2025年02月 私の絵・キャラをあなたの絵で見たい企画⑩ 顔の表現に四苦八苦（かわかみれいさまお題イラスト）
企画参加する前から考えていたアレンジは、ここまででほぼ描いてしまった。だからここからはほとんどその場の勢いで描くことになる。
ここで一区切りということで、次は文字のお題に行ってみよう。
この企画にはイラストをアレンジするコースの他に、文字情報からイラストを描くコースもある。企画主の幻邏さまが「イラストを描かない人にも参加してもらえるように」設けたコースだ。なんて配慮。俺なら考えもしないねきっと。
そんな文字のお題、幻邏さまが設定した３つの枠がこの時点で全て埋まっていた。じゃあこちらを先に描いてしまおう。最初は かわかみれい さまのこのお題。
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エントリー№文－01 仮名：セクシーＪＫ
性別：女性
身長：165～168㎝くらい
体重：不明。ただ、細身だが胸はあるタイプ
他、身体的特徴：日本人の少女
大体の年齢：16～17歳
髪色：黒のストレート。髪は背中まで伸ばしている。
瞳の色：焦げ茶～黒
世界観の服装：地味めの高校の制服で、黒のブレザーにプリーツスカート。白のブラウスに臙脂色のリボン。靴は黒のコインローファーを愛用。
他、特記事項：平成時代の女子高生だが、ギャル系ではない。むしろ、どちらかといえば『陰キャ』？ 髪が長いのでヘアアクセサリーで遊んだりはするが、特別に凝るタイプでもない。
ちょっと斜に構えている雰囲気というか、年齢よりは大人びた、可愛いというより綺麗タイプの女の子。
切れ長の目でハスキーボイス、あまりキャーキャーはしゃがない傾向なのも相まって、本人の自覚以上に周りからは『セクシー担当』という目で見られている傾向アリ。
しかし中身は、どちらかというと男性的というか、あっさりしている。
強いて例えるならば『あたしンち』のみかんちゃんの親友・しみちゃんのようなタイプ。
主人公（男）の同級生で、最終的には告ってフラれちゃう気の毒な少女。
作品としてはローファンですが、主人公の学校生活部分は割と一般的な学園ものですし、彼女はファンタジー要素とは無縁の位置にいます。
コメント：失恋キャラについついシンパシーを持ってしまう、かわかみれい好み？のすっごいいい子です。自分の恋も失恋も、涙を見せずに自分でケリをつける、少女だけど男前！な子です。
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けっこう細かく書いてあるなあ。
こういうのって情報が多ければ多いほど精度は上がるけど自由度はなくなるんだ。だってあからさまに設定を無視して描くのもはばかられるからねぇ。
JKというのが描きやすいんだろうか、この時点でいくつかのイラストが投稿されていたんだけど、みんなうまいんだよ。問題はだね、それだけ描かれているキャラの中で「いい！」と思えるものがたくさんあって、どうしても「それとは違うアプローチで」なんて考えちゃうことなんだ。
いいんだよ？ そのまま描いたって。けどさあ、多分イラスト描く、というよりものをつくる人ってやっぱ独自性を大切にするものだと思うんだよね。だから後発になればなるほどできることの幅が狭められていく。
ということで、情報を頭に入れたら、他のイラストと被らないように注意して描いてみたのがこれだ。
【JKラフスケッチ】
なんか恐くない？
白目が黒くなってボス感が出てない？
人間やめちゃってない？
ひょっとして魔族の方ですか？
JK、ブレザー着用、大人びていてセクシー、美人、長髪、陰キャ、大きなお胸、なんてのを入れ込んでみたんだけどなあ。どうしてこうなった。
まあ俺なんか単純だからね、セクシーという設定からお胸を大きく、唇は厚く大きくしようと思っただけだけど、それって俺の考える陰キャ像とは正反対なんだよなあ。こういうところ、エピソードから推測するキャラと設定から考えるキャラとではだいぶ違うものができるのかもなあ。
でもこのラフスケッチ、とりあえずJKには描けてる（ハードル低いな）ので、描き込みながら表情を修正していくことにしたよ。
【ファーストチャレンジ】
あ、いかん。美人じゃない。さすがにこれはダメだよね。全体的なバランスも悪いんだけど、とにかく顔よ。キャラクターは顔が命だもん。
もうちょっと目鼻立ちをクッキリさせて美人にしてみよう。
【セカンドチャレンジ】
うん、これなら美人と言われても反論は出まい。でもさあ、なんだか「斜に構えた」感じがなくない？ どうすればいいかなあ、もうちょっと突き放すような感じにすればいいのかな。
【サードチャレンジ】
おっと！ やっぱり強そうになっちゃった。どうしてもここに戻るのかなあ、何かいい表現があればいいんだけど。
ま、描いてるうちに何とかなるだろ。
【線画】
どこのファラオですか？
目の印象が強いなあ、目元を強くしたのがいけなかったのかなあ。
もうちょっと描き込んでみようか。
【線画描き込み】
多少は馴染んだかな。
でも根本的に「目」がいけないんだろうなあ、どうすればいいんだろう。
人の顔ってさ、ちょっとしたことで印象が変わっちゃうんだよね。ひたすら修正を繰り返す。
【線画完成】
ちょっとキツそう、というか強そう。まあ、これで色を塗ってみようか。
【ベタ塗り開始】
ん？ 色を確認するために設定を見ると……。
「黒のブレザーにプリーツスカート。白のブラウスに臙脂色のリボン」
臙脂色のリボン！？ ネクタイじゃないじゃん！ 俺、なに勝手に変えてんの！
こういうのってよくあるんだ、何故か自分の中でイメージができてしまい元の設定を忘れてしまう。さすがにこれはないなあ、個人的には大きなお胸によってネクタイが浮いているのが好きだったんだけど、仕方がない、描き直すか。
【リボン描き直し】
リボンを描いてみたのはいいものの、今までネクタイによってうやむやになっていたお胸の形があらわになり、なんだかしっくりこない。そりゃそーだよ、大きなお胸なんかじっくり観察する機会も描く機会もないんだからさあ。
とにかく先に色を決めてしまおう。キャラをベタ塗して似合う背景色を探す。
【ベタ塗り】
なんだかやっぱり強いよね。
この細かい描き込みがさあ、やっぱりいけないのかな。一回描き込み部分だけ消して陰影を入れてみようか。ついでに気に入らない顔も修正してみよう。
あとね、JKの右手だけ色が薄いじゃん。これ、手じゃなくてジャケットの裏地のつもりだったんだけど、どう見たって腕だよね。ってことで腕に変更。
【整形後】
うわあ、だめだぁ～。施術医の技術がたりなかった！ これなら前の方がまだいい。ということで顔は戻すとして問題は描き込み部分。
【整形前】
やっぱちょっと物足りないよね。でも黒い線は強すぎるので色を変えて柔らかめにで乗せてみる。
あとはジャケットから腕に変わった部分なんだけど、腕だったら手がないとおかしいよね。それと髪の毛が顔にかかったりするとセクシー度が上がるんじゃないかと思って描き込んで、いよいよ完成だ。
【セクシーＪＫ 完成】
どう？ やっぱ強そう？ ボス感あるよね、どこが陰キャなんだか。設定から読み取れるイメージとはだいぶ違っちゃったけどアリなのかなあ。
この企画、イラストはアレンジありだけど、文字のお題はアレンジも何も、言葉で指定されちゃってるから、その通りに描くのが難しかったよ。小説読んでイメージしたキャラクターを描くのとはちょっと違う気がする。よく、お題を募集してキャラクターを描く人がいるけど、設定だけでイメージをすり合わせるのって、なかなか能力がいるもんだなあ。
さて、じゃあこのイラスト、みんなはどう評価するのかな……やっぱ強そうだって。そうだよねぇ～、俺だってそう見えるもん。出題者のかわかみれいさまにも「女王様」なんて言われたけどそのとおりですね。
うん、こんなこともあるさ。さて、次はいよいよあのお題にとりかかろう。
