2022年01月 寿々喜節句 さまFJ②
気が付けば1月中旬になってしまった。
まだまだ締め切りは遠いけどそろそろ作らなくっちゃあな。ほっとくと絶対やらないから。
アイデアは全くまとまっていないが、やってるうちに何とかなるだろうと、CDケースをスキャナーで読み込んでイラストを載せてみることにした。行き当たりばったりとも言う。で、やっぱり「ガイ節句」は裏面っぽいからベストアルバム1枚にまとめよう。
ベストアルバム表
ベストアルバム裏
裏はともかく表面のホワイトスペースが問題だ。とりあえず完成イメージを掴むために「イラストレーター」に移して文字を載せてみよう。こういうレイアウトなんかの作業はイラストレーターが向いている。んで、ダメだったらしょうがない。このアイデアはキッパリ諦める。
寿々喜節句文字
文字はね、なんとなく組んでいるうちに出来上がった。もともと「節」だけ四角で囲って傾けるつもりだったけど、とりあえず全部四角の中に入れた。文字は四角の枠からハミ出すくらいにする。文字として読めなくってもいい。柄だと思ったら実は文字、くらいの感覚で、色も当然目立たないものにする。で、その上にタイトルを載せてみようか。
アルバム表文字組み
アルバム裏文字組み
おや? なんかうまくいきそうじゃない。しかも収録作品を12個くらい選ぼうと思ったら、ちょうどレビューが書かれた作品が12作あるじゃないか。なんてミラクル! もうベストアルバムつくることに決定だ。じゃあフォトショップを使って本格的に描いていこうか。先ずはギャル節句から。
下絵の上にレイヤーを重ねて主要な線をなぞっていくんだけど、描いてみると思ったよりギターが歪んでて修正を余儀なくされる。やっぱりいい加減に描いちゃあいけないね。別レイヤーに赤線でガイドを描いて修正する。
ギター修正
もうヤダ、ギターのブリッジなんて描きたくない。
お前のことだよ!
ついでにギャル節句の胴が短すぎるような気がしたので、これも修正。どうもね、ダブルのライダースが腰の位置を錯覚させるんだよね。
ギャル節句修正
こうして5時間かけて線画が出来上がった。5時間!? 下書きは5分で描いたのに! ちゃんとするってことはとてもめんどくさいことなんだよね。
ギャル節句線画
ここから色を塗っていこう。まずは下地。
ギャル節句ベタ塗り
いいね、どんどん塗っていこう。次は陰影部分。今回は青系、赤系、緑系の3色で色を付けた。
陰影青系
陰影赤系
陰影緑系
色の組み合わせが光の3原色になってるけど、たまたまであって考えているわけではない。色塗りは感覚、でも、苦手。
陰影のみ重ね合わせ
同じように塗っているけど、手描きだからどうしたって少しずつ違ってくる。でもそれがムラになって複雑な色味ができあがる、はず。そうでしょ? そうだと言って!? じゃあ下地と重ねてみるよ。
ギャル節句完成
今度はバックを作っていく。ステージっぽくしたいけどどうするかなあ。文字の関係で上の方は黒くしたいからとりあえず黒~灰色のグラデーションで塗って文字を入れてみる。ついでに全体のバランスを考えて下側にも文字を入れるよ。
背景作成
バックにはバックバンド描こうと思ってたけど、めんどくさいからスポットライトだけ光らせてごまかそう。
背景スポットライト
あれ? なんかステージというより夜の街になってない? 夜の女、節句寿々喜。なんか闇に溶け込んじゃってるんだよなあ。じゃあ袋文字みたいにさ、キャラクターのまわりをホワイトで囲ってみようか。
ギャル節句後光射す
うぷぷ、袋文字ならぬ袋節句。これでだいぶキャラが浮き立った。でもまだちょっと画面右下がさびしいかなあ、じゃあ代表作を3つばかりリボンをつけて入れてみようかな、いやその前に初回限定版にしよう! やっぱさ、初回限定でしょ、買うならさ。これもイラストレーターでシールを作る。
ついでにワンポイントアクセントとして、裏面の文字組みでなんとなく書いた「SUZUKI SEKKU」のロゴも入れてみよう。
初回限定と名前ロゴ
このリサイクルマーク、完コピしてもいいんだけど、おふざけでこういった公式の何かを完コピするのって抵抗があるから、なんとなく似ている別物として描くよ。そして初回限定特典のパクチーとMOGUMOGU、これ、確か短編で読んだネタ。あとはギャル節句の色調補正をして出来上がり~!
ベストアルバム表面
いいんじゃない? ね、いいんじゃないの? はい、テンション上がってきましたよ! じゃあ次は裏面作っていこうかな。
表と同じように線をなぞっていく。まずは人物から。
男節句線画
今見るとガイ節句の頭が大きすぎる。直したい。
軽自動車は後で人物との位置調整をするかもしれないから、別レイヤーに描いていく。でも下描きがテキトーだったからやっぱりパースが狂ってて直すのに苦労した。ちゃんと描いとかないと後で苦労するよという話。そうしてできた軽自動車がこれ。
軽自動車線画
いつも思うんだけどさ、俺って「写真みたいなスーパーイラスト」あんまり好きじゃないんだよね。どっかが狂ってこそ「味が出る」と思ってる。言い方を変えれば「現実よりカッコよくなるようにウソを描ける」のがイラストの醍醐味。この軽自動車も本物と比べるといろんなところが違うけど、でもいいんだ。だってこの方がカワイイから。
次に色塗りなんだけど、線画と同じように人物と軽自動車でそれぞれのレイヤーに塗っていく。先ずは男節句のベタ塗りから。
男節句ベタ塗り
表面のように青系、赤系、緑系の陰影をそれぞれのレイヤーに描いて、その後にハイライトを入れる。
陰影レイヤー3枚重ね
あれれ?なんか影が濃すぎて黒くなってるんだけど。というわけで緑系と青系の陰影レイヤーの色を50%に、赤系を70%に落としてみる。レイヤーってホントに便利だな。
陰影濃度調整
これで人物は完成。次は車を描いていこうか。同じように基本色と3色の陰影をつけていくよ。
軽自動車基本色
軽自動車陰影付き
あれ?なんかさ、ゴツくない? 軽自動車っていうよりジープの趣がある。もっと丸っぽく可愛くなる予定だったんだけどなあ、ダメだったらしい。どうしようか、あくまでこれをベースに直していくか、最初から描きなおすか。
仕方ない、描きなおすことにしよう。 このCDは「寿々喜節句」のCDだからね、オシャレな感じでいこう。赤線でガイドラインを描いて実写に忠実なバランスで描いていく。さっきバランスが狂ってたほうが面白いって言ったのはナイショダヨ。
軽自動車描きなおし
うん、絵としての面白さは失われたけど、シャープになった分さっきよりオシャレな感じがする。じゃあ色を塗っていこう。下地、陰影、ハイライトと分けて塗っていくよ。
軽自動車ベタ塗り
軽自動車陰影
さて、後は背景なんだけど、最初から「木が一本」ある画を想定してたんだよね。ガッチリは描かないで、なんとなく色をのせるくらいにする。
背景木立
じゃあ今までのを全部重ねてみるよ?
イラスト完成
よしきた! いよいよ完成に向けて文字を載っけていくんだけど、ここからはこだわりの部分かな。俺の趣味と言ってもいい。CDに書いてありそうなことを一つ一つ再現して完成度を上げていく。注意書きはそれっぽく。CDにはその他にもレコードレーベルのロゴマークやらCDマークやらバーコードなんかが入っている。
文字入り
これで完成! 完成?
なんかさあ、裏面はもっと淡い色彩でオシャレにしたかったんだよね。ちょっとイラストが強すぎない? 色を落とすか。どうやって「おしゃれ感」を出そう。苦手な分野だからね、機械に頼ってみようか。完成したイラストをフォトショップにアート風に変換してもらう。ほら、写真をセピア調に変換してくれるやつがあるじゃない? あれと同じ。
色々試して採用したのはこの2つ。
水彩画風
色鉛筆風
ほんのちょっとだけ「絵っぽい」感じが加えられればいいんだ。この二つを色調整しながら重ねてみるよ。重ね方も普通に重ねるんじゃあなく、特殊な重ね方をしてみるよ。
裏面合成
うん、いいじゃあないか。後はもう1つ、やっぱ作らなきゃあいけないかな。