クラス対抗戦②
クラス対抗戦の会場に着いた。
何度来ても、ここでこれから熾烈な戦いが待っていると思うと気圧されそうになってしまう。
でも、今年こそはアルスも前線に立ち、そしてクラスの皆と勝利を喜び合いたいんだ。
そう気持ちを引き締めながら、既に皆集まっているクラスの輪へとアルスも合流した。
「いいかい皆、今日がこの学校生活で最後のクラス対抗戦だ!ならば、僕達の持てる限りの力を出しきり、今年こそは我々が有終の美を飾ろうではないか!」
「「うぉー!!」」
スヴェン王子の一言に、クラス全員が雄叫びを上げる。
そう、いよいよアルス達の最後のクラス対抗戦が始まるのだ。
アルスは事前に決めた作成通り、所定の位置に移動する。
スヴェン王子やクレア、マーレーらと共に旗の最後の守護役を勤める事となったのだ。
毎年マークくん達上位者は速攻で攻め込んでくるから、アルス達のクラスの上位者は旗の守護役に回るというのが決まりになっている。
何故今回アルスがそんなポジションに混ざっているのかと言うと、夜な夜なアスタロトさんに魔術特訓をつけて貰っている話をクラスの皆にしたところ、それならばとスヴェン王子に活躍を見込まれてこちら側に配属してくれたのだ。
だからこそ、アルスはスヴェン王子の期待を裏切らないためにも頑張るしかない。
攻めのクラスと守りのクラス。
はっきりと攻守が別れたぶつかり合い。
それがこの学年のクラス対抗戦なのだ。
ただ、今回についてはこれまでと大きく違う点がある事を忘れてはいけない。
そう、今年はこれまでと違い使い魔の使用が許可されているのだ。
これは、スヴェン王子達だけでも十分な戦力だけど、更にその使い魔のレッドドラゴンという超上位魔物までついているのだ。
それにクレアのペガサス、マーレーのカーバンクルだっている。
使い魔のレベルで言えば、これは流石に隣のクラスを圧倒しているはずだ。
そしてアルスには、最強の使い魔だっているのだけど……でも今回は、その最強の使い魔であるアスタロトさんには一切頼らないで対抗戦に挑む事にしている。
正直、この対抗戦にアスタロトさんが介入した時点でアルス達の勝利は約束されたようなものだと思う。
でもそうじゃなくて、今回はアルス達の力だけでこのクラス対抗戦に勝ちたいんだ。
じゃないと、意味がないと思うから。。
そんな思いでこの話をしたら、アスタロトさんはすんなりと快諾してくれた。
これまでの特訓の成果を試すのに、丁度良い機会になるだろうと送り出してくれたのだ。
だからこそ、送り出してくれたアスタロトさんの前で恥をかかない為にも、今回は絶対に負けるわけにはいかないんだ。
そんなアスタロトさんはというと、一応クラスメイトでもあるため、会場内の遠く離れた入り口でこちらを見守ってくれていた。
「アルスくん、本当にここの配置で平気?」
「うん、大丈夫だよ。だから勝とう、クレア!」
「あ、当たり前じゃない!!私に全部任せなさい!!あんな使い魔なんて居なくたって、私が居ればそれでいいんだからっ!!」
クレアがアルスに気を使って声をかけてくれた。
そうだ、このクラスにはこんなにも頼もしいクレアだっているんだ。
そんなクレアは気合が入ってきたのか、フフフフと笑いながら全身から物凄い魔力が溢れ出てきていた。
……ちょっとヤバい感じもするけど、そっとしておこう。
―――アスタロトさん、見てて下さいね!
僕達、絶対勝ちますから!!
そして、ついにクラス対抗戦の始まりの合図が会場中に鳴り響いたのだった。
ついに始まります




