2025年02月 私の絵・キャラをあなたの絵で見たい企画③ さらに筋肉を描こう(木山花名美さまイラストアレンジ)
見つけたのは木山さまの筋肉だ。
木山さまの筋肉は幻邏さまのみなぎる筋肉とは違い、しなやかで細マッチョ。誰かが言っていた「少女漫画に出てくる」という表現がぴったりの筋肉だった。しかし! どんな筋肉でも筋肉には違いない。
筋肉に貴賎なし!(名言!)
しかも裸。願ったり叶ったり。
じゃあ早速描いていこうか。この時木山さまのお題は2つ出ていたが、見る必要あるのかな。一応見ておこうか。
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エントリー№08 仮名:鬼ぃさん
・違う構図OK・アレンジOK
・その他:
・目は青、髪は黒、筋肉は必須(上半身裸)でお願いします♡
・背景、服の色、持ち物等アレンジ何でもOKです♡
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エントリー№18 仮名:エメラルドガール
・髪型、服装、表情、構図等アレンジOKです。
・もし色を塗るなら、黒髪ロング、エメラルド色の瞳でお願いします。
エメラルドのペンダントも着けてくださると嬉しいです♡
コメント:18歳ですが、華奢で童顔の為、13~14歳くらいに見えます。
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いや、いや、いや、やはり私の目には筋肉しか映らない。 うん? エメラルドガールの筋肉化? それはアリ! だがッ! そのエメラルドもドレスもあふれる筋肉で弾き飛ばすことになるが構わぬのかッ!
ほぼ初対面の木山さまに対するその扱い……ないな。
そんな冒険しなくたって目の前に立派な筋肉があるじゃあないか! さあ、鬼ぃさんを描いていこう。
お題から受ける印象、それはイケメンでありさわやかな細マッチョ、アイドルがみせつけてくるような筋肉だよね。そしてこの顔を見た時から「ハチロクに乗っけてドリフトさせたい」という欲望が頭に付きまとっていたんだけど……どうする?
【まわせ1万1千回転】
なにィ、これでは顔が見えないじゃあないか。しかも筋肉どこ行った。
やはり筋肉。
とはいえ勢いで描いた前回の筋肉とは違い、均整の取れた筋肉を目指そう。キッチリ線画を描いていこう。たまたま描いてあったラフスケッチがちょうどその方針に合致するものだったため、それをそのまま描くことにした。
【ラフスケッチ】
表情がなかなか良く描けているので、今回はそのままiPadに取り込んで下絵にする。きれいな線画を描くのだけれど筋肉だからね、きれいなだけじゃあなく迫力も出るように緩急つけていこう。
下絵の上に線画レイヤーをつくったら形を整えながらなぞっていく。特に気をつけるのは腹筋。自分が考える以上に盛ってやる。というより割れ目の部分を思い切ってへこまして描く。これも緩急。
【下描き→線画①】
おおよその線を写したら下絵を消してどんどん描き込んでいく。思ったよりも修正が必要そうで描き込み量が増えていく。
まだ線が入り乱れてるよね。一発で線画を完成させるのは無理だったか。ということでこの「線画①」を下絵にしてもう一度同じ工程を繰り返そう。
【線画①→線画②】
分かりやすいように色を変えてみた。
だいぶ線がまとまってきたんじゃない? でもこのまま線を整えていくよりは、もう一回トレースした方が早そうだね。枠線は太く力強く、内側の線は細く繊細に。例えば脇に線を入れる時は「脇の裏側」を意識して線を入れていく。なんていうか見えない背中を意識して描くことが大事。
【線画②→線画③】
ようやく線画が出来上がったので次はベタ塗り。イケメン鬼って言ったら青鬼だよね。赤鬼は激しく、青鬼はクールな印象。そのイメージもあって青い線で描いてみたよ。
そういえばなろう作家である空原海さまの作品に『魔女の恋 〜150年前に引き裂かれた恋人たち〜』というのがあって「青い血の貴族」が出てくる(貴族の血統を指す比喩表現ではなく、色彩として青い)んだけど、そのビジュアルを考えた時も「どうカッコよくするか」で悩んだんだ。
人の肌の色ってさ、言ってみれば血の色じゃん。まあ皮膚のメラニンも関係するんだけれども。もし血の色が青ければ、当然毛細管が透けて見える皮膚も青みがかった色になるし、皮膚の薄い唇なんかはもっと青くなる。んじゃ、そんな人をカッコ良く描けるのか。そこがどうにも引っかかって描けなかったんだよね。
でも今回はそもそも鬼。遠慮なく青く塗っていこう。
【青鬼の肌】
今回のイラストの場合、鬼ぃさんの肌がメインの色となるので、それが引き立つよう背景色を決める。というか、筋肉自慢のあふれる色香を表現するならピンクっぽい色にしたい。ということでピンクをベースに変化させて薄紫にした。
これも後になって調べたんだけど水色の補色はオレンジだったよ。でもツノとパンツが似たような色だからね。薄紫の補色は黄緑。補色じゃないけど似合う色、たくさんあるんだろうなあ。
そしてここで思ったんだけど、青い輪郭線が見ずらいんじゃね? 今はまだいいとしてもこれからどんどん陰影をつけていくわけだし、そもそも黒髪の輪郭線が青色じゃあイマイチ締まらない。というより髪の色が強すぎて負ける。
と、いうことで線の色を濃くしてみよう。うん、どうやったかは自分でも忘れたけど、多分線画レイヤーを複製して乗算で重ねてる。
【枠線の色変更】
いよいよ陰影をつけていくよ。今回はアニメのようなはっきりした2階調の影ではなくグラデーションを使って描いてみるよ。
まずは別レイヤーをつくって陰影をつけていく。しかも2段階。
【陰影】
次にProcreateのぼかしツールを使って色の境目をぼかしていく。多分この機能はどのお絵かきアプリも搭載されていると思う。
色が足りないと思うところには色を足してぼかし、色の多いところは消しゴムツールで色を落としてぼかす。
【ぼかし作業中】
こうして陰影をつけたら、あとはいろんなところを調整して最後にハイライトを描き込んでいく。もちろん筋肉にも光を当てていくよ。でも真っ白を入れると強すぎるので半透明な感じで。
【鬼ぃさん 完成】
さて、みんなの反応はおおむね良好。みんな筋肉好きね。
もりもりの筋肉にしちゃったけど、元絵を描いた木山さまにも喜んでもらえたようだし、いよいよモモルさまとアホリアさまのお題をなんとかせねば。
目指せ、脱筋肉!




