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神に逆らう反逆の徒 3

「シルビア殿、この資料について説明して頂けますか?」


トキに連れてこられた一室。お馴染み六英雄が揃い踏み。詰問するように口を開いたのは賢王、ソフィアだ。こいつ苦手。


「俺に聞かれても困るが・・・『凶兎』の内部情報を俺が知るわけなかろう」


「ソフィア、シルビア殿にはご足労願い、我々は教えを請う立場だ。そういう言い方はよせ」


剣王、ムサシが割って入る。


「ムサシ・・・しかしだな、こいつが素直に口を割るとは限らないのだぞ。我々の肩には、人類の未来が掛かっているのだ」


そしてソフィアはこちらを向くと、


「シルビア殿、こういう事は言いたくないのだが・・・この場に居るのは私の仲間達だ。この場にお前の味方をする奴が何人いると思っている?」


「私はますたぁの味方にゃ?」

「俺は何が有ろうとシルビア殿の味方をするが?」

「私もシルビアさんの味方ね」

「俺もシルビア殿の味方だ。ついでに言うとお前の味方は絶対に嫌だね」

「神の思し召しの通り、ソフィアは滅びるといい」

「ソフィア滅ぼすなら手を貸す」


トキ、アーサー、ポラリス、ムサシ、聖王アリス、カゲ。

意外と味方多かった。


「何故だ?!」


唸るソフィア。話が進まない。


「それで、何か聞きたい事があるんじゃないのか?」


「うん、えっとね。まず記載されてる数字なんだけど。値がおかしくて」


ポラリスが引き継ぐ。


「砦の形状、砲の大きさ・・・そう言ったのから算出すると、計算上の値より数桁大きいスペックが記載されていて。多分、嘘をついて高く言う理由もないと思うので、桁間違いとか、計算ミスじゃないかなって」


まあ、大学生っぽいしなあ。


「それはミスの可能性があるだろうな。急に用意した物だろうし、こういった書類作成も慣れてないのだろう」


「だよね!」


ポラリスがほっとしたように言う。


「後は、ここにペット広場とあるが、これは?」


ムサシが尋ねる。


「ああ、テイムしたモンスターが放し飼いにされてる、らしい。数十体、かな?まあ、モンスターがどれだけいようと、別に進軍速度は変わらないだろう。魔弾、とかいうプレイヤーは元凶探しに遊撃するらしい」


「確かに、数十体の魔物なら誤差だ。魔弾殿がいないなら、更に余裕だろう」


ムサシが頷く。


「ここにロボット兵っぽいのが書いてあるのは?」


アーサーが尋ねる。


「ああ、ロボット兵を配置してあるらしい。数体?かな。まあ、これも誤差だろう」


俺の答えに、アーサーが頷く。そもそも、こいつらはギルドの規模も違うし、練度も高い。今回でかなりレベルも上げたはずだ。加えて俺達はほとんどが遊撃に回る。攻略は時間がかからないだろう。


さあ、後はルシファーを探すだけだ。

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