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47歳、管理職にして、自分がアスペルガー症候群だと知った

1 序文


 私はアスペルガー症候群です。

 名の知れた大企業に勤務し、課長の肩書きを持ち、家庭では妻と二人の子を持ち、郊外に一戸建ての住居を持つ、表面上は一見、順調に成功しているサラリーマンに見えているかもしれません。

 しかし、内実は困難と苦悩に満ちた社会生活に喘ぎ苦しみながら、どうにかこうにか破綻せずにやっているといった状態なのです。

 これから、私がアスペルガー症候群としての思いを、とりとめもなく書き連ねようと思います。思いを書いて発信することによって、少しでも自分のココロを軽く出来ればという思いと、この文章が、同じアスペルガー症候群の方に何かの参考や励みになればという思いを込めて書こうと思います。また、アスペルガー症候群ならではの強みや特異能力がもたらす喜びや楽しみについても書き、アスペルガー症候群が夢と希望を持って、明るく楽しく生きていけるためのヒントを、書きながら探って行きたいと思います。


2 アスペルガー症候群であると知ったきっかけ


 私が、自分がアスペルガー症候群ではないかと思ったきっかけは、47歳の時、近所の図書館で、偶々手に取った『天才の秘密 アスペルガー症候群と芸術的創造性』(M.フィッツジェラルド著)を読んだことがきっかけです。

 この本の序章で、アスペルガー症候群の人に現れる問題点が挙げられているのですが、その中でも、

 「通常の興味と、周囲に人がいることへの喜びがないこと」

 「人々と一緒に楽しむことが特に少ないこと」

 「言語的にも非言語的にもコミュニケーションをしたいという意欲が特に少ないこと」

という三点の記述を読んだとき、「あまりにも自分に当てはまっている!」と衝撃を受けました。

 もちろん、この三点は、私が自分の性格の自己分析として、かねてから認識していたことなのですが、それが、アスペルガー症候群として医学的な診断名が付いていたということに驚きました。

 もしかして、自分はアスペルガー症候群なのかもしれない。という疑念がわき、突き動かされるように、関連する本を読み漁りました。

 図書館にある発達障害に関する本は全て読んだと思います。本の中で引用されている本や、参考文献として紹介されている本にも読書対象の枝葉は広がって行きました。もともと読書好きで、読書量は多いのですが、そんな私でも「こんなにも大量の本を短期間に読むことが出来るのか!」と読破した本の量を振り返って、自分に驚いたものでした。それほどに、自分に直接関わる重大事ということだったのでしょう。

 そして、それらの本を読んだ結果として、私は自分がアスペルガー症候群であると確信しました。


3 自分がアスぺルガー症候群と知ってどう感じたか


 アスペルガー症候群とは発達障害の一種で、先天的な脳の器質異常によって起こると言われています。自分がアスペルガー症候群であるという事を認識した時は、ショックだったことは間違いありません。治療をしても治すことのできない障害を抱えているということを知ったのですから、当然のことでしょう。

 しかし反面、不思議なことに、妙に納得して安堵感を覚えたのも事実です。それは、端的に言って、「すっきりと腑に落ちて、救われた感じ」だったのです。

 というのも、私が中学生あるいは小学生の高学年位の頃からずっと悩み続けていたこと、すなわち、自分は他の誰とも違い、集団の中に溶け込めずに浮いており、人と交流したり人と一緒に何処かへ行ったり、一緒に何かをしたいという気持ちを全く抱けず、人と上手く付き合うことが出来ないということ。

 そして、社会人になってからは、管理職まで最短コースで昇進したのですが、職位が上がっていく過程で、人事異動で様々な部署を渡り歩いたのですが、異動する度にその職場で人とのコネクションが広がるどころか、敵を増やすばかりとなってしまうのです。

 そして、そのような対人コミュニケーション力の稚拙さは、自分の性格の悪さが原因で、そのような性格を改善できない自分の不甲斐なさに悩んでいたのです。

 これまで私の人生の社会生活に常に伴っていたともいえる、対人関係の悩みが「先天的な障害が原因だったのか」「不可抗力であり自分ではどうすることも出来ない面があるのか」ということになり、対人関係が苦手な性格を改善できない自分の弱さを責めたり、自分を全否定する必要がなくなるのですから、心が軽くなったような感じになったのです。


 別の言い方をすれば、どこに行っても、「変わり者」「ちょっと変な人」となってしまうことについて、「普通の人に自分を変えることが出来なくてもやむを得ないことなのだ」と思えるようになったのです。


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