、宙に舞って足を振り、空気の波動を邪帝に向かって放った。

 その波動は、邪帝の体に向かって一直線だったが、邪帝は、杖をその波動に当ててその波動をアキホの方に跳ね返した。

 「おっと、危ないっ!」

 アキホは、足を広げて逆立ちし、反射された波動を避けた。

 その波動は、食事の乗っていた机に当たり、ガッシャーーーンと激しい音がなった。

 「ふふふふふ。お残しはいけませんよお。アキホさん。私もお残ししないようにアキホさんのことを骨の髄までボコボコにして差し上げましょう。もうお遊びはここまでです。ここからは本気の一騎打ちですよ。かかってきなさい!」

 邪帝はそう言うと、紫色のドクロから、赤紫色のオーラを放ち、頭蓋骨に赤色の紋章が浮かび上がった。

 そして、「うわああああぁぁぁ」といううめき声とともに生ぬるい赤色の風がアキホを襲った。

 アキホは、その風に当たらないように両腕で顔を隠したが、その風は生ぬるいだけでなく、強烈な腐卵臭匂いがした。

 「まずい、前が見えない。風で、目がっ、目がっ!」 

 アキホが、腕で目を塞いでいてると、アキホの目の前に邪帝が、高速で飛んできた。 

 「まずいっ!」

 「死んでいただきましょうううう!!」

 邪帝は、真っ赤に染めた杖をアキホの体に当て付けようとした時、黄金の輝きが邪帝の体を吹き飛ばした。

 「遅くなっちゃって、、、ごめんね」

 そこには、片手剣を構えたEカップの夏芽が立っていた。

 「お、お前は、全盛期のローリア、、」

 邪帝は、おそるおそる夏芽の方を見ていた。

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