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後遺症

あけおめことよろ。

新章の始まりです。

また、1日1投稿、5時の投稿を目指して頑張ります。

〔ますたああああ、相談があるにゃああああああ〕


ログインするなり、トキが叫ぶ。ルシファーの一件が終わり、女神による現実の仕事調整等も止んだ。俺も仕事を再開、のんびり日常を送る・・・はずだったのだが。数日も続かなかったようだ。


〔・・・じゃあ月夜の海岸亭で〕


〔宿舎の個室でいいにゃか?内密に相談したいにゃ〕


という内容をギルドチャットに流すトキ。いらん想像する人が・・・まあいないか。


〔分かった。じゃあ宿舎の個室に。とりあえず宿舎前に集合するか〕


宿舎の個室は、許可した人しか入室できない。秘密の相談にはもってこいだ。まあ、PTチャットを使うのだからどうせ他のメンバーは聞こえないし、メイド様や月花は聞こえてるみたいだけど。


宿舎前で待ち合わせ、PTを組む。トキの個室に移動する。なんかレアアイテムが無造作に大量に置いてある。いいなあ。あと洋服がいっぱいあるようだ。意外とお洒落なのだろうか。


《それで相談なのですが・・・リアルで会えませんか?》


《ぶっ》


え、何、トキ、そういう関係じゃないよなっ。


《貴方がリアルを隠しているのは知っています。でも、貴方の力が必要なんです》


ああ、何か真面目な話っぽい。いや、トキ相手だし、別に何も期待してないし、がっかりもしてないんだけどね。そうレイ相手に言われたら・・・いや、今は目の前の事だ。


《・・・そうだ、俺はリアルはひたむきに隠している。それは俺が小心者だからだ。一応引き籠もりは直ったが、それでもまだ見知らぬ人と会うのはかなりハードルが高い。仕事も何とか勤務しているが、かなり辛いんだ》


周りはみんなじゃがいも。みんなじゃがいも。


《それでも御願いします》


トキがこちらの目を真っ直ぐみて懇願する。


《今、NLJOは危機に晒されています。想像がついているとは思いますが、この前のルシファーの一件です》


トキは首をふるふる、と振った後、


《NLJOは、今までは様子見、というのが世間のトップ会議での結論でした。ところが、これが、危険視、に傾きつつあるのです》


トキはじっとこちらの目を見て、


《NLJOが危険認定され、人が遠ざけられるような事になれば女神様がどうするか・・・いえ・・・》


トキがこちらの肩に手を乗せ、顔を近づける。


《そういう言い方は良くないですね。私はこのNLJOが、みんなと過ごすこの世界が好きなのです。だから私はこのゲームを続けたい。何とか、危険指定されないようにしたいのです》


トキのアバターって改めて見ると可愛いよなあ・・・ここまで近いとドキドキする。個室でベッドに2人で座っているというシチュエーションも。


《御願いできませんか?!》


《お、おう》


思わず返事する。


トキが笑顔を見せ、手を握ってくる。


《ありがとうございます!詳細はまた連絡しますね!》


・・・あれ、何かとんでもない事したような・・・気が・・・する・・・

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