2025年03月 私の絵・キャラをあなたの絵で見たい企画⑭ 死神なヒーラー(こすもすさんどさまイラストアレンジ)
ときどきひどいことを言ってるようですが、愛です。間違いなく。
さあ、どんどん描いていこう。
次はこすもすさんどさまのお題。基本的にはエントリー順に取り掛かってるからね。こすもすさんどさまからはこの2点が提出されていたんだけど、ひと目でどっちを描くかは決まったよ。
***
エントリー№19 仮名:死神系ヒーラー
・違う構図OK
・アレンジOK (僧衣、ベールはボロボロ状態がデフォルトですが、綺麗な状態でもOKです)
・カラーリング指定(可能な限り遵守お願いします)
肌色:色白
瞳:赤
髪:蒼銀色、もしくは水色の二つ結び
リボン:紫
襟、ベール白部:白、黄
僧衣、ベール黒部:黒
ブーツ:茶色、もしくはライトブラウン
デスサイズ刃、柄、宝飾部、はご自由にOK
・コメント:溌剌でお茶目、人懐っこい(不吉な瞳の色のせいで一部の人間からは嫌われている)死神系ヒーラーちゃんです。
年齢16歳 身長157cm
後衛職ですが、中型のオークくらいならデスサイズで一刀両断する、自衛可能なヒーラーです。
*
エントリー№34 仮名:アホ毛JK
・違う構図OK
コメント:前回応募した死神系ヒーラーちゃんはどうやら失敗したようなので、方向性を変えて二枚目の応募です。
希望事項・指定は、無しです。
ついでに言えば、この線画がどう言うものかというコメントも無しです。
髪が長くなろうと、制服の形状が変わろうと、ガチムチになろうと、なんならTS、機械化してもいいですし、と言うか全く原型が残ってなくてもいいです。
***
この2つのお題を並べてみると、やっぱり描きたくなるのは死神系ヒーラーの方なんだよね。なんてったってキャラクターがハッキリ他とは違うと主張してるもの。JKってかわかみれいさまのお題でも描いたし、どうせ描くなら普通じゃない方が楽しいんだよ。ひどいかな。
ということで描いていくんだけど、そもそも「死神系ヒーラー」って何? 死神「系」?
えっとね、俺、ファンタジー知識そんなにないからね。でも死神なら分かる。ヒーラーも分かる。でも待って、死神でヒーラーってあり得るの? 死神が解脱して聖なる力を手に入れたってこと? それとも坊主が闇落ちして死神になっちゃったってこと?
複雑だ。
ここでキャラクター像をまとめてみよう。
・死神系(死神の系譜ってことなのかな、それとも死神モドキってことなのかな)
・ヒーラー(すなわち僧侶。僧衣(ただしボロボロ 死神をリスペクト?)だって着てるしね)
・デスサイズで直接攻撃(えッ、僧侶なのに!? やっぱり死神をリスペクトしてる)
・お茶目で人懐っこい
・不吉な瞳が嫌われている
えっと、これって死神好きのイタイ奴じゃあないのかな。瞳の色だってもしかしたらカラコンじゃあないのかな。「くっ、呪われた瞳が疼くぜ」とか言っちゃってるんじゃあないのかな。サラリーマンなのに職業を聞かれて「死神です」なんて答えちゃう人なんじゃあないかな。
不吉な色の瞳だから「嫌われてる」なんて思ってるようだけどさあ、せめて服くらいはきれいなのを着ようよ。なんでボロボロの僧衣を着るかなあ。若者はよく「大切なのは中身! 中身を見て!」なんて言うけどさあ、外見って大切だよ? それとも死神系一族の掟でボロを纏わなくてはいけないのかな。先祖代々受け継がれてきたボロ、うわあ腐敗臭がしそう。嫌われてる原因ってもしかして……。
若い娘には酷な結論が出てしまった。アナタ、臭うらしいですよ。
だからといってボロを纏ってゴミ箱を漁る自称死神の少女を描くのもイヤだしなあ。
もういいや、いっそ本物の死神ってことにしてしまおう。だって「迷惑系ユーチューバー」って迷惑以外の何物でもないじゃん、じゃあ死神系ヒーラーは死神でしょ。たとえ死神モドキだったとしても、死神に憧れてるんだろうし間違われて本望でしょ。じゃあ描いていくよ。
【下描き】
そうそう、死神たるものこうでなくっちゃ。見るからに忌まわしいものが(臭いとともに)やって来る、そんな感じで描いてみたよ。
【線画】
一度は細かい描き込みをしてみたんだけど、なんだか合わなかったので一旦消して線画のみとした。
デスサイズは別レイヤーに描いた後、きれいな線で引き直している。じゃあここから色を塗っていくよ。
【ベタ塗り】
デスサイズは別レイヤーなので、手の上に描いてあるんだけど、これはあとで調整する。
背景は鮮血のような赤か、闇のような黒か。どちらもよさそうだったんだけど、とりあえず赤でいっとこう。そしてここから描き込みを加えていくよ。
【描き込み追加】
デスサイズはもともと大げさに曲げたんだけど、描き込んでみるとちょっと違和感がある。ま、これも置いといて、これだけじゃあ寂しいから次は死神の周りに人魂を描いていこう。
かつて死神に刈られた人魂が、まるで付き従うかのように死神の周りをフラフラしている。いいんじゃないかな。
【人魂】
線画だけ残してバランスを見て人魂の位置を決めた。
後はどんどん陰影をつけていくだけだ。
【陰影】
髪も服装も薄い影と濃い影の2段階で色を塗っているよ。
なんかこう見ると黒い背景もいいよね。暗闇の中から現れる死神。うん、とっても似合ってる。
さてここで背景をどうするか。最強メイドの時に背景がなくって寂しかったから、何かしらは描き入れたい。死神だったら何がいいかなあ。なんとなく使えるブラシがないか見ていたら「炎ブラシ」ってのがあった。
これ、使ってみる?
【白炎】
何で白よ、って思ったかもしれないけど、使い方が分からないんだよぉ。
雲ブラシの時はさあ、色と太さを選んで線を引いたら雲になったの。でも今回使った炎ブラシは何色を選んでも黒になっちゃったのね。どういうこと? 使い方が悪いのかなあ。
ちょっといろいろ効果をいじって白い炎にすることはできた。でもさ、これだったら黒い炎の方がいいかもね。
【黒炎】
ここで魂を1つ増やしたよ。
手前の鎌に触っちゃった魂がスパッと切れちゃったのを加えたかったんだよね。切れちゃった魂には申し訳ないけれど、そんなことなど気にもしない死神の姿ってのがいいと思ったんだ。あれ? 魂が切断されたら死んじゃうのかな。いや、そもそも魂の時点で死んでるんだけど、さらに次のステージがあったならそれはそれで面白い。
魂自体ももうちょっとさ、ふわふわっと煙のような繊維のような何かが絡み合ってまとまっている感じにしたいのね。で、何を使ったか忘れたんだけど、何かのそれっぽいブラシで描くことにした。
と、ここまで描いて気が付いたんだけど、元絵の色設定に「襟、ベール白部:白、黄」って書いてあるじゃない! またやっちゃった! うん、すぐ直せるさ、気が付いて良かった。
【いろいろ修正】
さて、修正しながらいろいろな機能をいじっていたら、どういうわけか炎ブラシで描いた炎が炎の色になっていた。炎が炎の色って当たり前なんだけど、今まで黒い炎しか描けなかったからさ、どうなってんだろ。
よく分からないけどこれはこれでとてもいい。派手で豪華。ビジュアル的にはこっちの方がいい、すごくイイ。
どお?
【炎っぽい炎】
いいんだけど迷うなあ。だって死神だよ? もっとこう静かに忍び寄る死ってのが似合ってない? こんなさあ、派手な炎を背負って登場なんかしないよね。
これ、残したかったんだけど、やむなく黒い炎に戻して完成としよう。
【完成】
さあ、どうだ。
静かに忍び寄ってくる死神。
どんなに人懐っこくっても、お茶目でも、こんな風体のやつが近づいてきたら全力で逃げるよね。ああ、ヤマアラシのジレンマ。こういうキャラクター好きなんだけどなあ、でも臭いのは勘弁。
さて、みんなの反応は……強そうで圧があって逃げられなさそうで、と、おおよそ好意的(?)なので良し!
元絵の作者であるこすもすさんどさまにも「ガチの死神」と言ってもらえて、シスターも本望でしょう。ってことでめでたく、死神モドキから死神へのクラスチェンジが完了。あれ? 元々死神なんだっけ。
うん、こういうイラストは描いていて楽しいね!
【用語解説】
ヒーラー:「内なる波動を上げれば天使が見える」とか言ってパワーストーンとか売りつけてくる人。主にスピリチュアル業界に生息している。ホントに見えるんだろうか。それ、飛蚊症じゃないんだろうか。一度眼科で検査することをお勧めしたい。




