2025年04月 私の絵・キャラをあなたの絵で見たい企画㉑ ロボを描こう(かぐつち・マナぱさまイラストアレンジ)
前回、かぐつち・マナぱさまのロボの立体化に成功した。
【立体】
元々、複雑だったマナぱさまのロボの形を把握するために作ったもので、これで完成なわけではない。あくまでもイラストを描くための資料として作っただけなのだ。
準備も整ったし、ちゃんとしたイラストを描いていこう。まずはお題のおさらい。
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エントリー№33 仮名:ロボと少女
(お題について)
・構図・服装・大きさ・その他、アレンジOKです!、少女とロボが別々でも構いません!(描くの大変ですから!(;´・ω・)<すいません)
(イラスト説明)
・姫カットの17歳の少女:右手の黒色の古い剣、左に浮いている翡翠色の鉱石の持ち主で、行く先々でトラブルに巻き込まれる体質です。口癖は「私は最強の力を手に入れたいです!・・最強の力とは『みんなと仲良くなる力』です!」で、ロボと人助けの旅をしています。
・医療用ロボ:胸に太陽みたいな文様がある鏡に、医者のおっさんの魂が内蔵されています。人間にもなれる少女のパートナーです。性格は穏やかで、滅多に戦いません。得意技はお説教です。
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さてどんな構図で描こうかな。少女とロボが別々でも構わないなんて書いてあるけど、やっぱりセットで描きたいよね。でもさあ、これだけ大きさの違う2人(?)を同じ画面に収めるってのは難しくない? 2人とも顔は描きたいじゃん。すると元絵のようにロボの顔の近くに少女が寄るか、遠近法を用いてロボを小さく描くしかないよね。いや、イメージ画像にしてもいいのならウバ クロネさまに描いたFAのようにできなくもない。
さあどうするか。
いっそ立体写真をそのまま使って少女だけ描き込んでみる?
う~ん、でもロボットだよねえ、やっぱりここはロボットアニメ風に巨大感を演出しながら描くのがいいんじゃないかな。あれ? じゃあ足がいる? どうすんの?
大体さあ、俺にそんなマジメなイラスト求められてんのかな。どちらかと言ったら澳 加純さまに描いたロボクマのようなカワイイ系が求められているんじゃないのかな。しかもおっさんの魂が封じ込められてるロボなんだよ? 名は体を表す。ここはひとつおっさんが乗り込む(?)のにふさわしい機体を描いていこうじゃないか。
【下描き】
構図はこんな感じ。うん、どこかで見たことがあるような気がするけど、さっきも書いたように巨大ロボットだと見せられる構図が限られるから、これは致し方ない。
ポイントは「おっさんロボ」ってことだ。
おっさんに似合うロボならやっぱり髪は薄く、おなかはポッコリ、目も悪くなり見えないもんだからメガネをかけて眉間にしわが寄っている。そして医者なんだからもちろん白衣、これは着せなければいけないね。
今回はおっさんロボと少女が重なるから、少女は別レイヤーに赤線で描いている。こちらはなるべくお題に沿って姫カット(?)に剣、鉱石はそのデザインから勾玉にしちゃって首から下げさせた。
【下描き完了】
太目の線で大きく形をまとめたらこれで下描きは終わり。線がごっちゃになってみにくいので、ロボの方だけレイヤーの不透明度を下げてバランスを見ている。
ここから清書していくよ。
【少女線画】
少女の下描きがしてあるレイヤーの不透明度を下げてその上にレイヤーを作って線画を描いていく。別に一発で決まらなくったっていい。変なところは修正しつつ描き込んでいく。
今回の企画の中で、セクシーくノ一とか裏家業青年とか、線画を一発で決めないで下描きから修正していったけど、あれに近いことをやっている。
この時点での剣はまだ普通の剣だったんだけど、元絵の剣ってなんだか弥生時代なんかの銅剣っぽいデザインだよね。ってことでそのあたりも直していこう。
【剣の修正】
こんな感じかな。剣を消しては描いてを繰り返していると、剣の線と交わる髪なんかも一緒に消しちゃうことになるので、剣だけ別レイヤーに移すことにした。ホントは少女のレイヤーの上に剣のレイヤーを置きたいところなんだけど、さらにその上に少女の手が重なってるのね。つまり「少女→剣→手」にする必要があるんだけど、めんどくさいから剣の表示部分だけの描写にしちゃった。
【少女だけ】
【剣だけ】
これで少女の線画は終わり。次はロボとおっさんの魂に移ろう。
【おっさんロボ線画その1】
ロボも同じように線画をまとめていく。まずは下描きの線をまとめながら、おかしなところを修正していく。
【おっさんロボ線画その2】
次に太い線できれいになぞっていく。
そういえば今回はほぼ黒い色を使ってるんだけど、イラストの構図がアニメをイメージしているから黒線にしているよ。これでイメージに合わなければ変えるけど、今のところはこのままでいいと思う。
【少女ベタ塗り】
線画が完成したので次は彩色。
まずはイメージする色をバケツ塗りで置いていくよ。今回はキャラクターの色指定はないから、俺の方で似合うと思う色を置いていく。髪と服とは同系色にした。こういうのってたくさんの色を使うとチカチカしちゃうからなるべく色数を少なくして同系色でまとめたいんだ。
【おっさんロボベタ塗り】
おっさんロボも同じ考え。やっぱロボだからね、こんな色にしたんだけど、ちょっと地味すぎるよね。仮にも主人公機(?)なんだしこれは後で考えよう。
【背景】
お次は背景。
ロボが画面を覆っちゃうから、特に複雑なものは描かずに空と雲だけにしたよ。いつもの通り空のグラデーションを作ってその上に雲ブラシで雲を描いていく。
【少女陰影】
さてここからは陰影をつけていこう。
少女の陰影は、顔の部分を一度描いてぼかしツールで馴染ませた後に、もう一度クッキリした陰影を描き足している。今回はアニメのイメージだからね、顔以外はクッキリした陰影のみつけてるよ。
そして剣と勾玉、首飾りだけハイライトを入れている。
【おっさん陰影(?)】
おっさんの魂はこれ、陰影じゃあないんだよなあ。
魂だからその中心に核の部分があって、そこだけ赤くボヤッとしているの。うん、実際の魂なんか見たことがないけれど、今考えればちょっと半透明くらいの方が魂っぽかったかもね。
【おっさんロボ陰影】
最後におっさんロボの陰影だ。ベタ塗りのときに比べるとだいぶ立体感が出てきたよ。おなかもポッコリしてるしね。メタボロボ。できれば頭髪も薄くしたいと思ったんだけど、ちょっと難しかった。
そういえば「白衣」をイメージしてデザインしたはずなのに、いつの間にか白衣じゃなくなってたよ。でも、どうしたら「白衣を着たロボ」を表現できるのかが分からないから、このまま続行することにした。技術というよりイメージ力の問題だよね。
ついでに地味だった色も少し変えてみた。あんまりやると散らかっちゃうから少しだけね。
【これで完成?】
さて、あとはロボと少女にハイライトを描き込んだら完成だ。
……のはずだったんだけど。
ロボと少女が重なっている部分がさあ、どうにもごちゃごちゃしてるよね。このお題って少女が主人公なのにロボに埋もれて目立たないよ。少女だけ縁取る? マンガならアリだけどアニメじゃそんなの見ないよなあ。
考えた末にロボだけピンボケさせることにしたよ。そうすればさあ、遠近感と巨大感の演出にもなるんじゃない?
ってことで、ぼかしツールでロボだけ全体的にぼかすつもりだったんだけど、お絵かきアプリにあったよピンボケ機能が!
レイヤー毎にぼかしてくれる機能なので、ロボ関係のレイヤー(線画・陰影・ベタ塗り・ハイライト)を複製・合成して、そのレイヤーを3%だけぼかしてみた。
おお、いい感じじゃん!
【完成】
今見るとおっさんロボの黒い線画をもう少し灰色にした方が良かったなんて思うけど、この時はこれで満足してた。時間が経って初めて見えてくるものって、やっぱりあるもんだね。
こんなイラストになっちゃって、これじゃあ6時間も粘土を触ってた意味がまるでなくなっちゃった、けどまあいいか。なんて思っていたんだけど、粘土細工と一緒に公開したからか粘土に注目が行き過ぎて、イラストに対するみんなの反応がイマイチ。あれえ? こっちが正規のイラストなんだけどなあ。でも少数だけど貰えた感想はおおむね良好なのでヨシってことにしとこう。
ふう、難題を1つ片付け、残るノルマはあと1つ。でもこれが方向性すら見えていないんだよね。残り期間は1週間。さあ、どうしよう。




